統計情報ライブラリー/生活・環境家計調査報告書
平成15年(2003年)の家計消費をめぐる状況




15年の全国消費者物価指数(平成12年=100)は、総合で98.1で前年比0.3%下落した。「家具・家事用品」「室内装飾品」「教養娯楽用耐久財」などが値下がりしたことが大きな要因となった。総合指数は平成11年以降5年連続して下落している。
  富山市消費者物価指数は、総合で97.1となり、前年に比べ0.4%下落した。

15年の全国企業倒産(負債額1千万円以上)の件数は前年比14.6%減の16,624件で前年比で4年振りに減少した。負債総額は1177百億円で前年比14.4%減少したものの、7年連続で十兆円を超え、戦後7番目の水準となった。販売不振を中心にした不況型倒産は12,846件に達し、倒産全体に占める構成比は77.3%と過去最悪となった。 

地域経済の実態は、金融界では北陸銀行と北海道銀行が5月に経営統合で合意、10月には富山信金と射水信金が合併するなど地域金融再編の動きが相次いだ。主要企業の経営面では、三協アルミと立山アルミの経営統合など経営体質の強化が図られた。

15年平均の完全失業率(労働力人口に占める完全失業者の割合)は5.3%と前年に比べ0.1ポイント低下し、平成2年以来13年ぶりに低下した。男女別では、男性は5.5と過去最高の前年と同率となっている。また、女性は4.9%と0.2ポイント低下し、平成2年以来13年ぶりに低下した。

15年3月にイラン戦争が起こり、2月以降中国などで新型肺炎(SARS、重症急性呼吸器症候群)の感染者が多数出て、国際情勢が悪化した。(感染者約8,500人、死者900人以上)

154月から、健康保険の本人負担割合が2割から3割へ改正された。5月からは発泡酒が、また7月からタバコが増税された。

緑茶飲料やアミノ酸飲料、黒酢、豆乳など「健康」を意識した商品が売れる一方、高級カップめんや高級おにぎり、高級ハンバーガーなど「プチ贅沢」と呼ばれるこだわり食品も注目を集めた。

「新三種の神器」といわれる小型デジタルカメラ、DVD(デジタル多用途ディスク)レコーダー、プラズマや液晶の薄型テレビがヒット商品となった。

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