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条例本文

都市との交流による農山漁村地域の活性化に関する条例

《平成15年3月19日条例第32号》

都市との交流による農山漁村地域の活性化に関する条例を公布する。
都市との交流による農山漁村地域の活性化に関する条例
我が国の農山漁村は、緑豊かな自然環境に恵まれ、良好な景観を形成するとともに、地域にはぐくまれた伝統文化等の多くの貴重な地域資源を有している。
また、農林漁業は、国民に安全で安心な食料を供給するとともに、その基盤である農地、森林、河川、海等は、洪水の防止等の国土の保全や水源のかん養、自然環境の保全等の多面的機能を発揮し、国民生活及び国民経済の安定に寄与している。
しかしながら、今日、農山漁村は過疎化や高齢化が進行し、農林漁業の担い手不足、若者の流出、耕作放棄田の増大等を招いており、農山漁村における地域社会の維持存続さえも危ぶまれている状況に置かれている。
本県の農山漁村をみたとき、本州随一の植生自然度を誇る県土に、散居村等の美しい農村景観をはじめ、民謡等の伝統芸能や民間家屋における豊かな居住空間、さらには、多種多様な特産品等の農山漁村に根付いた多くの地域自然を有しているが、過疎化や高齢化がもたらす活力の低下は、他の地域と同様深刻なものがある。
一方、都市住民の間では、近年農山漁村の有する美しい景観や豊かな自然に対し、「ゆとり」、「やすらぎ」、「いやし」等の心の豊かさを求める動きが強まっており、心の豊かさを重視した新たなライフスタイルを実現するため、農山漁村における健康的でゆとりある余暇活動としてのグリーン・ツーリズムや安住生活に対する期待が高まるなど、都市住民は農山漁村にこれまで以上の価値を見い出している。
今こそ、県民の参加と協力のもと、本県の先人が守り育ててきた地域資源を最大限に生かして、都市と農山漁村との間で、人、もの、情報が活発に交流し、また、相互に補完し、及び協力し合うことを通じて、農山漁村地域の活性化を図らなければならない。
ここに、県民の共通理解の下に、都市と農山漁村との交流による農山漁村地域の活性化に関する施策を総合的かつ体系的に推進することにより、農山漁村地域の活性化を図り、もって、すべての県民が郷土に愛着と誇りを持つとともに、活力ある県土の形成に質するため、この条例を制定する。

(目的)
第1条 この条例は、都市と農山漁村との交流による農山漁村地域の活性化(以下「交流地域活性化」という。)について、基本となる目標を定め、並びに県民、事業者、市町村及び県の責務を明らかにするとともに、県民の共通理解の下に交流地域活性化に関する施策を総合的かつ体系的に推進することにより、農山漁村地域の活性化を図り、もって活力ある県土の形成に資することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1)事業者 農林漁業者、農林漁業団体又は交流地域活性化に関わる事業活動を行う個人若しくは法人その他の団体をいう。
(2)グリーン・ツーリズム 農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律(平成6年法律第46号)第2条第1項に規定する農村滞在型余暇活動及び同条第2項に規定する山村・漁村滞在型余暇活動をいう。

(基本目的)
第3条 交流地域活性化の基本となる目標は、次に掲げるとおりとする。
(1)都市と農山漁村とが活発に交流し、かつ、相互に補完し、及び協力し合うことにより、農山漁村及び農林漁業の有する多面的機能の維持向上並びに農山漁村地域の活性化が図られること。
(2)農山漁村の有する地域資源を生かした交流施設の整備等により、農山漁村における就業の場の確保及び地域住民の生活の安定向上が図られること。
(3)農林漁業等に関する教育を普及することにより、農山漁村の有する多目的機能について県民の理解が深まるとともに、県民の郷土を愛する心がはぐくまれること。

(県民の責務)
第4条 県民は、交流地域活性化について理解を深め、都市と農山漁村との交流に関する活動に参加するように努めるとともに、地域農産物等を利用するよう努めるものとする。
2 県民は、県及び市町村が実施する交流地域活性化に関する施策に協力するように努めるものとする。
3 農山漁村の住民は、当該地域の伝統文化、景観その他の地域資源を適切に保全し、継承するよう努めるものとする。

(事業者の責務)
第5条 農林漁業者及び農林漁業団体は、事業活動を行うに当たっては、主体的かつ積極的に交流地域活性化を推進するように努めるとともに、県及び市町村が実施する交流地域活性化に関する施策に協力するよう努めるものとする。
2 農林漁業者及び農林漁業団体以外の事業者は、事業活動を通じて交流地域活性化に寄与するよう努めるとともに、県及び市町村が実施する交流地域活性化に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(市町村の責務)
第6条 市町村は、県の施策と相まって、当該市町村の地域資源を最大限に生かして地域の特性に応じた交流地域活性化に関する施策を推進するよう努めるものとする。

(県の責務)
第7条 県は、県民、事業者及び市町村の主体的な取組に配慮するとともに、県民、事業者及び市町村と相互に連携を図りながら、次条各号に掲げる交流地域活性化に関する施策を総合的かつ体系的に推進するものとする。
2 県は、交流地域活性化に対する県民の理解が深まるよう都市と農山漁村との交流に関する情報の提供等に努めるものとする。

(交流地域活性化に関する施策)
第8条 県は、交流地域活性化を推進するため、次に掲げる交流地域活性化に関する施策の実施に努めるものとする。
(1)グリーン・ツーリズムの推進
(2)交流地域活性化に関する普及啓発
(3)農林漁業体験学習、自然体験学習等の支援及び食に関する教育の推進
(4)地域農産物等の生産、加工、販売及び消費の促進
(5)都市と農山漁村との交流体験施設の整備の促進
(6)農山漁村の有する健康及び休養に関する優れた機能の活用
(7)農山漁村の有する自然環境の保全
(8)都市住民の農山漁村での定住の促進
(9)交流地域活性化の担い手となる人材の確保及び育成
(10)都市と農山漁村との交流に関する情報又は資料の収集及び提供
(11)交流地域活性化の推進に関する調査研究
(12)その他交流地域活性化の推進に資する施設

(施策の連携)
第9条 知事は、交流地域活性化を総合的かつ効果的に推進するため、この条例に基づく施策と交流地域活性化に関連する法令及び他の県条例等に基づく施策との有機的な連携を図るものとする。

(財政上の措置等)
第10条 県は、交流地域活性化に関する施策の実施に必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

(市町村に対する支援等)
第11条 県は、市町村が交流地域活性化に関する施策を実施するときは、必要な支援及び協力を行うよう努めるものとする。
2 県は、県民又は事業者が行う交流地域活性化に関する活動について、その自主的な取組に配慮しつつ、市町村と連携して必要な支援及び協力を行うよう努めるものとする。

(重点地域の指定)
第12条 市町村長は、当該市町村の区域において交流地域活性化を推進する上で重要と認められる地域があるときは、知事に対し、当該地域を交流地域活性化重点地域(以下「重点地域」という。)として指定するよう申し出ることができる。この場合において、当該地域が一の市町村の区域を超えるときは、関係市町村長が共同して申し出るものとする。
2 知事は、前項の規定による申出に係る地域が規則で定める指定の基準に適合していると認めるときは、これを指定するものとする。
3 市町村長は、前項の規定により重点地域の指定があったときは、当該重点地域における交流地域活性化の基本計画(以下「重点地域基本計画」という。)を定めるものとする。
4 重点地域基本計画においては、重点地域における交流地域活性化に資するための機能の整備に関する方針その他規則で定める交流地域活性化の推進に関し必要な事項を定めるものとする。
5 市町村長は、前2項の規定により重点地域基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、知事と協議しなければならない。
6 前項の規定は、重点地域基本計画の変更及び廃止について準用する。

(活性化センターの指定)
第13条 知事は、特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)第2条第2項に規定する特定非営利活動法人(以下「特定非営利活動法人」という。)であって、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、県に一を限って、交流地域活性化センター(以下「活性化センター」という。)として指定することができる。

(活性化センターの業務)
第14条 活性化センターは、次に掲げる業務を行うものとする。
(1)交流地域活性化に関する活動を行う者と行政機関との連絡及び調整を行うこと。
(2)交流地域活性化に関する普及啓発を行うこと。
(3)交流地域活性化の担い手となる人材を育成すること。
(4)交流活動活性化に関する活動を行い、又は交流地域活性化に関する活動を支援する特定非営利活動法人及びボランティア団体を育成すること。
(5)農林漁業体験民宿業(農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律第2条第5項に規定する農林漁業体験民宿業をいう。)農林水産物加工販売業等を行う者に対する助言を行うこと。
(6)都市と農山漁村との交流に関する情報又は資料を収集し、及び提供すること。
(7)交流地域活性化の推進に関する調査研究を行うこと。
(8)前各号の業務に附帯する業務

(活性化センターへの支援)
第15条 県は、活性化センターの運営及び活動に対して、必要な支援を行うものとする。

(活性化センターの事業計画書等)
第16条 活性化センターは、毎事業年度、規則で定めるところにより、事業計画書及び収支予算書を知事に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 活性化センターは、規則で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書及び収支決算書を知事に提出しなければならない。

(活性化センターの指定の取消し)
第17条 知事は、活性化センターが次の各号のいずれかに該当するときは、第13条の規定による指定(第2号において「指定」という。)を取り消すことができる
(1)第14条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができないと認められるとき。
(2)指定に関し不正の行為があったとき。

(施設の実施状況等の公表)
第18条 知事は、交流地域活性化に関する施策の実施の状況及び交流地域活性化に関する活動の状況を公表するものとする。

(規則への委任)
第19条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(附 則)この条例は、平成15年4月1日から施行する。ただし、第12条から第17条までの規定は、規則で定める日から施行する。
(平成16年規則第9号で平成16年4月1日から施行)