東に立山連峰が連なる3,000m級の北アルプス、南に飛騨山系、西に医王山から加越国境の丘陵、さらに能登半島基部の山地に囲まれ、北は海に面する半盆地形のまとまりのある地形の中に、富山平野が大きく広がっている。
 富山平野には、高い山々に端を発する黒部川や常願寺川、神通川、庄川など大小の河川が急流となって流れ、豊かな扇状地をつくり出している。
富山県に降る雪は、北陸地方特有の性質をもっている。日本海を通り抜ける北西の季節風が立山など3,000m級の山々を越えるときに降らせる水分の多い湿り雪で、雪の期間が北海道や東北と比べて短く、根雪になりにくい特徴がある。初雪は、山間部で11月末、平野部で12月始め頃となっている。また、データ上から、雪が多い年は18年に一度と言われている。
  「雪が降るのに、富山は意外に暖かい」と、よく言われる。それは、富山県が中緯度(北緯36度16分から59分)地帯にあって、対馬暖流による海洋性気候のため、太平洋側のような木枯らしが吹かないことなどによる。年平均気温の平年値は13.7度である。年降水量の平年値は2245.1mmで、冬期の降雪のため全国的に有数の降水地域となっている。

月別の平均気温と降水量
(昭和46年〜平成12年平均)
(資料:気象庁)