平成14年度の予算編成については、厳しい財政環境の中での編成となったが、県民新世紀計画の「人材立県」、「生活立県」、「環境立県」、「産業立県」、「国際立県」の5つの立県構想のもとに、「水と緑といのちが輝く 元気とやま」の実現をめざし、県民生活の向上と本県の発展の基盤づくりのための施策を進めるとともに、財政の健全化を積極的に推進することとした。

 具体的な予算編成方針としては、第一に元気な県づくりのための施策を積極的に進めることとした。このため、保育所や児童館などの整備、子育て支援や少子化対策、高齢者の健康づくり、在宅福祉や介護保険制度の充実、生活習慣病の予防、総合型地域スポーツクラブの育成などを進めることとした。また、IT・バイオ・深層水などの成長産業の支援、中心市街地の活性化、企業誘致の推進、魅力ある農山村づくりなどに取り組むこととした。さらに、県民ニーズの高い芸術文化の振興、環境対策、地域交通、防災対策などを推進することとした。

 第二に、本県の発展の基盤づくりを計画的に進めることとした。このため、環日本海施策に積極的に取り組むとともに、北陸新幹線や高速自動車道の整備促進など、本県の発展基盤の充実を図ることとした。

 第三に、景気・雇用対策、行財政改革などの緊急課題に迅速・適切に対応することとした。このため、企業再生支援融資の創設など中小企業金融対策や雇用創出・企業立地助成制度を創設し、また、行政改革として、組織機構、外郭団体、事務事業の見直しなどを推進することとした。

 また、財政の健全化を積極的に進めるため、歳入については財源の確保に最大限努力するとともに、県債については、新規発行を可能な限り抑制し、発行する場合でも、財源措置のある有利な県債を活用し、歳出については経費の節減合理化等に努めつつ、事業の重点化、効率化を図ることとした。また、危機管理対策として、テロ対策やBSE対策、食品安全対策などを進めることとした。

 このように、予算編成にあたっては、県民が夢と希望をもてるよう最大限の努力を傾注し、富山県の発展と県民福祉の向上を図ることとした。 予算額は、一般会計が5,795億円(対前年度当初2.9%減)、特別会計が795億円(同5.6%減)、総額で6,590億円(同3.3%減)となっている。
一般会計歳入・歳出予算額
(平成14年度)
5,795億3,082万円
資料:富山県財政課