下水道の有効利用
下水道の
いろいろな使われ方
下水道は、よごれた水をきれいにしたり、浸水をふせいだりするだけでなく資源として利用することができます。
エネルギーとして利用
みなさんは、下水処理場がエネルギーを生み出す場所にもなっていることを知っていますか?
富山県では、下水処理水を使ったさまざまな方法でエネルギーを作り出しています。
その中でも特に注目の「熱エネルギー」「小水力発電」「消化ガス発電」について紹介します。

熱エネルギー
魚津市の「ありそドーム」では、下水をきれいにする施設で処理された水の熱を冷暖房に使っています。射水市の「海竜スポーツランド」でも、処理水の熱を冷暖房や温水プールに活用しています。捨てられるはずのエネルギーを賢く使っているんだよ!

小水力発電
小矢部川の「二上浄化センター」では、下水をきれいにした水が流れる力で発電しています。この電気はセンターで使われ、電気代が節約できます。また、二酸化炭素を出さないので、石油を使うより毎年約33トンも減らせる地球にやさしい発電です!

消化ガス発電
浜黒崎浄化センターでは、下水をきれいにする途中で出るガスを使って、令和元年(2019年)の8月から発電を始めました。この発電は、下水道を管理する人たちと会社が協力して行っています。発電でできた電気は電力会社に売っていて、地球にやさしいエネルギーを作る取り組みをしています!
汚泥の再利用
下水をきれいにした後に出る『どろ』も、ただ燃やして捨てるのではなく、いろいろなものに生まれ変わります。たとえば、野菜を育てる肥料になったり、ブロック・コンクリートの材料になったり、マンホールとしても使われています。こうして、むだにしないように工夫しているんだよ!

肥料
下水処理で出る汚れた泥は、特別な処理をして肥料に生まれ変わります。この肥料には、野菜や植物を元気に育てる栄養がたくさん入っています。富山県では、この肥料を使っておいしい野菜を育てています。ゴミを減らし、環境を大切にするしくみです。

インターロッキングブロック
下水処理で出る汚れた泥を再利用して作られるインターロッキングブロックは、環境にやさしくゴミを減らすのに役立ちます。さらに、しっかりした丈夫さがあり、作るときのお金も少なくてすむ、とても役立つものです。

組立式マンホール
このマンホールは簡単に組み立てられるようになっていて、工事の時間を短くしたり、作るときのコストを減らしたりすることができます。丈夫で長持ちするので、安心して使える製品です。
処理水の利用
きれいになった水は、川や海に戻されて自然を守るお手伝いをしています。また、わたしたちの生活の中でも大活躍!いろいろな場所で使われているんだよ。こうして、水を大切にしているんだね!

雪をとかす融雪装置
地下水を使った雪をとかす装置では、地下水が足りなくなることが問題になっています。そこで、浄化センターできれいにした水を、この雪をとかす装置に使う取り組みが行われています。

せせらぎ水路
神通川左岸浄化センターでは、水をきれいにする新しいしくみを取り入れています。このしくみは「嫌気無酸素好気法」といって、3つのタンクを使って水の中の「窒素」と「リン」という汚れを取り除きます。これによって、川や海の水がもっときれいになります!