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議会日程

平成30年6月定例会 知事の提案理由説明


 一 当面の諸問題について

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申しあげます。

(一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くこ とが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は緩やかに回復しており、設備投資は全体として増加傾向にあり、雇用情勢は、四月の有効求人倍率が一.九七倍と全国 トップクラスの水準が続くなど、景気は緩やかに回復しております。他方で、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。
 こうしたなか、国においては、今月中にも閣議決定される予定の「骨太の方針」において、力強い経済成長の実現に向け、「人づくり革命」と「生産性革命」 の実現と拡大、働き方改革の推進、地方創生の促進等に取り組むこととされております。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努めており、今年度当初予算では、前年度比〇.二パー セント増の五、四八七億円余と三年ぶりの増額予算とするとともに、国の補正予算を最大限に活用した県補正予算の編成などにより、生産性革命に資する地方創 生拠点の整備、防災・減災対策に資する社会資本の整備等に積極的に取り組んでいるところです。
 雇用・人材確保対策につきましては、今春の高校卒業者の就職率が九九.九パーセントと、四年連続全国第一位となったほか、プロフェッショナル人材確保事 業における人口あたりのマッチング件数が全国第一位となるなど、これまでの取組みの成果が顕著に現れており、今後とも、産業振興と一体となった雇用創造や 人手不足分野での人材の発掘・定着に努めてまいります。
 働き方改革の推進につきましては、先月開催した推進会議での議論もふまえ、気運醸成を図る県民運動を今月から展開するほか、従業員の健康管理を戦略的に 実践する「健康経営」の普及支援を行うこととしております。

(二) 地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
 地方創生につきましては、地域の特性に応じた戦略的な取組みを主体的に進めるため、地方創生推進交付金および地方財政計画に計上された「まち・ひと・し ごと創生事業費(一兆円)」の継続・拡充などについて、引き続き積極的に働きかけてまいります。また、東京一極集中に歯止めをかけるため、全国知事会等と 連携し、強く働きかけてきた結果、地方大学振興・地域産業創生・若者雇用創出に向け、一〇〇億円の交付金制度や東京二十三区内の大学等の定員抑制などを内 容とする新たな法律が、今国会で成立したところです。県としては、交付金の支援対象に、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム(仮 称)による、産学官が連携した本県の特色・強みを活かした全国トップレベルの研究開発や人材の育成・確保の取組みが選ばれるよう、最大限努力してまいりま す。
 地方税財源の充実等につきましては、「骨太の方針」の策定に向け、経済財政諮問会議等において、国・地方を合わせた基礎的財政収支の新たな黒字化目標の 設定とその確実な達成のため、厳しい議論もあったところです。こうしたなか、先月、経済財政諮問会議のワーキンググループの会議に全国知事会を代表する形 で出席を求められましたので、国を大きく上回る地方の行財政改革・懸命な歳出削減努力や、近年の基金残高の増加は、ほとんどが災害や税収変動等に備えた地 方自治体の財政運営の年度間調整の真摯な取組み等の反映であり、地方財政に余裕があるかのような議論は妥当でなく断じて容認できないことなど、地方の実情 等とあわせて、地方税財源の確保・充実の必要性について直接説明したところです。こうした本県など地方からの強い要望もふまえ、「骨太の方針」の原案で は、地方の一般財源の総額について、二〇二一年度までにおいて、今年度地方財政計画の水準を実質的に確保するとされました。今後とも、地方創生・人口減少 対策をはじめ、第四次産業革命への対応、地域経済の活性化、人づくり、国土強靱化対策、社会保障関係費の自然増分への対応など、地方の安定的な財政運営に 必要な一般財源総額が確保・充実されるよう、国に積極的に働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、東京一極集中の是正のための「地方拠点強化税制」が、今年度改正で延長・拡充されましたが、あわせて、来年度税制改正で結論を 得るとされている、地方法人課税における新たな偏在是正措置の検討のため、先月、国の検討会に委員として出席し、地方分権改革のためには、地方税の充実 と、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築が重要であるなどの全国知事会の提言を十分ふまえて検討を進めるよう要請したところです。今後、全国知 事会としても、地方税財政常任委員会や全国知事会議の全体会議等において、議論を深めてまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) とやまの未来創生と新総合計画について
 まず、とやまの未来創生と新総合計画について申しあげます。
 北陸新幹線開業から三年三か月近くが経過するなか、乗車人員は開業前の三倍近い水準が続き、観光客の増加、企業立地の進展、Uターン率の向上、本県への 移住の増加など様々な効果が現れております。一方で、生産年齢人口の減少等に伴う県内企業における人手不足感の高まり等をふまえ、県としては、新幹線開業 効果を持続・深化させるとともに、国の重要政策としていただけた地方創生戦略を最大限に活かしつつ、とやまの未来創生に向け、地元産業の活性化、新たな企 業誘致、観光振興、本県へのさらなるUIJターンや若者・女性の移住促進、出生率の向上等に一層努力してまいります。
 新総合計画につきましては、「活力」、「未来」、「安心」の三つの基本政策と、これらを支える「人づくり」を重要政策として、各般の施策を総合的、戦略 的に展開するにあたり、計画の目標を県民の皆さんと共有し、その知恵と力を結集して、先見性のある新たな取組みに挑戦していくため、計画の概要を広報紙な どにより広く周知したほか、先月から、タウンミーティングを開催しているところです。今後とも、県民一人ひとりが高い志を胸に、未来に向け、夢と希望を 持って、いきいきと働き暮らせる「元気な富山県」の実現をめざしてまいります。

(四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、「新・富山県ものづくり産業未来戦略(仮称)」の策定に向け、来月、有識者等による会議を設置し、第四次産業革命 の進展や生産年齢人口の減少など、ものづくり産業を取り巻く環境の変化に応じた戦略となるよう議論を進めてまいります。また、去る三月には、ものづくり研 究開発センターに、製品機能評価ラボやセルロースナノファイバーの製品実証・試作拠点を開設したところです。さらに、アルミ産業の振興のため、先月、関連 企業・団体や大学、県などからなる「とやまアルミコンソーシアム推進協議会」が設立されたところであり、今後、産学官が連携した研究開発や首都圏学生のイ ンターンシップによる専門人材の育成・確保等を支援することとしております。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、去る三月、「とやま水素エネルギービジョン」を策定したところであり、今後、水素社会の実現に向けた取組み を具体的に進めてまいります。また、先般、台湾において、台湾デザインセンターと県総合デザインセンターとの覚書に基づき、新たな連携の方向について議論 を深めたほか、同センター内の、工芸品等の展示や産業観光情報の提供などを行うスペースを大幅に拡充したことに加え、八月には、隣接の工芸・デザイン関係 事業所と連携し、企画展やセミナーを開催することなどにより、センター一帯を総合的なデザイン交流ゾーンとして国内外に発信することとしております。
 医薬品産業の振興につきましては、バイオ医薬品等の研究開発を促進するため、先月、薬事総合研究開発センターに、全国トップクラスの最先端の分析機器を 備えた「創薬研究開発センター」を開所しました。また、明日、著名な大学教授をお招きして、開所記念シンポジウムを開催するほか、今後、産学官連携により 開講するサマースクールの実習で活用するなど、県内企業のバイオ医薬品等の新たな成長分野への参入や技術力向上、専門人材育成・確保、高付加価値製品の開 発等を支援してまいります。
 中小企業の振興につきましては、国内最大規模の「機械要素技術展」への県内企業の出展支援など、販路拡大を進めてまいります。また、伝統工芸について は、去る四月、パリにおいて本県の優れた伝統工芸品の魅力をアピールし、高い評価をいただいたところです。
 県内産業の海外ビジネス展開の促進につきましては、明後日、タイの工業大臣を代表とする訪問団を受け入れ、ビジネス交流会議を開催することとしておりま す。
 中心市街地の活性化につきましては、去る四月に富山市桜町一丁目四番地区の市街地再開発事業が竣工したところであり、引き続き、富山市総曲輪三丁目地区 や高岡市末広西地区等の事業について支援してまいります。

(五) 観光の振興、県外からの移住の促進等について
 つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、去る三月に、第三回「『立山黒部』世界ブランド化推進会議」を開催するとともに、黒部ルート見学会の一般開放・旅行商品化に 向け、関西電力株式会社と粘り強く交渉を進めており、今後とも、ロープウェイ整備も含め新たなアクセスルートの検討に必要な調査を行うなど、各プロジェク トの実現に向け最大限努力してまいります。また、「とやま観光未来創造塾」において、国の地域通訳案内士資格が得られる研修として認められた観光ガイド コースのインバウンド専攻を新たにスタートさせ、外国語ガイドの養成を強化するなど、引き続き、本県の観光を担う人材の育成・確保に積極的に取り組んでま いります。
 国際観光の推進につきましては、先般、台湾で開催された日台観光サミットに、県議会をはじめ関係団体の皆様とともに出席し、来年の本県開催を正式決定い ただいたところであり、今後、日台双方にとり有意義なサミットとなるよう、関係団体等とも連携しながら準備を進めてまいります。また、台湾観光協会と、と やま観光推進機構との友好提携が締結されたところであり、今後とも官民一体となって、台湾との交流拡大やインバウンドの推進に一層努めてまいります。
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、去る四月に「世界で最も美しい湾クラブ」フランス総会に出席し、二〇一九年総会の本県開催に向けたプレゼン テーションを行い、日本初となる開催を全会一致で正式決定いただきました。今後、沿岸市町、民間関係団体等とも連携しながら、富山湾はもとより本県の多彩 な魅力や環境保全などの取組みを世界に発信できる総会となるよう、準備を進めてまいります。また、四月に「富山湾岸サイクリング」を過去最多の千四百人を 超える方々の参加により開催したほか、来月には、「タモリカップ」が四年連続で開催予定であり、引き続き「世界で最も美しい富山湾」のブランド活用の取組 みを幅広く推進してまいります。クルーズ客船の誘致については、先月、スイスの世界有数の船会社の大型クルーズ客船が伏木富山港に初寄港しましたが、去る 四月、同社を訪問し、今回の寄港に対する感謝を伝えるとともに、さらなるクルーズ客船の誘致を直接働きかけたところであり、今後とも、ポートセールスや受 入体制の整備を一層推進してまいります。
 県外からの移住の促進につきましては、昨年度、県や市町村等の窓口を通した移住者数が七百二十九人と過去最高となり、特に二十代、三十代が約七割を占め るなど、これまでの取組みの成果が着実に現れてきております。先月には、「富山くらし・しごと支援センター」に、東京大手町オフィスと大阪オフィスを新設 し、相談体制を大幅に拡充したところであり、今後とも、きめ細かな相談対応やセミナー開催など、さらなる移住促進を図ってまいります。
 富山のブランド力アップにつきましては、来月、国内最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション」を北陸で初めて開催し、富山県美術館や富 岩運河環水公園での関連イベントを行うことにより、県内外の若者や女性を中心に、本県の魅力発信に努め、地域経済の活性化、移住・定住の促進などにつなげ てまいります。
 「日本橋とやま館」につきましては、現在、開館二周年フェアを実施しており、今後とも、県産品の魅力発信と販路開拓、観光誘客、移住の促進等につなげて まいります。
 中山間地域の振興につきましては、集落の現状や課題等を把握するための実態調査を行うこととしており、今後、この結果もふまえ、総合的な活性化対策を部 局横断的に検討してまいります。また、イノシシによる農作物被害防止に向け、先月、捕獲専門チームを新設したほか、モデル集落での緩衝帯整備やICTを活 用した捕獲等の総合的な取組みへの支援や、ジビエの利活用を推進してまいります。

(六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 農業の振興につきましては、本年産米からの国の米政策の見直しをふまえ、高品質で良食味な米づくりのための技術対策を徹底するとともに、機械化による効 率的なタマネギ生産の普及など、園芸の一億円産地づくりを加速化し、水田のフル活用を一層推進してまいります。また、ICTやロボット技術を活用するス マート農業の普及に向け、去る四月、県と関係団体で構成するコンソーシアムを設置したところであり、モデル農場での技術実証などに取り組んでまいります。
 富山米新品種「富富富」につきましては、登録生産者による適期の田植えなどを進め、生育状況は概ね順調となっております。今後とも、栽培マニュアルに基 づく技術対策の徹底により、高品質で美味しい「富富富」の生産に向け取り組んでまいります。また、知名度・認知度向上のため、県内外の販売店などへのPR キャラバンや、著名人を起用したCM、集客力の高い商業施設等と連携したイベント開催など、効果的なプロモーションを積極的に展開することとしておりま す。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、香港の「フード・エキスポ」に五年連続で出展するなど、海外販路開拓に努めてまいります。
 林業につきましては、去る四月に関係団体により開設された「とやま県産材需給情報センター」と連携し、県産材の安定供給に向け、必要な支援を行ってまい ります。
 森づくりにつきましては、昨年の「第六十八回全国植樹祭」により高まった気運を未来につなげるため、先月、「とやま森と木のフェスタ」を開催したところ です。
 クロマグロの資源管理につきましては、来月からTAC(漁獲可能量)制度が導入されることから、本県の漁業者が安心して操業できるよう、定置網における 小型魚放流技術の開発を進めるとともに、十分な漁獲枠の確保等を国に要請してまいります。

(七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、先月二十二日に、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会、関西経済連合会および関西広域連合の五 団体合同で、政府および関係国会議員等に対する要請を行い、金沢・敦賀間の二〇二二年度末までの確実な開業はもとより、必要な整備財源の確保等による、二 〇三〇年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの敦賀・大阪間の全線開業、並行在来線の経営安定対策の充実などについて、強く求めてまいりました。今後と も、沿線府県などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府等に強力に働きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、観光列車の来年の運行開始に向けた準備や、富山-東富山間の新駅整備を進めることとしており、また、富山地方鉄道に おいても県立大学看護学部の設置にあわせて新駅整備を行うこととしており、それぞれ、県として必要な支援を行ってまいります。
 道路の整備につきましては、来月、岐阜県等とも連携し、東海北陸自動車道の全線開通十周年記念シンポジウムを開催することとしており、今後とも、早期の 全線四車線化に向けて国や関係方面に対し積極的に働きかけてまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、来月、富山新港開港五十周年の記念式典を行うほか、四月からのコンテナヤードの供用開始に加 え、今後さらに、国際物流ターミナル北四号岸壁の整備等を進めてまいります。
 富山きときと空港につきましては、先般、台湾のチャイナエアラインを訪問し、謝総経理と懇談を行い、台北便の通年四往復の運航維持などに向け、協議の場 を設置することで合意したところです。また、大連便については、今月  二十七日に就航二十周年記念式典を開催することとしております。さらに、先月から 今月にかけて韓国・釜山からのチャーター便が、来月にはロシア・ウラジオストク、ハバロフスクへのチャーター便が、それぞれ運航または運航予定であり、今 後とも、航空ネットワークの維持充実などに取り組んでまいります。

(八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、とやまマリッジサポートセンターの結婚支援システムの機能充実など、結婚を希望する男女へのサポートを一層強化 してまいります。また、子育て家庭の経済的負担の軽減を図るため、第三子以降の保育料の原則無償化に加え、今年度から新たに支援する、低所得世帯の第一 子、第二子の保育料無償化等について、市町村の要望もふまえ、九月に前倒しして開始することとしております。さらに、県営電気事業の収益を子ども三人以上 の子育て世帯に還元する「とやまっ子すくすく電気」については、今月から募集を開始したところです。
 学校教育につきましては、小学校英語専科教員を新たに三十八校へ配置し、あわせて六十校に拡充したところであり、引き続き、小学校における英語教育の充 実に取り組んでまいります。
 いじめ、不登校等対策につきましては、北陸初となるSNSを活用したいじめ相談モデル事業を、今月から県内八つの高校・中学校において開始しておりま す。
 教員の多忙化の解消につきましては、新たにスクール・サポート・スタッフを全市町村の小中学校三十校に、部活動指導員を県立高校十校に配置するととも に、中学校に部活動指導員を配置する市町村を支援することとしております。
 県立学校整備のあり方等につきましては、去る二月の総合教育会議で定めた県立高校再編の実施方針に基づき、関係者の意見をお聴きしながら、新高校の学校 規模や学科構成など、具体的な再編実施計画の策定を進めるとともに、再編統合対象校の跡地利用については、地方創生の観点などを勘案し、地元住民の希望・ ニーズに配慮しながら、対象市町村等が取り組む地域の活性化方策の検討を支援してまいります。
 県立大学につきましては、再来年四月の供用開始に向け、射水キャンパスにおいて新校舎の本体工事を進めているほか、看護学部については、去る三月に文部 科学大臣への設置認可申請を行い、来年四月の開設に向けて建設工事を鋭意推進するとともに、県内外の高校生等への積極的なPRなどを行ってまいります。さ らに、「大学コンソーシアム富山」について、去る四月、駅前キャンパスをCiCビル内に開所したところであり、県内高等教育機関の連携による活動を一層支 援してまいります。
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、開館記念展第三弾の「デザインあ展」が大変盛況であったこともあり、昨年三月末の一部開館からの 来館者数は百五十万人を超えるなど、大変多くの方にご愛顧いただき、有難く思っております。八月には、世界ポスタートリエンナーレトヤマ二〇一八を開催す るほか、全面開館一周年を記念して富岩運河環水公園のプロムナードにモニュメントを設置するなど、引き続き、「アートとデザインをつなぐ美術館」としての 魅力を積極的に発信してまいります。
 高志の国文学館につきましては、大伴家持生誕一三〇〇年を迎えることから、来月、「大伴家持文学賞」贈呈式や同賞受賞者による講演等を行う記念式典を開 催するなど、越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 来年夏に本県で開催されるシアター・オリンピックスにつきましては、県や関係市、企業等からなる実行委員会を中心に、素晴らしい舞台芸術祭となるよう、 気運醸成や開催準備を着実に進めてまいります。
 国際交流につきましては、先月札幌市で行われ、安倍総理大臣や中国の李克強国務院総理も出席された、日中知事省長フォーラムに出席し、日中交流の深化と 発展に向けた本県の取組みについて発表しました。また、短い時間でしたが、李総理ともお話させていただいたほか、遼寧省の唐一軍省長と個別会談を行い、八 月の友好代表団派遣などを伝え、友好提携の充実や大連便の増便等、幅広い連携協力について協議を行ったところです。今後とも、アジアをはじめ各国との交流 が、一層発展するよう努めてまいります。
 スポーツの振興につきましては、県民意識調査の結果等もふまえ、健康・スポーツの推進方策や必要な施設整備などについて総合的に検討を進めることとして おります。また、二〇二〇年の冬季国体スキー競技会の本県開催に向け、県営スキージャンプ場の改修整備を進めるほか、来月、実行委員会を設立し、県スキー 連盟や関係市等と連携しながら着実に準備を進めてまいります。

(九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、去る三月、医療計画を改定したところであり、地域医療構想もふまえつつ、がんや脳卒中、救急・災害医療、周産期医療、在宅医 療など、良質かつ適切な医療提供体制の確保に取り組んでまいります。
 高齢者福祉につきましては、去る三月、新たな高齢者保健福祉計画および第七期介護保険事業支援計画を策定したところであり、地域包括ケアシステムの深 化・推進など、各般の取組みを進めることとしております。
 十一月に本県で開催される「ねんりんピック」につきましては、今月四日、実施本部を設置しましたが、スポーツはもとより、本県の自然、文化、食などの魅 力や強みを発信し、全国からの参加者や県民の心にいつまでも残る意義深い大会になるよう鋭意準備を進めてまいります。
 県リハビリテーション病院・こども支援センターにつきましては、先月、療養介護棟が竣工し、来月から重症心身障害者等を対象とした療養介護サービスを開 始するほか、障害者の就労支援のための「チャレンジカフェ(仮称)」の整備を進めてまいります。
 健康寿命日本一に向けた取組みにつきましては、平成二十八年の本県の全国順位が、前回調査と比べ、男性が全国八位、女性が四位と大幅に上昇したところで あり、野菜摂取や減塩等の食生活改善に向けた県民運動を引き続き推進するほか、今月十八日には「ウォークビズとやま県民運動」キックオフセレモニーを開催 することとしております。
 イタイイタイ病につきましては、公害病認定から五十年の節目の年にあたることから、先月、イタイイタイ病資料館で特別企画展を開催しましたが、今後と も、大切な教訓として次世代に継承し、未来志向の環境保全対策を進めてまいります。
 そのためにも、十月の本県での3R推進全国大会に向け、県民総参加による取組みを一層促進するとともに、これまでのマイバッグ運動や使用済み小型家電の 回収、食品ロス削減等の取組みのさらなる深化・充実を図ることとしております。

(十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、大規模地震などを想定した災害時受援計画の策定に向け、去る三月に取りまとめた指針をふまえ、市町村や関係機関等と連携しなが ら検討を進めるとともに、今月十四日に、「富山県防災・危機管理センター(仮称)」の整備に向けた基本計画検討委員会を設置し、景観や環境にも配慮しなが ら、必要な機能・規模等を検討してまいります。
 なお、今年の冬の大雪が県民生活に大きな影響を及ぼしたことから、先般、例年より早く、総合雪対策推進会議を開催したところであり、今後、雪対策の強 化・充実について検討を進め、次の冬への備えに万全を期してまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、本県の平成二十九年の出火率が、二十七年連続で全国最小となる見込みです。また、十月に本県で開催される全国消防操法 大会については、県消防協会や富山市、関係団体等と連携して準備を進めており、県民の防火、防災意識のさらなる高揚や、消防団のPR、団員確保につながる 大会となるよう努めてまいります。
 交通安全につきましては、人身事故発生件数、負傷者数ともに昨年同時期と比べ減少しておりますが、高齢運転者による人身事故の割合が依然として高いこと から、引き続き、市町村や関係機関と連携し、高齢者を重点とした総合的な交通事故抑止対策を推進してまいります。

 二 提出案件等について

 つぎに、今回提出しました案件等について申しあげます。
 まず、条例としましては、「富山県税条例等の一部を改正する条例」など八件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事請負契約の変更に関するもの一件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十九年度継続費繰越計算書等について報告すると ともに、環境の状況および施策に関する報告書を提出しております。
 なお、平成二十九年度一般会計の決算につきましては、現在、調製中ですが、実質収支は七億円程度の黒字となる見込みであります。今後とも、適正で効率的 な予算執行に努めてまいります。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件等の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


                                               
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