統計情報ライブラリー/生活・環境全国消費実態調査
耐久消費財
(1)主要耐久消費財の所有の状況
(2)情報・通信関連の耐久消費財が増加
(3)自動車の普及率 全国第5位
(4)耐久消費財の複数所有化
(5)温水洗浄便座の普及率は全国第1位
   空間占拠型耐久消費財の所有数量は全国上位

(1)主要耐久消費財の所有の状況

 富山県の二人以上の世帯について、主要耐久消費財の1000世帯あたりの所有数量(以下「所有数量」という。)についてみると、所有数量ではルームエアコンとカラーテレビ注) がともに2,676台(全国2,347台、2,140台)と最も多く、次いで整理だんす2,299台(全国1,875台)、自動車2,020台(全国1,446台)、洋服だんす1,982台(全国1,622台)などとなっており、家電製品、収納用一般家具や自動車の所有数量が多くなっています。
  普及率(当該耐久消費財を所有している世帯の割合)では、電気掃除機が100.0%(全国99.3%)、洗濯機が99.4%(全国99.2%)、冷蔵庫が98.9%(全国99.0%)、カラーテレビが98.5% (全国97.3%)、電子レンジが98.0%(全国97.4%)などと、家庭用耐久財が高くなっています。
平成11年と比較可能な品目について、所有数量の増減率を見ると、パソコンが+91.7%(全国+106.0%)、携帯電話が+68.0%(全国+71.8%)、ファクシミリが+62.6%(全国+54.6%)などの情報・通信関連耐久消費財や、洗髪洗面化粧台が+56.0%(全国+42.0%)、温水洗浄便座が+47.2%(全国47.5%)などの設備器具の増加率が高くなっています。
  一方、応接用座卓が-34.3%(全国-35.3%)、ステレオセット又はCD・MDラジオカセットが-31.8%(全国-24.6%)、オートバイ・スクーターが-23.4%(全国-14.0%)、ユニット家具が-23.4%(全国-20.4%)などと減少率が高くなっています。
  なお、平成11年と比較して所有数量が増加した耐久消費財は19品目、減少した耐久消費財は18品目です(新規調査品目等、前回と比較できない品目は、5品目)。              (表7、図11)
注)プラズマテレビ,液晶テレビを除く。
平成16年からプラズマテレビ,液晶テレビをそれぞれ別の調査品目としているので、本資料では,特にことわりのない限り,16年の「カラーテレビ」にはこれらを含めていない。


表7 富山県の主要耐久消費財
―1000世帯当たり所有数量、普及率、増減率(減少率)が高い上位5品目―

項 目 品 目 名 所有数量 (台) 普及率 (%) 所有数量の
増減率(%)
所有数量が多い
耐久消費財
ルームエアコン 2,676 91.3 14.8
カラーテレビ 2,676 98.5
整理だんす 2,299 89.9 -11.7
自動車 2,020 95.7 2.6
洋服だんす 1,982 91.4 -2.8
普及率が高い
耐久消費財
電気掃除機 1,637 100.0 1.0
洗濯機 1,160 99.4 -2.0
冷蔵庫 1,478 98.9 -1.9
カラーテレビ 2,676 98.5
電子レンジ (電子オーブンレンジを含む) 1,057 98.0 2.0
所有数量の増加率が
高い耐久消費財
パソコン 991 71.7 91.7
携 帯 電 話 (PHSを含む) 1,907 87.2 68.0
フ ァ ク シミリ(コピー付を含む) 431 41.5 62.6
洗髪洗面化粧台 852 71.0 56.0
温水洗浄便座 939 71.2 47.2
所有数量の減少率が
高い耐久消費財
応接用座卓(食卓を除く) 746 52.9 -34.3
ステレオセット又はCD・MDラジオカセット 1,190 76.6 -31.8
オートバイ・スクータ― 85 8.0 -23.4
ユニット家具 (購入価格が20万円以上) 105 7.8 -23.4
電動ミシン 686 65.2 -17.2
所有数量:1000世帯当たりの所有数量を表す。
        普及率:当該耐久消費財を保有している世帯の割合を表す。
                   増減率:平成6年から平成11年までの5年間の所有数量の増減の伸びを表す。

(2) 情報・通信関連の耐久消費財が増加

携帯電話の所有数量は1,907台(全国1,823台)で、平成11年の1,135台(全国1,061台)に比べ(+)68.0%増加し、全国第12位となっています。普及率は87.2%(全国84.7%)で、平成11年(66.0%)より(+)21.2ポイント上昇し、全国第9位となっています。
パソコンの所有数量は991台(全国999台)で、平成11年の517台(全国485台)に比べ(+)91.7%増加し、全国第20位となっています。普及率は71.7%(全国69.3%)で、平成11年(38.7%)より(+)33.0ポイント上昇し、全国第13位となっています。
また、ファクシミリの所有数量は431台(全国521台)、全国第30位で、全国を下回るものの、平成11年の265台(全国337台)に比べ(+)62.6%増加しています。普及率は41.5%(全国51.1%)で、平成11年より(+)15.4ポイント上昇し、全国第32位となっています。
  なお、今回新規調査品目のDVDレコーダーの所有数量は311台(全国282台)、全国第5位、普及率は26.2%(全国25.6%)、全国第13位で、所有数量・普及率ともに全国を上回っています。(図12)


図12 情報・通信関連耐久消費財の普及率の推移



(3)自動車の普及率 全国第5位 〜新車で購入した車を持つ世帯の割合 全国第2位〜

自動車の所有数量は2,020台(全国1,446台)で、平成11年の1,969台(全国1,397台)に比べ(+)2.6%増加し、全国第6位となっています。普及率は95.7%(全国86.2%)となり、平成11年(94.6%)に比べ(+)1.1ポイント上昇し、全国第5位となっています。
内訳をみると,国産自動車が1,977台(全国1,392台)、輸入自動車が44台(全国54台)となっています。国産自動車を排気量別に分けると、小型自動車(排気量661〜2000cc)が1,047台(全国715台)、軽自動車(同660cc以下)が582台(全国389台)、普通自動車(同2001cc以上)が348台(全国288台)となり、平成11年に比べ、輸入自動車と国産自動車のうちの小型自動車が減少する一方で、軽自動車及び普通自動車は増加しています。(図13)
また、富山県は全世帯のなかで1台でも新車で購入した車を持つ世帯の割合が11年の80.6%(全国第7位)から85.2%(全国70.7%)に上昇し、全国第2位と高くなっています。


図13 1000世帯当たり自動車所有数量の推移 〜二人以上の世帯〜


                   注 平成元年は軽自動車の排気量は550cc以下、国産小型自動車の排気量は551cc〜となっている。
                       また、自動車には、自家用のライトバン、トラック等の貨物自動車等も含む。ただし、専ら、自営業の
                      ために使用しているものを除く。

 

(4) 耐久消費財の複数所有化 〜ルームエアコン、自動車〜

 ルームエアコン(2,676台)について所有台数別世帯割合をみると、1台所有する世帯が18.5%(全国第36位)、2台所有する世帯が23.7%(全国第20位)で、平成11年に比べそれぞれ(-)7.4ポイント、(-)3.0ポイント低下したのに対し、3台以上所有する世帯は49.2%(全国第14位)で(+)9.8ポイント上昇しています。なお、平成16年の所有台数別世帯割合は、4台以上の所有世帯が28.4%(全国第13位)と最も大きくなっています。
 また、自動車(2,020台)について所有台数別世帯割合をみると、1台所有する世帯が25.4%(全国第43位)で、平成11年に比べて(-)2.1ポイント低下したのに対し、2台所有する世帯が44.0%(全国第6位)、3台以上所有する世帯が26.3%(全国第6位)で、それぞれ(+)2.4ポイント、(+)0.7ポイント上昇しており、複数台所有している世帯が、11年の67.2%(全国第4位)から70.3%(全国第4位)に増加しています。(図14)


図14 ルームエアコン及び自動車の所有台数別世帯割合の推移 〜二人以上の世帯〜



(5) 温水洗浄便座の普及率は全国第1位
    空間占拠型耐久消費財の所有数量は全国上位


@ 富山県の主要耐久消費財の所有数量、普及率が全国第1位から5位のもの

表8 所有数量が全国第5位までのもの

1位 温水洗浄便座(939台)、サイドボード・リビングボード(862台)
2位 システムキッチン(696台)、じゅうたん(369枚)、カラーテレビ(2,676台)
3位 自動車(国産)のうち新車で購入(1,551台)
4位

洗髪洗面化粧台(852台)、冷蔵庫(1,478台)、電気掃除機(1,637台)、
ビデオテープレコーダー(1,301台)

5位

整理だんす(2,299竿)、ベッド・ソファーベッド(1,484台)、DVDレコーダー(311台)

表9 普及率が全国第5位までのもの

1位 温水洗浄便座(71.2%)、サイドボード・リビングボード(64.6%) 、電気掃除機(100%)
2位 システムキッチン(66.7%)、応接用座卓(52.9%)、自動車(国産)のうち新車で
購入(85.2%)
3位 カラーテレビ(98.5%)
4位 洗髪洗面化粧台(71.0%)
5位 じゅうたん(23.7%)、自動車(95.7%)
注: 本調査の自動車は乗用・貨物とも対象
温水洗浄便座は平成6年(前々回)から連続して、所有数量(939台)・普及率(71.2%)ともに全国第1位です。これは、富山県は住宅規模にゆとりがある世帯が多いことからトイレの改造が容易なことに加え、下水道普及率が近年全国よりも早いテンポで高まってきている(平成6年度40%(全国51%) 、平成15年度67.6%(全国66.7%))ことから、トイレを改造する際に温水洗浄便座の設置が進んでいると考えられます。
  空間占拠型耐久消費財であるサイドボード・リビングボード、整理だんす、ベッド・ソファーベッドなどは、所有数量が全国第1位から5位にランクされています。これも住宅規模にゆとりのある世帯が多い富山県の特徴といえます。(表8、9)
  しかし、空間占拠型耐久消費財のうち、いわゆる婚礼家具セットに見られるたんす類等の所有数量は、その多くが減少傾向にあります。(図15)


図15 1000世帯当たり一般家具の所有数量の推移



A 富山県の主要耐久消費財の所有数量が全国第40位台のもの

表10 所有数量が全国第40位台のもの

46位 オートバイ・スクーター(85台)
43位 太陽熱温水器(30台)

 オ−トバイ・スクーターの所有数量・普及率(8.0%、全国第46位)が低いのは、自動車の普及率95.7%(全国第5位)、70%を超える世帯で複数台所有となっていることもひとつの要因と考えられます。

太陽熱温水器の所有数量が少ないのは、冬期間の日照時間が少ないことや積雪地帯であることなどが影響していると思われます。(図16)


図16 都道府県別1000世帯当たり太陽熱温水器の所有数量

 

4.貯蓄・負債へ