縄文時代<11>

じょうもんじだいのふうしゅう
縄文時代の風習       

 縄文時代の前期は気候が温暖なため、当時の海岸線はかなり内陸部まで入り込んでいました。この頃、水際に形成きれた遺跡が小竹貝塚や蜆ヶ森貝塚です。昭和46年に行われた小竹貝塚の発掘調査では約80cmの深さの地点で脚を折り曲げた屈葬の人骨が出土しました。富山県で最も古い埋葬された人骨です。縄文時代の埋葬方法には、死者の手足をまっすぐ伸ばした状態で葬る伸展葬と、手足を折り曲げ腰を屈めた屈葬があります。墓は多くが土坑ですが、環状列石」とよばれる石を集めて環状に配列したものや、「環状土籬(かんじょうどり)」とよばれる地面を掘り下げ、周囲に土を盛り上げてクレ一タ―状に仕上げたものなどが、東北地方や北海道で発掘されています。
 縄文時代に始まった風習として抜歯(ばっし)があります。 抜歯とは健康な前歯を抜き取るもので、成人式などの儀礼と考えられています。だいたい14〜l6才以上の人骨にみられることから、当時の大人はこの年齢からだったのでしょうか。また、何本も抜歯のみられる頭骨もあることから、結婚や服喪の機会にも抜歯されたと考えられます。富山県では弥生時代のものですが、氷見市の大境洞窟で発掘された11体の人骨に抜歯がみられました。