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更新日:2021年3月22日

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令和2年9月定例会 知事の提案理由説明

本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題等について申しあげます。

平成二十八年十一月に知事として四期目を担当させていただいてから、早くも三年十か月が経過いたしました。この間、北陸新幹線の開業効果と国の重要政策としていただけた「地方創生戦略」を最大限に活かす各種施策を強力に推進するとともに、東京一極集中の是正や県内の産業経済の振興、子育て支援・少子化対策、人づくり、中山間地域の活性化、災害の未然防止と県土強靱化、本年に入ってからの新型コロナウイルス感染症対策などの重要課題と向き合いながら「元気とやま」づくりを一層進めるため、県議会をはじめ、県民の皆様のご意見をできる限り施策に活かすよう努めるなど、日々、全力で県政運営を進めてまいりました。ご指導、ご協力をいただきました議員各位、ご理解とご支援をいただいた県民の皆様に心からお礼を申しあげます。
今定例県議会は、私の任期が満了する直前の県議会でありますが、現下の重要課題である新型コロナ対策のための感染防止対策の強化、医療・介護等提供体制の整備、事業の継続と雇用の維持、県民生活への支援、経済活動の回復やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けた取組みをはじめ、安全・安心の確保、社会基盤・生活基盤の整備など、今後の富山県の発展や県民生活の向上のために必要不可欠な施策を盛り込んだ補正予算案を提出しておりますので、議員各位には、ご理解とご協力、ご指導をお願い申しあげる次第であります。
県内の新型コロナにつきましては、五月十九日から連続四十四日間、新規感染者数がゼロとなるなど、感染は一旦収束に向かいつつありました。しかしながら、東京都など大都市を中心に全国で再び感染が拡大し、七月下旬からは、本県においても感染者数が増加したこと等から、医療界の代表や感染症の専門家に、経済界と消費者団体の代表を加えた有識者の方々のご意見等を伺った上で、先月六日、さらなる感染拡大に備え、「新型コロナウイルス感染症に打ち克つロードマップ」を改定いたしました。
また、カラオケ利用によるクラスターの発生など感染拡大の状況をふまえ、同月十一日、「新型コロナウイルス感染拡大警報(富山アラート)」を発出しました。感染がさらに拡大し、夜間の外出自粛等をお願いする「ステージ2」に移行する事態とならないように、「新しい生活様式」の徹底、首都圏など感染者が多い地域との特に緊要度の高いものを除いた往来の自粛、会食時などの感染防止対策の徹底などを、あらためて県民の皆様にお願いするとともに、検査体制や医療提供体制のさらなる整備等に努力を傾注しております。
あらためまして、新型コロナにより亡くなられた方々のご冥福をお祈り申しあげますとともに、感染された方々やご家族の方々に心からお見舞い申しあげます。また、昼夜を問わず献身的に対応いただいている医療従事者の方々をはじめ、ご協力・ご尽力をいただいている県民や事業者の皆様に深く感謝申しあげます。県としては、引き続き、感染防止と社会経済活動との両立に向けて、全力で対応してまいります。

一 当面の諸問題について

つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

(一)最近の経済・雇用情勢等について

まず、最近の我が国経済は、新型コロナの影響により、依然として厳しい状況にありますが、このところ、持ち直しの動きがみられます。先行きは、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、新型コロナが内外経済に与える影響や金融資本市場の変動に十分注意する必要があります。
本県経済につきましては、個人消費にこのところ持ち直しの動きが見られますが、生産は減少し、雇用情勢についても、有効求人倍率が九か月連続して低下し、七月は一.一七倍となるなど、景気は厳しい状況が続いているものの、一部では下げ止まりの動きがみられます。先行きは、各種政策などを背景に、厳しい状況から持ち直しに向かうことが期待されますが、国内外の新型コロナの動向等を注視する必要があります。
国においては、令和二年度第一次補正予算や第二次補正予算の編成、予備費の活用により、感染拡大防止策の実施と医療提供体制の整備および治療薬の開発、雇用の維持と事業の継続、経済活動の回復などに取り組んでいるほか、去る七月に閣議決定された「骨太の方針」において、感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ、防災・減災、国土強靱化、DXや地方創生の推進等に取り組む方針を示しております。県としても、これまで、補正予算の編成等により、感染拡大防止と社会経済活動の両立に迅速かつ全力で取り組んできたところですが、引き続き、国や全国知事会等とも連携しながら、市町村をはじめ、医療福祉、経済、教育文化など各分野の幅広い県民の皆様と「こころをひとつに」全力で対応してまいります。

(二)地方創生、地方税財源の充実等について

つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
地方創生につきましては、先日辞任を表明された安倍総理大臣が、本県をはじめ全国知事会の提言に対し、地方法人課税の偏在是正を含めた地方税財源の確保・充実、地方大学や地域産業の振興、5Gの利活用等の実現に向けた取組みなどに相当程度ご理解をいただきました。引き続き、地域の特性に応じた戦略的な取組みを主体的に進めるため、地方創生関係交付金や地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」の拡充・継続等について、全国知事会等と連携しながら、積極的に働きかけてまいります。
地方税財源の充実等につきましては、国の「新経済・財政再生計画」において、地方の一般財源総額について、来年度まで、平成三十年度地方財政計画の水準を実質的に確保する一方で、国・地方で基調を合わせた歳出改革等に取り組むとされていること、新型コロナの影響による経済の下振れや、国・地方を通じた税収の大幅な減少が懸念されること等をふまえると、地方財政について、今後、厳しい議論が行われることが懸念されます。このため、今後とも新型コロナの拡大防止対策、地方創生・人口減少対策はもとより、感染拡大をふまえた緊急事態措置や経済活動の自粛により大きな打撃を受けている地域経済の活性化や雇用対策、DXへの対応、人づくり、国土強靱化対策、社会保障関係費の増嵩への対応など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保・充実を、近く発足する新内閣等に積極的に働きかけてまいります。

つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三)新型コロナウイルス感染症対策について

まず、新型コロナウイルス感染症対策について申しあげます。
感染防止対策の強化につきましては、冬季のインフルエンザとの同時流行を抑制し、医療機関の負担軽減と子育て世帯の精神的・経済的負担を軽減するため、生後六か月から小学校六年生までのインフルエンザ予防接種費用を積極的に支援する全国初の取組みを実施することとしております。また、民間検査機関のPCR検査機器等のほか、発熱外来を新たに設置する医療機関や地域外来・検査センターの簡易診察室の整備を支援するなど、検査体制を大幅に強化してまいります。さらに、公共施設や県立学校のトイレ洗面台の自動水栓化等を実施するとともに、私立専修学校の感染防止対策を支援するほか、厚生センターの相談員を増員するなど、相談体制を強化することとしております。
医療・介護等提供体制の整備につきましては、感染の各フェーズに応じた病床確保計画を去る七月に策定したところですが、「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」を最大限活用し、感染症患者の一般・重症病床の空床補てんを大幅に拡充するとともに、軽症者等の宿泊療養施設を新たに確保するなど、患者受入体制の強化に万全を期するほか、医療従事者等への慰労金の支給対象を拡充することとしております。また、先般、関係団体との間で、クラスター発生時における介護職員等の応援派遣協定を締結したところであり、今後、介護現場におけるクラスター発生防止の研修を実施するとともに、業務負担の軽減のためロボットの導入を支援してまいります。
事業の継続につきましては、実質三年間無利子・無担保の「新型コロナウイルス感染症対応資金」等の融資枠を二倍に拡充し、中小・小規模企業の資金繰り対策に鋭意努めてまいります。また、事業の持続や新たな発展をめざす意欲ある事業者を支えるため、事業持続化・地域再生支援金の申請受付期間を今月末まで一か月延長いたしました。さらに、公共交通の運行継続や感染防止対策への支援に加え、需要回復の見通しが不透明なタクシーや高速バス等を新たに支援してまいります。
雇用の維持については、新型コロナの影響による離職者の正社員としての再就職に向けたトライアル雇用等を支援するとともに、高校生の就職活動を支援するアドバイザーを拡充配置するほか、富山労働局と連携して、雇用調整助成金等の相談に対応するため、社会保険労務士の派遣期間を延長することとしております。
県民生活への支援については、新型コロナの影響による経済的・精神的負担が大きいひとり親家庭に対し県産農産品等を購入できる商品券を送付するほか、こども食堂等が感染防止対策を講じて実施する活動への支援を来年三月まで延長することとしております。
経済活動の回復に向けた取組みにつきましては、県内宿泊施設の県民割引キャンペーンが大変好評を博したことから、利用者枠を順次拡充し実施してきたところであり、引き続き、首都圏等における感染の再拡大等の状況もふまえながら、感染拡大防止対策の周知・徹底を図りつつ、国の「Go To トラベル事業」との連携に努めるとともに、オンラインによる冬の富山湾の魅力体験会を開催するなど、冬季の誘客も含め、観光需要の回復に努めてまいります。また、国の「Go To 商店街」や「Go To Eat」キャンペーンと連携した商店街の賑わい回復の取組みへの支援、県産食材の需要拡大にも努めてまいります。
DXの推進につきましては、県立学校の生徒・教員へのタブレット一人一台配備を進めるとともに、私立高校におけるICT教育の環境整備を支援してまいります。また、DXを担う人材育成や研究強化を図るため、県立大学の知能ロボット工学科および情報システム工学科の定員を拡充し、新たに「DX教育研究センター(仮称)」を整備する準備を進めるほか、県庁におけるDXの推進に取り組むこととしております。さらに、先進的なテレワーク事業者を誘致し、県内企業との交流による新たなビジネスの創出等に努めるとともに、本県でのリモートワーク体験ツアーを実施し、本県への移住促進にもつながるよう努めてまいります。
このほか、新型コロナの影響により中止・延期となった事業等の経費を減額するほか、予備費を十億円増額し、今後の感染症拡大等に備えて必要な対策を機動的に講じてまいります。

(四)とやまの未来創生について

次に、とやまの未来創生について申しあげます。
今回の新型コロナの問題を通じて、東京一極集中型の社会構造の弊害、リスクがあらためて明らかになったことに加え、DXを一気に進める環境が整ってまいりました。県としては、DXを加速化させ、我が国の社会構造を感染症の脅威にも強くしなやかに対応でき、持続的に成長できる「地方分散型」に変え、真の地方創生の実現を図るとともに、本県をアフターコロナ時代の全国のモデル県に飛躍させる大きなチャンスと考えております。今後とも、市町村との連携の強化や、「新しい生活様式」の確立も図りながら、税収減等で今後さらに厳しくなる財政事情を勘案しつつ、地方創生関係交付金等の積極的な利活用にも努めるなど、「第二期とやま未来創生戦略」に盛り込んだ施策を着実かつ効果的に実施し、「令和」新時代にふさわしい活力と魅力あふれる県づくりに取り組んでまいります。
また、有識者等により先月設置した検討会議や青年プロジェクトチームでのご意見もふまえ、アフターコロナ時代を見据えた経済社会を構想し、本県のさらなる発展・魅力向上に向けた成長戦略を検討してまいります。

(五)産業の振興等について

つぎに、産業の振興等について申しあげます。
ものづくり産業の振興につきましては、有識者等による検討会を近く設置し、アフターコロナ時代における本県ものづくり産業のあり方について検討してまいります。また、新たな成長産業の育成・振興に向けて企業競争力を高めるため、総合デザインセンターにおいて、オンライン展示会等のデジタルコンテンツの制作に必要な設備を新たに導入することとしております。
高岡テクノドームについては、去る七月、別館の整備に向けた基本計画を策定し、今後、基本設計等に取り組むこととしております。北陸新幹線の敦賀延伸等の諸情況を見据え、高岡市など関係方面と連携しながら、県西部地域をはじめとする県内経済の活性化、観光振興等にも資するよう整備を進めてまいります。
中小企業の振興につきましては、デジタルツールを活用した販路開拓に取り組む企業向けのセミナーを開催することとしております。
医薬品産業の振興、専門人材の育成・確保等については、県内産学官が連携した「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムにおいて、産学官連携シンポジウムを先月に開催したほか、東京圏の学生向けのサマースクールをオンラインで昨日から実施しており、引き続き、世界水準の研究開発、専門人材育成等を鋭意進めてまいります。

(六)観光の振興、県外からの移住の促進等について

つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
観光の振興につきましては、立山黒部の世界ブランド化の一環として、黒部ルートの令和六年度からの一般開放・旅行商品化に向け、携帯電話不感エリア解消に向けた調査やプロモーションの準備を進めており、引き続き関係市町や事業者と連携し、旅行商品の魅力創出等に取り組んでまいります。また、新たな観光振興戦略プランの策定に向け、去る七月に有識者等による会議を設置したところであり、新型コロナを乗り越え、本県の観光のさらなる発展に資する戦略となるよう検討を進めてまいります。
県外からの移住促進につきましては、去る七月、富山くらし・しごと支援センター名古屋オフィスを開設し、中京圏からの移住やUIJターン就職の相談体制を強化したところです。また、移住や二地域居住を検討している都市圏社会人向けの講座、本県に興味を持つ若者等による「三十歳の同窓会」等をオンラインで開催することとしております。さらに、全国初の取組みとして、電力会社と連携し、県営電気事業の電力を活用した、本県への移住・UIJターン世帯向け電気料金割引制度の創設に向けて準備を進めるなど、新型コロナ収束後の本県への移住促進や交流・応援人口の拡大に取り組んでまいります。
中山間地域の振興につきましては、サテライトオフィスの誘致に取り組む市町村への支援を拡充するとともに、中山間地域については、補助限度額等をさらに拡充することとしているほか、地域の特色を活かした付加価値の高い農業に取り組み、所得向上をめざす農業者を支援してまいります。

(七)農林水産業の振興等について

つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
農業の振興につきましては、先月、今年度の「富富富」の生産農家に支払われる概算金が、コロナ禍の下でも昨年度と同額の六十キログラム一万四千五百円と決定されました。富山米のトップブランド品種として、高く評価された成果であり、生産者の生産意欲の向上に結びつくものと考えております。また、新米が販売開始される来月から、小売店等における動画放映や首都圏におけるオンラインイベントへの出演等による魅力発信を行うとともに、関西、中京圏でもテレビCMの放映を実施するなど、効果的なプロモーションを実施してまいります。さらに、国産にんじんの需要増加に対応するため、集出荷施設の整備を支援するほか、リモコン草刈機や農業用ドローンなどの整備等により、スマート農業の普及を進めてまいります。
本年の稲の作柄につきましては、八月十五日現在、「平年並み」と見込まれておりますが、県としては、猛暑対策のための追加穂肥や水管理、病害虫防除など、きめ細かな対応を指導してきており、引き続き、適期の刈取りや適切な乾燥調製により、高品質で食味の良い富山米の生産に努めてまいります。
農林水産業の担い手の確保につきましては、新たにオンラインによる就業相談や就業の魅力PR動画の制作などを通じて、県内外からの就業者の確保に努めてまいります。
林業につきましては、新型コロナの影響による就業者の雇用への影響を緩和するため、保育間伐や事業者が共同で実施する木材流通効率化への取組みを支援してまいります。
水産業の振興につきましては、先月に策定した本県栽培漁業の推進方策をふまえ、氷見栽培漁業センターの改修整備の基本設計等を進めてまいります。

(八)陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について

つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
北陸新幹線につきましては、先月、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会、関西経済連合会および関西広域連合の五団体合同で、政府・与党に対して要請を行い、金沢・敦賀間の令和四年度末までの確実な開業と、敦賀・大阪間の早期全線開業に向けた必要財源、例えば貸付料の算定期間の延長等の検討などを強く求めてまいりました。今後とも、北陸・関西の沿線自治体、経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。
あいの風とやま鉄道につきましては、引き続き、富山-東富山間の新駅の整備等を進めることとしており、県としても必要な支援を行ってまいります。
日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新規貨物の需要創出を図るため、先般、荷主企業等を対象とした国際物流ターミナル等の視察会を開催したほか、シベリア・ランド・ブリッジの実証実験に加え、県産農林水産物の香港への輸出の実証実験を新たに実施するなど、今後とも、一層の集荷促進、物流の活性化に努めてまいります。
富山きときと空港につきましては、安心してご利用いただけるよう、新型コロナ対策として、搭乗口・到着口にサーモグラフィを設置したところです。また、全日空が、新型コロナの影響で大変厳しい経営状況にあり、高収益路線に経営資源を集中する方針が示されたため、先月、本社を訪問し、平子社長に対し、国内線の便数維持を強く要請したところ、今般の冬ダイヤにおいては現行の運航体制が維持される見込みとなりましたが、今後とも空港のさらなる利用促進等により便数の維持・安定化に向けて努力してまいります。国際線については、現在全ての便が運休しておりますが、新型コロナの収束段階における各便の速やかな運航再開に向けて航空各社に強く働きかけるなど、引き続き航空ネットワークの維持充実に取り組んでまいります。

(九)子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について

つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
子育て支援・少子化対策につきましては、去る七月、いじめや不登校、ひきこもりなど、各種相談のワンストップ窓口となる「子ども・若者総合相談センター」を設置したところであり、悩みを抱える子ども・若者への支援を充実・強化してまいります。
新川こども屋内レクリエーション施設については、去る七月、有識者等による検討会を設置したところであり、「遊び」を通じた、こどもの非認知能力の形成や基礎的な運動能力の開発・向上に加え、新川文化ホールとも連携し、こどもの能力を多方面に引き出すことができる先進的で魅力あふれる施設の整備に取り組み、新川地域の活性化にもつなげてまいります。
教育の振興につきましては、教育行政の基本方針となる「大綱」の改定に向け、先月開催の有識者委員会において骨子案を示し、ご意見をいただいたところであり、総合教育会議において検討を深めてまいります。
学校教育につきましては、新型コロナ対応などの教員の負担軽減のため、全ての県立高校や中学校にスクール・サポート・スタッフを配置することとしております。また、新型コロナの影響により中止となったスポーツの全国大会の県内での代替大会の開催を支援したほか、WEB開催される全国高等学校総合文化祭参加のための動画等の制作や吹奏楽部の代替大会の開催についても支援してまいります。
県立大学につきましては、先般、専門看護師や保健師、助産師を養成する大学院・専攻科の設置に向け、有識者による検討会を設置したところであり、今後、より高度な看護人材の育成に取り組めるよう、検討を進めてまいります。
芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、今月十九日から美術館を代表する収蔵作品を紹介するコレクション展を開催することとしており、アートとデザインに親しむ美術館ならではの魅力を発信してまいります。また、高志の国文学館については、先般、中西進館長の講演会を高岡市で開催したところであり、今月二十日からは本県出身の映画監督である滝田洋二郎さんの企画展を開催するなど、引き続き越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。さらに、県立文化施設等において公演のデジタル配信やオンライン会議のための設備整備を行うこととしております。
利賀芸術公園については、先月から今月にかけて、舞台芸術公演「利賀サマー・シーズン二〇二〇」が開催されました。また、利賀におけるスズキ・トレーニング・メソッドを国内外の多くの演劇人等に向けて映像配信するなど、今後とも、県立利賀芸術公園における鈴木忠志芸術監督を中心とする世界的な舞台芸術拠点づくりに努めてまいります。
スポーツの振興につきましては、厳しい経営状況となっている県内プロスポーツチームによる新型コロナ対策等を支援してまいります。また、富山県武道館について、武道競技の振興・競技力向上はもとより、スポーツの振興、地域の活性化、防災力向上等にも資する施設となるよう、基本設計等を進めてまいります。

(十)医療、福祉、環境等について

つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
医療の充実につきましては、救急・周産期・小児医療機関における院内感染防止対策や、災害時の歯科保健活動に必要な器材の整備等を支援することとしております。
地域総合福祉につきましては、新型コロナの影響による収入減少世帯等への生活福祉資金やひとり親家庭等に対する臨時特別給付金について、引き続き、円滑な交付に取り組んでまいります。
高齢者福祉につきましては、新型コロナの影響による認知症等のリスクに対応するため、高齢者の集いの場や自宅で実践できる機能向上プログラムを実施するなど、認知症予防や自立支援等を推進してまいります。
農福連携につきましては、去る七月、有識者等による推進会議を設置したところであり、今後、農業経営体と障害者施設に対するニーズ調査の結果をふまえ、マッチングを進めてまいります。
健康寿命日本一に向けた取組みにつきましては、レセプトデータ等を通じて各人の健康課題を分析・可視化するとともに、オンラインによる保健指導体制を構築するなど、市町村における効果的な保健指導を支援してまいります。
環境の保全につきましては、食品ロス・食品廃棄物の削減について、商慣習の見直しに向け、小売店において期限間近の商品購入の啓発を実施するなど、食品ロス削減のフロントランナーとしての取組みをさらに進めてまいります。
ツキノワグマ対策につきましては、この秋のクマの平野部での出没が懸念されることから、これに備え、今月二日、「ツキノワグマ出没警報」を発令するとともに、緊急対策会議を開催し、関係機関との情報共有体制等を確認したほか、パトロールや捕獲を実施する市町村への支援を大幅に拡充することとしております。引き続き、市町村や警察、猟友会などと連携し、県民の安全・安心の確保に努めてまいります。

(十一)防災対策、安全なまちづくり等について

つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
防災対策につきましては、先般、滑川市において、大規模地震と局地的な豪雨等との複合災害を想定し、新型コロナ感染対策をふまえた実践的な総合防災訓練を、図上訓練に限定した形で、関係機関と連携し実施したところです。また、公共事業の大幅な増額とあわせ、災害の未然防止等のための道路、橋りょう、河川、砂防、治山等の県単独建設事業を追加するほか、繰越明許費の設定により施工時期の平準化を図るなど、有効需要の創出にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を適時、適切に推進してまいります。
安全なまちづくりにつきましては、社会情勢の変化をふまえ、有識者会議の提言を受けて、先般、防犯上の指針を改定したところです。今後、安全で安心して暮らせる地域社会の実現をめざし、犯罪の予防に十分留意した住宅・公園・広場等の整備や、犯罪が起きやすい場所を重点的に見回るホットスポット・パトロールの普及などに取り組んでまいります。また、新しい富山南警察署が来月に完成の運びとなっており、その役割が十分に発揮できるよう努めてまいります。
農業用水路の事故防止対策につきましては、各地でワークショップを通じた危険個所マップづくり等を進めており、国に働きかけ確保できた国庫補助金を積極的に活用し、ソフト・ハード両面からの実効性ある対策を鋭意実施してまいります。

二 提出案件について

つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
議案第九六号から一〇一号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
補正予算の規模は、
一般会計 六六七億二、一五〇万円
特別会計 一億四、四六八万円
企業会計 三億八、九五七万円
となっております。
まず、一般会計におきましては、感染防止対策の強化、医療・介護等提供体制の整備、事業の継続と雇用の維持、県民生活への支援、経済活動の回復やDXの推進に向けた取組みをはじめ、安全・安心の確保、社会基盤・生活基盤の整備に係る事業などに要する経費を追加しております。また、令和元年度の決算は約七億円の黒字となり、この決算剰余金のうち三億五千万円を財政調整基金および県債管理基金に積み立てることとしております。
特別会計におきましては、国民健康保険特別会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など四会計について、それぞれ所要の補正を行うものであります。
つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
条例としましては、改正するものとして、「富山県手数料条例の一部を改正する条例」など五件を提案しております。
条例以外の議案としましては、工事請負契約締結に関するものなど二件を提案するとともに、令和元年度歳入歳出決算および令和元年度企業会計決算五件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに令和元年度継続費精算報告書などについて報告しております。また、令和元年度決算に基づく健全化判断比率等について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明書などを提出しております。
以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

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