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議会日程

平成29年6月定例会 知事の提案理由説明

   一 当面の諸問題について

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申しあげます。
 
(一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、一部に改善の遅れもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種 政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は持ち直しの動きがみられ、設備投資は、全体としては増加しておりますが、伸びが鈍化しており、雇用情勢は、四月の有 効求人倍率が一.七六倍と二十四年ぶりの高い水準となるなど、景気は、  一部に改善の遅れもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。他方で、 先行きについては、海外経済の不確実性等に留意する必要があります。
 こうしたなか、国においては、経済財政運営の基本方針「骨太の方針」が本日午後にも閣議決定される予定であり、成長と分配の好循環の拡大と中長期の発展 に向けて、人材投資・教育、少子化対策、子ども・子育て支援、女性の活躍促進などの「働き方改革と人材投資を通じた生涯現役社会の実現」、IoT、AI、 ロボットなどの第四次産業革命の技術革新をあらゆる産業や社会生活に取り入れることによる「成長戦略の加速」、健康予防分野や観光・旅行消費の活性化等の 新しい需要の喚起などによる「消費の活性化」、「地方創生、中堅・中小企業・小規模事業者支援」などに積極的に取り組むこととされております。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努めており、平成二十九年度当初予算においては、新幹 線建設関連経費や緊急融資などの当然減を除く政策経費について、前年度比一.一パーセントの増とするとともに、国の補正予算を活用した県補正予算の編成な どにより、地方創生拠点整備事業の実施、医療・介護・子育て支援等の充実、防災・減災等に資する社会資本整備の推進などに積極的に取り組んでいるところで す。
 また、県の融資制度については、利子補給により実質無利子とする「IoT支援特別資金」の創設、設備投資促進資金等の融資期間の延長などにより、中小企 業の積極的な設備投資を支援するとともに、経済変動対策緊急融資や小規模企業支援枠の取扱期間を延長するなど、引き続き円滑な資金供給に努めております。
 雇用対策につきましては、今春の本県高校卒業者の就職率が、初めて百パーセントとなり、三年連続全国第一位となるなど、これまでの取組みの成果が顕著に 現れてきております。今後とも、従来からのプロフェッショナル人材確保事業や地域創生人材育成事業の推進はもとより、先般、国に採択された地域活性化雇用 創造プロジェクトの積極的な活用を図り、産業振興と一体となった雇用創造や人手不足分野での人材の発掘・定着に努めてまいります。
 働き方改革の推進につきましては、先月、庁内に「県庁働き方改革推進チーム」を設置し、県庁自らが率先して取り組むとともに、今月十四日に経済団体、労 働団体、有識者等で構成する「とやま県民活躍・働き方改革推進会議」を開催するなど、関係機関等とも連携し積極的に取り組んでまいります。また、子育て支 援・少子化対策条例に基づき、本年四月から、一般事業主行動計画を策定する企業の範囲を従業員五十人以下三十人以上の企業にも拡大するとともに、来月、企 業経営者等のネットワーク「イクボス企業同盟とやま」を発足し、仕事と子育ての両立が可能な職場環境づくりを推進してまいります。

(二) 地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
 地方創生につきましては、地域の特性に応じた戦略的な取組みを主体的に進めていくため、地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆 円)」の継続・拡充や、国の地方創生推進交付金の柔軟な運用などについて、全国知事会等と連携しながら積極的に働きかけてまいります。また、国の「地方大 学の振興および若者雇用等に関する有識者会議」については、私も、全国知事会とも連携しながら、委員として参画してまいりましたが、先月、中間報告がとり まとめられ、産学官連携による地域の中核的な産業の振興と専門人材育成等のモデル的なプロジェクトに対する新たな財政支援制度の創設の検討、東京二十三区 への大学の学部・学科の新増設の抑制、地方創生インターンシップを促進する仕組みの創設など、本県からの提案が数多く盛り込まれたところです。この内容 は、本日、閣議決定が予定されている「まち・ひと・しごと創生基本方針」にも盛り込まれることとなっておりますが、今後、地方を担う多様な人材の育成や中 核的な産業の振興により、東京一極集中の是正に資する実効性ある国の施策に結実するよう、引き続き努力してまいります。
 地方税財源の充実等につきましては、「骨太の方針」において、平成三十二年度の基礎的財政収支黒字化の財政健全化目標を堅持するとともに、一億総活躍社 会の実現に向けた働き方改革や人材投資による生産性の向上、経済・財政一体改革の着実な推進などが盛り込まれることとなっております。地方財政について は、国・地方を通じた経済再生・財政健全化や地方交付税等の地方財政制度の改革を進めるとされているほか、近年の地方公共団体、特に市町村における基金残 高の増加について問題提起されるなど、今後、大変厳しい議論が行われることが懸念されます。地方創生・人口減少対策をはじめ第四次産業革命の技術革新への 対応と経済産業の振興、中小・小規模企業対策、人材の育成・確保、国土強靭化対策、社会保障関係費の自然増分への対応など、地方の安定的な財政運営に必要 な一般財源総額が十分確保されるよう、引き続き国に働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、平成二十九年度税制改正において、企業の地方移転を促進する「地方拠点強化税制」の一部拡充が図られましたが、東京一極集中を 是正し、地方において若い世代が安心して働ける質の高い雇用の場を確保していくためにも、本制度の継続とさらなる拡充について、国に対して粘り強く働きか けてまいります。また、全国知事会に設置された「新しい地方税源と地方税制を考える研究会」において、新たな行財政需要に対応するための地方の税源や税制 について幅広く検討を行ってきており、今後、議論を深めてまいります。さらに、地方消費税の清算基準の見直しについては、去る二日に行われた国の検討会に 私も出席し、各地方の消費の実態等をふまえて、税制としてより適切な清算基準とすべきとの意見を提起したところであります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) とやまの未来創生と新総合計画について
 まず、とやまの未来創生と新総合計画について申しあげます。
 北陸新幹線の開業から早や二年三か月近くが経過しましたが、乗車人員は開業前の三倍近い高い水準での利用が続くとともに、観光客の増加、企業の本社機能 の一部や研究開発拠点の移転・立地、大型商業施設や物流拠点の進出など、県内各地で様々な開業効果が現れております。県としては、この新幹線の開業効果と 国の地方創生戦略を、二つの追い風として最大限に活かしながら、観光振興や産業の活性化、新たな企業誘致、県内への移住などの加速化を図り、本県の新たな 未来を創出してまいります。
 また、「とやま未来創生戦略」について、県議会でのご意見や国の戦略改訂等の動きなどをふまえ、去る三月に改訂を行ったところです。今後とも、地方創生 推進交付金などを活用し、市町村等と連携しながら、県民の知恵とパワーを結集して、積極的に戦略を推進してまいります。
 新総合計画につきましては、四つの部会や青年委員会でのご意見もふまえ、先月、総合計画審議会において、県づくりの視点や各分野の具体的な政策目標、取 組みの基本方向、重点戦略のテーマ等の計画の骨子案がとりまとめられたところです。今後、この骨子案について、県議会はもとより、三つの地域委員会におい て、市町村長や有識者等と意見交換するとともに、タウンミーティングやパブリックコメントを通じて幅広く県民のご意見をお聴きし、来春早々を目途に、県民 一人ひとりが輝いて働き暮らせる元気な富山県の実現に向けた先見性と実効性のある計画としてとりまとめられるよう、鋭意取り組んでまいります。

(四) 産業振興・地域活性化等について
 つぎに、産業振興・地域活性化等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、現在、「富山県IoT推進コンソーシアム(仮称)」の発足に向けて準備を進めており、今後、県内企業のIoT導入 を積極的に推進してまいります。また、ものづくり研究開発センターにおいて、研究開発から製品評価までを一貫して支援するための製品機能評価ラボや、セル ロースナノファイバーの事業化を加速するための製品実証・試作拠点を整備することとしております。さらに、総合デザインセンターにおいて、企業や国内外の 若手デザイナーが集い、デザイン性に優れた商品開発等に取り組むデザイン交流創造拠点の整備を進めてまいります。
 医薬品産業の振興につきましては、本県の平成二十七年の医薬品生産金額が前年比十八.九パーセント増の七、三二五億円となり、十年前の約二.八倍に達 し、全国第一位となったところです。去る三月には、県内の産学官の医薬品関係機関と国立成育医療研究センターとの間で、小児用医薬品の開発促進の連携協定 を締結したほか、今後、バイオ医薬品等の研究開発のため、最先端の分析機器を備えた「未来創薬開発支援分析センター(仮称)」の整備を進めるなど、付加価 値の高い医薬品の研究開発を積極的に支援してまいります。
 中小企業の振興につきましては、今月、東京で開催される国内最大規模の「機械要素技術展」への県内ものづくり企業の出展を、昨年に引き続き、支援すると ともに、来月には、愛知県でトヨタ自動車とその関連企業に対して展示商談会を開催するなど、販路拡大を進めます。

(五) 観光の振興、県外からの移住の促進等について
 つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、先般、「『立山黒部』世界ブランド化推進会議」を新たに立ち上げたところであり、今後、ワーキンググループも活用し、関係省 庁の参加もいただきながら、課題の整理や解決の方策について検討し、とりまとめに向け最大限努力してまいります。また、八月には「立山黒部」の世界ブラン ド化や富山県DMOによる観光地域づくり等を推進するため、スイスなどに調査団を派遣することとしております。
 国際観光の推進につきましては、来月、韓国やロシア沿海地方において観光説明会を開催するとともに、東南アジアからのメディアや旅行会社の招へいなどに より、一層の誘客に努めてまいります。また、宇奈月温泉のホテル・旅館が受け入れるタイのインターンシップ学生に対して、日本語研修を先月から開始したと ころであり、今後とも、外国人学生受入れの取組みを支援してまいります。
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、去る四月に、台湾からのサイクリングツアーを誘致して「富山湾岸サイクリング」を開催したほか、先月には、 新湊マリーナにおいて、日本海側最大級の大型艇用クレーンや新たなクラブハウス等の整備が完成したところであり、今後、自家用船舶の誘致活動を積極的に展 開してまいります。また、来月には、国内最大規模のヨットレース「タモリカップ」が三年連続で開催されることとなっており、引き続き「世界で最も美しい富 山湾」のブランドを活用する取組みを幅広く推進するほか、「世界で最も美しい湾クラブ」総会の早期誘致に向け、沿岸市町、民間関係団体等と連携しながら取 り組んでまいります。
県外からの移住の促進につきましては、去る四月から、「大阪ふるさと暮らし情報センター」に本県の暮らしの魅力をPRする情報コーナーを設置し、定期的に 移住相談を行っているほか、来月、東京で県内企業や全市町村と連携し、既に県内に移住されている方々の参加も得て、大規模な移住・転職フェアを開催するこ ととしております。
 「日本橋とやま館」につきましては、昨年六月以来、一年間の来館者が三十三万人を超えるなど、幸い、多くの皆様にご愛顧いただいております。現在、開館 一周年記念フェアを実施しておりますが、今後とも、市町村等と連携しながら多彩なイベントを展開し、県産品の魅力発信と販路開拓、観光誘客、移住の促進な どにつなげてまいります。

(六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 水田農業につきましては、平成三十年産米からの生産数量目標の配分廃止などの国の米政策の見直しを見据え、高品質で食味が良い米づくりのための技術対策 の徹底や、園芸の一億円産地づくりの加速化などによる水田フル活用を一層推進してまいります。
 富山米の新品種につきましては、去る三月、名称を「富富富」と決定し、東京において試食会を開催したところですが、粒揃いが良く旨みと甘みがある味と富 山らしい幸せ感の漂うシンプルな名称などが大変好評をいただいております。今後、平成三十年秋の本格デビューに向け、富山米新品種戦略推進会議において生 産・販売戦略等を検討することとしており、高い品質を維持するための栽培技術の確立などの取組みを進めるとともに、新たなブランド米として県内はもとより 首都圏等において積極的にPRしてまいります。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、八月に香港で開催されるアジア最大級の国際食品見本市「フード・エキスポ」に四年連続で出展し、あわせてビ ジネスマッチングを実施するとともに、現地飲食店において、本県の食の魅力をPRする富山フェアを開催するなど、海外での販路開拓に努めてまいります。
 林業につきましては、県産材の利用促進に関する基本計画を策定するため、昨日、林業、木材、建築等の関係団体などで構成する県産材利用促進会議を設置し たところであり、今後、安定供給体制の整備や建築分野等での利用促進に向けた推進方策を検討してまいります。
 「第六十八回全国植樹祭富山大会」につきましては、先月、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ開催したところです。森づくりと海づくりを一体的にとらえた県民 の活発な実践活動、優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の普及など、本県の先駆的な取組みを全国に発信する機会となり、参加された多くの方々から、富山県の美しい自然、多彩な伝統・文化、食の魅力を 活かしたすばらしい大会であったとの評価をいただきました。ご尽力、ご協力いただいた県議会の議員各位、林業関係者、魚津市はじめ関係市町村、森林ボラン ティアをはじめ多くの県民の皆様にあらためて心から感謝申しあげます。

(七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、去る三月、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて、京都・新大阪間のルートが決定され、これにより敦賀から大阪 までのルートが全区間決定されたところです。こうしたなか、先月二十三日に、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会に、新たに 関西経済連合会、関西広域連合が加わり、五団体合同で、政府および関係国会議員等に対する要請を行い、金沢・敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業は もとより、敦賀・大阪間についての必要な整備財源の確保、平成四十二年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの全線開業に加え、地方負担の軽減、並行在来線 の経営安定対策の充実などについて、強く求めてまいりました。今後とも、沿線府県などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、 政府等に対し強力に働きかけてまいります。
あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、新旅客案内システムによる利用者への情報提供の充実や、利便性の向上のためのダイヤ改正などに 努めているところであり、県としても、引き続き必要な支援を行ってまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新湊地区における国際物流ターミナル北四号岸壁の延伸やコンテナヤードの拡張、大型クレーンの 更新など、港湾機能の強化に努めているところです。また、来月にはロシア沿海地方に友好提携二十五周年記念富山県友好訪問団とあわせて、経済・物流訪問団 を派遣し、現地企業や日系企業に伏木富山港の利用を働きかけることとしております。
 富山きときと空港につきましては、富山‐台北便が就航五周年を迎え、四月十五日から五月末までは週七便の運航が実現したところですが、引き続き利用促進 に取り組むとともに、通年週四便化の実現に努めてまいります。また、本年三月には沖縄との相互チャーター便が運航されたほか、四月には台湾・高雄からの海 外チャーター便が運航されましたが、今後とも、航空ネットワークの維持充実と空港の活性化に取り組んでまいります。

(八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、とやまマリッジサポートセンターや男女の出会いをサポートする企業、団体、ボランティアを対象とした合同研修会 等を開催し、相互の連携や活動の強化を図るほか、若者や子育て家庭を対象とした結婚や子育てに関する意識やニーズの調査を行い、子育て支援・少子化対策県 民会議において、より効果的な関係施策のあり方等について検討してまいります。
 教育の振興につきましては、去る四月に「新富山県教育振興基本計画」を策定したところであり、今後とも、教育委員会と連携し、本県ならではの質の高い教 育をめざした取組みを着実に進めてまいります。
 学校教育につきましては、小学校三年生に加え四年生についても、三十五人学級を選択できるよう制度を拡充したほか、全国一の配置率である英語専科教員を さらに増員配置したところであり、引き続き、少人数教育等の充実に取り組んでまいります。
 県立学校整備のあり方等につきましては、先月開催した総合教育会議において、これまでご意見をいただいた市町村や経済界等の有識者の方々の論点を整理 し、検討・協議を行ったところであり、今後とも、地域別の中学校卒業予定者数の推移等をふまえながら、適切かつ丁寧に議論を進めてまいります。
 県立大学につきましては、本年四月の医薬品工学科の新設等による入学定員の増員や来年四月の知能ロボット工学科の設置などに対応するため、新校舎等の建 設工事の着手に向けて準備を進めてまいります。
芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、アトリエやレストラン、屋上庭園「オノマトペの屋上」などをオープンしましたが、昨日まで二か月余 の来館者数は三十一万人を超えるなど、大変多くの方に利用いただいております。今後、八月二十六日の全面開館に向けて、記念企画展等の準備や美術品の購入 などを進めるとともに、日本橋とやま館や富岩運河環水公園でのイベント等と連携した情報発信に積極的に取り組んでまいります。
 十一月に本県で開催する「国際北陸工芸サミット」につきましては、文化庁や石川県、福井県、関係市や団体等と連携し、国際北陸工芸アワードやシンポジウ ム等を通じて、北陸の工芸の魅力を国内外に発信することとしており、本県の芸術文化や産業の振興、人材育成などに資するイベントとなるよう、鋭意準備を進 めてまいります。
 高志の国文学館につきましては、今月十一日から開館五周年を記念した企画展を開催するほか、大伴家持生誕一三〇〇年に向け「大伴家持文学賞」の募集を行 うこととしており、越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 利賀芸術公園につきましては、南砺市の「TOGA国際芸術村構想」と連携し、利賀サマーシーズンの開催や舞台芸術の未来を担う人材の育成を支援するな ど、引き続きアジアを代表する舞台芸術拠点づくりを推進するとともに、来月には、広い視野を持った文化的人材を育成する「TOGAスクール」を開催するこ ととしております。
 昨年、ユネスコ無形文化遺産に登録された高岡御車山祭、魚津のタテモン行事、城端神明宮祭の曳山行事につきましては、先月、「山・鉾・屋台行事」の全国 大会が南砺市城端で開催され、本県の曳山の魅力を広くアピールしたところであり、今後とも、関係市と連携してその魅力を県内外に発信してまいります。
 国際交流につきましては、ロシア沿海地方への訪問団の派遣のほか、ブラジル・サンパウロ州の第三アリアンサ入植九十周年を記念し、訪問団を派遣すること としております。
 スポーツの振興につきましては、去る四月、二〇二〇年冬季国体スキー競技会の本県開催が正式決定されました。今後、県スキー連盟や、会場となる予定の富 山市、南砺市などと連携し、全国から参加される皆様の心に残るすばらしい大会となるよう準備を進めてまいります。

(九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
医療の充実につきましては、先般、「地域医療構想」を策定したところであり、今後、医療機能の分化・連携や在宅医療等の充実、医療従事者の確保・養成を推 進するとともに、効率的で質の高い医療提供体制と地域包括ケアシステムの構築が一体的に行われるよう、医療計画や介護保険事業支援計画などの見直しに取り 組んでまいります。
 県リハビリテーション病院・こども支援センターにつきましては、来月、外構等の工事が完了し、全面的に供用を開始することとしております。また、重度心 身障害者等の支援を行うための施設整備を進め、来年度から新たに療養介護サービスを提供することとしております。
 県立大学看護学部の整備につきましては、去る四月に校舎整備の起工式を行ったところであり、教育課程の検討や教員の採用など、平成三十一年四月の開設に 向けた準備を着実に進めてまいります。
 平成三十年度に本県で開催される「ねんりんピック」につきましては、実行委員会において三月に決定された総合開会式等の基本計画に沿って、実施計画の策 定や大会に向けた機運の醸成に努めてまいります。
 環境の保全につきましては、食品ロス・食品廃棄物の削減に向け、先月、有識者や関係団体、市町村等で構成する県民会議を設置したところであり、今後、県 民への幅広い周知・啓発、食品ロス削減アイデアの募集・発信、モデル活動への支援などを、県民総参加の運動として積極的に展開してまいります。
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、立山温泉地域での地熱発電について、地下の熱分布や地質構造を把握する掘削調査を実施するとともに、農業 用水を利用した小水力発電については、新たに四箇所において事業化に向けた検討を進めてまいります。
 
(十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、去る三月、県防災会議において、県地域防災計画の地震・津波災害編等を改定したほか、津波防災地域づくりに関する法律に基づ き、新たなシミュレーション調査の結果をふまえ、津波浸水想定を設定したところです。今後、津波災害警戒区域の指定、自主防災組織による津波避難訓練や資 機材整備への支援などにより、沿岸市町による地域防災計画の改定、津波ハザードマップの策定などと相まって、警戒避難体制の整備・充実に努めてまいりま す。
 弥陀ヶ原周辺の火山対策につきましては、火山防災協議会の検討等をふまえ、防災情報の周知・啓発に努めるとともに、火山ハザードマップの作成や地獄谷の 火山活動調査の研究支援を行うなど、観光客や登山者の安全対策に取り組んでまいります。
 北朝鮮の相次ぐミサイル発射への対応につきましては、来月、内閣官房や消防庁、高岡市と共同で、弾道ミサイルを想定した避難訓練を実施することとしてお ります。今後とも、国や市町村、自衛隊等の関係機関と連携を密にしながら、情報収集や県民・漁船等の安全確認に努めるなど、適切に対応してまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、本県の平成二十八年の出火率が平成三年以来、二十六年連続で全国最小となる見込みです。また、交通安全については、高 齢運転者による人身事故が依然として多発していることから、引き続き、市町村や関係機関と連携し、高齢者を重点とした総合的な交通事故抑止対策を推進して まいります。
 特殊詐欺につきましては、被害額が高い水準で推移していることから、関係機関、団体、事業者等と連携した水際対策や県民への広報啓発など、官民一体の予 防活動を一層進めてまいります。

   二 提出案件等について

 つぎに、今回提出しました案件等について申しあげます。
 まず、条例としましては、「富山県税条例の一部を改正する条例」など十二件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事委託契約の締結に関するものなど四件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十八年度継続費繰越計算書等について報告すると ともに、環境の状況および施策に関する報告書を提出しております。
 なお、平成二十八年度一般会計の決算につきましては、現在、調製中ですが、実質収支は七億円台の黒字となる見込みであります。今後とも、適正で効率的な 予算執行に努めてまいります。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件等の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。




                                               
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