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更新日:2021年9月8日

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令和3年9月定例会 知事の提案理由説明

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題等について申しあげます。

1 当面の諸問題等について

(1)新型コロナウイルス感染症対策について

まず、新型コロナウイルス感染症につきましては、感染力の極めて高いデルタ株の影響により、先月以降は国内の新規感染者数が連日過去最多を更新するなど、全国の多くの地域で、これまで経験したことのないスピードで感染が拡大しています。現在も、21都道府県に緊急事態宣言が発令され、本県を含む12県が「まん延防止等重点措置」の実施区域となるなど、緊迫した状況が続いております。

本県においても、感染者数や入院者数が急激に増加し、医療提供体制のひっ迫が目前の状況であったことから、先月16日から警戒レベルを「ステージ3」に引き上げ、県民の皆様への昼夜を問わない不要不急の外出自粛のお願いや県有施設の休館を行うとともに、20日からは飲食店等へ営業時間の短縮を要請し、特に「まん延防止等重点措置」の措置区域である富山市においては、酒類の提供の終日自粛や大規模集客施設への営業時間短縮を要請するなど、より強い措置をお願いしております。また、県立学校の夏季休業期間を今月12日まで延長し、学校での感染拡大防止を図ることとしています。なお、今回の要請に全面的に応じていただいた店舗への協力金や、時短要請により経営に大きな影響を受けた事業者への給付金については、速やかな支給に努めてまいります。

また、医療提供体制を確保するため、先月27日から軽症者等の宿泊療養施設を新たに1棟開設したほか、医師により入院・加療の必要性が低いと判断された方については、宿泊療養施設または自宅での療養とするとともに、症状が悪化した際には速やかに入院できるよう、厚生センター等による健康観察を毎日実施するなどの体制を整備しております。加えて、妊娠中の方に対しては、かかりつけ産科医の協力のもと、産科の観点からの観察、入院の必要性の判断を行うこととしています。

ワクチンの接種については、市町村や医療機関の皆様のご尽力により、県内の接種率は全国平均を上回っております。県としましても、接種の加速化に向けた特設会場の設置や障害者入所施設等への巡回接種、看護師の確保などに取り組んでまいりました。引き続き、ワクチンの安定的な供給を国に働きかけるとともに、県民の皆様への接種が円滑に進められるよう、関係の皆様と連携して取り組んでまいります。

この場をお借りしまして、これまで昼夜を問わず献身的に対応いただいている医療従事者の皆様をはじめ、感染拡大防止にご協力をいただいている多くの県民や事業者の皆様にあらためて深く感謝申しあげます。

なお、先月末から本県の感染者数は減少に転じましたが、「ロードマップ」の判断指標はいずれも基準を大きく上回る水準で推移しており、依然として医療提供体制への負荷が高まっている状況にあります。この状況を乗り越えるため、引き続き、皆様と一丸となって感染防止対策の徹底に取り組んでまいります。

(2)本県の経済・雇用情勢等について

つぎに、本県の経済・雇用情勢等について申しあげます。

本県経済につきましては、景気は新型コロナの影響により、依然として厳しい状況にありますが、生産は持ち直し、個人消費も緩やかに持ち直しつつあり、雇用情勢は、有効求人倍率が8か月連続で上昇し、7月は1.48倍となるなど、緩やかに持ち直しつつあります。一方で、感染拡大による下振れリスクの高まりに十分注意する必要があるほか、金融資本市場の変動等の影響にも注視する必要があります。

県としては、数次にわたる補正予算の編成により、中小企業リバイバル補助金や貸切バスの利用促進補助金の採択枠の拡充、時短要請に伴う協力金など、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向け、スピード感をもって取り組んでまいりました。引き続き、地域経済を立て直す対策を躊躇なく実施できるよう、地方創生臨時交付金等のさらなる増額や幅広い事業者を支援する大胆な経済対策の早期実施、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保・充実について、全国知事会と連携しながら、国に強く働きかけてまいります。

ビヨンドコロナを見据えた成長戦略につきましては、先般、成長戦略会議での議論をふまえ、県民の「真の幸せ(ウェルビーイング)」の実現に向けた戦略についての中間とりまとめをお示ししたところです。今後、テーマ別のワーキンググループを新たに設置し、具体的な施策を検討するほか、そのビジョンについて議員各位や各市町村、県民の皆様と議論を深め、ワンチームとなって取り組めるよう進めてまいります。

富山きときと空港の活性化につきましては、これまで富山―羽田便の利用促進に官民を挙げて取り組み、全日空に対して便数の維持を強く働きかけてまいりましたが、10月末からの冬ダイヤにおいて3往復運航となったことは誠に残念な結果と考えております。一方で、本県の要望もふまえ、ニーズの高い富山発の早朝第一便の確保や、羽田空港経由での全国各地との乗継利便性の向上などが図られました。今後とも、全日空をはじめ、関係団体と連携しながら、コロナ収束後の旅客需要の回復を確実に捉え、さらなる利用促進に取り組んでまいります。

北陸新幹線につきましては、先月、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会、関西経済連合会および関西広域連合の5団体合同で、政府・与党に対して要請を行い、金沢・敦賀間の令和5年度末までの確実な開業と、1日も早い大阪までの全線開業を強く求めました。今後とも、沿線自治体や経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。

このほか、先般開催された東京オリンピックにおいて、本県出身の向翔一郎選手が柔道混合団体で銀メダル、中山楓奈選手がスケートボード女子ストリートで銅メダルを獲得され、また、パラリンピックでは、宮島徹也選手と岩井孝義選手が車いすバスケットボール男子で銀メダル、藤井友里子選手がボッチャ混合チームで銅メダルを獲得されました。県民を代表して心からお祝い申しあげます。日頃の精進と鍛錬が実を結び、世界中が注目する大舞台でこのような偉業を成し遂げられたことは、誠に素晴らしく、県民はもとより国民の皆さんに勇気と感動、子どもたちに夢と希望を与えていただきました。県としては、県民栄誉賞を贈呈し、県民の皆さんとともにその栄誉を称えることとしております。選手の皆様には、今後とも、ますますご活躍されることを心からお祈り申しあげます。

2 提出案件について

つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。

(1)補正予算について

まず、補正予算について申しあげます。

補正予算の規模は、

一般会計  181億1,060万円の追加

特別会計  556万円の追加

企業会計  1,382万円の追加

となっております。

以下、補正予算の概要について、4つの施策の柱に沿って申しあげます。

 

1つ目の柱は、「医療提供体制と感染拡大防止策の強化」です。

医療提供体制の強化につきましては、新型コロナ感染症患者の入院病床や、先月末に増設した軽症者等の宿泊療養施設を引き続き確保し、受入体制の整備に万全を期してまいります。

感染拡大防止につきましては、県の特設会場の設置期間を11月末まで延長するとともに、ワクチン接種のさらなる加速化を図るため、新たに土曜日の夜間運営を実施し、若年層をはじめとする県民の接種機会の確保を図ってまいります。また、特別支援学校の通学バスの増便を継続するとともに、県立学校や警察施設など県有施設における感染症対策の強化を図ってまいります。

2つ目の柱は、「県民生活・事業継続の支援」です。

県民生活への支援につきましては、新型コロナの影響による収入減少世帯等を支援するため、生活福祉資金の特例貸付等の申請期限を11月末まで延長します。

県内企業の経営支援につきましては、「まん延防止等重点措置」の適用の影響で売上が減少した中小企業等を対象とした国の月次支援金に県独自で上乗せを行い、事業の継続や立て直しへの支援を強化します。また、雇用の維持・確保を図るため、雇用調整助成金の申請などに関する相談体制を強化するほか、介護・建設・運輸など人手不足の業種を対象とした合同企業説明会を開催し、人材確保と離職者等の再就職を支援してまいります。

交通ネットワークの維持・活性化につきましては、住民生活の足を確保するため、利用者が減少し厳しい経営状況にある公共交通事業者の運行の維持や、需要回復の見通しが不透明なタクシー、高速バス等の事業継続を引き続き支援するとともに、貸切バスの利用促進に継続して取り組みます。また、富山―羽田便の利用促進キャンペーンの実施や、羽田空港で乗継を行う旅行商品の造成に対する支援などにより、富山きときと空港のさらなる利用促進に取り組んでまいります。

観光産業への支援につきましては、県内における感染拡大の収束を見据え、県民による県内観光を促進するとともに、マイクロツーリズムの推進に向けた検討を行うなど、観光需要の回復を図ってまいります。また、本県を代表する観光地である立山黒部アルペンルートの運行維持を緊急的に支援いたします。

県内産業のデジタル化の推進につきましては、県新世紀産業機構にデジタル技術の導入や産学官交流に向けた拠点を整備し、支援体制を強化するとともに、地方への移転に関心が高い情報通信系企業の誘致を進めるため、オンラインによるセミナーを開催します。

地域経済の回復に向けた取組みにつきましては、商工団体や商店街等が実施するプレミアム商品券の発行やイベントなどの消費喚起に向けた取組みを支援するほか、県産食材の地産地消に取り組む飲食店の利用によるポイント制度を拡充します。

農林水産業の振興につきましては、本年4月の霜や霰により果樹の被害を受けた産地における来年の生産に向けた対策等を支援するとともに、新型コロナの影響に伴う米の在庫量増加や価格低下の懸念をふまえ、緊急的に実施された主食用米から飼料用米への転換の取組みを支援します。また、木材需要の高まりを見据え、地区ごとに需給調整を担う人材の育成や、ICT技術の活用による出材作業の時間短縮の取組みを支援し、県産材の供給を加速化します。

 

3つ目の柱は、「地域活性化に向けた取組み」です。

行政や産業・地域社会のDXの推進につきましては、11月を目途に基本方針とアクションプランを策定することとしているほか、デジタル技術を活用して地域課題の解決を図る実証事業を行い、その成果を県内外へ広く発信します。

女性活躍の推進につきましては、今月1日に設置した「女性活躍推進戦略会議」において官民連携で戦略の検討を進めるとともに、先進的な取組みを支援するなど、県内企業の女性活躍に向けた環境整備を促進してまいります。

アフターコロナを見据えた本県の魅力発信につきましては、ロケツーリズムの推進に向けたPRの強化や、対面とオンラインを融合したハイブリッド型の学会等の誘致に取り組んでまいります。また、ナショナルサイクルルートに指定された「富山湾岸サイクリングコース」の走行環境の向上を図るため、コース沿線の施設にバイクラックを設置するとともに、専門誌の活用などによりサイクリストへのPRを強化します。

このほか、資源循環の促進を図るため、県内で排出される廃プラスチック類やバイオマス資源を活用したプラスチック製品の再商品化の可能性を調査・検討いたします。

 

4つ目の柱は、「安全・安心の確保、社会基盤・生活基盤の整備等」です。

安全・安心の確保につきましては、子育て支援・介護の充実を図るため、医療的ケア児を受け入れる保育所等の体制整備を支援するとともに、介護ロボットやICTの導入費用に対する助成枠を拡充し、介護現場における業務負担の軽減に取り組んでまいります。また、コロナ禍において外出の機会が減少している独身男女の出会いを支援するため、体験型の少人数イベントを実施するほか、子どもの学びや遊びの場を確保するため、ジュニアナチュラリスト養成講座を追加で実施し、自然と親しむ機会を提供します。

行政のデジタル化につきましては、行政手続きのオンライン化の推進や県ホームページへのAIを活用した自動会話プログラムの試行導入など、県民サービスの向上に努めます。また、全ての県立学校に校務支援システムを導入し、教員の業務負担の軽減を図るほか、警察の駐在所の情報ネットワーク整備等を進めます。

安全・安心の基盤となる社会資本整備につきましては、通学路の安全対策として、危険箇所の歩道整備や路肩の拡幅、歩行者用信号機の新設などに取り組むとともに、今年1月の大雪をふまえ、消雪施設の修繕や設置に関する基礎調査を実施します。また、先月の大雨により、氷見市、小矢部市を中心に道路の法面崩壊、路肩欠損や、大規模な地すべりなど多くの被害が発生しましたが、今後、関係市町と連携し、被災箇所の早期復旧を図るとともに、道路の法面対策などの災害の未然防止対策に積極的に取り組んでまいります。さらに、公共事業の増額とあわせ、道路、橋りょう、河川、砂防、治山等の県単独建設事業を追加するほか、繰越明許費の設定により施工時期の平準化を図ってまいります。

 

以上が補正予算の概要となります。

 

(2)予算以外の議案等について

つぎに、予算以外の議案について申しあげます。

条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県創業支援センター条例」など2件を、改正するものとして、水と緑の森づくり税の期限延長を含む「富山県税条例の一部を改正する条例」など5件を提案しております。

条例以外の議案としましては、動産の取得に関するものなど2件を提案するとともに、令和2年度歳入歳出決算および令和2年度企業会計決算6件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。

報告案件につきましては、地方自治法第179条および同法第180条の規定による専決処分ならびに令和2年度継続費精算報告書などについて報告しております。また、令和2年度決算に基づく健全化判断比率等について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明書などを提出しております。

以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。

なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

お問い合わせ

所属課室:議会事務局  

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7 

電話番号:076-444-3405

ファックス番号:076-444-3471

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