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更新日:2024年9月11日
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ダニには、多くの種類がいます。
その中のマダニ類やツツガムシ類は、野外のやぶや草むらなどに生息し、人を含む動物の体表に付着し吸血します。
これらは、食品等に発生するコナダニ、衣類や寝具に発生するヒョウヒダニなど、家の中に生息するダニとは種類が異なります。
マダニ類は日本紅斑熱やライム病などの病原体を、ツツガムシはつつが虫病の病原体を持っていることがあります。
これらの疾病にかからないためには、野外での対策が重要です。
マダニ類は、主に山林などに生息しています。
また、家庭で飼育している犬への寄生も多く認められることから、都市部にも生息しているものと思われます。
(参考)富山県内の飼育されている犬から採取したマダニ類(幼虫を除く)の種構成
(2010~2012年、富山県衛生研究所調べ)
次の点に注意して、ダニに刺されない様にしましょう。
(参考)月別マダニの被害(人体刺症)発生件数
(富山県衛生研究所調べ)
ダニに刺されても、痛みや痒みはあまりなく、気づかないことも多いようです。
野外活動後の入浴時などに、体にダニが咬着していないかどうかを確認してください。
ツツガムシ類は小さくて見つけにくいため、よく体を洗って付着した幼虫を落としましょう。
マダニ類に刺されてしまった場合は、できるだけ病院で処置してもらってください。
刺されてからしばらくして(数日~2週間程度)発熱・発疹などの症状が出た場合には、病院を受診し、ダニに刺されたことを告げましょう。
(参考)マダニに咬まれやすい体の部位
(富山県衛生研究所調べ)
病原体:フェヌイウイルス科バンダウイルス属の重症熱性血小板減少症候群ウイルス(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)
媒介ダニ:マダニ類(フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニなど)
症状:発熱、消化器症状など
特徴など:西日本を中心に人及び動物(犬、ねこ)の感染症例が報告されています。
富山県内では、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスを保有しているマダニからの感染により2022年5月に犬の症例、2022年11月に人の症例が確認されました。
病原体:日本紅斑熱リケッチア(Rickettsia japonica)
媒介ダニ:マダニ類(キチマダニ、フタトゲチマダニ、ヤマアラシチマダニなど)
症状:高熱、発疹など
特徴など:主として西日本で患者の発生がみられ、国内で年間100名程の患者が確認されています。
富山県内では、2023年6月に初めて人の症例が確認されました。
病原体:ボレリア属細菌(Borrelia burgdorferi 等)
媒介ダニ:マダニ属(主としてシュルツェマダニ)
症状:初期には遊走性紅斑、筋肉痛、関節痛、頭痛、悪寒など風邪様の症状
特徴など:北海道や本州中部以北での発生が主で、富山県では2001年に初めて患者が確認されました。
病原体:つつが虫病リケッチア(Orientiatsutsugamushi)
媒介ダニ:アカツツガムシ属(アカツツガムシ、フトゲツツガムシおよびタテツツガムシ)
症状:発熱、刺し口、発疹、リンパ節の腫脹など
特徴など:全国的(北海道等一部地域を除く)にみられ、富山県内でも例年数名の患者報告があり、春季(4~6月)と秋季(10~12上旬)、とくに秋季に多く見られます。人から人にはうつりません。ダニに刺されても、痛みや痒みはあまりなく、気づかないことが多いようです。
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