弥生時代<4>

きんぞくきのとうじょう
金属器の登場       

 弥生時代の大きな特徴のひとつとして,金属器 の登場があります。鉄は鍬や鋤の刃先,鎌,やり がんなといった農具や工具に用いられ,青銅は剣, 矛(ほこ),戈(か),銅釧(どうくしろ),巴形銅器,(ともえがたどうき),銅鐸,鏡などの祭器に 使用されました。とりわけ日本独特の金属器とし ては銅鐸があげられますが,集落の祭りに用いら れたと考えられています。なお,鉄斧の普及によ って,弥生時代の終わりには石斧は姿を消します。 青銅器の製作には初期の段階で石製の鋳型が使 用されましたが,後に土の鋳型へとかわりました。 青銅の原料である銅と錫は中国大陸産で,板状の 素材で輸入されたのではないかと考えられていま す。鉄も素材で輸入され,鍛造によって製品に加 工されています。 ところで,島根県の荒神谷遺跡では358本もの銅 剣,6個の銅鐸,16本の銅矛が谷の斜面に並べら れた状態でまとまって発掘されました。銅鐸や銅 剣を用いて行われたむらの祭りがなされなくなり, 一括して埋納されたのではないかと考えられてい ます。 富山県では小杉町の囲山遺跡(後期)で,墓坑 から鉄製の短剣が,上市町の中小泉遺跡(後期)で,溝から赤銅色をした直径7.1cmの鏡(小型 倣製鏡)が出土しています。


 
 短剣(囲山遺跡出土)      小型倣製鏡(中小泉遺跡出土)