平成11年度 消費動向調査結果の概要
- 富山商工会議所管内の販売動向 -
富山商工会議所/企画情報課


 富山県内の全ての商工会議所(8商工会議所)と商工会(32商工会議所)では、3年に一度「消費動向調査(お買い物調査)」を統一様式で実施している。
 「消費動向調査」は、生鮮食料品から家電製品や贈答品など18品目を取り上げ、それぞれの品目について過去1年間にどこの買い物場所で、どれくらい購入したかを割合で回答してもらう調査で、買い物場所の設定は商工会議所や商工会がそれぞれ独自に設定している。この調査によって、市町村内の購買動向はもちろん、市町村間にわたる購買動向も明らかにすることができる。
  ここでは平成11年7月に実施した調査結果のうち、富山商工会議所管内の購買動向の概要についてご紹介する。

【調査実施要領】
 富山商工会議所管内(旧の水橋町、和合町、呉羽町の地域を除く富山市の区域。以下、富山地区という)の14の市立中学校の協力を得て、中学校1年生の家庭2,509世帯を対象に調査票を配布し、1,782世帯から有効回答を得た。
 調査票の記入にあたっては、富山地区を12地区に、また、富山地区外を13地区、合計25地区として、婦人服など18品目のそれぞれについて、設定した買い物地区ごとに過去1年間に買い物した割合を記入してもらい、1つの品目の合計が10割になるよう回答を求めた。

【調査実施時期】平成11年7月

【回答者の概要】

1.調査票配布・回収状況

a.調査票配布数 b.調査票回収数 c.調査票集計数 d.回収率(b/a) 有効回答率(c/a)
2,509枚 1,945枚 1,782枚 77.5% 71.0%
※富山地区の世帯数は95,021世帯。抽出率1.88%(有効回答文)

2.回答者について
(回答者の年齢、就業状況、世帯主の主な職業の各表の上段の数字はサンプル数、下段は構成比を表わす。構成比の合計は四捨五入により100%にならない場合がある。)

回答者の年齢
30歳未満 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 合計
21 727 1,002 22 10 1,782人
1.2 40.8 56.2 1.2 0.6 100.0%
回答者の就業状況
主婦(無職) 主婦(有職) 自営業 つとめ人 その他 合計
489 983 95 191 24 1,782人
27.4 55.2 5.3 10.7 1.3 100.0%

回答者の世帯主の主な職業

つとめ人 商工業自営 農林漁業 自由業 その他 合計
1,399 187 8 91 97 1,782人
78.5 10.5 0.4 5.1 5.4 100.0%

【調査品目の分類】

家具・インテリア

紳士服
婦人服
子供服・ベビー服
呉服・反物・寝具
靴・カバン
服飾品・アクセサリー
時計・メガネ・カメラ
スポーツ・レジャー用品
CD・楽器・おもちゃ
贈答品(中元・歳暮)
医薬品・化粧品


電化製品
シャツ・下着類
書籍・文具
生鮮食料品(鮮魚・青果・精肉)

一般食料品(菓子・パンを含む)
日用雑貨(金物・荒物・陶器)

【調査の概要】

1.富山地区の商圏 ―富山地区の商圏人口は県人口の64%―
 富山地区の商圏についてみてみる。ここでは県内の各市町村(地区)の消費者が富山地区で買い物をする比率(流入比率)が30%以上の地域を1次商圏、10%以上で30%未満の地域を2次商圏、5%以上で10%未満の地域を3次商圏とした。
  「全品目」についてみると、富山地区の1次商圏(30%以上の流入)は、大山町、舟橋村、婦中町などの13市町村・地区。2次商圏(10%以上30%未満の流入)は、滑川市、新湊市などの6市町村。3次商圏(5%以上10%未満の流入)は、黒部市、五箇山などの5市町村・地区となっており、計24市町村・地区に及んでいる。
 これらの市町村・地区の人口の合計は716,416人となり、富山県の人口の約64%を占めている(表1)。

表1 富山地区の商圏人口
  1次商圏
(流入比率30%以上)
2次商圏
(10%以上30%未満)
3次商圏
(5%以上10%未満)
合計(人)
全品目 H11 470,598 123,171 122,647 716,416
H8 467,309 123,289 134,362 724,960
買回品 H11 504,133 209,897 15,318 729,348
H8 501,881 210,279 12,800 724,960
準買回り品 H11 470,598 74,725 48,446 593,769
H8 443,542 129,744 17,312 590,598
最寄品 H11 308,346 162,381 73,605 544,332
H8 288,853 193,434 90,999 573,286
※商圏人口は平成11年3月31日現在の住民基本台帳の人口をもとに算出。
上段は今回調査。下段は平成8年(前回)調査。

2.富山地区の購買行動 ―「堀川地区」の購買比率がトップに、中心商店街は2位に後退―
  次に、富山地区の調査回答者(消費者)が富山地区内(12の買い物地区)のどこで買い物をしているかをみる。なお、調査回答者の住居区分については、小学校区(33校区)を単位とした。

表2 調査で設定した買い物地区
買物地区 主な商店街・大型店
中心商店街 総曲輪通り、西町、中央通り商店街、大和富山店、西武百貨店富山店、ユニー富山西町店、長崎屋、米三
富山駅周辺 富山駅前商店街、富山ステーションデパート、マリエとやま、エスタ、ユニー富山駅前店、CiC
その他中心地区 上本町、大田口通り、中野新町商店街
中心近接地区 諏訪川原、安野屋、千石町通り商店街
東部地区 石金、柳町、大泉駅前通り商店街、アピア
堀川地区 南富山、朝菜町、ダイエープラザ、アピタ、カーマ富山インター店、100満ボルト富山店、ヤマダ電機富山店
富南地区 若竹町、月岡商店街
山室地区 高原町商店街、グリーンモール、コジマ富山店、アークプラザ中川原店、ヤマダ電機テックランド富山本店
新庄地区 新庄、荏原商店街、ラビア商店街、神島リビング、カーマ新庄店、ジョーシンとやま本店、アピタ富山東店
奥田・豊田地区 奥田ビル、永楽町、粟島商店街、長崎屋豊田店
岩瀬・北部地区 岩瀬、萩浦商店街、北の森S.C.、ルミナス
五福地区 五福、桜谷商店街、ハロー、アリス
その他 富山地区外(水橋大町商店街、ミューズ、呉羽地区商店街、サンピア、カーマ、スパー呉羽店、和合地区商店街)、富山市以外、カタログ販売等

 「全品目」についてみると、大型店の多い「堀川地区」での購買比率が24.5%と最も多く、次いで「中心商店街」が14.3%、「新庄地区」が13.4%と続く。前回調査(平成8年7月)と比べると「堀川地区」が21.8%から2.7ポイント上昇して前回の2位から1位となったのに対して、「中心商店街」が22.7%から8.4ポイントと大きく減少して、前回のトップから2位へ後退した。
 「堀川地区」はアピタ、ダイエープラザの2つの大型店を核として国道41号線、草島東線の掛尾町、二口町周辺のロードサイドショップなどで形成された商業集積の強力な集客力が、高い購買比率を維持した要因と考えられる。また、前回の購買比率が7.4%であった「新庄地区」が6.0ポイント上昇して13.4%となり、これは平成10年10月にオープンしたアピタ富山東店が大きく影響しているものと考えられる(図1)。
 品目(大分類)別にみていくと、衣料品・スポーツ用品などの「買回品」では「堀川地区」が前回より3.3ポイント上昇して25.2%で最も購買比率が高くなり、次いで「中心商店街」が前回より9.9%ポイント減少して21.0%、「新庄地区」が7.3ポイント上昇して12.5%となった(図2)。
 電化製品、書籍・文具などの「準買回品」では「堀川地区」が25.1%となり、前回に引き続き富山地区内で購買比率が最も高くなっている。
 一方、前回は12.5%で「堀川地区」に次いで購買比率が高かった「中心商店街」が6.5ポイント減少して6.0%となった(図3)。
 食料品などの「最寄品」をみると、「山室地区」が前回より3.9ポイント上昇して12.0%に、「新庄地区」が3.4ポイント上昇して14.9%となり、他の地区と比べて大きく上昇した(図4)。
 こうした「中心商店街」のウエイトの減少は、どの品目においても強力な集客力を持つ「堀川地区」や「新庄地区」との競合が大きく影響を与えているものと考えられる。

3.拠点都市の顧客流動 ―富山地区へは広い区域からの高い流入比率を示す―
 魚津市、富山市、高岡市、および砺波市をそれぞれの圏域の拠点都市(地区)と位置付け、県内市町村(地区)からの流入状況をみてみる。
 図5は全品目における拠点都市(地区)への他市町村(地区)からの流入比率を示したもので、県東部地区から西部地区への市町村を並べてある。
 富山地区へは先にみたように隣接市町村(地区)と県南部・東部地域など広い区域からの高い流入比率を示す。また、富山地区の商圏は、滑川市で魚津市の商圏と、小杉町、五箇山、利賀村で高岡地区の商圏と競合している。
 また、県西部の小矢部市、津沢地区、城端町、福光町などでは、わずかではあるが金沢市への流出がみられる。

 この流入率をもとに、富山地区などの拠点都市(地区)の品目(大分類)ごとの購入人口を次の算式で算出した。

 富山地区の購買人口は「全品目」で397,723人、行政人口に対する比率は151.1%、買回品441,611人(同167.8%)、準買回品362,494人(同137.7%)、最寄品314,510人(同119.5%)となる。高岡地区、魚津市、砺波市の購買人口は表3を参照されたい。

表3 拠点都市(地区)の購買人口
  行政人口 全品目 買回品 準買回品 最寄品
富山地区 H11 263,210 397,723 441,611 362,494 314,510
H8 262,692 397,782 439,328 359,622 317,372
高岡地区 H11 153,483 198,561 216,269 180,183 167,654
H8 155,028 194,976 214,709 171,705 163,248
魚津市 H11 47,620 56,095 59,407 52,908 50,043
H8 48,487 60,757 64,407 59,508 53,635
砺波市 H11 40,434 56,397 58,206 54,929 52,777
H8 39,063 40,236 55,386 51,588 53,221
※商圏人口は平成11年3月31日現在の住民基本台帳の人口をもとに算出。
上段は今回調査。下段は平成8(前回)調査。

 以上、様々な制約によりわかりにくい点もあるかと思います。
調査結果の詳細については、富山商工会議所/企画情報課(Tel 076-423-1111)へお問い合わせ下さい。

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