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|泉建設株式会社|有限会社田中興産成和興産株式会社
「しんとうくんは」
湧水型融雪工法の端末装置から生まれました。

○合成樹脂を土木新製品へ
  2000年富山国体を境に工事受注は落ち込み、 このまま建設業を継続していけるのかと不安を抱いていた平成15年の夏に、友人を介して新潟県内のあるベンチャー企業との出会いがありました。「何でも くっ付く樹脂があるので見に来ないか。」との誘いを受けて、早速翌日に弊社の技術職員を連れ新潟市まで出かけました。そこで木材チップやガラスカレットが ものの見事に結合されるのを見てマジックのような接着力に洗脳され、気が付けば五里霧中状態で良いも悪いも判断の付かぬままこの樹脂を利用した新製品の開 発を行うようになっていました。
  その後、現場の合間をみては建築廃材や砂やら砂利、もみ殻からシュレッダーに掛けた紙くずまで、ありとあらゆるものをくっ付けてみる毎日が始まりました。 「建築に使うこの特殊な樹脂を土木製品に活かせれば・・・」何らかの活路が見えてきそうな、そんな想いが当時私の頭の中で堂堂巡りしていました。
○透水率の違いと樹脂の黄変
  耐久性が無ければ製品にはならないと思い、サンプルを野ざらしにして経過を観察してみると、数日後の雨上がりの朝に濡れているものと既に乾いているものが 見受けられ、それは骨材の形状や粒度によって透水力に大きな差が生じたためだと気付きました。「目指すは透水舗装ぁ!」と方向性が見え出したことに喜び勇 んだのも束の間、製作時には見事に素材の色合を発揮していた石材サンプルが、僅か数週間で臭ってきそうなぐらい黄色く濁った様相に変化してしまい、まる で”浦島太郎”の夢物語が目の前で起きているかのような挫折感に陥りました。
            
           

           
          
             
○透水舗装と湧水型融雪装置の開発
  それから1ヶ月程経過したある日、従業員から元々茶系統で透水機能も高いウッドチップには目立った変化が見られない状況を告げられ、先ずは新分野第1号のウッドチップ舗装への光明を見い出しました。石材に使用可能となるまで更に1年程の月日が流れましたが、手探りの実験 から得られた失敗の蓄積と多種多様な樹脂の存在やその特性を知り得たことによって、当初目標としていた透水舗装は既に手の内に入っていました。
  そこで、新分野第2号として自然石透水舗装を売り出すべく営業に出向くと、返って来たのは「冬場に雪が消せないから無用」との言葉でした。2度目の”浦島 太郎”の出現によりあえなく営業活動を断念しました。それでも諦めずに、今度は透水舗装を水路の底に施してパイプで導水する取水装置を開発しました。「こ れならいける!」と思った矢先、大雨による土砂の流出によって取水装置の心臓部である透水舗装に目詰まりをきたし、またまた”浦島太郎”の呪いかと泣く泣 く復旧作業に向かいました。意気消沈の中、導水管のドレーンバルブを何度も開け閉めしていると、ウォーターハンマー現象によって管路の水が逆流し、舗装材 に詰まっていた土砂を浮き上がらせ、川の流れで自動的に洗浄されるという奇跡的な事態を垣間見ました。「舗装材の内部から強制的に水を送り込んで舗装表面 に水を湧き出させれば雪を融かすことが可能だ!」こんな偶然が湧水型融雪装置に辿り着く転機となりました。
○湧水型融雪装置の端末装置から独立
  湧水型融雪装置の試作過程において、水道水を利用する場合のランニングコストを低減するためには”循環方式による融雪工法”が不可欠との結論に達しまし た。そこで舗装材から流れ出てくる使用済の水をグレーチングを敷いた小断面のU字溝で受け再利用する仕組みを考えましたが、落ち葉によってポンプが直ぐに 目詰まりを起こしてしまいました。「それならグレーチングの網目も透水舗装材で埋めれば、落ち葉が落ちずに水だけがタンクに戻るし、舗装材と同色なので見 栄えもいいだろう。」と思い立ち、問題を解決することができたのです。
  そんな折、本装置の施工現場を見学にきた工事関係者からの「グレーチング部分を独立させても面白そうだ」との一言がきっかけで、現在の機能にほとんど近 い”しんとうくん”の原型が抽出されました。取水装置開発におけるグレーチングと透水舗装材のコラボレーションが”しんとうくん”の誕生に繋がったので す。その後、底網の設置や樹脂強度と透水性の向上、紫外線劣化対策、軽量化思索を経て、自然石透水型グレーチング”しんとうくん”と蓄光石 を表面に組み込んだ”蛍グレーチング”が完成に至ったものです。
  平成19年12月には富山県土木部での試験施工を終え、品質や耐久性を確認することができました。これでようやく”浦島太郎”ともお別れのときが来たよう です・・・。

     
     
     
 
    
    
    
     
     
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