特集

「富山県民手帳」で富山を知ろう
〜今年は大きくリニューアル〜

富山県統計協会

 

1 はじめに


各県のご当地手帳「県民手帳」をご存知ですか。

多くは各県の統計協会が発行しており、富山県でも「富山県民手帳」が発行されています。手帳としての実用性だけでなく、郷土を知るためのデータベースとして愛用していただいている富山県民手帳ですが、来年3月の北陸新幹線の開業を機に県内外に自慢できる情報やお得なクーポン機能を新たに盛り込んで、富山県の魅力をもっと知っていただける内容にリニューアルしました。

以下では、そんな富山県民手帳についてご紹介します。

2 富山県民手帳について


富山県民手帳の歴史ですが、確認できる中で一番古いものは、昭和32年版(昭和31年発行)で、その後、毎年発行しています。

発刊当時は、一般県民の方々が、「統計データ」を入手することは、簡単ではなかったと思われますが、日常的に使う手帳に統計データ等の資料を記載することで、統計を身近に感じ、県や国の姿を知っていただくという考え方から出発したと考えています。

手帳は本体の日記編、別冊の資料編、住所録の3つで構成されており、平成27年版は例年の横罫タイプの月間予定表を使用した通常版に加え、カレンダータイプの月間予定表を使用した限定版の2種類を発行しました。

手帳

そんな富山県民手帳の特徴は、なんといっても郷土に関する情報量の多さです。

まず、手帳の表紙を開いて最初のページでは、富山県の県鳥、県花、県のさかななど、県のシンボルをカラー写真で紹介し、ページ上部には雄大な立山連峰の写真に山岳名と標高が載っています。写真付で山岳名を掲載しているのは、全国でも富山県のみです。県の元気とやまマスコットきときと君&ぶりと君の姿も。

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また、富山県民手帳に欠かせないのが、富山県民の歌/ふるさとの空。雨晴海岸から望む立山連峰の景色をバックに富山県民の歌とふるさとの空の歌詞が掲載されています。ふるさとの空は作曲家の久石譲さんが作曲したことでも知られています。歌詞ページの次のページには楽譜も掲載されています。

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週間の日記のページには、過去10年間の天気と富山歳時記(富山県内のイベント・お祭情報)が掲載されています。

過去10年間の天気は、気象庁のデータを元に過去10年間の富山市の日中の主な天気をイラストで表したもので、旅行の予定やイベントの日程を決める際の参考にしているという話も聞きます。ちなみに平成27年版富山県民手帳に掲載されている中で、晴と曇りが10年間交互に続く日が1日だけあります。時間があるときにぜひ探してみてください。

富山歳時記は県内のお祭・イベント予定が掲載されており、おわら風の盆や全国チンドンコンクールといった有名なものから、地域のお祭り、スポーツ大会、いちご狩りや栗拾いの時期といった様々な県内イベント情報がぎっしり詰まっています。


資料編は「資料」、「名簿」、「生活便利情報」と大きな3つの項目があり、約60ページにわたり多種多様な情報が掲載されています。

「資料」には明治から平成までの富山県の主なできごと、富山県と全国を比較した全国から見た富山県のすがた、都道府県勢要覧や市町村要覧など、仕事の際に役立つ富山県の基礎情報が載っています。特に全国からみた富山県のすがたと都道府県勢要覧には、各指標に全国と比較した順位が載っており、全国内での富山県の位置がひと目で分かります。



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「名簿」には、県民手帳ならではの国会議員・県議会議員名簿、主要官公庁・都道府県庁の所在地や電話番号、県の出先機関や県内主要団体の名簿、市町村紹介などが掲載されています。

中でも市町村紹介では、市役所・町村役場の所在地に加えて、みどころ、特産品・味覚、その他お祭などが各市町村別に紹介されています。ページの右下には、意外と知られていないかも?というような市町村のミニ知識を掲載しています。お住まいの市町村をぜひチェックしてみてください。

「生活便利情報」には、郵便料金表、書簡用語、防災チェックポイント、暮らしの相談窓口、富山県のみどころやかんどころを並べた発見!なるほど富山県など生活に役立つ情報が掲載されています。

3 今年は大きくリニューアル!


前項で述べた様に富山県民手帳には多くの情報が盛り込まれています。しかし、従来の手帳は富山県民手帳という名のとおり県外の方には紹介しづらい、持ちづらい手帳の様に思われました。そこで、県内の方だけでなく、県外にお住まいの富山県ゆかりの方や富山県のことをもっと知りたい方にもご利用していただきたいと考え、より富山県の魅力が分かりやすい内容にリニューアルしました。


ここで、リニューアルによって追加されたページをいくつか紹介します。


(1) 富山湾旬の鮨ネタ

富山県内外の方から人気の富山湾の旬の鮨ネタを紹介しています。 左ページにはシロエビ、ノドグロ、本マグロなど春・夏・秋初旬のネタを。右ページにはブリトロ、ベニズワイガニ、アマエビなど秋・冬・春初旬のネタを。

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(2) 全駅網羅の富山県内鉄軌道マップ 

近年富山県の鉄軌道が注目され、県でも「鉄軌道王国とやま」と銘打ってPRしています。富山県民手帳では、ありそうでなかった富山県内の鉄軌道全駅を網羅した県内鉄軌道MAPを作成しました。鉄軌道の路線図だけでなく、各路線を走っている車両の写真も入っています。写真の下には車両名や型番も載っており、鉄道好きの方は必見の内容になっています。

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(3) 環日本海・東アジア諸国図(通称:「逆さ地図」)

日本海を中心に地図の南北を逆転させた「環日本海・東アジア諸国図」。この地図では、日本海が大きな湖のように見え、日本海は島国でなく、大陸や朝鮮半島とつながっているように感じます。富山県はその中心に位置しており、環日本海交流の拠点作りを積極的に進めています。

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(4) ジョイフルカード

手帳の巻末に、提示することで県内70以上の施設で割引・プレゼント特典が受けられる「ジョイフルカード」を掲載しています。利用施設の中には、富山県立近代美術館や水墨美術館、高志の国文学館など主要な施設も入っており、常設展だけでなく企画展でも割引を受けられます。

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他にも、富山イラスト観光マップや富山県の一日・住みよさ日本一といった統計データもカラーページで追加されています。

また、平成27年版からは富山の代表民謡のページに各民謡のQRコードを追加し、QRコードを読み取ると民謡を聴くことが出来るようになりました。県民に馴染みの深い民謡を県外の方に紹介する際などに、活用してみてはいかがでしょうか。

4 おわりに


近年は手帳自体が見直されて、各メーカーが様々な手帳を発売しています。以前は書店が主な販売箇所でしたが、最近ではホームセンターやコンビニエンスストアでも販売しており、手に取る機会がとても多くなりました。富山県民手帳も県内だけでなく、東京や名古屋、大阪、京都でも販売し、遠方の方でも手に入れやすくなっています。12月を迎え来年の手帳を選ぶ際には、多くの手帳の中から富山県民手帳を手に取っていただけると幸いです。

とやま経済月報
平成26年12月号