鉛筆のイラストプロフィール

種市先生の写真富山大学医学部小児科助教 医学博士 小児科専門医 日本DMAT隊員
専門:小児救急・集中治療
学歴:1998年 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
    2007年 富山医科薬科大学大学院医学研修科修了
    2008年 災害医療センター(東京)救命救急科勤務 
    2009年 現職に至る 
              同年冬に心臓移植患児の渡米搬送チームリーダー
  ( ※プロフィールは講座開催当時のものです。 )

鉛筆のイラスト講座の内容

▼のイラスト 発熱について

検温のイラスト発熱は小児救急外来で最も頻度の高い主訴です
・生まれてから3ヶ月未満の赤ちゃんで38度以上の発熱は注意!
 →重篤な感染症が潜在している可能性が高いため、休日夜間でも救急外来受診をしてください。

・一般的にこどもの様子において、機嫌、活気、食欲などが普段とほとんど変わらず、発熱だけであれば、大きな心配はいりません。

・お子さんに40℃以上の熱があると「後遺症が遺りませんか?」とよく聞かれますが、40℃、41℃の高熱が出ることは子どもの場合、決してまれではありません。この発熱が原因による後遺症はまず起こらないと考えてよいでしょう。後遺症は発熱が理由でのこるものではありません。
  →ただし、42℃を超えてくる場合は注意が必要です。熱中症、脳炎・脳症、髄膜炎などにより中枢神経における体温調節機構が破綻している可能性があるため、休日夜間でも救急外来受診をしてください。

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▼のイラスト 解熱剤の使い方について

解熱剤は決して病気を治すための薬ではありません。
 解熱剤は熱を下げること、痛みをとることが目的の薬です。発熱の原因であるばい菌やウイルスたちをやっつけない限りは、解熱剤を使っても発熱してくることは十分あり得ます。 あまり知られていませんが、解熱剤の効果はせいぜい数時間程度です。場合によっては1時間程度しか効果がないとも言われています。しかし、発熱で苦しかったり、機嫌が悪かったりしている場合は、その数時間でもいいので楽にしてあげることも大事です。その間に睡眠がとれたり、水分や栄養がとれたりするという効果があります。
 さらに解熱効果については、1℃から2℃程度と言われております。40℃の高熱で苦しがっているお子さんに解熱剤を使用した場合、38℃台まで下がれば、「効果あり」なのです。そのような場合は38℃でもお子さんは幾分楽になっているはずです。 解熱剤は「一時的に休息させるための方法」であるとご理解ください。

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▼のイラスト 予防の重要性

うがいのイラスト・手洗い、うがい
 予防効果があるため、面倒くさがらずに行ってください。「まあ、いいか」が家族内感染を誘発します。
<手洗いのポイント>
●ともかく流水でよく洗い流す
●石鹸は特別なものを使う必要はない
●指先、指と指の間は菌が残りやすい場所なので注意して洗う
●手を拭くときは使い捨てのペーパータオルまたは個別のタオルを使用する方が安全 (タオルの共用はそのタオルがばい菌の温床になり感染拡大の危険性がある)

予防接種のイラスト・予防接種
  現在、多くの新たな予防接種が登場しております。そのすべてが子どもたちにとって福音となるものであることは、他国のデータでも実証されております。わが国はワクチン後進国として有名であり、ここ数年で認可された予防接種はもうすでに世界中でかなり前から行われています。時間と経済的問題が解決されれば、早々に接種していただくことをおすすめします。細かい接種プランについては、複雑になってきておりますのでかかりつけ小児科医にご相談されることをおすすめします。
 予防接種料金の問題については、われわれ小児科医も国に対する訴えを努力していき、一日も早く、接種無料化を実現できるようにしていきたいと考えていますがいまだに見通しは立っておりません。

・その他
 時に、おたふくや水痘に罹患した児を中心にそれらの疾患に未罹患の知り合いの子どもたちをわざわざ集めてパーティー(?)なるものを開き、お互いに感染しあうことを目的とした集まりがあると聞きます。これらは感染予防に相反する行為ですので、決してすすめられません。その感染により、おたふくや水痘の合併症である難聴や髄膜炎、重症細菌感染症に罹患する恐れもあります。予防接種のみがすすめられる唯一の方法です。

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▼のイラスト けいれん時の対応

受診のイラスト   小児は脳が未熟なため、成人に比較してけいれんが起きやすいと言われております。とくに発熱時に起きやすく、「熱性けいれん」と呼ばれる病気は小児の20人に1人程度がかかります。ただし、この「熱性けいれん」は大きな後遺症をのこすことはほとんどなく、自然に成長とともに治癒します。

・万が一、けいれんに遭遇したら・・
 自然に止まるのを待つしかありません。熱性けいれんであれば、ほとんどが数分以内に治まります(待っていると非常に長く感じますが・・・)。5分以上続くようであれば、救急車を呼んでください。数分以内で治まれば、救急センターまたは時間内であれば、かかりつけ医に電話で相談してください。
  過去の事例で「体を強く揺さぶって子どもの名前を大声で呼ぶ」「舌を噛むからタオルを入れた、割り箸をかませた」などを聞きますが、刺激を入れることでけいれんが長引くことはあっても、短縮することはありません。つまり、けいれん時に叩いたり、ゆさぶったり、大声を出したりして刺激を入れるのは好ましくありません。
  また、けいれん時に口の中に何かものを入れるという行為は非常に危険です。窒息する可能性がありますので絶対にしないようにしてください。舌を噛んで死んでしまうというのは迷信です。
 けいれんを起こしている状態で唯一やってあげられることは、「体全体もしくは頭だけでも横に向けて、吐いたものを窒息しないようにしてあげること」だけです。
  少しでも余裕があれば、けいれんの形を観察してもらえるとより大事な情報になります。手足のけいれんに左右差がなかったか、眼はどこを向いていたか、意識がはっきりするまでの時間はどれくらいか、などが重要です。

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▼のイラスト 小児救急関連のホームページ

富山県小児救急電話相談事業
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1204/kj00008364.html

こどもの救急(日本小児科学会監修 症状に合わせての対処法を教えてくれる)
http://kodomo-qq.jp/

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