本文へ移動

本文ここ から

戻る

議会日程

平成29年9月定例会 知事の提案理由説明

一 当面の諸問題について

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申しあげます。

 (一)最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復 していくことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は緩やかに持ち直しており、設備投資は、全体としては増加傾向にあり、雇用情勢は、七月の有効求人倍率が一.八三倍と 全国上位の水準が続くなど、景気は緩やかな回復基調が続いております。他方で、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。
 国においては、本年六月に閣議決定した「骨太の方針」において、「成長と分配の好循環の拡大と中長期の発展に向けた重点課題」として働き方改革の推進や 人材投資・教育、成長戦略の加速等に取り組む方針を示していますが、県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、「ものづくり産業未来戦略」に基 づく最先端ものづくり産業の強化、中小企業の経営支援、雇用の確保・創出や人材育成など、経済・雇用対策の推進や働き方改革に迅速かつ積極的に取り組んで きたところです。
 雇用対策・人材の確保につきましては、国の地域活性化雇用創造プロジェクトの積極的な活用を図り、新分野事業に進出する県内中小・中堅企業の高度・専門 人材の確保を支援するなど、産業振興と一体となった雇用創造に努めてまいります。また、就活女子応援カフェの開催等を通じた首都圏在住の女性のUターンを 促す取組みや、県内企業と首都圏のプロフェッショナル人材のマッチング支援、外国人留学生の県内定着を図るためのセミナーの開催などを行うこととしており ます。
 このほか、公共事業の増額とあわせ、地方創生を支える社会基盤の整備や災害の未然防止等のための道路、橋りょう、河川、砂防、治山等の県単独建設事業を 追加するなど、有効需要の創出にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を適時、適切に推進してまいります。
 働き方改革の推進につきましては、去る七月、多くの企業や自治体の参加のもと設立された「イクボス企業同盟とやま」において、今後、事例発表会の開催、 情報誌の発行、統一的なロゴマークの作成・普及を図るなど、その輪をさらに広げてまいります。また、経営者向けの女性活躍推進セミナーの開催や各種研修会 等へのアドバイザーの派遣などを積極的に推進してまいります。

(二)地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
 地方創生につきましては、本県をはじめ地方から要望し働きかけたこと等により昨年四月に創設された国の地方創生推進交付金の確保・拡充やさらなる要件緩 和および地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」の継続・拡充などについて、引き続き強く働きかけてまいります。また、若者 の東京一極集中に歯止めをかけ、地方大学等が各地域の強み、特色を活かした質の高い教育・研究を行い、未来を担う人材育成や地域産業の振興に貢献できるよ う、地方大学の振興および東京二十三区の大学の定員増の抑制に関する立法措置や、産学官の連携による地域の中核的な産業の振興と専門人材育成などの優れた 取組みに対する国の特別な財政支援制度創設の実現について、全国知事会等と連携し国に強く求めてまいりました。その結果、国の来年度の概算要求において、 地方大学・地域産業創生交付金(仮称)の創設が盛り込まれたところであり、今後とも、東京一極集中の是正に資する実効性ある国の施策として結実し、その支 援対象に本県の産学官の取組みが選ばれるよう最大限努力してまいります。
 地方税財源の充実につきましては、「骨太の方針」において、平成三十二年度の基礎的財政収支黒字化の財政健全化目標を堅持するとともに、地方財政につい ては、地方行財政の構造改革を推進し、財政資金の効率的配分を図ることを検討するとされているほか、平成二十八年度の国の一般会計税収が七年ぶりに前年度 比で減収となり、二年連続で現計予算額を下回る状況であることなどをふまえると、今後大変厳しい議論が行われることが懸念されます。地方創生・人口減少対 策をはじめ産業未来戦略の推進と地域経済の活性化、人づくり、国土強靭化対策、高齢化等の進展に伴う社会保障関係費の自然増分への対応など、地方の安定的 な財政運営に必要な一般財源総額が十分確保されるよう、引き続き全国知事会と連携して国に働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、東京一極集中を是正し、地方において質の高い雇用の場を確保していくためにも、地方拠点強化税制の継続とさらなる拡充は不可欠 であり、地方消費税の清算基準における経済活動の実態等をふまえた見直しなどとあわせて、県議会をはじめ、県内市町村、全国知事会等とも連携しながら、具 体的な政策提案やその実現に向けた働きかけを行ってまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

 (三)とやまの未来創生と新総合計画について
 まず、とやまの未来創生と新総合計画について申しあげます。
 北陸新幹線の開業から約二年半が経過しましたが、乗車人員は開業前の三倍近い高い水準での利用が続くとともに、観光客の増加、企業の本社機能の一部や研 究開発拠点の移転・立地、大型商業施設や物流拠点の進出など、様々な開業効果が現れております。県としては、この新幹線の開業効果と国の地方創生戦略を、 二つの追い風として最大限に活かしながら、観光振興や産業の活性化、新たな企業誘致、Uターンはもとより、県内への移住の加速化を図り、本県の新たな未来 を創出してまいります。
 新総合計画につきましては、総合計画審議会でとりまとめられた骨子案について、県議会はもとより、各地域委員会での市町村長や有識者等との意見交換、パ ブリックコメント、タウンミーティングなどを通じて、様々なご意見、ご提言をいただいております。引き続き、幅広い県民の方々からご意見をお聴きし、来春 早々を目途に、県民一人ひとりが輝いて働き暮らせる元気な富山県の実現に向け、先見性と実効性のある計画となるよう、鋭意取り組んでまいります。

(四)産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、先般、設立大会を開催した「富山県IoT推進コンソーシアム」を中心に、IoT導入の推進や人材の育成を図るとと もに、本県の産業構造に適した新技術の導入モデルを構築するなど、生産性向上や新たな付加価値の創出につなげていくよう取り組んでまいります。また、もの づくり研究開発センターにおいては、来年三月の開設に向け、製品機能評価ラボやセルロースナノファイバー製品実証・試作拠点の整備を進めてまいります。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、総合デザインセンターにおいて、十一月のオープンに向け、企業や国内外の若手デザイナーが集い、新たな商品 開発等に取り組むデザイン交流創造拠点の整備を進めているところであり、デザインを活用した新事業創出などの取組みを支援してまいります。また、燃料電池 車の普及など水素社会の実現に向け、新たに、とやま水素エネルギービジョン(仮称)の策定に取り組んでまいります。
 医薬品産業の振興につきましては、先月、スイス・バーゼルを訪問しましたが、バーゼルの両州政府においては、本県の医薬品生産金額が全国第一位となった ことや、産学官連携によるバイオ医薬品等の研究開発に向けた取組みなどを高く評価いただくとともに、両州と本県との交流協定等のさらなる充実について検討 を進めていくことで一致しました。また、バーゼル大学と富山大学との協定の継続・強化や県立大学との新たな協定の締結について、実務者協議を進めることで 合意を得たところです。このほか、医薬品医療機器総合機構北陸支部の設立一周年記念シンポジウムを、先月富山市で開催し、引き続き産学官の強力な連携によ り、専門人材の育成や医薬品産業の振興に積極的に取り組んでいくこととしております。
中小企業の振興につきましては、去る七月に、愛知県においてトヨタ自動車とその関連企業に対して展示商談会を開催し、県内企業の保有する新技術や新工法を 提案するなど、積極的にアピールしたところです。また、県内中小企業を次世代に確実に引き継ぐことができるよう、事業承継支援に向けた調査・検討を行うこ ととしております。
 企業立地の推進につきましては、七月に施行された地域未来投資促進法に基づき、先般、本県の基本計画をとりまとめたところであり、引き続き、市町村と連 携しながら、医薬品や電子デバイス、航空機、ロボットなど新成長分野の企業誘致を推進してまいります。
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、国内外の販路開拓に向け、来月、テクノホールの新展示場の開館にあわせて、「ものづくり総 合見本市」を開催するほか、ミャンマーに経済訪問団を派遣し、県内企業の優れた技術や製品をPRすることとしております。
 
 (五)観光の振興、県外からの移住の促進等について
 つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、先月、「海のあるスイス」先進地調査団の団長としてスイスのツェルマット等を訪問し、現地の観光業界や行政を代表する方々と 意見交換するとともに、高地での上質な宿泊施設や、知恵、工夫がこらされた最新のロープウェイなど、世界トップの山岳観光地づくりのための様々な取組みを 視察しました。今般の成果も活かし、今後、「『立山黒部』世界ブランド化推進会議」等での検討を進め、各プロジェクトの実現に向け最大限努力してまいりま す。 また、ドローンを活用した臨場感ある立山黒部等のPR映像を制作するとともに、首都圏において、ユネスコ無形文化遺産に登録された曳山行事をはじ め、本県の観光の魅力をアピールするほか、総合デザインセンターの展示スペースを活用し、産業観光の魅力を紹介するコーナーを新設することとしておりま す。
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、去る七月に三年連続で日本最大のヨットレースである「タモリカップ」が開催されたところであり、今後とも、 富山湾の魅力を活かし、遊覧船やヨット等を組み合わせた体験イベントや観光商品化、自家用船舶の誘致等に向けた取組みを推進してまいります。また、「世界 で最も美しい湾クラブ」総会の誘致に向け、先月、フランス・パリにおいて、メイラ湾クラブ理事長と面談したところ、二〇一九年総会の本県開催が内定したと の回答を得ることができました。今後、来年四月のフランス総会での正式決定に向けて一層努力してまいります。
 富山のブランド力アップにつきましては、今月二十四日に、富岩運河環水公園において、県民や観光客向けのイベント「イタリアン食の祭典」を開催すること としており、引き続き、本県の食の魅力を積極的に発信してまいります。
 県外からの移住促進・交流人口の拡大につきましては、新たに、大阪で北陸三県合同移住セミナーを開催するほか、大学生等の合宿誘致事業の助成枠を増額す ることとしております。
 「日本橋とやま館」につきましては、昨年六月のオープン以来、来館者が  四十万人を超えるなど、多くの皆様にご愛顧いただいており、今後、年末・年始 等に向けて、アピール効果の高いイベントの実施や旬の食材を活かしたマルシェの開催などにより、来館者のさらなる増加に努めてまいります。

(六)農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 本年の稲の作柄につきましては、八月十五日現在、「平年並み」と見込まれておりますが、県としては、引き続き適切な刈取りや乾燥調製により、高品質で食 味の良い富山米の生産に努めてまいります。
 富山米新品種「富富富」につきましては、今年度、生産者や関係機関等の協力を得ながら、県内二十三か所のほ場で技術実証に取り組んでおります。今後、県 内外の一般消費者向けに試食・限定販売イベントを展開しPRに努めるほか、米流通や外食産業の関係者からの評価などを、本格デビューに向けた販売戦略の策 定に活かすとともに、高い品質を確保するための栽培マニュアルの策定や平成三十年産米の生産者の募集などに取り組んでまいります。また、「高志の紅ガニ」 について、消費者参加型のキャンペーンを展開するほか、大宮駅において、新鮮で多彩な富山のさかなの魅力PRイベントを開催するなど、引き続き、とやまの 食のブランド力向上に努めます。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、先月、香港の「フード・エキスポ」に四年連続で出展し、あわせてビジネスマッチングを実施したほか、現地飲 食店において、本県の食の魅力をPRする富山フェアを開催しました。また、来月、シンガポールでの日本食品総合見本市に出展する県内事業者に対して、支援 してまいります。
 中山間地域の振興につきましては、担い手不足に対応した水田の水管理のICT化による省力化の実証事業や、特産物など地域資源を有効活用し、地域活性化 を図るためのセミナーの開催などを進めてまいります。
 林業につきましては、県産材の利用促進のため、CLT(直交集成板)建築の普及に向けたセミナーの開催や、モデル的な企画案の作成の支援などに取り組ん でまいります。

(七)陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、鉄道・運輸機構において、敦賀・大阪間の駅・ルート公表に向けた詳細調査が鋭意進められているところです。県としては、金 沢・敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業はもとより、必要な整備財源の確保、平成四十二年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの敦賀・大阪間の全線 開業、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも、沿線府県などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府 等に対し強力に働きかけてまいります。
 地域公共交通の活性化につきましては、地域交通活性化推進会議において、持続可能なバス路線の実現や交通機関相互の乗継利便性の向上に向けた具体的な取 組みについて協議を進めているほか、富山地方鉄道宇奈月温泉駅のバリアフリー化事業に対し、黒部市とともに支援してまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新湊地区において大型クレーンの更新を行い、来月から稼動させるほか、国際物流ターミナル北四 号岸壁の延伸やコンテナヤードの拡張整備を進めてまいります。また、新たに、コンテナ物流情報サービスを提供するなど、今後とも、一層の集荷促進、物流の 活性化に努めてまいります。
 道路の整備につきましては、東海北陸自動車道において、七月に、城端サービスエリアスマートインターチェンジ(仮称)が国の準備段階調査箇所に選定され たほか、先月から付加車線の設置工事が開始されました。また、今月二日には、国道八号豊田新屋立体の工事が着手されたところであり、引き続き、東海北陸自 動車道の全線四車線化や主要地方道高岡環状線など県内道路網の整備に取り組んでまいります。
 富山きときと空港につきましては、富山‐羽田便について、今般の冬季ダイヤにおいても四往復運航が維持されることになりましたが、今後とも便数の維持・ 安定化をめざして努力してまいります。また、富山‐台北便について、チャイナエアラインに対し、その拡充を強く働きかけてきたところ、平成二十四年の就航 から初めて冬季ダイヤ全期間が週四便となり、通年週四便以上の運航が実現することになりました。今後、冬季の誘客の促進策として、台湾の著名人を起用した 旅番組を台湾等で放送し、冬の富山の魅力を発信するほか、台湾の魅力を紹介するテレビ番組の放映やキャンペーンを県内などに向けて実施するなど、本路線の 一層の利用促進に努めてまいります。

(八)子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、技能・経験を積んだ保育士等の処遇改善が適切に実施されるよう、相談窓口を設置し、事業者に対する助言、指導を 行うほか、産後うつの予防と早期発見につなげるための調査・分析などを行ってまいります。
 学校教育につきましては、全国・学力学習状況調査において、昨年度に引き続き各教科の平均正答率が全国トップクラスとなりましたが、今後とも、学習習慣 の定着や授業の改善など、学力向上対策を積極的に進めてまいります。
 県立学校については、六月の滑川高校のバス出火事故を受け、全ての学校所有バスの緊急点検を行ったところであり、今後とも、生徒が安全・安心に学校生活 を送ることができるよう、老朽化したバスの更新などを行ってまいります。
 県立学校整備のあり方等につきましては、平成二十六年に設置した検討委員会でとりまとめられた報告書を受け、昨年六月から総合教育会議において議論を重 ねてまいりました。昨日の会議においては、これまでの検討・協議の状況や保護者からの要望などをふまえ、今後、中学校卒業予定者数の大幅な減少が見込まれ るなか、引き続き中学生に幅広い選択肢を確保し、本県の高校教育を充実させるため、県立高校の再編統合を進めるとの基本方針を定めたところです。今後、こ の基本方針に基づき、新たな検討委員会を設置し、再編統合の対象校や具体的な実施時期などについて検討を進めてまいります。
 県立大学につきましては、医薬品分野等の研究環境の充実を図るため、新校舎等の建設とその設備の整備に向けて準備を進めるとともに、早稲田大学と連携し て、起業家育成プログラムによる研修会を開催することとしております。また、「大学コンソーシアム富山」の活動拠点を富山駅前のCiCビル内に職員研修所 とあわせて整備し、大学生等の活動を支援してまいります。
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館が、先月二十六日、全面開館しました。現在、開館記念展を開催しておりますが、先般購入した藤田嗣治の名画 を含む優れた収蔵品に加え、クリムトやピカソなど国内外の美術館を代表する名品が数多く鑑賞できるなど大変好評で有難く存じております。三月末の一部開館 から昨日まで、約六十四万人の方々にご来館いただいており、今後とも、「アートとデザインをつなぐ美術館」として、また、富岩運河環水公園と一体となった 北陸有数の観光拠点として、その魅力発信に積極的に取り組んでまいります。
 「国際北陸工芸サミット」につきましては、三十四か国一地域から四〇三作品の応募があり、現在審査が行われております。十一月には、主会場の富山県美術 館での展覧会やシンポジウムのほか、瑞龍寺など県内各地で関連事業を行い、本県の芸術文化や産業の振興、人材育成などに資するイベントとなるよう、鋭意準 備を進めてまいります。
 高志の国文学館につきましては、先月、開館五周年を記念した特別講演会を実施するとともに、大伴家持生誕一三〇〇年に向け「大伴家持文学賞」および「高 志の国詩歌賞」を創設したほか、来月には宮本輝企画展、十一月には「家持シンポジウム」を開催するなど、高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 利賀芸術公園につきましては、先月から舞台芸術公演「利賀サマー・シーズン二〇一七」が開催されております。引き続き、南砺市やTOGAアジア・アー ツ・センター支援委員会の皆様と連携しながら、アジアを代表する舞台芸術拠点づくりに取り組んでまいります。また、先月、世界最高レベルの舞台芸術祭であ るシアター・オリンピックスについて、平成三十一年の本県での開催が決定されたところであり、今後、実行委員会を設立し、招へい作品の調査・交渉等の開催 準備を進めてまいります。
 国際交流につきましては、本年がロシア沿海地方との友好提携二十五周年にあたることから、去る七月、友好訪問団の団長としてウラジオストクを訪問し、ミ クルシェフスキー知事との間で、交流・協力に関する新たな協定書を締結したほか、新たに「沿海地方とやま友の会」が設立されるなど、富山県と沿海地方との 友好の絆がさらに強まりました。こうした両県地方の長年の交流に基づいた新たな協定は、昨日、ウラジオストクで行われた日露首脳会談において、地域間の成 果文書として取り上げられたところです。また、ブラジル・サンパウロ州の第三アリアンサ入植九十周年を記念し、七月に南米訪問団を派遣したほか、来年二月 には、韓国江原道で行われる平昌冬季五輪イベントに県代表団や高校生による文化公演団を派遣することとしております。

(九)医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、不足する回復期機能病床への転換や在宅医療の充実に向けた地域リハビリテーションを推進するためのフォーラムを開催するほ か、回復期等の脳卒中患者の診療状況等を把握するためのシステム改修等を進めてまいります。
 平成三十年度に本県で開催される「ねんりんピック」につきましては、今後、総合開会式等の実施計画を策定するとともに、十一月に一年前イベントを開催す るなど、機運の醸成に努めてまいります。
 障害者福祉につきましては、東京オリンピック・パラリンピックに向けて障害者芸術文化の振興を図るため、新たに障害者の方々の作品展示会などを開催する こととしております。
 環境の保全につきましては、食品ロス・食品廃棄物の削減に向けたシンポジウムを今月十六日に開催し、県民運動の愛称・標語の普及や協力事業者の拡大を図 るなど、県民総参加の取組みを積極的に展開してまいります。

 (十)防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、全国各地で集中豪雨等による甚大な被害が発生しているなか、本県でも本年夏の豪雨により、河川護岸の損傷や土砂災害等の被害が 発生したところであり、被災箇所の早期復旧を図るとともに、河川の浚渫・伐木等の災害未然防止対策に積極的に取り組んでまいります。また、今月、富山市と 立山町において、大規模な地震や局地的な豪雨等を想定した総合防災訓練を市町村や関係機関と連携して行うこととしております。
 原子力災害対策につきましては、昨年度に引き続き、石川県と合同で、氷見市等において原子力防災訓練を実施することとしております。
 北朝鮮による相次ぐミサイル発射や核実験の強行につきましては、我が国をはじめ国際社会において自制を強く求めてきたなかでの暴挙であり、極めて遺憾で あります。県としましては、東アジアの安全と平和が守られるよう、政府に対して断固とした姿勢で対処することを求めるとともに、今後とも、国や市町村、自 衛隊等の関係機関と連携を密にしながら、情報収集や漁船等の安全確認に努めるなど、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、本県の火災出火率が二十六年連続で全国最小となっておりますが、県民意識のさらなる高揚を図るため、来年三月、自治体 消防制度の創設七十周年を記念する県防火・防災推進大会を開催することとしております。また、犯罪被害者等の支援については、先月、条例に基づき関係機関 で構成する協議会を設立するとともに、性犯罪等被害者のためのワンストップ支援センターの開設に向け、今月から支援員等の養成研修を行うこととしておりま す。このほか、富山南警察署(仮称)の新築整備については、敷地造成工事に着手することとしており、着実に整備を進めてまいります。
 交通安全につきましては、人身事故発生件数、負傷者数が減少傾向にあり、特に死者数は昨年度に比べ大幅に減少しておりますが、増加する高齢運転者を対象 に、ドライブレコーダーを活用した指導などを行ってまいります。
 特殊詐欺につきましては、認知件数、被害額とも高い水準で推移していることから、防犯パネル等を活用した広報啓発を充実するなど、官民一体となった予防 活動を引き続き実施してまいります。

二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第八十四号から第九十号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
補正予算の規模は、
一般会計 一〇一億九、〇五七万円
特別会計    四億一、一〇三万円
企業会計       七八八万円
となっております。
 まず、一般会計におきましては、産業未来戦略の推進、地域経済活性化、人材確保、働き方改革の推進、観光振興、空港の利用促進、教育・文化の振興、医 療・福祉の充実、安全・安心の確保等に向けた事業の実施などに要する経費を追加しております。また、平成二十八年度の決算は約七億一千万円余の黒字とな り、この決算剰余金のうち三億六千万円を財政調整基金および県債管理基金に積み立てることとしております。
 特別会計におきましては、港湾施設特別会計など三会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など三会計について、それぞれ所要の補正を行うも のであります。
 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、「富山県手数料条例の一部を改正する条例」など七件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど五件を提案するとともに、平成二十八年度歳入歳出決算および平成二十八年度企業会計決 算五件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一八〇条の規定による専決処分および平成二十八年度継続費精算報告書などについて報告しております。また、平成二 十八年度決算に基づく健全化判断比率および資金不足比率について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明書 などを提出しております。
 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

                                               
ページの先頭へ移動