更新日:2021年2月24日

ここから本文です。

土木構造物

近代化遺産の最も特徴的なものに、土木構造物があります。明治時代以前にも治水や交通などの土木技術はありましたが、明治以降に西欧からの近代的機械や技術導入とともに、爆発的に発展します。
例えば、蒸気機関車や電気機関車の導入とともに鉄道、橋、トンネルが作られます。また、農業・工業用水、飲料水の確保や水害対策のため、水門、堤防、ダムといった施設が作られます。この他、発電関係や港湾、水運等さまざまな産業・交通土木構造物が作られます。
なお、社寺建築、民家等とは異なり、土木構造物は施設全体の構成に価値が認められることから、関連するいくつかの建造物をひとまとまりの施設としてとらえます。

富山県内の例

富岩運河水閘施設(中島閘門)(国指定 富山市)

富岩運河水閘施設

富山市の都市計画事業により造られたもので昭和9年に竣工した。閘門は上流と下流の水位を調整し船の運行を助けるために設けられたもので、閘門では、上流・下流両側に設けた扉で調整を図る、パナマ運河方式の閘門。

コンクリート・鉄筋コンクリート・石を適所に使い分けた構造からは、当時の土木施工技術の高さをうかがうことができる。

白岩砂防ダム(登録文化財 富山市・立山町)

白岩砂防ダム

「立山カルデラ」の出口に立山砂防の基幹施設として常願寺川上流に設置されたコンクリート造の砂防ダムで、昭和14年に完成。

本ダムの高さは63m、7基の副ダムのダムを合わせた落差は108mともなり共に日本一を誇る。これらにより、立山カルデラに堆積している膨大な土砂の流出を調整している。

笹津橋(登録文化財 富山市)

笹津橋

富山から飛騨へ向かう飛騨街道が神通川を渡る箇所に架かるメラン式鉄骨鉄筋コンクリートの橋。幅員6m、支間65mの単アーチと各10mの側支間からなり、アーチは戦前当時としては第3番目の規模を誇る支間長で、その意匠は跳躍感を感じさせ、神通峡とのコントラストが美しい橋。

メラン式とは、アーチを鉄骨で連結する補強材をメラン材といい、これを用いたアーチ。

小牧ダム(登録文化財 砺波市(旧庄川町))

小牧ダム

庄川に築かれた発電用堰提で、昭和5年に完成した。アーチ平面の本格的な重力式コンクリート造ハイダムで、中央部にテンダーゲート付越流部、右岸側にエレベーター式魚道、左岸側に運材設備を設けている。

お問い合わせ

所属課室:教育委員会生涯学習・文化財室 

〒930-8501 富山市新総曲輪1-7  県庁南別館4階   

電話番号:076-444-3434

ファックス番号:076-444-4434

関連情報

 

このページに知りたい情報がない場合は

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?