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思春期

思春期について

画像思春期。身体が急速に変化し、成長します。そして、情緒的には自立と依存を繰り返す時期で、些細なことでも苛立って反抗したり、逆に落ち込んだりして、心理的に激しく動揺しています。そのため、親にとっては、今までの子どもらしい感じがなくなり、扱いにくさを感じるようになります。しかし、この思春期こそ、子どもの自立へと向かう大切な時期です。親離れ・子離れの大切な時期でもあります。じっと見守ったり、逆に、時には直接的な愛情表現をしたり、と親子の距離を適切に保つように工夫することが必要です。日々の生活の中では、なんといっても自分で考え判断し、実行させていくことが重要です。親が、細かく指図したり先回って心配したりすることはマイナスになります。それより、客観的な情報を提供し、自己決定の手助けをすることが大切です。そうすることで、子どもは、自ら価値観を作り出していくでしょう。多様化する価値観の中で、子どもは、迷い、混迷し、時には反発します。そうした子どもを前に親自身の生き方、考え方が問われ、父親の在り方も重要になります。親子の間に葛藤が生じることは避けることの出来ないことであり、葛藤の苦しみの中で相手の心の痛みが分かる本当の「やさしさ」が相互の中で生み出されていくようです。

相談室でのつぶやき

思春期といわれる時期の子どもたちは、内面で非常な体験をしているようです。外見は、むっつりしていたり、ボーとしていたり、激しく動いたりさまざまですが、内なる世界で過去と現在、外見と中身、自分と他人・・さまざまな思いが交錯しているようです。その過程で心身のバランスを保てなくなったり、1つの見方に突き進んだり、自分に自信が持てなくなったりしがちです。そんな子どもたちの言葉を紹介します。

画像中3女子:「人が(自分を)どう思っているかとても気になる。みんなが楽しそうに話していても自分が話しかけると、雰囲気が変わる。わたしだけ浮いている。それを感じると、辛い。それを紛らすために勉強する。来る日も来る日もこんな風に過ごすのかと思うと、何のために生きているのかと思う。」
高1女子:「小学6年生の頃から、自分が人にどう見られているか気になり怖くなった。辛くて朝起きられなくなった。そんな時友だちが言った何気ない一言に、私は大きなショックを覚えた。『ちょっと太ったんじゃない?』それから私は家に閉じこもるようになり、食べる事に恐怖を感じるようになった。食欲が無くなり、体重が面白いくらいにどんどん落ちていった。1日中食事のことが気になり、終いには家族の食事にまで干渉するようになった。」
高2男子:「幼児期は、何にでも真剣だった。だから怪我が絶えなかった。空を見るのも真剣で、それで大怪我をしてから好きな事だけ真剣になった。年とともに真剣になることが少なくなり、今は何も真剣になることがない。中2から中3は"だんまり"していた。人の話を聞くのも人に話すのも嫌だった。親とは話すだけでなく、顔を合わせるのも嫌だった。話しても違った風に受け取られるから話さないと決めた。自分でもよくわからないが"だんまり"は自然に終わった。」

渦巻く思いがあっても、渦中にはなかなか言葉で表現しにくいものです。親も子どもの様子の変化に不安になりますが、適切にサポートしていくと子ども自身の伸びる力で乗り越えていく事があります。しかしどのようにサポートしたらよいか分からないとか、心身の状態が危険だと思われる場合は、種々の相談窓口やカウンセラーや医師に相談してください。

思春期Q&A

小学校6年生の男の子です。頻繁にお金を持ち出すようになりました。近所の親しかった同級生も、中学生の不良グループと関わるようになり、夜遅くまで帰らないこともあると聞いていて心配です。相談者:母親(父親は単身赴任中)
理由はどうあれ、無断でお金を持ち出すことは、許されないことです。物事の善悪について毅然とした態度で望むことは、親に求められる子育ての大切な責任の一つです。毅然とした態度とは、ご家族の対応が人や時、場合によってブレることがないようにするということです。感情的になり、子どもの話を聞かないで一方的に叱るのではなく、むしろ親子のしっかりと向き合うことのできる良い機会ととらえて、お子さんの考えを聞きながら、しっかりと諭してください。また、お父さんは、お子さんの様子をご存知でしょうか。思春期を迎えた男のお子さんの場合、男性モデルとしてお父さんの与える影響が大きくなってくるものです。"お父さんは、○○くんの事を心配しているよ"と、お子さんに対して一生懸命なお父さんの姿勢を(お母さんが)日頃から伝えていかれるのが良いと思います。今回のように、近所のグループとの交わりから心配される場合も、近所のお父さん同士のネットワークを作り、”お父さんたちはみんな心配しているよ”という気持ちが伝わる、姿の見える活動を行ってみられると良いでしょう。お父さんの心のこもった姿勢は、必ずお子さんに伝わるものです。
中学校1年生の男の子です。最近とみに黙りっこくなり、母親の私にもろくに返事もしません。それだけならいいのですが、布団の中で妙にごそごそしたり、洗濯物を隠れて押し込むように洗濯籠にいれたりしています。声変わりもし、何か違う人柄になったような不気味な感じがします。こんな時、母親としてどう声掛けしたらよいのかわかりません。何か言えば「うるさい」としか言いません。少し前までのあどけなかった頃に戻ってくれないかと願うのですが。
まず、息子さんの成長を喜びましょう。体の成長が、自分でも制御しがたいくらい、顕著になり、自分自身で戸惑ってしまう時です。はっきりとした2次性徴が表れ、自分の内部の性的な変化に戸惑っています。おそらく学校でも、男の子同士でそんな会話を交わし、情報を交換し合っています。母親が、したり顔に聞き出そうとしたり、探ったりすることを極端にいやがります。こんな時、そっとしておき、下着も大騒ぎせずさりげなく洗っておくほうがよいようです。そして、こんな時こそ、父親の出番です。父と子の包み隠さない会話が、妙に内的にこもって苦しんでいる子どもをほっとさせます。「なあんだ、お父さんも一緒なのか」と安心します。冗談に流して、成長の証しであることを納得させていくのもよいでしょう。自分自身を汚らわしいと嫌ったり、自分のにおいに敏感になって自分の存在を消したくなったりもします。そんな繊細な男の子の心理を温かく見守っていきましょう。しゃべらなくなった、こむずかしくなったと否定的にみないで、こうして男性として成長していくのだと肯定的にとらえましょう。
中学2年の女の子です。外見ばかり気にして、勉強に全く身が入りません。買ってくれとせがむ服装は、奇抜な色彩や流行のデザインのものばかりです。買ってやらないと暴れるので、つい、ちゃんと勉強するなら、と条件を付けて買ってやっています。ミュールを履き,足の爪にはペティキュアを塗り、ぞっとするくらいです。「こんなことでは、だめ。」といくら言って聞かせても返事もしません。さすがに、学校へはそんな格好はしていきませんが、叱れば叱るほど反抗的な目つきで親の話を無視します。もう少し、大人しく、地道な努力をする子に育って欲しいのですが、どうすればよいでしょう。今からでは、遅いでしょうか。
画像お子さんが、どんどん大人っぽくなり親から離れていくのは、本当は喜ぶべきことなのですが反面つらいものです。お母さんとしては、服装の乱れより、親と子の気持ちの断絶が苦しいのだろうと思います。お母さんを見る目が反抗的で冷たいと感じる時、親としてはとても淋しく感じます。でも、そのことを注意すればもっと気持ちが離れていきます。かといって、なすがままにしていては、収拾がつかなくなってしまいます。ここまで、気持ちが離れてしまったのには、いろいろと曲折があったことでしょう。ここで、一度お子さんの気持ちに入ってみましょう。「もっと大人しくさせよう」という視点でなく、自分を目立たさせなければならないお子さんの気持ちをわかってあげましょう。何をしても、うまくいかない苛立ちや、友達関係でつまずきができたことなど、いろいろあるでしょう。思春期独特の心理も手伝って変に背伸びして自分を飾ろうとしていると考えられます。もしかしたら、お母さんが、お子さんの気持ち受け止めることができなくて、いつも否定的にばかり見ていたことへの苛立ちがあるかもしれません。「ちょっと、別の自分に変身したいのね。」と軽く受け流していいかもしれません。幸い学校へは、きちんとした服装で出かけているのですから、あまり細かく心配せずに見守ってあげましょう。そうしながら、母と子のコミュニケーションの回復をはかりましょう。ちょっとしたかわいい仕草に「かわいいね。魅力的よ」と声掛けすれば、単に今までかわいいとしか言われてこなかったのに、「魅力的!」と言われて少し大人っぽく受け止められたうれしさが出るでしょう。風邪で苦しい時、手伝ってくれたことにお母さんが心から感謝の言葉を発することもコミュニケーション回復のきっかけになります。今からでも決して遅くありませんから、親子が人間として信頼し合う関係を確実に築き上げましょう。
中学生の男子ですが、友達が持っているから自分も欲しいといって、お金を要求します。私は子どもに不自由な思いをさせたり、人の物を盗んだりしないかと思い、言うままのお金を渡しているのですが、だんだんと要求する金額がエスカレートしているようで非行につながらないか心配です。
街角の自販機で悪げも無くタバコを買っている高校生、裏通りの細い路地で下級生から金品をまきあげている中学生を目撃したことがあります。生活が豊かになり、経済的に余裕が出てくると、「子どもに不自由をさせたくない」「忙しい」という理由で、安易にお金を渡すお母さんがいます。お金があれば、欲しいものを簡単に買えるようになり、我慢をしたり、工夫したり、努力したりすることができなくなります。どれだけお金があっても足らなくなり、いじめや恐喝によってお金を得ようとします。これが進むと万引き、窃盗など犯罪になりかねません。小遣いは、少なめにし、決まった額を自分でやりくりし、工夫するように教えましょう。そうすることで、親が一生懸命稼いだお金の大切さを知るようになります。時には渡したお金をどのように使っているか把握しておくことも大事です。
<非行への対応>
  1. 発見、指導が重要です。
  2. 行動が不満や不安・緊張感の解消を図ろうとしている場合、学校での適応状況・交遊関係・家庭内の人間関係について早急に見直しをして、背後にある問題へ近付きましょう。親子関係や家族関係の中で、孤独感や欲求不満を感じていないか、子どもの立場になって考えてみることが必要です。
  3. 仲間意識や集団志向が強まりますので、学校や他の保護者と話し合いながら、集団やこどもの状況について把握することが大切です。同じ子を持つ親として協力し、相手の親と連絡を取り合える関係をつくるよう努力しましょう。
  4. 親として真摯な態度で接し、事の重大さをこどもにしっかり見つめさせていく努力も大切です。親子の押し問答でいたずらに時を過ごさず、こどもが落ち着いて自分を見つめることができるような家庭の雰囲気が大切です。
  5. 家族のこどもへの思いを感じさせるような話しかけをしましょう。こどもを信頼する態度を示すことにより、こどもが自分自身の行動について考えることができるようにすることが大切です。情緒的交流を図りながら、少しでもよい考えや行動を積極的に支持し、自主性や判断力を高めましょう。
中学1年の女の子の母親です。もう、子育ても一段落し、外に安心して仕事を求め出ています。学校や地域で、子育てについての講演会や研修会が催され、年休をとっても出てみようかと思うのですが、夫は「自分の考えで子どもを育てるべきだ、人の話を聞く歳でも無かろうに。」といいます。確かにうちの子は問題もなく育っていますし、出る必要はないかしらと思いますが、どんなものでしょう。
問題なく、すくすくとお育ちのお子さんをお持ちとのこと、うらやましい限りです。ここまでこられるのに、いろいろと工夫もされ、悩まれることもあったかと思いますが、無事に中学生になったということで安心なさるのも自然なことでしょう。しかしこれからが、本当に難しい年頃なのです。ご主人がおっしゃるように自分の考えでというのは、もっともなようですが、自分の考えだけで子育てを行うのは大変危険です。変化の激しいこの社会で、子どもも社会の変化の影響をもろに受けて育っています。私たちの家庭生活も急激な社会の変化の影響を受け、子どもたちも刻々と変化しています。前はこうしたから、と一方的に決めるわけにはいかなくなっています。ですから、積極的に研修会や講演会などに参加したり、同じ悩みや問題を持つ親同士で意見を交わしたりしていきたいものです。そこで、新しい知識や情報を吸収して、その中から自分や自分の家庭にあったものを選択してください。このように学習することで自分自身の資質の向上につながっていきます。「子どもは親の背を見て育つ」「子は親を演ずる名優である」とも言われています。子どもは言葉で教えられるよりも、毎日の生活の中で親の姿や生き方から学びます。親の生き方から、良いことも悪いこともすべて吸収します。親が、どんな風に人と接しているのか、どのような行動をしているのか、子どもは日々親から学んでいるのです。子どもは大人になったときに親の生きる姿を人生の糧として生きていきます。親は子どもにとって「手本」であり「家庭での先生」でもありますから、常日頃から自分の言葉遣いや行動に充分気をつけていかなければなりません。よき親となるためにも、自分のためにも学習することを心がけてください。
中学2年生の子どもの部屋でたばこの吸い殻を見つけました。父親が叱ると「すぐやめる」と約束したのですが、その後も喫煙を続けているようです。どうしたらいいのでしょうか。
子どもがたばこを吸っていることがわかったら、「やめなさい」とはっきり言うこと、親として絶対に許さないという態度を示すことが大切です。また、成長期の子どもの身体にとって喫煙は大変危険であることを知らせ、自分を大切にしてほしいという親の気持ちを話しましょう。特に女の子には、将来、赤ちゃんを産むときに大きな影響があることを知らせることも必要です。しかし、同時に、いけないこととわかっていて吸い始めたわけですから、感情的にならずにその気持ちをよく聴くことです。たばこを吸う理由、きっかけには、次のようなことが考えられます。
  • 先輩や友人から勧められた
  • 好奇心から
  • 大人の真似をしたい
  • 格好よくみせたい
  • いらいらを解消したい
  • 気分転換したい
  • 先生への反発や不満
  • 親への反発や不満
  • 自分の将来への不安
子どもとの話から、何かに対する反発や不満、不安が背景にあるようでしたら、その反発や不満の解消のためにできることはないかを共に考えていくようにしましょう。友人関係や本人の進路にかかわることがあるようでしたら、そのことについて担任の先生と相談しましょう。たばこを吸うという行為そのものだけでなく、その背景にある心情に目を向け、子どもと十分話し合うことが大事だと思います。
問題を起こす子どもの増加や、「キレる」という言葉を耳にします。子どもに対する接し方が、だんだん難しくなると思うと気が重くなります。
画像数字的には確かに増えていますが、大多数の子ども達は、子どもから大人へと心身共に成長していく過程のなかで、順調に成長しています。しかし、急激な身体の変化や、心の成長にときとして戸惑い、自分自身にもはっきり分からない心配や不安が襲ってきた時、心の中に起きた衝動を抑えることができず、「キレる」という言葉に象徴されるような行動をとってしまうこともあります。問題を起こしてしまった子ども達のほとんどが、『自分は、親や家族に愛されていない』『今までに、家族との楽しい思い出などひとつもない』と言い切っています。子どもを愛さない親はいないはずです。ちょっとした行き違いから心の中に溝ができ、それが拡大していったのでしょう。また、少年たちにアンケートをしたところ、両親や家族のことが抑止力になったと言っています。誰もが(親自身も)人から愛されたいと思っています。我が子に関心を持ち温かい心で見守り、誕生したとき、両親や家族が喜んだ様子をときには話してみましょう。目を輝かせて聞いてくれることでしょう。
子どもが元気がなく勉強も手につかないようすなので尋ねてみると「いじめられている」というので驚きました。心配しています。
いじめには言葉によるいじめ、無視される、金銭を脅し取られる、暴力を振るわれるなど、さまざまな形があります。多くは影に隠れて行われ、先生の目にもとまらず、発見が遅れることがあり、事態を深刻にさせてしまうこともあります。いじめられた子どもは「誰か助けてほしい」と願っています。しかし「誰にも言えない。言えばもっとひどい目に合う」と考えてしまいがちです。子どもがいじめにあっていることを告白したとき、そのつらさをしっかりと受け止めましょう。一人で苦しんでいたことを理解してもらえたということは何よりの救いです。子どもの心を孤独にしないようにすることが第一です。担任の先生に相談することも大切ですが、一方的に解決してくれることを迫らず最善の解決方法を親と先生で考えましょう。学校もいじめをなくすために、真剣に努力しています。担任の先生がいじめについて対応することで、半数近くはいじめられなくなっています。子供がいじめなどで苦しみ、耐え切れず自ら命を絶つようなことは、決してあってはいけません。次のところでも電話相談を受けています。
県のいじめ専用電話・FAX 076-444-6320(24時間対応)
国のいじめ問題対策センター 03-3506-0078(祝日を除く毎日 9:00~24:00)
中一の女の子ですが、最近、太るのを気にして、あまり食事をとりません。体型も肥満とは思えないので、「もっと食べたら」と注意しても「みんなもやっているから」とききません。
人気タレントにあこがれ、きれいになりたいという願いをもつのは思春期の始まりです。また、思春期は、心と身体がアンバランスな時期なので、友達の言葉に影響を受けやすいものです。そういうときは、「お母さんも、あなたぐらいのときにはもっとやせたいと思い、ダイエットにチャレンジしたわ。でも、かぜをよくひくようになってしまい、失敗に終わったわ。」と言って、健康について考えさせるのがいいでしょう。「お母さんも、最近太り気味だから、○○ちゃんと一緒にチャレンジしようかしら。」と言って、親子で正しいダイエット法を学んでみるのもいいでしょう。健康には、三度の食事が何よりも大切であることに気づかせたいものです。特に朝食は必ずとることです。朝食をとらないと、体温も血圧も活動に十分な状態になりません。脳のはたらきも快調になりません。そのため勉強やスポーツに力が入らないだけでなく、逆に太ってしまうこともあります。休日には、お子さんと楽しいクッキングをしてみてはいかがでしょう。おやつ等つくりながら食品のカロリー量について話してあげれば、お子さんも食事について関心を高め、正しい知識を身につけることができます。なごやかな雰囲気で、お子さんを一人の人間として信頼しながらつきあうことです。友達との関係も大事ですが、ここは親として、お子さんのよき理解者となることが大切でしょう。また、食卓には、できるだけ家族がそろうことをおすすめします。そして、みんなで楽しい会話のはずむ時間にしましょう。