更新日:2021年2月24日

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工人による手工業生産

こうじんによるしゅこうぎょうせいさん

小杉町から大門町にまたがって横たわる射水丘陵には、全国的にも例をみない大規模な製鉄炉跡、炭焼窯跡、須恵器窯跡などの生産遺跡が分布しています。
製鉄遺跡をみると8世紀前半では小杉町の南太閤山Ⅱ遺跡、石太郎(いしたろう)C遺跡、小杉丸山遺跡などで地面を長方形に掘り窪めた箱型炉(はこがたろ)とよばれるものがみつかつています。
8世紀後半以降では小杉町の上野赤坂(うえのあかさか)A遺跡や石太郎G遺跡などで竪型炉(たてがたろ)という円形に地面を掘り窪めた製鉄炉が発掘されています。
また、黒河尺目遺跡では鉄素材を精錬した際に出る鉄滓が出土しており、上野南(うわのあかさか)Ⅰ遺跡では製品を作る鍛冶作業が行われた遺構がみつかっています。製鉄には大量の木炭が必要であり、炭焼窯も多く発掘されています。形は半地下式、地下式のトンネルが山の斜面に10m近くの長さで造られたものが一般的です。
射水丘陵での須恵器窯跡は7世紀からI0世紀のものがいくつか群をなしてみつかっています。流通業務団地NO.16遺跡では2基の窯跡とともに工人の住まいしたたくさんの住居跡も発掘されています。須恵器窯跡は重複することなく射水丘陵一帯に分布しており、律令社会での政治力による統制がなされていたと考えられています。


長方形をした箱型製鉄炉


半地下式の竪型製鉄炉

南太閤山Ⅱ遺跡の二つのタイプの製鉄炉跡


鉄生産の工程

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