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議会日程

平成29年11月定例会 知事の提案理由説明

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。
 去る十月二十二日、衆議院議員総選挙が行われました。この選挙におきまして、県民の衆望を担ってめでたく当選されました国会議員各位に、心からお祝いを 申しあげます。今後のご活躍を期待申しあげますとともに、県政につきましても積極的なご尽力を賜りたいと存じます。

一 当面の諸問題について

 つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

 (一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復 していくことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は緩やかに持ち直しており、また、設備投資は全体として増加傾向にあるほか、雇用情勢は、九月の有効求人倍率が   一.八五倍と全国トップクラスの水準が続くなど、緩やかな回復基調が続いております。他方で、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。
 こうしたなか、第四次安倍内閣においては、少子高齢化の壁に立ち向かい、「生産性革命」と「人づくり革命」を断行するため、新しい経済政策パッケージを 来月上旬にとりまとめるとともに、人手不足に悩む中小企業・小規模事業者の設備・人材の投資に対する集中的な支援、子育て安心プランの前倒し実施、防災・ 減災対策や農林水産業の強化策などを内容とする平成二十九年度補正予算を編成する方針が示されました。県としては、全国知事会と連携し、国の補正予算編成 に向け、これらの施策を地方創生の観点から地方が自主的、弾力的に実施できるよう、十分な予算措置を求める緊急要請を直ちにとりまとめ、梶山地方創生担当 大臣をはじめ、政府・与党に対し要請を行ったところです。
 県としましては、九月補正予算において、公共事業の増額とあわせ、地方創生を支える社会基盤整備や災害の未然防止等のための、道路、橋りょう、河川、砂 防、治山等の県単独建設事業を追加するなど、有効需要の創出にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を推進しております。また、今議会に提案しております十 一月補正予算案において、観光、文化の振興、子育て支援の充実、安全・安心の確保などに要する経費を計上したほか、先月の台風二十一号による河川、砂防、 港湾等の被害に早急に対処するため、公共・県単の災害復旧事業等を追加計上し、今後、その速やかな実施に努めるとともに、道路補修等に係る債務負担行為を 昨年度に比べ増額設定するなど、年度間の切れ間のない発注や発注の平準化をさらに進めることとしております。
 雇用対策につきましては、国の地域活性化雇用創造プロジェクトの積極的な活用を図り、県内中小・中堅企業の高度・専門人材の確保を支援するなど、産業振 興と一体となった雇用創造に引き続き努めてまいります。
 今後、国において編成される補正予算および来年度予算の内容の把握に努め、その積極的な活用を図るとともに、あわせて県独自の取組みも進め、本県経済の 活性化、雇用対策等に全力を尽くしてまいります。

 (二) 地方創生、地方税財源の充実、新年度予算編成方針等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実、新年度予算編成方針等について申しあげます。
 地方創生につきましては、国の地方創生推進交付金の確保・拡充および地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」の継続・拡充 などについて、全国知事会と連携して引き続き強く働きかけてまいります。また、地方創生に資する大学改革については、東京二十三区における大学の定員増を 抑制し、若者の東京一極集中に歯止めをかけるとともに、地方大学等が、産学官の連携のもと、各地域の強み・特色を活かした質の高い教育・研究を行い、未来 を担う人材育成や地域産業の振興に貢献できるようにするための立法措置や国の特別な財政支援について、全国知事会とも連携し強く求めてまいりました。その 結果、国の来年度の概算要求において、地方大学・地域産業創生交付金(仮称)の創設が盛り込まれたほか、去る九月には、東京二十三区内での私立大学の来年 度の定員増等を認めないとする大学設置の認可基準に係る文部科学省告示が示されたところです。来月には、国の有識者会議の最終報告案がとりまとめられます が、東京一極集中の是正に資する実効性ある国の施策として結実するよう、また、交付金等の支援対象に本県の産学官の取組みが選ばれるよう最大限努力してま いります。
 地方税財源の充実につきましては、安倍総理大臣から、再来年十月に引上げが予定されている消費税の使い道を見直し、消費税による財源を、子育て世代への 大胆な投資と社会保障の安定化とに、バランスよく充当することで財政健全化も確実に実現していく旨表明される一方で、地方財政について、基金残高の増加に 着目し、地方財政計画を見直すべきとの問題提起が、国の経済財政諮問会議等においてなされるとともに、平成二十八年度の国の一般会計税収が 七年ぶりに前 年度比で減収となるなど、地方交付税の削減等も含め厳しい議論が行われております。今後の予算編成においては、地方創生・人口減少対策をはじめ地域経済活 性化・雇用対策、子育て支援、教育の充実、国土強靭化対策のほか、高齢化の進展にともなう社会保障関係費の自然増分への対応はもとより、全世代型の社会保 障制度への転換、第四次産業革命を見据えた「生産性革命」や「人づくり革命」への対応等に係る財源の確保など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総 額が十分確保されるよう、引き続き全国知事会と連携して国に働きかけてまいります。
 税制につきましては、東京一極集中の是正に向け、地方への企業の本社機能等の移転を促進し、質の高い雇用の場を確保していくため創設された地方拠点強化 税制の継続とさらなる拡充や、森林環境税(仮称)の創設と都道府県および市町村の新たな役割分担に応じた適切な配分、観光立国実現に向け、国において検討 されている観光促進税(仮称)の一定割合の地方への交付など、地方税源の確保・充実を強く国に求めてまいります。
 これらの地方税財政に関わる重要課題については、三日前に開催された政府主催の全国知事会議において、地方税財政常任委員長として、改めて安倍総理大臣 をはじめ関係閣僚に対して直接強く要請したところであります。
 本県財政につきましては、これまでの行政改革・財政再建の取組み等により、平成二十八年度予算編成以降、いわゆる「構造的財源不足」は解消しております が、今後は、地方交付税の削減が懸念されることや社会保障関係費の増のほか、新幹線建設等に係る公債費がなお高い水準で推移することなど、予断を許さない 状況にあります。このため、平成三十年度予算編成において、引き続き、歳入確保に最大限努めるとともに、マイナスシーリングを設定し、財政健全化に向け一 層努力することとしております。一方、「とやま未来創生戦略二〇一七」に基づき、人口減少対策や将来に向けて持続的な地域活力創出を図る施策を推進するた め、引き続き「とやま未来創生戦略推進枠」を設定するとともに、新総合計画の策定を見据え、「新総合計画推進枠」を創設し、高い効果が見込まれる重点施策 に優先配分するなど、厳しい財政状況のなかにあっても、県民が未来に向けて夢や希望を持ち、いきいきと働き暮らせる元気な県づくりを積極的に推進する予算 となるよう努めてまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

 (三) とやまの未来創生と新総合計画について
 まず、とやまの未来創生と新総合計画について申しあげます。
 とやまの未来創生につきましては、「とやま未来創生戦略二〇一七」に基づき実施してきた各般の取組みについて評価・検証を進めるとともに、引き続き、地 方創生推進交付金などを活用し、結婚・出産・子育ての願いが叶う環境整備、産業振興、若者等の雇用創出、観光振興、県内への移住促進などの施策を積極的に 展開してまいります。
 新総合計画につきましては、八月から九月にかけての県内四地区でのタウンミーティングの実施などを経て、十月から今月にかけ、総合計画審議会の各部会や 地域委員会を開催し、答申検討案についてご審議いただくとともに、パブリックコメントを実施し、様々なご意見、ご提言をいただいております。去る九月一日 には県議会議員各位のご意見を拝聴する機会もいただきましたが、引き続き、県議会はもとより、幅広い県民の方々からご意見をお聴きし、来春早々を目途に、 県民一人ひとりが輝いて働き暮らせる元気な富山県の実現に向け、先見性と実効性のある計画として策定できるよう、鋭意取り組んでまいります。

 (四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、今年度創設したIoT導入モデル事業として七件の先駆的な取組みを採択しましたが、今後とも、IoTやロボット等 の新技術の導入などによる、県内産業の生産性向上や新たな付加価値の創出に積極的に取り組んでまいります。また、薬事研究所において、来年五月の開設を目 途に、未来創薬開発支援分析センター(仮称)の整備を鋭意進めております。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、先週、とやま水素エネルギービジョン策定委員会を設置したほか、来年一月には、次世代自動車やロボット分野 での技術開発を促進するフォーラムを開催することとしております。また、総合デザインセンターにおいては、去る十五日に開設した「クリエイティブ・デザイ ン・ハブ」を活用し、先端技術や伝統技法とデザインとの融合による新事業創出などの取組みを支援してまいります。
 中小企業の振興につきましては、今月、長野県との共催により首都圏企業との商談会を東京で開催したほか、県内中小企業の事業承継支援に向けた調査・検討 を進めてまいります。また、来年四月には、本県の伝統工芸品の魅力を発信し、販路開拓を支援するため、パリで伝統工芸PR展示会を行うこととしておりま す。
 企業立地の推進につきましては、地域未来投資促進法に基づき策定した富山県地域未来投資促進計画が、去る九月に全国第一陣で国の同意を得たところであ り、今後、市町村と連携しながら、医薬品や電子デバイス、航空機、ロボットなど新成長分野の企業誘致を推進してまいります。
 県内産業の海外ビジネス展開の促進につきましては、先月、経済訪問団をミャンマーへ派遣し、政府関係者と会談するとともに、現地でものづくりセミナーを 開催し、県内企業の優れた技術や製品をアピールしたところです。また、テクノホールの新展示場の開館にあわせ先月開催した「ものづくり総合見本市」には、 国内外から過去最高となる四百四十の企業・団体が出展し、招へいしたバイヤー三十三社との活発な商談が行われたほか、留学生向けの就職セミナーなどをあわ せて実施したところであり、今後とも、本県の優れたものづくり技術や製品を国内外に発信してまいります。

 (五) 観光の振興、県外からの移住の促進等について
 つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、先月、第二回「『立山黒部』世界ブランド化推進会議」を開催したところであり、引き続き、各プロジェクトの実現に向け最大限 努力してまいります。また、来月には、岐阜県と連携し、東京都内でユネスコ無形文化遺産や魅力ある観光地をPRするイベントを開催するとともに、来年一月 には、東京ドームで開催される「ふるさと祭り東京」へ出展し、曳山行事等をアピールすることとしております。
 国際観光の推進につきましては、去る九月、「ミシュラン・グリーンガイド富山WEB版」において、立山黒部アルペンルート、雪の大谷、世界遺産五箇山合 掌造り集落の三か所が、最高評価である三つ星の評価を得ました。この成果を欧米等からの誘客に積極的に活用するとともに、本県の観光地の魅力を一層磨き上 げてまいります。また、中国での航空会社と連携した観光セミナーや、台湾での市町村との共同による観光PRイベントの開催のほか、県内飲食店等を対象とす るベジタリアン・ムスリム対応に関する研修会の新規実施など、東南アジア等からの観光客受入れ環境の整備についても積極的に進めてまいります。
 水辺を活かした賑わいづくりにつきましては、富山県美術館の開館による相乗効果等もあって、富岩運河環水公園の魅力がさらに向上し、北陸や日本海側の有 数の観光拠点になったこと、今後、富岩水上ラインの乗船客数のさらなる伸びが期待できること等から、新艇の整備に向けた準備を進めることとしております。
 Uターンや県外からの移住の促進につきましては、今月、東京、京都、名古屋において、学生向けの就職セミナーや女子学生を対象にUターン就職を促進する ためのカフェを開催したほか、県内企業に就職する県外大学院生等の奨学金返還助成制度について、理工系の学部生に対象を拡充するなど、県外在住者の本県へ の就職を積極的に促進してまいります。

 (六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 台風二十一号による被害への対応につきましては、特に大きな被害が発生したりんごや白ねぎの病害予防等の緊急対策に向けた支援を、市町村、農業団体と連 携して行うとともに、被害を受けた農業施設や漁網の早期の復旧等を図るため、低利の特別融資枠を新設することとしております。
 本年の稲の作柄につきましては、作況指数は一〇〇の「平年並み」となりました。また、生産農家や関係機関が一体となって品質向上対策に取り組んだ結果、 一等米比率は、九月三十日現在で、三年連続で目標とする九十パーセント台を確保したところです。
 富山米新品種「富富富」につきましては、先月新米の限定販売記念イベントを開催したところ、大変多くの県民の方がご来場くださり、ご賞味いただいた方々 からは、甘味や旨みなど食味について高い評価をいただいております。今後も限定販売を県内外で実施し、流通関係者や料理人等の専門家、一般消費者の方々か らの評価を分析するなど、来年の本格デビューに向けた効果的な販売戦略を構築してまいります。また、高い品質を確保するための栽培マニュアルを策定すると ともに、平成三十年産米の生産者の登録を来年一月末を目途に進めてまいります。
 農業の担い手の育成につきましては、「とやま農業未来カレッジ」において新たに「農業経営塾」を来月から開講することとしており、青年農業者等の経営能 力のさらなる向上を図ってまいります。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、先月、シンガポールで開催された日本食品総合見本市に本県ブースを出展したところ、成約につながる活発な商 談が行われたほか、国が進める「コメ海外市場拡大戦略プロジェクト」に県内二十三の産地・団体が参加しているところであり、県としても、富山米をはじめと する県産食材のPRと輸出拡大を引き続き支援してまいります。
 林業につきましては、県産材の需要拡大のため、先般、CLT(直交集成板)建築の普及に向けたセミナーを開催し、今後、モデル的な企画案の作成を支援す ることとしております。
 小型クロマグロの資源管理につきましては、国に対してTAC(漁獲可能量)制度の導入を見据えた資源管理方策の改善を引き続き要望するとともに、定置網 から小型クロマグロを効果的に放流する技術開発に向け実証試験を行うこととしております。

 (七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、先月六日に、敦賀駅における乗換利便性向上施設の追加を含む金沢・敦賀間の工事実施計画(その二)が認可され、軌道、電気な ど開業に必要な施設等の工事が始まるとともに、完成予定が平成三十四年度末とされたところです。また、去る十四日には、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越 五県議会協議会、北陸経済連合会、関西経済連合会および関西広域連合の五団体合同で、政府および関係国会議員等に対する要請を行い、金沢・敦賀間の平成三 十四年度末までの確実な開業はもとより、必要な整備財源の確保等による、平成四十二年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの敦賀・大阪間の全線開業、並行 在来線の経営安定対策の充実などの実現について、強く求めてまいりました。今後とも、沿線府県などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいた だきながら、政府等に強力に働きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、来月、高岡やぶなみ駅の駅舎の竣工が予定されており、来年春の新駅開業に向け、引き続き必要な支援を行ってまいりま す。
 日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、先般、東京において荷主企業や船会社等を対象とした利用促進セミナーを開催するとともに、 中国の大連、上海の荷主企業にポートセールスを行ったところであり、今後とも、航路拡充や集荷促進などに取り組んでまいります。
 富山きときと空港につきましては、新たな飛行方式の導入や高性能な気象データの活用など降雪時等の欠航の回避対策に取り組んだ結果、昨年度の冬季の就航 率が相当程度改善したところです。また、九月から十月にかけて、四年ぶりに釜山からチャーター便が運航したほか、富山‐台北便については、平成  二十四 年の就航から初めて冬季ダイヤ全期間が週四便で運航しているところであり、引き続き、富山‐羽田便などとあわせて、航空ネットワークの維持充実と空港の活 性化に取り組んでまいります。

 (八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、多子世帯の子育てに係る経済的負担の軽減を図るため、教育費等への無利子融資枠を拡充することとしております。 また、子育て家庭を対象とした意識調査や県民会議での議論等をふまえ、さらなる子育て支援策の充実等について検討を進めてまいります。
 県立学校整備のあり方等につきましては、去る九月の総合教育会議で定めた県立高校の再編統合を進めるとの基本方針に基づき、先月、学識経験者や市町村、 経済界、保護者の代表者等による県立高校教育振興会議を設置したところです。また、今月には、教育委員会において、幅広い県民の方々との意見交換会を各学 区で開催したところであり、今後とも、生徒や保護者、地域のニーズ等を考慮しながら、再編統合の対象校や具体的な実施時期などについて検討を進めてまいり ます。なお、今後、再編統合の対象とされた高校の跡地利用については、地方創生の観点等を勘案し、地元の市町村の意向を十分考慮しながら、検討・協議を進 めてまいります。
 県立大学工学部につきましては、医薬品工学科の新設や入学定員の増員等に対応するため、来年一月に新校舎の本体工事に着手することとしており、平成三十 二年四月の供用開始に向け、鋭意取り組んでまいります。
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館において、今月十六日から、開館記念展の第二弾となる「素材と対話するアートとデザイン」を開催しており、 引き続き大変好評をいただいております。三月末の一部開館から昨日まで、約九十五万人の方々にご来館いただいており、今後とも、観光客も含めた多くの方々 にご来館いただけるよう、「アートとデザインをつなぐ美術館」として、適切な運営とその魅力の積極的な発信に努めてまいります。
 国際北陸工芸サミットにつきましては、「ワールド工芸一〇〇選」展を富山県美術館において行うとともに、先般、各国から招へいした専門家らによるシンポ ジウムを富山、高岡両市内において開催したほか、関連催事として北陸伝統工芸品展を実施したところです。また、あわせて実施した国際北陸工芸アワードでは 三十四か国 一地域から四〇三作品の応募がありましたが、県内の若手作家二人が入賞し、うち一人は最優秀賞に輝いたところです。今後とも、本県の工芸の魅力を全国や海 外に向け発信してまいります。
 高志の国文学館につきましては、大伴家持生誕一三〇〇年に向け、今月、講演と音楽の集い「家持の心のしらべ」を開催したほか、来月には竹久夢二の企画展 を行うなど、越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 国際交流につきましては、来年韓国江原道での平昌冬季オリンピック・パラリンピックのイベントに県代表団や文化公演団を派遣することとしております。
 世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、先月開催された国の文化審議会において、我が国を代表する近代砂防施設として既に重要文化財に指定さ れている白岩堰堤に本宮堰堤と泥谷堰堤を追加し、「常願寺川砂防施設」として指定するよう答申されました。また、先月、東京で国際シンポジウムを開催し、 立山砂防の顕著な普遍的価値について、内外の有識者から高い評価と心強い助言・激励をいただいたところであり、今後の取組みに活かしてまいります。
 スポーツの振興につきましては、先月二十九日に「富山マラソン二〇一七」を開催したところ、国内外から約一万三千人の参加をいただき、ランナー、ボラン ティア、企業、沿道住民の方々が一体となった素晴らしい大会となり、本県の魅力を大いにアピールすることができました。

 (九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、県立大学看護学部の整備について、平成三十一年四月の開設に向けて建設工事を進めるとともに、教育課程の検討や学生への積極 的なPRなどを行ってまいります。また、へき地医療拠点病院である南砺中央病院の高度医療設備の整備を支援することとしております。
 地域総合福祉につきましては、民生委員・児童委員の活動拠点である地区民生委員児童委員協議会への支援を拡充することとしております。
 高齢者福祉につきましては、先月、高岡市民病院に認知症疾患医療センターが新たに開設され、これにより、県内の四医療圏全てにおいて認知症疾患に関する 専門医療の体制が整備されたところです。
 来年十一月に本県で開催される「ねんりんピック」につきましては、先般、県民会館において一年前プレイベントを開催したところであり、引き続き県民の機 運の醸成に努めるなど着実に準備を進めてまいります。
 障害者福祉につきましては、リハビリテーション病院・こども支援センター内に、病院利用者の利便性向上や障害者の就労支援のための飲食・交流スペースの 整備のため、設計を進めます。
 環境の保全につきましては、食品ロス・食品廃棄物の削減を県民総参加で推進するため、先月、具体的な削減方策を検討する県民会議を開催したところであ り、今後、食事会での「食べきり」や冷蔵庫の食材の「使いきり」をめざす三〇一五運動などを積極的に展開してまいります。

 (十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、去る九月、富山市と立山町において大規模な地震や局地的な豪雨等を想定した総合防災訓練を実施したほか、国民保護については、 先月、滑川市、自衛隊、海上保安庁、企業等の参加のもと、同時爆破テロなどの発生を想定した共同図上訓練を実施しました。また、原子力災害対策について、 昨日、県と氷見市、砺波市が石川県側と合同で原子力防災訓練を実施したところであり、今後とも、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。このほ か、消防防災ヘリコプターについては、運航開始から二十一年を経過しており、今後、更新に向けて準備を進めてまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、交通事故死者数が二年連続大幅減となる見込みでありますが、例年、年末にかけて交通事故が増加する傾向にあることか ら、引き続き市町村・関係機関と連携し、総合的な交通事故抑止対策を推進してまいります。また、性犯罪等被害者のためのワンストップ支援センターについ て、来年三月の開設に向け、必要な準備を進めてまいります。
 道路除排雪につきましては、先般、道路除雪対策本部を設置したところであり、国、市町村との連携を密にし、道路網の一体的な除雪を推進するとともに、県 民の方々のご協力も得ながら、歩道の除雪対策等にも万全を期してまいります。

二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第一一一号から第一一九号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
 補正予算の規模は、
一般会計   二二億九、七五四万円の追加
特別会計          七三一万円の減額
企業会計     五億七、八〇〇万円の追加
となっております。
 まず、一般会計におきましては、観光、文化の振興、子育て支援の充実等に向けた事業に要する経費や台風二十一号の災害復旧に要する経費などを追加してお ります。
 特別会計におきましては、林業振興・有峰森林特別会計など三会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など五会計について、それぞれ所要の補 正を行うものであります。
 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県国民健康保険条例」を、改正するものとして、「県職員及び県費負担教職員の育児休業等に関する条 例の一部を改正する条例」など三件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど四十三件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

                                               
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