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小川頭首工


小川流域のあらまし

小川頭首工

 富山県の東端に位置する朝日町を流れる小川は、定倉山(標高1406m)などの北アルプスを源とし、流域は左右岸を含めて朝日町のほぼ全域を占めています。
 小川流域は、かつて「佐味郷」(さみさと・さみのごう)として越中国に属していました。しかし、江戸時代には加賀藩領となり、越後との国境地帯であることや、河川の氾濫による水害が多かったことから、天然の要害として積極的な開発はされませんでした。
 今から数百年前には、辻岩崎用水、殿用水、南保用水(上江、中江、下江)の三用水が、小川から取水していたとされています。
 明治22年に町村制が施行されると、「南保村外二ヶ村用水組合」が設立され、右岸側の南保村など流域3町村で用水を管理し、昭和29年に朝日町が誕生すると、町長が管理者となり朝日町条例により町長の諮問機関である「南保外二地区用水専門委員会」が管理していました。左岸側の辻岩崎用水、殿用水は集落で管理していたようです。


取水の苦労

南保用水組合町村地図
南保用水組合町村地図

 当時、取水には、農家が出役して、石・杭・柵などで川をせき止め、草や土などで荒く隙間をつめた草堰を作り、小川から用水路に直接取水していました。小川は、平常時は水量の少ない川ですが、豪雨時は水かさが増し、ひとたび洪水となれば、簡易な設備はひとたまりもありません。被災するごとに修繕する必要があるため、農家にとって大変な負担になっていました。


小川頭首工の整備

整備が進められている小川頭首工
魚道(立山町横江)

 小川は、6月上旬頃までは雪どけ水で水量が豊富ですが、集水面積が小さいことから、それ以降は水量が少なくなり、大正4年以降、大正14年まで干ばつが起きていました。各用水路では、水を流す時間を決める「番水」をして、地域ごとに農業用水の確保に努めました。
 その反面、小川は急流河川で、昭和に入ってからは毎年のように水害が発生していたため、河川の水を安定して用水路に引き入れる頭首工の建設は小川流域の農家の悲願でした。
 渇水時期の取水量の調整が難航し、なかなか実現しませんでしたが、洪水による小川の河床低下に対する取水の安定や、用水量不足の解消、ほ場整備の推進を図るため、県営事業で取水施設の合口化と用排水路の整備が進められ、昭和43年に小川頭首工が完成しました。
 現在、小川頭首工や幹線用排水路からの農業用水は、防火・生活用水など地域に欠かせない用水として「朝日町土地改良区」が維持管理し、水の安定供給に努めています。


これからも役割を発揮するために

 小川頭首工は完成から40年以上経過しており、機能低下による災害発生を未然に防止するため、現在、堰柱など頭首工の改修を進めています。
 また、平成26年度からは、設備や用水路の老朽化対策に加えて、幹線用水路の落差を利用した小水力発電所の建設を予定しています。
 小川流域にとって重要なこれらの施設が、これからも役割を十分に発揮できるよう、維持管理と必要な施設整備を進めていきます。


厳冬の小川探検隊あさひ野小学校 5年生

厳冬の小川探検隊
厳冬の小川探検隊

毎年1月下旬に、あさひ野小学校5年生30〜40名が小川の上流から下流まで探検しています。昨年は、小川頭首工で、その役割と改修工事について学習しました。

土地改良広辞苑