ねこの身体能力

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動物にはもともと持っている、すぐれた能力があります。
飼いねこの適正飼育や健康管理行うためにも、体の特徴やしくみをよく知っておきましょう。

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目(視覚) 暗いところでよく見える

夜行性であるねこの目は、暗いところでも多少の光さえあれば見ることができます。
これは、網膜の後ろに「タペータム」と呼ばれる反射板状の組織があり、夜間の弱い光を増幅させる働きをするからです。
もちろん、真っ暗闇ではさすがのねこも不自由ですが、ほんのわずかな星明かり程度の光さえあれば十分見ることができ、人間の6分の1程度の光量でも物を判断できるといいます。

暗闇でねこの目が光るのは、「タペータム」で光が反射されるからなのです。

光の調節や感情によって変わる瞳

ねこの瞳孔は、周りの光の量によって形が大きく変化します。
暗い場所では光を少しでも多くとり入れようと円形に大きく見開きますが、明るい場所では光が入り過ぎないように縦に細く狭めて調節します。

暗いところ(丸く大きい)  明るいところ(細長く狭い)

また、満足している時・緊張・恐怖時など、感情によっても変化します。

豆知識 ねこの目の色は変化する

ねこの目の色は成長すると変化していきます。
子ねこの時期は目の色はグレーや薄い青色をしています。

成長するにつれて、それぞれの遺伝子の持つ情報によって青・緑・金・茶などに変化します。

オッドアイ 写真

「カッパー(銅)」・「ヘーゼル(薄茶)」・「ゴールド」・「緑」・「青」など目の色にもたくさんの種類があります。

左右の目の色が異なる「オッドアイ 」という猫がいます。(右写真)
日本でも古来から「金目銀目」と呼ばれ、縁起が良いとして珍重されてきました。

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鼻(嗅覚) 他のねこや飼い主をニオイで判断する

犬ほどではありませんが、ねこもかなり鼻がききます。
人間と比べて、ニオイを感じとる細胞の数は約2倍、嗅ぎわける能力は数万~数十万倍あるといわれています。(犬は100万倍といわれている)

ねこは、いろいろなものを嗅覚によって判断しています。
食べものの良し悪し、自分のテリトリーと他のねこのテリトリー、仲間か敵か危険を察知するのもニオイで判断しているようです。

ねこの鼻は湿っている

ねこの鼻は冷たくてしっとりと湿っているのが普通です。
これは鼻粘膜からの分泌物によるもので、その意味は鼻の皮膚を守るため、敏感にニオイを感じるため、また狩りをするときに風向きを知るためだともいわれています。

鼻が乾いていると病気だといわれますが、眠いときや眠っているときなどは、鼻から分泌される液をつくる活動が低下するために、乾いた感じになっているのです。

豆知識 ねこの鼻にはニオイを嗅ぐ以外に、驚くべき能力があります。

ねこの鼻 写真

生まれてすぐの子ねこは目が見えませんが、鼻を使って母親の乳首を探り当てる事ができるそうです。
またねこの鼻には、人間の指紋のように個々それぞれ異なる鼻紋(びもん・はなもん)があり、個体識別ができるようです。

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耳(聴覚) 人間には聴こえない高い音を聴きわける

ネズミ イラスト

ねこの感覚で一番すぐれているのは聴覚です。
周波数が500ヘルツくらいの低い音だと、ねこも犬も人も差はありません。
しかし、高い音だと、人間が一般的に聴こえる音の範囲は2万ヘルツまで、ねこは10万ヘルツまで聴きくことができます。
また、ねこは音源の方向や音源までの距離を知る能力にも優れています。
三角の耳はすぐれた集音器で、左右別々に180度動くため、広範囲の音をキャッチできます。

この能力によって、高音を出すネズミなどの獲物がどこで動いているのか、獲物までどれくらいの距離があるのかを、暗闇の中でも正確に判断することができるのです。

寝ているはずのねこの耳がピクピクと動いていたら、わたしたち人間には聴こえない音を感じとっているのかもしれません。

高音の聴こえる範囲の比較

ねこが聴きとれる高音は、犬の2倍以上、人間の4倍以上といわれています!

●人間 … 1.5万〜2万ヘルツ
●犬 … 3.5万〜4万ヘルツ
●ねこ … 6万〜10万ヘルツ
●ネズミの音 … 7万ヘルツ

注意:この音域については意見が分かれており、ねこについては、低い数値では4万ヘルツ、高い数値では10万ヘルツまで聴きわけているという意見もあります。

ねこの優れたバランス感覚は、耳の中にある三半規管と前庭が他の動物より発達しているためです。
抜群のバランスで、万が一高い場所から落ちてもクルリン♪パッ!100点満点の着地ができるのです。

豆知識 一般的なねこの耳は立ち耳ですが、その中で垂れた耳を持つねこがいます。

スコティッシュフォールド

一般的なねこの耳は立ち耳ですが、その中で垂れた耳を持つねこがいます。
その名も「スコティッシュフォールド」
でも、スコティッシュフォールドの子ねこが垂れ耳で生まれる確立は30%ほどだそうです。
ねこの垂れ耳ってとても珍しいんです。
*補足:「マンチカン」という種類のねこにも垂れ耳の子がいるようです。

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口(味覚) 酸っぱい味に敏感

ねこは食べ物のおいしさを、味よりニオイで判断しています。
しかし、ねこの舌にも人間と同様に味を見分ける味蕾(みらい)という細胞があり、苦み、甘味、酸味、塩辛さを感じることはできるといわれています。
とくに酸っぱさを敏感に感知しますが、これは、獲物の肉が腐っているかどうかを判断するために発達したと考えられています。

ねこはもともと肉食動物で、炭水化物などの甘みを口にすることはあまりないため、砂糖などの甘さにはあまり反応しません。

ザラザラの舌は優れた道具

ねこの舌 写真

ねこの舌は、硬くザラザラして紙ヤスリのようになっています。これは表面に小さなトゲ状の突起物(糸状乳頭)があり、ノドの方に向いて生えているからなのです。

ねこの舌にはさまざまな役割や効果があります。

● スプーンがわり

舌を水に入れて上下に動かしすくい、突起に水が引っかかることでスムーズに水を飲める。

● フォーク・ナイフがわり

獲物を食べるとき、骨についた肉をこそぎ落として残さず取って食べられる。

● ブラシがわり

ほこりを落としたり、抜け毛を取り除くことができ、グルーミンク(毛づくろい)に欠かせません。

ハサミのように鋭く切れる歯

ねこの歯は人間と同様、乳歯から永久歯へ生え変わります。
乳歯は26本で、生後15〜20日頃から生えはじめ、30〜35日ぐらいで26本が生えそろいます。
その後、3ヵ月齢頃から抜けかわり、6ヵ月齢頃までに全部で30本の永久歯が生えそろいます。

ねこの歯は肉食動物特有の鋭い歯で、その中でも一番長くて鋭い犬歯(キバ)は獲物やエサを突き刺す役割があります。
また、門歯と呼ばれる前歯は肉を骨からそぎ落とすため、そして臼歯と呼ばれる奥歯は肉を食いちぎるのに都合良くできています。

豆知識 ねこは、基本的に熱いものは苦手な「猫舌」です。

ねこは、基本的に熱いものは苦手です。

自然界では気温や体温以上の食べ物がないため、熱すぎるものや冷たすぎるものには慣れていません。
ちなみに…犬も同様に猫舌ならぬ犬舌(?)で、熱すぎるものは苦手です。

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ヒゲ(触覚) ヒゲはすぐれたアンテナ

ねこのヒゲは鼻の横だけでなく、目の上、頬、口の横、顎の下などにピンと張っています。
ヒゲの根元には、たくさんの神経が集中していて、ヒゲに何かが触れると瞬時にその情報が脳に伝わります。
ねこが狭いところや暗いところをすいすい歩けるのは、ヒゲがアンテナの役割を果たしているからなのです。
すべてのヒゲの先端を結ぶと、顔よりひと回り大きな円になりますが、それがねこの通り抜けに必要な大きさだと言われています。

ねこのヒゲは切らないで!

ヒゲはねこにとって大事なアンテナなので、いたずらに切ってはいけません。
明るい所ならともかく、暗い所での行動をひどく妨げてしまうことになります。
もし、ヒゲを切られたら歩くときに障害物にぶつかって、つまずいたりする危険性があります。
ヒゲを無くすと精気を失い、新しく生えてくるまで部屋の隅にうずくまってじっと動かなくなってしまうこともあります。
ねこのヒゲは 絶対に切らないでください!

豆知識 ヒゲは定期的に抜け替わります。

ねこのヒゲ 写真

ねこが快適に暮らすためにとても大切なヒゲは、定期的に抜け替わります。

一度に全部抜けるのではなく、1本ずつ抜け替わるようです。
また、ねこのヒゲで感情も読み取ることができるようです。
うれしいときはヒゲもピンと伸びて、警戒しているときは前方に向いていたりします。

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足 瞬発力・バランス感覚は抜群

ねこは、長距離を走るのは苦手で、一瞬にして獲物を捕らえるための瞬発力に優れています。
とくにジャンプが得意で、自分の体高の約5倍は飛び上がることができます。
また、獲物にそっと忍び寄るための柔軟性もあり、骨や筋肉がやわらかく、全身はバネのようにしなやかです。
しかも、体の動きに合わせて、内臓の位置を変えることができるので、体をねじったり反りかえったりしても、内臓を傷めることがありません。

つま先たちで歩く

ねこは人間でいうと、つま先立ちで歩いています。

足の裏には音を立てずに移動できる柔らかいパットがあり、興奮したり緊張するとそこから汗をかきます。
獲物に飛びかかるときは、爪を出しますが、それ以外は爪を足の中に引っ込めています。
しっかりと獲物を捕まえておくために、爪をいつもとがらせておく習性(爪とぎ)があるのです。

豆知識  ねこの走るスピードはおよそ時速50kmぐらいと言われています

チーター 写真

同じネコ科のチーターは世界で一番速く、時速110Kmを超えるスピードで走ることができるようです。
しかし持久力は無く、トップスピードで走れるのは200~500mくらいだそうです。
犬の場合は瞬発力よりも持久力に優れています。
これは、狩りの方法がねこと犬では違っていたからといわれています。

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しっぽ バランスをとり、感情もわかる

ねこのしっぽは、尾椎という小さな骨が重なってできています。
そのため、とてもしなやかで、ジャンプや高いところから飛び降りる際にバランスをとる役割があります。
また、人間がねこの感情を読みとるシグナルでもあります。

以下は参考です。

●大きく振り回す … ご機嫌ななめ、闘争心を表すしぐさ
●ピンと立っている … うれしいときや甘えているときのしぐさ
●タワシのようにふくらむ … 驚きや恐怖、攻撃体勢のしぐさ
●ダランと下げている … しょんぼりしている時や体調が悪い時のしぐさ  など

豆知識 ねこのしっぽは色々な形がある

シッポの形 イラスト

本来、ねこのシッポは長いのですが、ねこの種類によって色々な形があります。
長いものや短いもの、毛が長くてフサフサしているもの、まっすぐだったり先が曲がっていたり、ジャパニーズボブテイルのように根元の方で渦を巻いてボンボンのようになっていたり、全くシッポのないねこもいます。

ページに記載されている、人などとの比較「○倍」やその他の数値は、諸説あり若干の違いがあります。
おおよその目安としてご覧ください。