統計情報ライブラリー/経済富山県産業連関表
原材料の構成比にも表れるサービスの経済化
 中間投入に占める財とサービスの構成比を見ると財が67.0%と過半を占めるが、サービスの投入比率は着実に上昇している。

 サービスの投入比率は昭和60年比1.4ポイント増加し、33.0%となった。消費だけではなく、原材料投入の部分でもサービスの占める割合は拡大している。
 業種別に見ると、金融・保険、通信・放送、商業、対事業所サービス等の第三次産業でサービス投入比率が高くなっている。すなわち、第三次産業の生産額を伸ばせば、サービスの需要の増大の可能性が大きいといえる。
 また、多くの業種で60年よりもサービス投入比率は上昇している。
 しかし、全国と比較するとサービス投入比率は全般的に低い(図1)。この原因としてサービス業種の不足等によるサービスの内製化等が考えられる。

 サービス業の不足等によるサービスの内製化がサービス投入比率を低下させる例:
 前項でみた自社ビル清掃の場合、ビル清掃会社が存在してそこに委託した場合はサービス投入の増となるが、自社で雇った場合はサービスの内製化となり雇用者所得の増となる。

図1

サービスの投入(比率)
 農林水産業、鉱業、製造業、建設業、電気・ガス・熱供給業の投入を「財貨の投入」とし、それ以外を「サービスの投入」とした。これを内生部門計で除した値をサービスの投入比率とした。

図2