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議会日程

平成31年2月定例会 知事の提案理由説明

  は じ め に

 本日、平成三十一年二月定例県議会が開催されるにあたり、提出しました平成三十一年度予算案その他の議案につきまして、その概要を申しあげ、あわせて、 県政運営について所信の一端を申しあげます。

 天皇陛下には、先月、御即位三十年の佳節をお迎えになられました。昨日、政府主催の記念式典に出席させていただきましたが、改めて、県民の皆様とともに 心からお喜び申しあげます。
 本年四月三十日には、天皇陛下が御退位され、翌五月一日に皇太子殿下が御即位されます。皇室の限りない御繁栄を衷心よりお祈り申しあげます。

 三十年余り続いた平成の時代から、次の新しい時代へと移り変わります。
 本県においては、半世紀近い県民の皆様の悲願であった北陸新幹線が、平成二十七年三月に開業したこと等に伴い、観光客の増加、企業立地の進展はもとよ り、若者を中心とするUターン率の向上、本県への移住者の増加などの明るい傾向が続き、今や若い世代にここで住みたい、働きたいなどとして「選ばれる県」 の一つとなりつつあると言えます。
 この流れを一過性に終わらせずに、しっかり持続させて富山県の新しい未来を、県議会、市町村、幅広い県民の皆様とともに切り拓き、若者も高齢者も、男性 も女性も、一人ひとりが高い志を胸に、夢と希望を持って、いきいきと働き暮らせる「元気な富山県」の実現をめざしてまいります。

 さて、世界経済については、アジアおよびヨーロッパのなかでは弱さがみられるものの、全体としては緩やかに回復しており、先行きについては、通商問題の 動向、中国経済の先行き、政策に関する不確実性、金融資本市場の変動等によるリスクについて留意する必要があるものの、全体としては緩やかな回復が続くこ とが期待されます。また、新興国が目覚ましい発展を遂げる一方、保護主義の動きが広がるなか、昨年十二月には、環太平洋パートナーシップ協定(TPP) が、今月一日には日EU経済連携協定が発効し、我が国が主導する自由貿易を基本的に守る取組みが進められております。
 国内では、現在、少子高齢化・人口減少をはじめ、地方創生、第四次産業革命への対応、観光立国、国土強靱化、東日本大震災からの復興、安全保障・領土問 題など、重要課題が山積しております。国においては、本年十月の消費税・地方消費税率の引上げに際し、需要変動平準化のための臨時・特別の措置を講じると ともに、全世代型社会保障への転換や、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策等に取り組むとされておりますが、今後とも、地方と連携・協力しなが ら、地方創生・人口減少対策の推進や、農林水産業を含めた産業振興、地域経済の活性化、子育て支援、働き方改革、女性の活躍、教育振興、医療・介護の充実 などに全力で取り組んでいただくことを期待しております。
 本県においては、新幹線の開業効果が続き、地方創生の取組みも一定の成果をあげるなかで、人手不足感が高まっており、他方で、社会動態については、外国 人も含めると、三年連続で転入超過となり、転入超過人数も相当に増加しているものの、二十代女性は転出超過が続くなど、課題もあります。県としては、新幹 線開業効果を持続・深化させるとともに、国の重要政策としていただいた「地方創生戦略」をしっかり活かしながら、県内へのUIJターンや移住の促進、新た な企業誘致などに一層努力してまいります。
 そのためにも、人口減少、グローバル化の進展、第四次産業革命の進行といった大きな時代の変化に対応し、「とやま新時代」にふさわしい県づくりを、幅広 い県民の参画のもとに、中長期の視点に立って的確に推進するべく、新たな総合計画に基づき、「活力」、「未来」、「安心」の三つの基本政策と、これらを支 える重要政策「人づくり」を柱とする各分野の政策を重点的かつ戦略的に進めてまいります。

 今後とも、初心を忘れず、富山県のかぎりない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、議員各位のご指導と ご尽力、県民の皆様のご理解とご参画を切にお願い申しあげる次第であります。

  一 最近の経済・雇用情勢

 つぎに、最近の経済・雇用情勢について申しあげます。

(経済情勢と経済・雇用対策)
 最近の我が国経済は、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くこ とが期待されますが、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留 意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は緩やかに回復し、生産は緩やかに増加しており、雇用情勢は、十二月の有効求人倍率が一.九二倍と全国トップクラスの 水準が続くなど、景気は緩やかに回復しております。一方で、人手不足感が強まっているほか、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努めてきており、今回さらに、国の補正予算を活用し、 防災・減災対策に資する社会資本整備の推進、地方創生拠点の整備などを盛り込んだ補正予算案を編成し、今議会に提案しております。今後とも、内外の経済情 勢や国の動向などを注視しつつ、経済・雇用対策のさらなる推進に全力を尽くしてまいります。

  二 予算編成の基本方針

 つぎに、平成三十一年度予算編成の基本方針について申しあげます。

(本県の財政状況)
 本県財政につきましては、これまでの行政改革・財政再建の取組み等により、平成二十八年度予算編成時に、いわゆる「構造的財源不足」を解消するととも に、昨年度末の県債残高が三年連続で減少するなど、財政健全化を着実に進めてきました。
 しかしながら、平成三十一年度予算編成に着手する前の昨年秋の時点では、国の「骨太の方針」において、地方の一般財源総額について、二〇二一年度まで、 今年度地方財政計画の水準を実質的に確保するとされた一方で、国・地方で基調を合わせた歳出改革等に取り組むとされたことに加え、社会保障関係費や公債費 が高い水準で推移するなど、県の予算編成については引き続き厳しい状況が続くものと見込まれました。

(平成三十一年度の地方財政対策と予算編成方針)
 これらをふまえ、県としては、少子高齢化に伴う社会保障関係費の自然増への対応はもとより、地方が責任を持って、地方創生・人口減少対策をはじめ、各般 の施策に取り組むため、全国知事会とも連携して、地方交付税等を含め必要な地方一般財源総額の確保・充実について、安倍総理大臣をはじめ、石田総務大臣な ど関係閣僚等に対して強く働きかけてまいりました。
 こうした本県など地方からの強い要望を受け、平成三十一年度の地方財政対策においては、地方税の増収に加え、地方交付税も前年度を〇.二兆円上回り、臨 時財政対策債の前年度比〇.七兆円の抑制を含めても、地方一般財源総額は前年度を〇.六兆円上回る六二.七兆円が確保されました。また、引き続き「まち・ ひと・しごと創生事業費(一兆円)」や「地方創生推進交付金(一、〇〇〇億円)」が計上されたほか、幼児教育無償化に係る地方負担分の財源確保や、UIJ ターンによる起業・就業促進のための支援金の仕組みの創設に加え、平成三十年度国補正予算において、防災・減災・国土強靱化対策、農林水産業の強化、中小 企業・小規模事業者対策、「地方創生拠点整備交付金(六〇〇億円)」等が計上されたところです。
 県としては、こうした状況をふまえ、平成三十一年度予算編成にあたっては、引き続き行財政改革に真摯に取り組む一方で、「とやま未来創生戦略」に基づく 施策や、新総合計画の目標実現に高い効果が見込まれる重点政策を積極的に推進することとしました。

(平成三十一年度一般会計予算等)
 この結果、平成三十一年度一般会計予算は、前年度比一.一パーセント増の五、五四八億円余と二年連続で増額予算とし、当然減となる経済対策緊急融資を除 いた政策経費は、前年度比五.八パーセント増の二、五五一億円、二月補正予算とあわせた十四ヶ月予算の政策経費は、前年度比五.二パーセント増の二、七五 一億円となっております。平成から移り変わる「とやま新時代」において、「さらなる飛躍」をめざし、県民挙げての新たな挑戦を通じて、「元気とやま」を創 造するため、財政の健全性にも留意しながら、人材の確保・育成、安全・防災対策、第四次産業革命への対応を含めた経済・産業の振興、子育て支援・少子化対 策、県民活躍と働き方改革の推進、教育・文化の振興、医療・福祉の充実などの各般の施策を総合的、戦略的に展開していく積極的な予算としております。

(財政健全化・行政改革)
 今後の財政運営につきましては、平成三十一年度以降においても、社会保障関係費等が増加するとともに、新幹線整備に係る県債償還等により、公債費等が当 面高い水準で推移することが見込まれます。また、県税収入は景気の動向に左右されるほか、地方交付税等については、国の基礎的財政収支黒字化の観点から、 先に申しあげたとおり、国・地方で基調を合わせた歳出改革等に取り組むこととされているなど、その見通しは不透明な状況であり、本県の財政状況は引き続き 厳しいものがあると考えられます。
 今後とも、行政改革や財政健全化に最大限努力する一方、国に対して、本来の地方分権の趣旨に沿った地方の自立や、地方交付税などの地方税財源の充実等を 強く働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、都市と地方が支え合う社会の構築に向けて、地方法人課税の新たな偏在是正措置を講じること等について全国知事会としての提言を とりまとめ、政府・与党に対して強く働きかけてきた結果、平成三十一年度税制改正において、大都市に税収が集中する構造的課題に対処する観点等から、「特 別法人事業税」および「特別法人事業譲与税」が本年十月から創設されることとなりました。今後とも、全国知事会をはじめ地方六団体と連携して、真の地方分 権の確立に向けた地方税財政制度の実現に取り組んでまいります。

  三 歳出予算の概要

 つぎに、歳出予算の概要について申しあげます。
 平成三十一年度予算案は、一般会計五、五四八億四、九九一万円、特別会計三、五一〇億四、六五七万円となっております。
 以下、とやま未来創生等に係る重点施策、「元気とやまの創造」に向けた「活力」、「未来」、「安心」の基本政策および重要政策「人づくり」を柱とする平 成三十一年度予算案の要点をご説明申しあげます。

(一)とやま未来創生等に係る重点施策
 まず、とやま未来創生等に係る重点施策について申しあげます。

(とやま未来創生戦略)
 とやまの未来創生につきましては、「とやま未来創生戦略」に基づき、地方創生推進交付金などを活用し、市町村等とも連携しながら、結婚・出産・子育ての 願いが叶う環境整備、産業振興、若者等の雇用創出、観光振興、県内への移住促進などの各般の施策を積極的かつ戦略的に展開するほか、国の補正予算に計上さ れた地方創生拠点整備交付金を活用し、地域経済の活性化に資する施設整備を進めることとしております。

(結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進)
 結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進につきましては、これまで、県内全市町村と連携し、平成二十七年度からの第三子以降の保育料 の原則無償化に加え、昨年九月から新たに、低所得世帯の第一子、第二子の保育料無償化等を県独自に実施してきたところです。さらに、本年十月から始まる国 の幼児教育・保育の無償化の円滑な導入に向けた準備を進めるとともに、副食費負担が増加する世帯に対して、市町村と連携して無償化することとしておりま す。また、新たに整備する「富山県防災・危機管理センター(仮称)」の建物内に、企業等と連携して、認可型の事業所内保育所を設置することとし、必要な準 備を進めてまいります。さらに、とやまマリッジサポートセンターの広報の充実など、引き続き、結婚を希望する方々へのサポートを一層強化するとともに、男 性の積極的な家事・育児参画など、家庭内での役割分担を考えるキャンペーン等を行うこととしております。

(産業・地域経済の活性化)
 産業・地域経済の活性化につきましては、今年度中に取りまとめる「新・富山県ものづくり産業未来戦略」をふまえ、プロジェクト推進のための産学官連携会 議を設置するほか、IoT・AI導入促進による労働生産性の向上など、本県ものづくり産業の競争力のさらなる強化を図ってまいります。また、北京やパリで 伝統工芸品のPRを行うほか、起業促進のため、UIJターンによる起業を志す首都圏の若者を対象に、起業家育成プログラムを実施するとともに、県内高校生 の提案を活かし、旧県職員住宅を活用した創業支援施設やUIJターン向け住居等の整備を進めることとしております。
 このほか、日本酒、漬物等の発酵食品の新製品開発の促進を図る「とやま醸造・発酵オープンラボ」の整備等を進めてまいります。

(若者や女性がいきいきと働き暮らせる魅力ある地域づくり)
 若者や女性がいきいきと働き暮らせる魅力ある地域づくりにつきましては、就職支援協定を締結した大都市圏の大学の学生を対象とする県内企業訪問バスツ アーや交流会等を行うほか、女子学生向けの新たなキャリアフォーラムなどを行うこととしております。また、県外出身の県内大学生等を対象とした県内企業訪 問や、中小企業の採用力を強化するためのワークショップの開催など、若者・女性の県内就職を促進してまいります。さらに、昨年度に引き続き、国内最大級の ファッションイベント「TGC TOYAMA」を開催するなど、県内外の若者や女性に対し、本県の魅力発信に努めてまいります。

(観光の振興、移住・定住の環境づくり)
 観光の振興、移住・定住の環境づくりにつきましては、五月に本県で開催される日台観光サミットについて、日台双方の観光業界のトップが集う絶好の機会と 捉え、市町村等とも連携し、本県の多彩な魅力を積極的にPRすることとしております。また、おもてなしのステップアップを促進する「五つ星制度」の充実・ 強化を図るほか、外国人観光客の受入体制のさらなる充実のため、多言語対応やキャッシュレス化を推進してまいります。
 また、移住の促進については、全国の自治体が力を入れ始めるなか、早くから積極的に取組みを進め、二十代・三十代を中心に移住者が年々増加している本県 においても、一層の取組み強化が必要であることから、市町村と連携し、新たに創設される国の支援制度を最大限活用して、移住支援金の支給や移住者による創 業への支援等を推進するとともに、移住PR動画制作、移住・就職の情報を総合的に提供するポータルサイトの構築等を新たに行うほか、「富山くらし・しごと 支援センター」富山オフィスの体制強化を図ることとしております。
 なお、本年七月に全国知事会議が本県で開催予定であり、全国の知事はじめ多くの関係者が来県されることから、この機会を活用し、本県の魅力発信に努めて まいります。

(女性が輝いて働ける環境づくり)
 女性が輝いて働ける環境づくりにつきましては、新たに女性就業支援センターを設置し、潜在的な求職者の開拓などにより、女性が意欲と能力に応じ、柔軟に 働くことができるよう支援してまいります。また、建設業、農業分野等における女性活躍に向けた支援に引き続き取り組むほか、「イクボス企業同盟とやま」加 盟企業による取組みの強化に向けたシンポジウムを新たに開催するなど、女性のさらなる活躍を支援してまいります。

(高齢者や障害者等が能力を発揮して活躍できる社会の実現)
 高齢者や障害者等が能力を発揮して活躍できる社会の実現につきましては、とやまシニア専門人材バンクによる就業支援や、エイジレス社会リーダー養成塾に よる社会活動の促進等により、意欲のある高齢者を引き続き支援してまいります。また、新たに、障害を持つ学生の円滑な就職を図るインターンシップ等の実施 を支援することとしております。

(多様な人材の確保と労働生産性の向上)
 多様な人材の確保と労働生産性の向上につきましては、県の若者、女性、高齢者等の就業支援機関を集約し、拡充した「人材活躍推進センター」を新たに設置 し、ワンストップで人材確保を支援することとしております。また、働き方改革の推進に向けて、優れた成果をあげた企業の顕彰や、その取組み等を発信する ホームページの構築、業種・業界毎の研修会への支援などに取り組んでまいります。
 さらに、アセアン地域等からの留学生の受入れ・定着を引き続き促進するほか、グローバル人材の県内企業等とのマッチング支援強化のため、県内外での合同 企業説明会等を実施することとしております。このほか、新たな在留資格の創設をふまえ、外国人技能実習生向け日本語研修や技能向上への支援を行うととも に、県内在住の外国人に対して、情報提供や相談等を行うワンストップ窓口を設置することとしております。

(交通ネットワークの整備と活力あるまちづくり)
 交通ネットワークの整備と活力あるまちづくりにつきましては、交通事業者や市町村と連携し、全国初となる県内全域を対象としたバスロケーションシステム の導入を進めるとともに、高齢者等に配慮し、ケーブルテレビでの情報提供もあわせて推進してまいります。また、富山きときと空港については、ビジネス ジェットの利用促進を図るため、駐機場の整備を行うこととしております。このほか、空き家対策については、移住者向け住宅としての利活用など、市町村や民 間が行う先駆的な取組みを新たに支援することとしております。

(健康でともに支えあい安心して暮らせる社会の形成)
 健康でともに支えあい安心して暮らせる社会の形成につきましては、健康寿命日本一に向け、野菜摂取・減塩など、食生活改善等の啓発を推進するとともに、 生活習慣の改善を図る健康合宿を拡充して実施することとしております。また、介護人材の確保・定着のため、高校生等を対象とした出前講座などを引き続き行 うとともに、介護ロボット導入による職場環境改善を支援してまいります。

(未来を担う人づくり)
 未来を担う人づくりにつきましては、県立学校においてタブレット端末の配備等を進めるとともに、ICTの活用に積極的な小中学校を支援するなど、ICT 教育の促進に努めてまいります。また、キャリア教育の一層の充実を図るため、新たに社会へ羽ばたく「十七歳の挑戦」として、高校二年生を中心に、県内大学 での研究活動体験等を含むインターンシップを行うほか、高校生等を対象に、本県のものづくり産業技術やデザイン等への理解を深める取組みを行うこととして おります。

(二)「活力とやま」の重点政策
 つぎに、「活力とやま」の重点政策について申しあげます。

(ものづくり産業の振興、新成長産業の育成・振興等)
 ものづくり産業の振興、新成長産業の育成・振興等につきましては、県内企業のIoT活用を推進するため、コンソーシアムにおいて、ワークショップの実施 や、東京圏および県内の大学等と連携し、学生と経営者との対話などを通して、付加価値の向上等のアイデア創出を図るほか、コーディネーターの配置や人材育 成研修等を行うこととしております。また、総合デザインセンターにおいて、デザインと伝統工芸、先端産業が連携した取組みを進めるため、クリエイティブ・ デザイン・ハブを拠点とした新製品の開発、VR技術等を活用した効率的なデザイン開発の支援等を行うとともに、大都市圏の大学等と連携したワークショップ の実施により、デザイン人材の確保に努めることとしております。
 さらに、医薬品産業の振興、専門人材の育成・確保等については、国の「地方大学・地域産業創生事業」を活用し、富山大学、県立大学、県内企業と本県が連 携した「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムにおいて、国内外からトップレベルの人材を招へいし、世界水準の研究開発を推進するとと もに、東京圏の学生を対象としたサマースクールを引き続き実施してまいります。
 また、本県ゆかりの本庶佑さんが、ノーベル生理学・医学賞を受賞されたことから、来月二十三日に、富山県特別栄誉賞を贈呈し、県民の皆さんとともにその 栄誉を称えることとしております。
 このほか、アルミコンソーシアムにおいて、産学官が連携し、アルミの特性を活かした研究開発や人材育成を推進するとともに、ヘルスケア産業に関するコン ソーシアムの形成を目指し、生活工学研究所に新たに設置する製品開発拠点施設を活用し、産学官連携による研究開発等に取り組んでまいります。また、県内航 空機産業の販路開拓に対する支援や、水素社会の実現に向け、水素ステーションの県内整備等に対する支援を行うこととしております。

(中小企業の振興等)
 中小企業の振興につきましては、県の融資制度について、設備投資促進資金での「生産性革命推進枠」の創設、創業支援資金の保証料率の引下げなどにより、 積極的な設備投資や創業・事業承継を支援するほか、引き続き農商工連携の取組みを支援するとともに、新たに、小規模事業者が商工会議所や商工会と連携して 実施する販路開拓や、商工団体職員の資質向上を支援してまいります。

(企業立地の推進)
 企業立地の推進につきましては、企業立地助成金の雇用要件を緩和し、生産部門に加えて、新たに総務・企画部門等の従事者を対象とするほか、デザイン業に ついては、投資額等の要件を引き下げることとしております。

(環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進と人材育成)
 海外ビジネス展開の促進につきましては、十月に、ものづくり総合見本市を開催し、本県の優れた技術や製品を国内外へ発信するとともに、大学生等を対象に 企業研究イベントを行うなど、ものづくり人材の育成・確保を図ってまいります。また、タイやベトナム等のビジネスセミナーを県内で開催することとしており ます。

(農林水産業の振興)
 農業の振興につきましては、富山米新品種「富富富」について、昨年十月の本格デビュー以降、販売状況は好調で、消費者の方々からご好評をいただいてお り、二年目においても、著名人を起用したCMや、首都圏の本県ゆかりの店での特別メニューの提供など、効果的なプロモーションを展開するほか、特別栽培米 の生産・販売実証や、海外に向けた魅力発信等、「富富富」ブランドの確立に向け、積極的に取り組んでまいります。
 なお、来年度産については、目標の千ヘクタールを超える応募をいただき、去る一月に生産者登録を行ったところであり、今後とも、高品質で食味の良い「富 富富」の生産・出荷が徹底されるよう指導・支援に努めてまいります。
 また、米乾燥貯蔵施設や園芸の大規模施設、畜産振興拠点等の整備を支援するとともに、たまねぎ生産の普及による一億円産地づくりの加速化や、チューリッ プ等の切り花生産の拡大など、意欲ある農業者等への支援を行ってまいります。さらに、ICT・ロボット技術を活用するスマート農業の普及のため、農業経営 の現場で、導入効果の実証等を行うこととしております。
 農業の担い手の育成につきましては、今年度内に竣工予定のICTによる環境制御型園芸ハウスを活用し、とやま農業未来カレッジ等における施設園芸研修等 の充実を図るとともに、離農果樹園地の継承を新たに支援することとしております。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、香港等の海外見本市への出展や、富山米等の中国への輸出に向けた環境整備など、販路拡大に積極的に取り組ん でまいります。
 林業につきましては、四月からの新たな森林管理システムの円滑な実施に向け、森林環境譲与税を活用し、市町村に対し、航空レーザー計測による詳細な森林 資源情報の提供や、必要な助言、指導を行うほか、新たな就業者の確保に取り組んでまいります。
 水産業につきましては、クロマグロの資源管理について、新たに、国の研究機関と連携し、ICT活用や漁具改良による定置網の放流技術の開発を推進するこ ととしております。また、水産研究所において、キジハタの大量生産、放流試験等を進めるほか、氷見栽培漁業センターにおける今後の栽培漁業の推進方策につ いて検討を進めてまいります。

(富山湾の国際的なブランド化)
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、十月に本県で開催される「世界で最も美しい湾クラブ」世界総会について、沿岸市町、民間関係団体等とも連携 しながら、本県の自然、歴史・文化、産業等の魅力や環境保全などの取組みを世界に発信し交流できる総会となるよう鋭意準備を進めてまいります。また、「富 山湾岸サイクリング」の開催やサイクリングコースの整備を引き続き行うほか、日本で初めて本県で開催される「極東杯国際ヨットレース」への支援や、魚津水 族館と連携した富山湾の深海魚の調査研究などの取組みを積極的に推進することとしております。さらに、クルーズ客船の誘致については、伏木富山港への寄港 に合わせ、新たに県内観光列車を活用したオプショナルツアーの造成を支援するほか、国内外の船会社に対するセールス強化に引き続き積極的に取り組んでまい ります。

(観光の振興)
 観光の振興につきましては、立山黒部の世界ブランド化に向け、営業開始から六十年以上経過したケーブルカーに代わる新たなアクセス方法として、自然環境 の改変が少なく早期の整備が可能な立山‐美女平間のロープウェイの整備を優先して検討を進めるため、必要な環境調査を行うほか、環境省と連携し、称名滝へ のアクセス向上のための調査を行うこととしております。また、二〇二四年度の黒部ルートの一般開放・旅行商品化に向け、販売戦略を構築するとともに、黒部 市と連携し、満足度向上や魅力創出等の検討を計画的に進めるほか、弥陀ヶ原における商用電源供給用の設備整備や、ICTを活用した安全登山総合対策等に取 り組むこととしております。さらに、大都市圏等における観光物産PRイベントなどに取り組んでまいります。
 国際観光の推進につきましては、欧米等からの誘客促進のため、世界最大の旅行サイトの活用による情報発信の強化を図るとともに、国際会議のさらなる誘致 に向けて、海外商談会への出展等を行うこととしております。

(賑わいのあるまちづくりの促進)
 水辺を活かした賑わいづくりにつきましては、富岩運河環水公園のさらなる魅力向上のため、富岩水上ラインに、新艇「kansui」を導入し、四隻での運 航とするとともに、冬期間も見据え、公園内に新たなターミナルを整備することとしております。
 中心市街地の活性化につきましては、富山市中央通りD北地区や高岡駅前東地区の市街地再開発事業への助成などを行うとともに、新たに、小売業者の電子商 取引市場への参入支援や、キャッシュレス推進セミナー等を行うこととしております。

(陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等)
 北陸新幹線につきましては、平成三十一年度政府予算案において、建設費増嵩が見込まれる金沢・敦賀間の事業費が大幅に増額され、同区間の二〇二二年度末 までの確実な開業に向けた財源の目途が立つとともに、新たに敦賀・大阪間の環境アセスメントが実施されることとなりました。県としては、金沢・敦賀間の二 〇二二年度末までの確実な開業と、敦賀・大阪間のフル規格による早期全線開業に向けた必要財源の検討、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、 今後とも、北陸・関西の沿線府県、経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいりま す。また、敦賀延伸を見据え、関西方面からのさらなる誘客や移住・定住の推進、企業立地促進等に向けた戦略策定に係る調査・検討を行うこととしておりま す。
 富山駅付近連続立体交差事業につきましては、来月四日に、あいの風とやま鉄道の下り線が高架供用され、今後高架下の開発が進められるほか、富山地方鉄道 の高架化に対して、支援を行うこととしております。
 地域公共交通の活性化につきましては、城端線、氷見線、万葉線への支援を引き続き行うほか、鉄軌道の安全対策、中山間地域の交通網の維持活性化などを支 援してまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、富山‐東富山間の新駅設置や、新型車両の導入、運賃水準の抑制などについて、経営安定基金も活用し、必要な支援を行 うこととしております。
 道路の整備につきましては、去る十三日に、東京において、東海北陸自動車道の早期全線四車線化に向けた総決起大会を、岐阜県等とも連携し、国会議員や県 議会議員の皆様をはじめ、経済団体、沿線市の関係者のご参加を得て開催したところであり、今後とも、トンネル区間を含む全線四車線化に取り組むほか、国道 八号入善黒部バイパスや豊田新屋立体、県道高岡環状線など、県内道路網の整備を進めてまいります。
 自転車の活用推進につきましては、市町村や関係団体・事業者等で構成する検討委員会の報告をふまえ、「富山県自転車活用推進条例」を今議会に提案すると ともに、同条例に基づく活用推進計画を策定し、健康づくりや観光誘客、公共交通対策など、総合的かつ計画的に施策を展開してまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新湊地区の国際物流ターミナル北四号岸壁の整備を進めるほか、シベリア鉄道を利用した貨物輸送 の実証実験や、継続利用荷主へのインセンティブ制度を新設するなど、一層の集荷促進、物流の活性化に努めてまいります。
 富山きときと空港につきましては、富山‐羽田便について、飛騨・高山地域への交通アクセスの改善を図る高速バス運行等の実証実験を行うこととしておりま す。また、大連便利用の促進のため、乗継を含めた往復利用に対して助成するとともに、台北便のさらなる利用促進に向け、台湾の魅力のPR、青果物等の輸出 入促進のための輸送費支援等を行うこととしております。
 情報通信基盤の整備につきましては、次世代移動通信システム「5G」の実用化を見据え、県内での利活用方策等に関する検討を行うとともに、市場が急速に 拡大しているeスポーツの大規模な大会を行うこととしております。

 (三)「未来とやま」の重点政策
 つぎに、「未来とやま」の重点政策について申しあげます。

(子育て支援、少子化対策)
 子育て支援・少子化対策につきましては、保育士をめざす学生向けの新たな修学資金制度の創設など、保育人材確保に努めてまいります。また、認可外保育施 設の質の確保・向上を図る研修や巡回指導を行うほか、専門的な助言を行うため、保育所への臨床心理士の派遣を拡充することとしております。さらに、全国的 に児童虐待の痛ましい事件が発生していることをふまえ、その早期発見・対応強化に向けて、児童相談所の児童福祉司等の増員、新たな児童虐待対応ハンドブッ クの作成、虐待防止の啓発を図るとともに、市町村、教育委員会、警察等の関係機関の緊密な連携を図る研修会等を行うこととしております。

(学校教育の充実等)
 学校教育につきましては、引き続き、少人数指導と少人数学級を組み合わせた効果的な少人数教育を推進するほか、再来年度からの小学校における英語の教科 化等を見据え、全国一の配置率となっている英語専科教員について、さらに全市町村に配置することとしております。
 いじめ、不登校等対策につきましては、国の目標を前倒しして、全ての小中学校に配置しているスクールカウンセラーの配置時間をさらに拡充するとともに、 SNSを活用したいじめ相談モデル事業を引き続き実施してまいります。
 教員の多忙化解消につきましては、中学校と県立高校の部活動指導員の配置や、小中学校のスクール・サポート・スタッフの配置を拡充するほか、新たに県立 学校にもスクール・サポート・スタッフを配置し、あわせて障害者雇用を促進することとしております。
 県立学校につきましては、県立高校普通教室への公費による空調設置や、トイレの洋式化による学習環境改善を進めるとともに、武道場の改築や屋外運動施設 の改修、中央農業高校の寄宿舎の改築等を進めてまいります。
 県立学校整備のあり方等につきましては、昨年十二月の総合教育会議において定めた県立高校再編の実施計画に基づき、来年四月の新高校開設に向けて、教育 目標や校名などについて、学校関係者のご意見をお聞きしながら、より具体的な検討を進めてまいります。また、新高校が魅力あるものとなるよう、必要な整備 を計画的に進めることとしております。
 県立大学につきましては、県産材を活用した学生会館が近く完成するほか、新棟の整備を進めるとともに、地方創生拠点整備交付金を活用し、産学官連携研究 拠点を備えた環境工学実験棟の整備を進めることとしております。また、学生の募集広報を強化するとともに、学生の県内就職を促進するため、県内企業との マッチング支援等に積極的に取り組んでまいります。このほか、看護学部については、四月からの開設に向けて、学生はじめ各方面の期待に応える魅力ある学部 となるよう、鋭意準備を進めております。
 私立学校の振興につきましては、引き続き、私立学校の運営費や特色ある教育への取組みに助成するとともに、授業料等の減免に対し支援してまいります。

(国際交流の推進)
 国際交流につきましては、中国遼寧省との友好提携三十五周年を記念して、友好代表団を本県に迎え、記念事業等を行うこととしております。また、急増して いる県内在住ベトナム人への支援を行うため、新たにベトナム人国際交流員を設置することとしております。

(芸術文化の振興)
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、今後とも多彩な展覧会を開催するほか、ポスタータッチパネルの作品を充実させるなど、「アートと デザインをつなぐ美術館」としての魅力を引き続き積極的に発信してまいります。
 高志の国文学館につきましては、来月、大伴家持生誕一三〇〇年記念事業の首都圏シンポジウム等を開催するとともに、来年度、第二回「大伴家持文学賞」等 の募集を行うほか、新たに小中学校への出張展示を実施することとしております。
 シアター・オリンピックスにつきましては、国内外からの注目度が高まっておりますが、本年夏の開催に向け、先月、東京において、共同開催するロシアとの 記者会見を行ったほか、先月から、県内でプレイベントを開催しており、引き続き、県や関係市、企業等からなる実行委員会を中心に、世界第一線の演出家など による先端的な素晴らしい舞台芸術祭となるよう開催準備に鋭意取り組んでまいります。
 さらに、来年夏に開催する「とやま世界こども演劇祭」に向け、実行委員会の開催など準備を進めるほか、来春に予定されている「国際工芸アワードとやま (仮称)」の実施に向けた準備等を進めることとしております。
 立山砂防の世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、その顕著な普遍的価値をアピールするシンポジウム開催のほか、モロッコでの国際イコモス年 次総会におけるプレゼンテーションや、県営立山砂防事業の現地調査を行うなど、その魅力を世界に向け発信してまいります。

(スポーツの振興)
 スポーツの振興につきましては、県民の健康・スポーツの推進方策や必要な施設整備などについて、引き続き総合的に検討するほか、来年二月に本県で開催さ れる冬季国体スキー競技会について、県スキー連盟や富山市、南砺市等と連携し、参加者や県民の皆様の心に残るすばらしい大会となるよう鋭意準備を進めてま いります。また、東京オリンピックに向けて、聖火リレーの県内実施に必要な準備を進めるとともに、県内トップアスリートへの支援を充実することとしており ます。このほか、富山マラソンについては、定員を拡充するとともに、海外ランナーの参加拡大を図ってまいります。

(森づくり)
 森づくりにつきましては、水と緑の森づくり税を活用し、引き続き、里山林整備や優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の普及を推進するとともに、県民参加の森づくりの一層の推進を図るため、とやま森の祭典を開催することとしております。

(中山間地域の振興)
 中山間地域の振興につきましては、部局横断的に総合的な振興策を講じるため、総合政策局に「地域振興・中山間対策室」を新設し、中山間地域の創生のため の戦略策定に向けた検討を進めるとともに、集落をサポートする専門員の設置や、地域資源を活用した新たな商品の発掘等を行うこととしております。また、大 学と連携し、地域資源を活用した農業再生に取り組むほか、就農希望者向けの研修に必要な設備等の整備を支援するとともに、イノシシによる農作物被害の防止 に向け、侵入防止柵の整備や、ICT等を活用した捕獲技術の実証試験等に取り組んでまいります。

(四)「安心とやま」の重点政策
 つぎに、「安心とやま」の重点政策について申しあげます。

(医療の充実等)
 医療の充実につきましては、公的病院における救急医療、へき地医療等に係る設備整備に対して助成し、地域医療体制の充実に引き続き努めるほか、アレル ギー疾患対策のため、医療拠点病院を指定し、医療従事者向けの研修や、相談体制の整備等を行うこととしております。
 がん対策につきましては、女性がん検診の啓発フォーラムを開催するほか、働く世代のがん検診の実態調査や受診率向上事例の普及啓発等を行ってまいりま す。

(福祉の充実)
 地域総合福祉については、地域リハビリテーション体制の充実を図るとともに、市町村や関係団体と連携し、障害者等のためのパーキングパーミット制度を新 たに導入することとしております。
 高齢者福祉につきましては、訪問看護ステーションが連携して行う人材育成への支援や、昨年のねんりんピックの成果をふまえ、新たに高齢者を対象としたス ポーツイベントを開催することとしております。また、地域の健康教室等において認知症予防等に関する相談会を開催するとともに、認知症患者の受入れ等に積 極的に取り組む病院に対して、必要な設備整備等をモデル的に支援するなど、認知症への対応を強化してまいります。
 障害者福祉につきましては、児童発達支援センターについて、医療的ケア児やその家族等のニーズに応じたサービスの向上に取り組む専門職員の配置を支援す るとともに、就労継続支援事業所における新商品開発などの工賃向上の取組みを支援してまいります。

(豊かで快適な環境の保全と再生可能エネルギーの導入促進)
 循環型社会づくりの推進につきましては、民間事業者が行う資源回収の拠点を新たにエコ・ステーションとして認定し、広く県民に紹介するとともに、コンビ ニエンスストアでのマイバッグ利用を一層促進することとしております。また、海岸漂着物対策を推進するため、県民総ぐるみの海岸清掃活動等を展開し、富山 湾の環境保全意識の醸成を図るほか、市町村と連携し、海岸漂着物の回収・処理を適切に実施してまいります。
 食品ロス・食品廃棄物の削減につきましては、食品流通段階における商慣習の見直しに向け、フォーラムや啓発イベント等を行うとともに、関係団体、市町村 等で構成する県民会議を中心に、三〇一五運動の普及による食事会等での「食べきり」や家庭での食材の「使いきり」など、県民総参加の運動を積極的に展開し てまいります。
 自然環境の保全につきましては、立山・黒部地域において案内看板や歩道の再整備等に引き続き取り組むほか、ライチョウボランティアの活動が五周年を迎え ることから、県内外で記念事業を実施するなど、保護活動の充実を図ってまいります。
 立山温泉地域における地熱発電開発につきましては、開発可能な発電出力を把握するための掘削調査を引き続き実施してまいります。

(防災・減災体制の強化)
 防災対策につきましては、本県の災害時受援体制を充実・強化するとともに、避難所等で要配慮者に対する支援を行う「災害派遣福祉チーム」の体制整備を進 めてまいります。また、モデル的な取組みを行う消防団の災害対応装備に対する支援を拡充するとともに、市町村と連携して、自主防災組織の資機材整備や避難 訓練等を支援するなど、地域防災力の向上に努めてまいります。さらに、本県の防災・危機管理の中核となる「富山県防災・危機管理センター(仮称)」の整備 を着実に進めるほか、消防防災ヘリコプターについては、来年四月からの更新機の運航開始に向け、必要な準備等を進めてまいります。
 このほか、弥陀ヶ原周辺の火山対策については、民間山小屋の噴石対策や、火山防災マップ作成への支援等に取り組むとともに、原子力災害対策について、避 難退域時検査体制等を強化してまいります。
 木造住宅の耐震化につきましては、市町村と連携し、助成額の増額等を行うこととしております。

(安全なまちづくり等)
 安全なまちづくりにつきましては、奥田交番および池多駐在所の襲撃事件等をふまえ、交番・駐在所の安全対策の強化、防犯カメラ緊急通報システム等の整 備、警察官の逮捕術等の技能向上に向けた訓練強化や、県内全交番への交番相談員の配置などを行うこととしております。また、富山南警察署(仮称)の来年秋 の竣工に向け整備を進めるほか、安全なまちづくり推進センター約百地区による防犯カメラ・ドライブレコーダーの設置等に対して新たに支援するなど、地域防 犯対策を強化してまいります。
 交通安全につきましては、昨年は交通事故発生件数と負傷者数が十八年連続で減少した一方、死者数は大幅に増加したことから、引き続き市町村や関係機関と 連携し、高齢者を重点とした交通事故防止対策を推進してまいります。
 農業用水路事故対策につきましては、事故発生の可能性が高い十三か所について、既に県単独事業で防止対策の施設整備の準備を進めておりますが、加えて、 先月設置した有識者からなる事故防止対策推進会議において、実効性のある安全対策を検討し、事故防止に取り組んでまいります。

(五)「人づくり」の重点政策
 つぎに、「人づくり」の重点政策について申しあげます。

(人生一〇〇年時代を見据えた人づくり)
 人づくりにつきましては、「富山県における人生一〇〇年時代ひとづくり構想会議」において先月取りまとめられた提言をふまえ、リカレント教育の推進につ いて、ニーズに応じた学習プログラムの検討等を行うため、産学官による連携組織を設置するほか、県立大学での社会人向けセミナーの拡充を図るとともに、大 学等が実施する社会人を対象とした学習講座の開催に対する支援などを行うこととしております。このほか、幼児教育センターを新たに設置し、幼稚園や保育所 等にアドバイザーを派遣することとしております。

 (六)行財政改革の推進等
 つぎに、行財政改革の推進等について申しあげます。

(行財政改革)
 厳しい財政状況が続くなかで、知事に就任以来、行政改革会議等からの提言などもふまえ、県民の皆さんのご理解を得ながら、徹底した行財政改革を推進して まいりました。
 職員数の適正化については、平成二十六年四月を基準に五年間で三パーセント以上の一般行政部門の職員の純減を目標とした、新たな定員管理計画に基づき取 り組んだ結果、平成三十一年四月までの五年間で百人、三.〇パーセントの削減を達成する見込みとなりました。こうした取組みの効果により一般行政部門の平 成三十年度の職員人件費は、十四年前の平成十六年度に比べ、約八十八億円、二十九.三パーセントの削減となる見込みとなっております。
 組織機構については、人材の育成・確保に総合的かつ機動的に取り組むための体制強化、中山間地域対策、立山黒部の世界ブランド化や、くすりの TOYAMAコンソーシアムの事業などを着実に推進するための体制の整備を行います。また、警察本部において、DVや児童虐待に速やかに対処する一元的体 制を構築するほか、児童相談所の児童福祉司等を増員し、学校等との連携を強化することとしております。
 事務事業等の見直しについては、事業の廃止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約四億三、〇〇〇万円を節減したところでありま す。
 今後とも、行財政改革に積極的に取り組み、適切な行財政運営に努めてまいります。

  四 歳入予算の概要

 つぎに、歳入予算のうち、主なものについてご説明申しあげます。
 まず、一般会計において、県税は、国の経済見通しや地方財政計画、税制改正の影響や、県内企業の収益動向等を勘案して、一、四〇六億円を、地方交付税 は、国の算定方針等をふまえて積算のうえ、一、二八〇億円を、それぞれ計上しております。
 国庫支出金は、六一五億円を、県債は、七〇二億円を、それぞれ計上しております。
 使用料および手数料については、国の法改正や消費税率の引上げ等に伴い、所要の改定を行うことにしております。
 また、特別会計においては、事業収入の実績等を勘案のうえ所要額を計上しております。

  五 予算以外の議案

 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県自転車活用推進条例」を、改正するものとして、「富山県部局設置条例の一部を改正する条例」など 二十四件を提案しております。
 また、条例以外の議案五件のほか、報告案件として、地方自治法第一七九条および同法第  一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

  六 平成三十年度補正予算案

 つぎに、平成三十年度補正予算案についてご説明申しあげます。
 国補正予算等を活用して、県としても、諸課題に迅速かつ適切に対応するため、補正予算案を提案するものであります。
 補正予算の規模は、
一般会計   二〇〇億八、三〇〇万円
特別会計     四億九、〇三二万円
となっております。
 その内容としましては、防災・減災対策に資する社会資本整備の推進、地方創生拠点の整備、農林水産業の強化などに要する経費を計上するとともに、年度間 の切れ間のない発注により事業効果の早期発現を図るための債務負担行為の追加設定を行っております。

 以上をもちまして、平成三十一年度における県政運営の基本方針および今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

                                               
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