更新日:2021年3月18日

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陽の道

陽の道地界を抜け出ると立山の自然に迎えられ、天界へ向かう陽の道がはじまります。陽の道は、地界側に常願寺川、天界側に立山山麓を望み、両側を立山杉、広葉樹林に囲まれた細長い神秘的な風景にあります。立山杉がつくりだす緑の壁はゆるやかに湾曲し、天界に向かってパースペクティヴな吸引力を秘めています。また、緑の壁の足元には、三十三枚畑と称される湿地帯があり、植生豊かな自然環境が形成されています。それらの自然環境を空間としてそのままに生かし、ミクロコスモスとしての雄大なランドスケープを組み立てています。
陽の道の構成内容は、天界へ向かう浄土路として、弥陀ヶ原を隠喩したお花畑であり、そこに立山の大地の記憶として開山伝説、禅定案内にまつわる地名物語、史跡を登拝路に従って写し込み、立山登拝のミニ体験の場を提供することを目的としています。歩行路は全て、常願寺川でとれる玉石を二つに割り、割り肌のまま敷き詰め、植物との境界を明確にせず自然の力によって相互になじませる方法を用いています。
お花畑は、金色に包まれる仏の姿を遠くに拝む弥陀ヶ原の光景をイメージし、黄色の花であるミヤコグサなどを基調として、キキョウ、リンドウ、カワラナデシコなどを混植、さらに浄土路の花としてマンジュシャゲなどが植えられています。また広葉樹の足元ではホタルブクロ、ウラシマソウ、オダマキなど多種の野草が四季折々に楽しめるようになっています。
陽の道 材木坂 陽の道 姥石また、陽の道では歩行路に沿って地名が刻まれている石を配していますが、これは立山開山伝説、禅定案内に登場する様々な物語や史実を思い浮かべてもらうためのサインであり、大谷石のベンチと共にイメージストーンと名づけられています。
また美女杉、桑谷、称名滝、姥石という水にまつわる4つの地名を選定し、休憩所としていますが、そこには水琴窟、流水音、水の落下音など4つの水音を聴く装置を設置しています。さらに立山登拝路に道標として置かれた三十三観音になぞらえて、香り観音を地界から陽の道を通り、天界に至る33ヶ所に設置しました。その形は「天界」の空間をモデルとしており、立山に咲く高山植物をイメージした香りを湛えて、ここでは天界への案内役を果たしています。
このように陽の道では、鳥のさえずりや木々の葉づれの音、風のささやき、水音にそして移り変わる自然の素材や香りによって、実際の立山をイメージする感覚を引き出そうとしているのです。

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