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更新日:2021年8月12日
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発表日 2021年8月12日(木曜日)
高志の国文学館は、富山県の「ふるさと文学の総合窓口」の役割を果たす一環として、富山大学に伝わる「ヘルン文庫」を紹介するコーナーを、常設展示室に設けています。
ヘルン文庫は、明治期の日本を海外に紹介した、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの足跡がわかる大変意義深い文庫です。
この度、以下のとおり展示替えを行いましたので、お知らせします。
令和3年8月4日(水曜日)~12月27日(月曜日)予定
ハーンは海と水泳をこよなく愛したことで知られています。
今回の展示では、彼の海との関わりや考え方がうかがえる作品をご紹介します。
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資料名 |
著者 |
刊行年 |
所蔵 |
備考 |
1 |
チタ(復刻版) Chita:A Memory of Last Island |
ラフカディオ・ハーン |
原本:1889年 |
当館 |
ハリケーンで生き残った少女の話をもとに、自身のグランド島滞在(1884年8月~9月)の経験を生かして書かれた小説。海は意志を持つ一つの生命体であるととらえる感覚などは、後の作品にもつながるもの。ハーンはグランド島で15年ぶりに海に親しんだ。 |
2 |
仏領西インド諸島の2年間(復刻版) Two Years in the French West Indies |
ラフカディオ・ハーン |
原本:1890年 |
当館 |
1887年(明治20)からの約2年間、ハーンはカリブ海のマルティニーク島に滞在した。その経験をまとめた本書には、きらめくような南国の自然と人々の生活が生き生きと描かれている。 |
3 |
知られぬ日本の面影(復刻版) Glimpses of Unfamiliar Japan |
ラフカディオ・ハーン |
原本:1894年 |
当館 |
1890年(明治23)の来日後第1作。山陰地方の海辺を旅した際の経験をもとにした作品が収録されている。「日本海の浜辺で」では、お盆になると死者の霊が海を渡るという「仏海」の信仰について記す。水泳好きのハーンは、霊地として知られる「加賀の潜戸」で泳ごうとして止められている。 |
4 |
霊の日本(復刻版) In Ghostly Japan |
ラフカディオ・ハーン |
原本:1899年 |
当館 |
「焼津にて」は、静岡県の焼津を初めて訪れた1897年(明治30)夏の体験をもとに書かれた随想。漁師町焼津の描写に始まり、灯籠流しの見学記録、海についての経験に基づく考察へと展開し、内容は次第に瞑想の色を深める。この年以降、ハーンは毎年のように焼津で夏休みを過ごした。 |
5 |
リ・エコー Re- Echo |
小泉一雄 著、 N.フェラーズ 編 |
1957年 |
当館 |
1900年(明治33)夏の焼津で行われた英語の授業で、ハーンは一雄にC.キングズリー(イギリスの詩人・小説家)の詩“The Three Fishers”を教えた。その際にハーンが描いた3枚の水彩画が掲載されている。 |
部局・担当名 |
電話番号 |
担当者 |
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生活環境文化部 高志の国文学館 |
076-431-5492 |
綿引、髙瀬 |