あいさつ
経済月報のホームページ化に寄せて

富山県企画部長 福 岡  隆

 

経済月報昭和36年4月創刊
(当時B5判で73ページ)

 2000年という大きな節目の年に、経済月報を刊行物に代えて、県のホームページを利用して提供することとしました。これにより、インターネットを通 して、より多くの人に、より早く情報を提供することができるようになりました。

  経済月報は、1961年(昭和36年)4月に創刊されましたが、それまでは各種統計がばらばらに公表され、これを体系的に整理して提供する考え方が確立されていませんでした。創刊の最大のねらいは、統計利用上のこの欠点を取り除くためで、農業、金融、電力、輸送などのデータを部門別 に収め、相互の関連がわかるようにし、可能なものについては全国との対比に注意しながら県経済・行政の概況を述べるという、当時としては時代に先行する画期的な月刊誌でした。

  さらに、同年10月には富山市で開かれた全国統計大会を記念して「経済指標のかんどころ」が創刊され、経済の生きた知識を、最新のデータをもとにわかりやすく解説するこの本は、今日でも“経済・社会の動きを知る道しるべ”として、多くの人に利用されています。

  そして、同年12月経済月報の年報版として作成された「経済の歩み」は、「富山県の歩み」と名を変え、毎年、発刊されているほか、統計課からは、「100の指標」、「県勢要覧」、「富山がわかる本」が次々と発刊され、統計からみた富山県の特徴をつかむ良き資料として活用されています。

  このように、経済月報を母として様々の刊行物が生まれ、その広がりは私たちの生活のなかで統計を活用するという点で大きな成果 を生んだのではないかと考えています。

  経済月報は創刊されてから40年目を迎えました。創刊の年は、池田内閣の「所得倍増計画」スタートの年であり、日本経済の高度成長への飛躍が始まった年でした。時代は大きく変化し、今日では少子・高齢化や高度情報化に対応するための新たな経済社会システムの構築が求められています。

  この変革期に、高度情報化時代に対応した月刊誌のホームページ化は、時代に先駆けた創刊時の理念でもあります。

  今後は、より多くの方にリアルタイムで経済月報をご愛読いただければ誠に幸甚でございます。

  なお、これまで本誌をご購読いただいた皆様方には、この度の新しいスタートにご理解いただきますようお願い申し上げます。