特集

「走った人」、「支えた人」、「応援した人」みんなが輝いた!
富山マラソン2015

富山県 知事政策局 富山マラソン推進班

 

はじめに


去る2015年11月1日、爽やかな秋晴れの下、「富山マラソン2015」を開催しました。

この大会は、2013年2月に、新元気とやまスポーツ懇話会(会長:永原北陸経済連合会会長(当時))から「2015年の北陸新幹線の開業を機に、幅広い人々が参加でき、全国的にも注目されるマラソン大会を本県で開催すべき」とのご提言をいただき、以来、約2年半にわたって開催準備を進めてきたものです。

種目はフルマラソンのほか、5km、3km、2kmの距離の短いレースと10kmの車いすレースを用意し、エントリー数が約1万4千人の日本海側最大級のマラソン大会となりました。

マラソン大会は、ランナーだけが主役のイベントではなく、大会運営を支えるボランティアや沿道で応援する人も参加できるイベントです。

ランナーとして「走った人」、ボランティアとして大会を「支えた人」、沿道でランナーを「応援した人」、みんな輝いた「富山マラソン2015」の結果をご報告いたします。

富山マラソン2015の魅力


(1)
豊かで雄大な自然と伝統や文化を満喫できるコース
山・海・まち〜美しい富山湾を走ろう〜

フルマラソンは、高岡・射水・富山の3市を駆け抜けるワンウェイのコースです。

高岡市役所前をスタートしたランナーは、高岡大仏や伝統的建造物が数多く残る山町筋を経て、射水市の海岸沿いを走ります。日本海側最大級の斜張橋の新湊大橋頂上からは帆船海王丸の浮かぶ富山湾と立山連峰の絶景を眺望し、路面電車が走る富山市街地を駆け抜け、富岩運河環水公園でゴールします。

キャッチコピー“山・海・まち〜美しい富山湾を走ろう〜”の文字どおり、ランナーは伝統や文化を感じさせる町並み、富山湾や立山連峰などの豊かな自然を満喫しました。

(2)
エイドステーション〜「富山の味」でおもてなし〜

富山マラソンのコース上には、エイドステーション(選手が水分や栄養を補給する箇所)が設置され、ますのすし、白えび天むす、蒲鉾、羊羹や創作和菓子など、富山ならではの多彩な「食」と美味しい水を用意しました。

ランナーは足を休めてほおばるほか、スマートフォンで写真を撮ったりして楽しんでいました。

(3)
沿道演出〜伝統芸能が花を添え〜

沿道では、声援に加え、さまざまな催しでランナーを力づけようと、富山の伝統文化や芸能が数多く披露されました。

高岡市の中心部では絢爛豪華な御車山、射水市の新湊地域では新湊曳山がランナーを出迎えたほか、射水市の田園地帯では流鏑馬の神馬がランナーと並走する全国でも珍しい応援が実施されました。

このほか、獅子舞の披露や和太鼓の演奏でレースを盛り上げました。

「走った人」ランナー 〜好天のもと、充実ラン〜


フルマラソンと併設レースをあわせて、1万2,298人のランナーが「富山」を駆け抜けました。

大会当日は快晴で、最高気温15℃と非常に走りやすいコンディションの下、それぞれのランナーが各自の目標を胸にスタートし、充実した表情でゴールしました。

※表をクリックすると大きく表示されます

(1) 高い完走率

フルマラソンは出走者1万797人中、1万479人が完走し、完走率は97.1%と、同年2月の東京マラソン(制限時間は富山マラソンと同じく7時間)の完走率96.4%を上回っています。

これは、天候に恵まれたことや、比較的高低差の少ないコースであったこともありますが、参加されたランナーが入念に準備をされてレースに臨まれた結果を反映しており、ここにも真面目な富山の県民性が顕われていると思います。


(2)県内完走者の増加

「月刊ランナーズ」の調査によると、大会前年度の2014年度に富山県民のうちフルマラソンを完走した人は1,670人でした。

「富山マラソン2015」では、その約3倍の4,839人が完走を果たし、富山マラソンが県民にランニングを浸透させるきっかけになったと言えます。


(3)県外ランナーや海外ランナーの参加

フルマラソン参加者は、参加者ベースで県内5,401人、県外6,569人と半数以上が県外からの参加でした。

北陸新幹線開業効果で、東京都が1,525人、神奈川県が700人と首都圏から多くの県外ランナーが参加しました。

また、10の国と地域からも103名の海外在住ランナーに参加いただきました。

「支えた人」ボランティア 〜笑顔で全力サポート〜


「富山マラソン2015」では、自治会、企業、学校、救護関係者、個人ボランティア、合わせて4,183人の方にボランティアとして大会を支えていただきました。

内訳 富山市
自治会
高岡市
自治会
射水市
自治会
企業 学校 救護 その他
団体
個人
人数 650 490 398 906 760 414 311 254
活動場所 活動内容 人数
ランナー受付 ゼッケンや参加賞の配布、受付会場での誘導 など 476人
スタート地点 手荷物預かり、更衣室案内、会場案内 など 300人
コース沿道 観客および歩行者の整理誘導、距離表示 1,113人
給水所 ランナーへのドリンク、給食の配布 1,160人
救護所 各救護所の運営補助、AEDを所持してのランナー観察 415人
ゴール地点 完走証発行、フィニッシャータオル配布 など 535人
その他 車いすレース・併設レースの運営 184人
合計 4,183人

参加したランナーから、「エイド、給水コーナーのスタッフの対応が迅速でスムーズだった。」等の個々のボランティアの活動を称賛する声や、「多くのボランティアの方に支えられながら、最後まで気持ちよく走り切ることができました。」等、ボランティアの支えに感謝する声が続々と届きました。

「応援した人」〜沿道いっぱいの声援〜


マラソン大会では、沿道応援はランナーを力づけるとともに、大会の盛りあげに欠かせません。「富山マラソン2015」でも多彩な応援イベントと沿道いっぱいの声援でランナーにエールを送りました。


(1) 多彩な応援イベント

「富山マラソン2015」のコース沿道には、先に紹介した伝統文化や芸能の披露のほか、中学生、高校生による吹奏楽演奏、応援団、ダンスなど、合計31団体によるパフォーマンスが披露されました。

(2) 小中学生による元気な応援

コース沿道の小中学校の児童生徒が駆けつけ、ランナーに声援を送りました。

ランナーからは「小中学生の元気な応援が力になりました。」、「富山の子供たちがみんな応援してくれたような、圧倒される応援でした。」との感想が寄せられました。

一方、参加した小学生からも、「トップランナーのスピードが速くて、ビックリしました。」「疲れているランナーでも、ハイタッチをすると元気になってくれて、嬉しかったです。」と、応援を楽しんだ感想が届きました。


(3) 途切れることのない声援

高岡・射水・富山の各市では、「頑張れ!」「ファイト!」「あと半分だよ!」「もう少しでゴール!」の声援が切れることなく続きました。県民の暖かい声援がランナーの完走を後押ししました。

おわりに
「富山マラソン2016」の開催


「富山マラソン2015」は、皆様のご尽力により、ランナーとして「走った人」、ボランティアとして大会を「支えた人」、沿道で「応援した人」、みんなが輝いて、大成功に終えることができました。

今回の大会を通して、国内外から参加されたランナーの皆さんに対して、本県の豊かで美しい自然と多彩な伝統文化や美味しい食の魅力、富山ならではのおもてなしを大いにアピールできたと思います。

そして、去る12月20日には、第2回大会として「富山マラソン2016」を2016年10月30日(日)に開催することが決定されました。

ランナー、ボランティア及び沿道応援の方々が一体となって、みんなが元気に楽しめる大会となるよう全力で取り組んでまいりますので、2015大会に引き続き皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

とやま経済月報
平成28年3月号