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議会日程

平成29年2月定例会 知事の提案理由説明


  は  じ  め  に 

 本日、平成二十九年二月定例県議会が開催されるにあたり、提出しました平成二十九年度予算案その他の議案につきまして、その概要を申しあげ、あわせて、 県政運営について所信の一端を申しあげます。

 世界経済については、一部に弱さがみられるものの、全体としては緩やかに回復しており、先行きについては、アメリカの金融政策正常化の影響、中国をはじ めアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動の影響等について留意する必要があるものの、緩やかな回復が続くこ とが期待されます。また、世界は、中国、東南アジア、インドなどの新興国が急速に発展し、国際社会における存在感を増大させる一方で、北朝鮮などの核・ミ サイル開発の継続、国際的なテロ組織の活動が国際社会全体の脅威となるとともに、各地で保護主義や内向きの傾向が強まるなど、先行き不透明な面がみられま す。
 国内では、現在、地方創生、経済再生、少子高齢化・人口減少対策、東日本大震災からの復興、エネルギー政策、安全保障・領土問題など、緊要な重要課題が 山積しております。国においては、力強く成長し続ける経済や、働き方改革、成長と分配の好循環の確立等による「一億総活躍社会」の実現などに取り組むとさ れておりますが、その効果を全国の各地域にまでいきわたらせるためにも、地方と連携・協力しながら、地方創生・人口減少対策を推進するとともに、農林水産 業を含めた産業振興、地域の活性化、雇用の確保、子育て支援、女性の活躍、教育振興、医療・介護の充実、防災・減災対策などに引き続き全力で取り組み、日 本の再生・再興への歩みを着実に進めていただくことを期待しております。
 本県においては、北陸新幹線が開業し間もなく二年が経過しますが、上越妙高‐糸魚川間の乗車人員は開業前の三倍近い水準が続き、県内観光地等での入込み 数の増加、本社機能の一部や研究開発拠点の移転・立地、大型商業施設や物流拠点の進出など県内各地で様々な開業効果が現れております。県としても、この新 幹線開業効果をしっかり持続・深化させるとともに、国の重要政策としていただけた「地方創生戦略」を最大限に活用しながら、「とやま未来創生戦略」や「富 山県経済・文化長期ビジョン」に掲げた施策を積極的に推進してまいります。また、昨年十二月に開催した総合計画審議会において、新しい総合計画の策定を諮 問したところであり、今後、四つの部会や青年委員会でのご意見もふまえ、新年度早期に計画骨子案を検討いただくこととしております。引き続き、県議会はも とより、三つの地域委員会での市町村や有識者等との意見交換、タウンミーティング、県民意識調査等により幅広く県民のご意見をお聴きし、その知恵とパワー を結集して、来春早々を目途に先見性と実効性のある計画としてとりまとめられるよう、鋭意取り組んでまいります。
 
 知事に就任して以来、私の変わらぬ目標は、県民の皆様が、若者も高齢者も、男性も女性も、一人ひとりが高い志を胸に、未来に向け、夢と希望を持って、い きいきと働き暮らせる「元気な富山県」を創ることであります。
 今後とも、初心を忘れず、富山県のかぎりない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、県民の皆様のご支援 と議員各位のご指導、ご協力を切にお願い申しあげる次第であります。

  一 最近の経済・雇用情勢

 つぎに、最近の経済・雇用情勢について申しあげます。

(経済情勢と経済・雇用対策)
 最近の我が国経済は、一部に改善の遅れもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種 政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は持ち直しの動きがみられ、設備投資は、全体としては増加しておりますが、伸びが鈍化しており、雇用情勢は、十二月の 有効求人倍率が一.六九倍と二十四年ぶりの高い水準となるなど、景気は、一部に改善の遅れもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。他方で、海 外経済の不確実性に留意する必要があります。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するように努めてきており、特に昨年秋には、国の第二次補正予 算を積極的に活用するため、臨時議会の開催により十月補正予算を議決いただくなど努力してきておりますが、今回さらに、国交付金に対応した地方創生関係施 策、国補正予算を活用した地域福祉、環境保全、漁業振興と社会基盤・産業基盤の整備、南砺市利賀村の土砂災害対策等を盛り込んだ補正予算案を編成し、今議 会に提案しております。今後とも、内外の経済情勢や国の動向などを注視しつつ、引き続き、経済・雇用対策のさらなる推進に全力を尽くしてまいります。
 
  二 予算編成の基本方針

 つぎに、平成二十九年度予算編成の基本方針について申しあげます。

(本県の財政状況)
 本県財政につきましては、これまでの行政改革・財政再建の取組み等により、平成二十八年度予算編成においていわゆる「構造的財源不足」を解消するととも に、県債残高が約半世紀振りに減少するなど、財政健全化を着実に進めてきたところです。
 しかしながら、平成二十九年度予算においては、消費税・地方消費税率の引上げが再延期されるなか、国の「経済・財政再生計画」に基づき、平成三十二年度 の基礎的財政収支黒字化の財政健全化目標を達成するため、地方の歳出改革・効率化を図るとされた一方、歳出では公債費や福祉・医療などの義務的経費が高い 水準で推移していることから、引き続き厳しい状況が続くものと見込まれました。

(平成二十九年度の地方財政対策と予算編成方針)
 さらに、平成二十八年度の国税収入が法人税収の落ち込み等により当初予算額を下回る見通しとなるなど、地方財政への影響が懸念されるなか、少子高齢化に 伴う社会保障関係費の自然増への対応はもとより、地方が責任をもって、地方創生・人口減少対策をはじめ、地域経済活性化・雇用対策、子育て・介護の充実、 人づくり、力強い農林水産業の実現、防災・減災事業などに取り組む必要があることから、全国知事会とも連携しながら、地方交付税を含めた地方一般財源総額 を確保するとともに、地方がその実情に応じた息の長い取組みを主体性をもって本格展開していくための恒久財源を確保すべきことについて、安倍総理大臣や高 市総務大臣などに対し強く働きかけてまいりました。
 こうした本県など地方からの強い要望を受け、平成二十九年度の地方財政対策において、地方一般財源総額については、前年度を上回る六二.一兆円が確保さ れるとともに、地方創生のための歳出について、引き続き「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」や、「地方創生推進交付金(一、〇〇〇億円)」が計上 され、また、公共施設等の老朽化対策や保育士・介護人材等の処遇改善に必要な経費をはじめ、喫緊の政策課題に対応するための歳出を確保するなど、本県を含 め、地方の予算編成にあたっての基盤が一定程度確保されたところです。
 こうした状況をふまえ、平成二十九年度予算編成にあたっては、歳入の確保はもとより、引き続き行財政改革に真摯に取り組む一方で、「とやま未来創生戦 略」に基づき、人口減少対策や将来に向けて持続的な地域活力創出を図るとともに、「富山県経済・文化長期ビジョン」に掲げる将来像や構想の実現に向けた施 策や、新たな総合計画の策定を見据えたモデル的または先行的な施策を積極的に推進することとしました。

(平成二十九年度一般会計予算等)
 この結果、平成二十九年度一般会計予算は、富山県美術館や富山中央署等の建設工事の完了・進捗などにより総額では前年度比一.九パーセント減の五、四七 四億円余となりましたが、経済・産業の振興、雇用対策、少子化対策・子育て支援、教育、医療、福祉や公共事業・主要県単独建設事業等の政策経費について は、新幹線建設関連経費や緊急融資など事業の進捗や景気回復により当然減となるものを除くと、前年度比一.一パーセント増となっております。「とやま新時 代」にふさわしい県づくりに向け、第四次産業革命への対応や、女性をはじめ県民活躍と働き方改革の推進、「とやま未来創生戦略」に掲げる十の基本的方向に 沿った施策に加え、富山県の新たな飛躍、発展をめざし、「活力」、「未来」、「安心」の基本政策とこれらを支える重要政策「人づくり」を骨格とする諸施策 を総合的、戦略的に展開していくための積極的な予算としたところです。

(財政健全化・行政改革)
 平成三十年度以降におきましても、社会保障関係費等が増加するとともに、新幹線整備の地方債の償還が本格化していることなどから、公債費等が当面高い水 準で推移すると見込まれます。県税収入は景気の動向に左右されるほか、地方交付税等については、国の財政事情などから先行きの見通しは不透明な状況であり ます。また、財政調整基金や県債管理基金は残高の確保・充実に努めているものの取崩しの余地は限られており、財政状況は引き続き厳しいものがあると懸念さ れます。
今後とも、行政改革や財政健全化の推進に最大限努力する一方、国に対して、本来の地方分権の趣旨に沿った地方の自立や地域間格差の是正のための地方税財政 制度の改革、地方交付税の充実などを引き続き強く働きかけてまいります。
 なお、東京一極集中の是正のため、企業の地方移転を促進する「地方拠点強化税制」のさらなる拡充について国に強く働きかけてきたところ、いわゆる「オ フィス減税」において、平成二十九年度に引下げが予定されていた税額控除率が現行水準に維持されるなど、二年連続で制度の拡充が図られることとなりまし た。今後とも、全国知事会をはじめ地方六団体と連携して、真の地方分権の確立に向けた地方税財政制度の実現に取り組んでまいります。
 また、地方大学の振興、地方における雇用創出と若者の就業支援、東京における大学の新増設の抑制などを図るため、先般、国において有識者会議が設置さ れ、私も委員として参加しておりますが、五月が目途とされる中間とりまとめに向け、地方を担う多様な人材を育成・確保し、東京一極集中の是正に資する内容 となるよう、引き続き努力してまいります。

  三 歳出予算の概要

 つぎに、歳出予算の概要について申しあげます。
 平成二十九年度予算案は、一般会計五、四七四億四、一八八万円、特別会計一、七三四億   二、二三四万円となっております。
 以下、とやま未来創生等にかかる重点施策、「元気とやまの創造」に向けた「活力」、「未来」、「安心」の基本政策の平成二十九年度予算案の要点をご説明 申しあげます。

(一) とやま未来創生等にかかる重点施策
 まず、とやま未来創生等にかかる重点施策について申しあげます。

(とやま未来創生戦略)
 とやまの未来創生につきましては、これまでの国への働きかけにより、平成二十九年度予算案において「地方創生推進交付金」は前年度同額の一、〇〇〇億円 が計上され、地方の実情にあったより使い勝手のよいものになるよう運用の弾力化も図られました。また、国の第二次補正予算で創設された「地方創生拠点整備 交付金」について、その積極的な活用案を提起し、山本地方創生担当大臣などへ強く要請、働きかけを行った結果、全国第一位の規模となる一三億円余が配分さ れることとなったところです。今後とも、「とやま未来創生戦略」に盛り込まれた施策等の評価・検証結果や国の動向等をふまえ、必要な戦略改訂を行うととも に、国の交付金等も活用し、市町村等と連携しながら、各般の施策を積極的かつ戦略的に推進してまいります。

(結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進)
 結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進につきましては、結婚に関する意識調査を行うとともに、市町村や企業等とも連携しながら、と やまマリッジサポートセンターや男女の出会いをサポートする企業、団体、ボランティア等の活動への支援を強化してまいります。また、不妊治療に対する支援 に加え、新たに市町村と連携して不育症治療費に対し助成することとしております。さらに、前年度に引き続き「企業子宝率」を調査し活用するとともに、企業 経営者等のネットワーク「イクボス企業同盟とやま」の発足と活動推進を図るなど、男女ともに仕事と子育ての両立がしやすい職場環境づくりを促進してまいり ます。

(産業・地域経済の活性化)
 産業・地域経済の活性化につきましては、県内企業の優れた技術を活かし、企業間連携による製品開発を進めるため、新たにアルミ分野などで県内企業間での 取引拡大と新技術・新製品の開発を促進するとともに、複数の企業が連携して行う海外での販路拡大に向けた取組みを支援するほか、航空機産業への参入の支援 を強化してまいります。また、強い農林水産業をつくるため、園芸の一億円産地づくりを加速化するとともに、大宮駅において「高志の紅(あか)ガニ」の魅力 をPRするイベントを開催するなど、「富山のさかな」のブランド化をさらに推進してまいります。

(若者や女性がいきいきと働き暮らせる魅力ある地域づくり)
 若者や女性がいきいきと働き暮らせる魅力ある地域づくりにつきましては、県外大学に在学する本県出身者等の県内企業でのインターンシップへの参加を促進 するため、新たに首都圏等でのイベントへの出展や、ホームページでの情報発信の強化などを行うほか、富山くらし・しごと支援センターへの新たなコーディ ネーターの配置、女子学生を対象とした県内就職促進のためのカフェの開催など、積極的に若者・女性のUIJターン就職を促進してまいります。また、県外出 身大学生の県内定着を図るため、学生とその保護者に対し、本県の優れた企業や恵まれた生活環境をアピールする動画を拡充してまいります。
また、引き続き、「まちの未来の創造」のため、市町村が地域住民等や他の市町村と連携して実施する活力ある地域づくりなどを支援してまいります。

(観光の振興、定住・半定住の環境づくり)
 観光の振興、定住・半定住の環境づくりにつきましては、「日本橋とやま館」において、近隣の百貨店との連携や外国人観光客への情報発信を強化することに より、さらなる来館者数の増加に努め、県産品の魅力発信と販路開拓、観光誘客、移住の促進などにつなげてまいります。また、東京での「とやま移住・転職 フェア」や県内での暮らしと仕事を体験するツアーなどを実施するとともに、「大阪ふるさと暮らし情報センター」での情報コーナーの設置や移住相談会の開催 など、新たに大阪圏・名古屋圏における情報発信に取り組むこととしております。

(女性が輝いて働ける環境づくり)
 女性が輝いて働ける環境づくりにつきましては、事業所での女性の活躍を推進するための実態調査を行うとともに、経済界・有識者等からなる検討会を設置す ることとしております。また、ものづくり産業への女性の参画や農村女性の起業活動などを支援してまいります。

(高齢者等が能力を発揮して活躍できる社会の実現)
 高齢者等が能力を発揮して活躍できる社会の実現につきましては、シニア世代の就労を強化するキャンペーンを新たに実施するとともに、とやまシニア専門人 材バンクにおいて、高齢者の採用に積極的な企業と高齢者との交流会を開催するほか、障害者就労支援事業所における農産物の生産や販売イベントを支援してま いります。
 平成三十年秋に本県で開催される「全国健康福祉祭(ねんりんピック)」につきましては、基本構想に基づき着実に準備を進めてまいります。

(多様な人材の確保と労働生産性の向上)
 多様な人材の確保と労働生産性の向上につきましては、県民活躍と働き方改革を推進するため、新たに、経済団体や労働団体等で構成する推進会議を設置する ほか、企業経営者向け等のセミナーや実践講座を開催することにより、働き方改革を県民運動として展開してまいります。また、優秀な外国人留学生の定着を促 進するため、県内企業とのマッチングを支援してまいります。

(交通ネットワークの整備と活力あるまちづくり)
 交通ネットワークの整備と活力あるまちづくりにつきましては、地域交通活性化推進会議において、総合的な地域公共交通体系の構築に向け協議を進めるとと もに、地域内のバス路線について、市町村が行う路線再編の調査やコミュニティバスからデマンド型交通への転換などを支援してまいります。また、富山きとき と空港について、富山-羽田便の一定の搭乗者にインセンティブを付与するなど、その維持充実に努めるほか、チャーター便の誘致など航空ネットワークの拡充 等に取り組んでまいります。
 また、市町村と連携し、商店街の空き店舗活用を促進するほか、広域的なまちづくりを進めるためのモデルケースについて検討してまいります。

(健康でともに支えあい安心して暮らせる社会の形成)
 健康でともに支えあい安心して暮らせる社会の形成につきましては、健康寿命日本一に向け、野菜摂取や減塩等の食生活の改善を県民運動として進めるための 環境づくりを推進するとともに、IoTを活用した運動習慣の定着やウォーキングイベントの実施、生活習慣改善を図る健康合宿などに積極的に取り組んでまい ります。

(地域を担う人づくり)
 地域を担う人づくりにつきましては、引き続き「とやま起業未来塾」や「とやま観光未来創造塾」を開催し、その充実を図るほか、「とやま農業未来カレッ ジ」において青年農業者向けの新たな短期研修課程を加えるなど、各分野での人材の育成に取り組んでまいります。

(二) 「活力とやま」の重点政策
 つぎに、「活力とやま」の重点政策について申しあげます。

(ものづくり産業の振興、新産業の育成・振興等)
 ものづくり産業の振興につきましては、第四次産業革命の進展をふまえ、県内企業等による「富山県IoT推進コンソーシアム(仮称)」を新たに設置し、講 演会・ワークショップ等を開催するとともに、企業や学生等を対象にIoTを活用した新たなビジネスプランを公募するなど、IoTの導入促進に向けた「富山 型モデル」を推進してまいります。また、ものづくり研究開発センターにおいて、セルロースナノファイバーの事業化を加速するための実証設備の整備と施設改 修を行い、県内企業の新製品開発を支援してまいります。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、次世代自動車や産業用・知能ロボット分野での今後の発展方向性を提起し、技術開発等を促進するためのフォー ラムを開催するほか、産学官での研究成果を活用した先端的な研究・事業化に取り組むベンチャー企業を支援してまいります。また、総合デザインセンターにお いて、企業や若手デザイナーが交流するデザイン交流創造拠点の整備を進めるとともに、台湾デザインセンターとの連携強化や、富山ならではの素材や技術を活 かした新たなブランド開発などを推進してまいります。 さらに、県内のクリエイターと県内企業のマッチングのための交流・商談会の開催を支援してまいりま す。
 医薬品産業の振興につきましては、バイオ医薬品等の研究開発に助成するとともに、最先端の分析機器を備えた「未来創薬開発支援分析センター(仮称)」の 整備等を進めるほか、来月には、県内の産学官の医薬品関係機関と国立成育医療研究センターとの連携協定を締結し、高付加価値な小児用医薬品の開発促進等を 図ってまいります。

(中小企業の振興等)
 中小企業の振興につきましては、県の融資制度について、設備投資促進資金などの融資期間を七年から十年に延長するとともに、利子補給により実質無利子と する「IoT支援特別資金」を創設し、生産性向上や新たな付加価値の創造のためのIoTを活用した設備投資等を支援してまいります。
 また、前年度に引き続き「機械要素技術展」に出展するとともに、愛知県でトヨタ自動車やその関連企業との展示商談会を開催するなど、県内中小企業等の販 路拡大を図ってまいります。
 伝統工芸につきましては、北陸三県の伝統工芸品展を開催するほか、製作体験を通じた伝統工芸の魅力発信や海外でのPRなどを支援してまいります。

(環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進)
 海外ビジネス展開の促進につきましては、本県の優れたものづくり技術を国内外へ発信するため、富山産業展示館(テクノホール)の新展示場の十月開館にあ わせ、ものづくり総合見本市を開催するほか、インドやミャンマーへ経済訪問団を派遣するとともに、タイとのビジネス交流会議を本県で開催することとしてお ります。

(人材の確保・育成)
 産業を支える人材の確保・育成につきましては、引き続き地域創生人材育成事業を着実に推進し、人手不足分野の雇用型訓練などを通じて人材の発掘・定着に 努めてまいります。また、外国人技能実習制度の見直しでより高度な技能の習得が可能となったことから、制度の周知を図るとともに、企業ニーズ等をふまえ、 優良な技能実習生の育成を支援してまいります。さらに、新たに県内のホテル・旅館が受け入れる外国のインターンシップ学生に対して、日本語研修などを実施 することとしております。

(農林水産業の振興)
 農業の振興につきましては、国の米政策の見直しを見据え、本年度、各JAで策定した地域農業の成長産業化戦略に基づき、需要に応じた米の生産や水田フル 活用を推進するため、業務用米の新たな需要先の獲得や大豆の生産性向上などを支援してまいります。また、富山米の新品種については、専門家等からなる富山 米新品種戦略推進会議でのご意見等もふまえ、先般、最も品質と食味が優れる一系統を選抜しましたが、今後、新品種にふさわしい名称を決定の上、新たなブラ ンドとして県内や首都圏等において積極的にPRするとともに、栽培技術の確立に向けた取組みを進めてまいります。
 食のとやまブランドにつきましては、販売促進やブランド力向上のための新たな戦略を策定し、県外のバイヤーや県内の生産者、流通業者、料理人など食の関 係者が一堂に会する商談会を開催するほか、県産食材を活用したイタリア料理のイベントを実施することとしております。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、先般、香港貿易発展局と貿易・経済協力の促進のための覚書を締結したところであり、「香港フードエキスポ」 への出展や、あわせて実施するPR・商談会等を通じて、販路拡大を積極的に推進してまいります。
 中山間地域の振興につきましては、農地中間管理事業を活用した担い手の確保や地域特産作物等の導入を支援するほか、イノシシによる農作物被害の防止に向 け、広域的な被害防止対策方針を策定するとともに、地域実践リーダーの育成や耐雪型侵入防止柵の効果的な整備などを支援してまいります。
林業につきましては、県産材の利用を促進するため、基本計画の策定に取り組むとともに、公共施設等の木造化や木製品の導入等を支援してまいります。
 水産業につきましては、ブリの回遊経路の解明に向けた調査や、キジハタやアカムツの生産技術の開発等に積極的に取り組むなど、つくり育てる漁業を推進し てまいります。

(富山湾の国際的なブランド化)
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、「富山湾岸サイクリング二〇一七」の開催やサイクリングモニターツアーの実施、自転車専用道の整備を進める とともに、観光遊覧船やヨット等を活用した魅力体験イベントを開催するなど、魅力の向上や発信に取り組んでまいります。また、新湊マリーナにおいて船舶保 管施設の整備を進めるとともに、自家用船舶の誘致に向け、レンタルボートを試験導入するなど、「世界で最も美しい富山湾」のブランドを活用する取組みを幅 広く推進してまいります。

(観光の振興)
 観光の振興につきましては、「立山黒部の保全と利用を考える検討会」において提案されたプロジェクトの調査分析や課題の検討を進めるとともに、「立山黒 部」の世界ブランド化や富山県DMOによる観光地域づくりを推進するため、スイスなどに調査団を派遣することとしております。また、産業観光の魅力を発信 するウェブサイトの開設や、本県の魅力的な美術館・博物館を活用した観光商品の造成等に取り組むなど、本県の魅力を積極的にPRしてまいります。さらに、 県内ロケ映画を活用したPRを行うとともに、岐阜県等と連携し、両県を周遊するコースの共同プロモーションや旅行商品の造成などに取り組んでまいります。
 国際観光の推進につきましては、航空会社と連携した中国や東南アジアの現地旅行会社の招へいや、欧米等での観光説明会の開催などを行うとともに、「ミ シュラン・グリーンガイド」のウェブサイトを活用するなど、さらなる誘客を促進してまいります。

(賑わいのあるまちづくりの促進)
 中心市街地の活性化につきましては、今月、高岡駅前東地区の市街地再開発事業が竣工したところであり、引き続き、富山市桜町一丁目や総曲輪三丁目地区等 の市街地再開発事業について助成するなど認定中心市街地への支援を行ってまいります。さらに、若者や女性等のまちなかでの開業促進のため、空き店舗等を共 有して使うオフィスの整備への支援や、商店街の店舗での若者の職業体験の実施に取り組んでまいります。

(陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等)
 北陸新幹線につきましては、昨年十二月に与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて、敦賀・大阪間のルートが本県の多くの県民が望ましいと考え る「小浜京都ルート」に決定されました。また、これを受けて、平成二十九年度政府予算案において、事業費が増額されるとともに、詳細なルートや駅の位置を 定めるための調査費が計上されました。改めて、政府・与党の関係者のご尽力に敬意を表する次第であります。
 県としては、金沢・敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業はもとより、敦賀・大阪間の必要な整備財源を確保し、北海道新幹線・札幌開業(平成四十二 年度末)頃までの大阪までの全線開業をめざすとともに、地方負担の軽減、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも、沿線府県などと連携 し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、引き続き、経営安定基金の活用により運賃水準の抑制を図るとともに、新型車両の前倒し整備や高岡‐西高岡間の新駅設 置工事など、経営の安定化と利用促進が図られるよう支援してまいります。また、城端線・氷見線や万葉線の活性化に向け、沿線市等が取り組む利用促進事業に 対して助成してまいります。
 道路の整備につきましては、来月十九日に県道魚津生地入善線の立野生地バイパスが供用開始する予定であり、また、新年度早々に東海北陸自動車道の付加車 線の設置工事が着手される見込みです。今後とも、国道四十一号大沢野富山南道路や県道高岡環状線など、県内道路網の整備に取り組んでまいります。
日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、伏木地区における二十万トン超級の大型クルーズ客船に対応した万葉岸壁の整備や、新湊地区におけ るクレーンの更新など港湾機能の充実を図るほか、新たに小口貨物を混載で輸出入する事業者等を支援するなど、一層の集荷促進、物流の活性化に努めてまいり ます。また、国内外の船会社、旅行会社に対しクルーズ船の誘致に向け積極的に働きかけてまいります。
 富山きときと空港につきましては、富山-羽田便の一層の利用促進を図るため、空港サポーターズクラブについて新たに個人会員の募集を開始するなどのほ か、乗継便を利用した白馬方面へのスキー客向けの旅行商品造成を支援することとしております。また、三月中旬には、沖縄との相互チャーター便が運航される こととなりました。引き続き国際路線も含めた既存路線の拡充などに取り組んでまいります。

 (三) 「未来とやま」の重点政策
 つぎに、「未来とやま」の重点政策について申しあげます。

(教育の振興)
 教育の振興につきましては、現在、教育委員会において富山県教育振興基本計画の改定を進めており、先般開催した策定委員会での意見等をふまえた、本県な らではの質の高い教育をめざした実効性のある計画となるよう、新年度早々に総合教育会議において審議・協議を行うこととしております。

(学校教育の充実等)
 学校教育につきましては、今年度、小学校三年生で三十五人学級を選択した学校においては、四年生進級時にも継続できるよう制度を拡充するとともに、小学 校において、全国一の配置率である英語専科教員をさらに拡充してまいります。
 いじめ、不登校等対策については、小中連携型スクールカウンセラーの拡充やスクールソーシャルワーカーの派遣等により、相談体制の一層の充実を図り、未 然防止と早期対応に努めてまいります。
県立学校整備のあり方等につきましては、総合教育会議において、これまで三回にわたり市町村や経済界等の有識者の方々からご意見をいただいたところであ り、今後とも、適切かつ丁寧に議論を進めてまいります。
 県立高校については、老朽化した中央農業高校の寄宿舎の改築に向けた設計を行うほか、高岡高校のグラウンド改修や魚津工業高校のテニスコートの整備など を進めてまいります。また、ICT教育の充実に向けて、タブレット端末や無線LAN環境を整備し、ICT機器を活用した効果的な授業を推進してまいりま す。
県立大学につきましては、本年四月の医薬品工学科の新設等による入学定員の増員や平成三十年四月の知能ロボット工学科の設置などに対応するため、入学試験 会場の増設など学生募集を強化するとともに、新校舎の建設に着手することとしております。
 私立学校の振興につきましては、引き続き、私立学校の運営費授業料等の減免や特色ある教育への取組みに助成するとともに、新たに、私立幼稚園の教諭の処 遇改善に対し支援してまいります。
 
(子育て支援、少子化対策)
 子育て支援・少子化対策につきましては、保育士等の二パーセント相当の処遇改善や、技能・経験を積んだ場合の追加的な改善、キャリアアップのために必要 な研修の実施など、保育人材の確保に努めるとともに、児童相談所の児童福祉司を増員することとしております。また、子育て家庭向けの意識調査を行うほか、 病児保育の充実のため、市町村が行う施設整備に対し支援することとしております。さらに、ひとり親家庭の経済的負担の軽減を図るため、市町村が行う放課後 児童クラブ等の利用料助成に対し支援してまいります。

(国際交流の推進)
 国際交流につきましては、ロシア・沿海地方との友好提携二十五周年を記念して、友好訪問団の派遣などを行うとともに、インド・アンドラプラデシュ州との 交流を推進するため、実務協議団の派遣や県内高等教育機関と連携した短期留学生の受入れなどを行うこととしております。また、ブラジル・サンパウロ州の第 三アリアンサ入植九十周年を記念し、南米訪問団を派遣します。

(芸術文化の振興)
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、来月二十五日にはアトリエやレストラン、カフェなどを、また、四月二十九日には遊具が設置される 屋上庭園「オノマトペの屋上」を一部オープンすることとしております。今後、八月二十六日の全面開館に向け、記念企画展等の準備や、美術品購入の検討を進 めるとともに、日本橋とやま館や富岩運河環水公園でのイベント等と連携した情報発信に積極的に取り組んでまいります。
 本年秋に本県で開催する「国際北陸工芸サミット(仮称)」につきましては、国や石川県、福井県、関係市町村、関係団体等とともに、北陸の工芸の魅力を国 内外に発信するとともに、芸術文化の振興、人材育成、産業振興などにもつなげてまいります。
 高志の国文学館につきましては、開館五周年記念事業を実施するほか、大伴家持生誕一三〇〇年に向け、企画展や県内外でのシンポジウムの開催、「大伴家持 文学賞(仮称)」の創設等を行い、越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 利賀芸術公園につきましては、南砺市の「TOGA国際芸術村構想」と連携し、利賀サマーシーズンの開催や、舞台芸術の未来を担う人材育成等を支援するほ か、新たに広い視野をもった文化的人材を育成するための「利賀塾(仮称)」を開講するなど、アジアを代表する舞台芸術拠点づくりを推進してまいります。
 世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、立山砂防の歴史や意義等をわかりやすく解説したアニメを制作するとともに、東京で国際シンポジウムを 開催するほか、平成三十年に富山県で開催される国際防災学会での発表に向けた調査・研究などを行い、立山砂防の顕著な普遍的価値を世界に向けPRしてまい ります。また、高岡御車山祭や魚津のタテモン行事、城端神明宮祭の曳山行事について、ユネスコ無形文化遺産代表一覧表への記載が決定しましたが、今後、五 月に南砺市城端で開催予定の全国大会の支援を行うなど、本県の誇る曳山の魅力を発信してまいります。

(森づくり)
 森づくりにつきましては、新たな森づくりプランに基づき、水と緑の森づくり税を活用し、里山林整備や優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の普及をさらに促進するとともに、海岸林での重点的な松くい虫被害対策や子どもたちへの木育の推進などに積極的に取り組むこととしております。
 五月二十八日に開催する「第六十八回全国植樹祭富山大会」につきましては、主会場となる魚津桃山運動公園での式典行事や、あわせて七箇所の会場で植樹行 事を行うなど、森づくりと海づくりを一体として、豊かな自然を守り育てる県民の活発な活動を全国に発信することとしており、準備に万全を期してまいりま す。

(四) 「安心とやま」の重点政策
 つぎに、「安心とやま」の重点政策について申しあげます。

(医療の充実等)
 医療の充実につきましては、今年度中に策定する「地域医療構想」に基づいて医療機能の分化・連携を促進するため、一般病床等から回復期機能病床への転換 に向けた支援を拡充するほか、歯科保健医療総合センターの整備に対し支援してまいります。
 医師・看護職員の確保対策につきましては、医師の派遣調整等を行う寄附講座を富山大学に設置するとともに、新たな認定看護師教育課程の設置や特定行為に 係る看護師研修を支援してまいります。また、県立大学看護学部の整備については、去る一月に建設工事に着手したほか、教育課程の検討や教員の採用など、平 成三十一年四月の開設に向けた準備を着実に進めてまいります。
 がん対策につきましては、働く世代の女性のがん検診の啓発と患者支援に向け、フォーラムを開催するとともに、効果的な受診勧奨を行う市町村に対し支援し てまいります。

(福祉の充実)
 地域総合福祉については、富山型デイサービスの普及促進など、引き続き地域共生型福祉拠点の整備等に努めてまいります。また、介護職員の処遇改善加算が 適切に実施されるよう助言・指導に努めるとともに、潜在介護福祉士の再就業の促進や介護ボランティア等の養成を推進するなど、福祉・介護人材の確保・定着 に取り組んでまいります。
 高齢者福祉につきましては、認知症の方や家族を支えるため、広域での見守り体制の強化や人材の育成に対し支援するほか、在宅医療におけるIoTの活用や 訪問看護ステーションと病院の連携強化などを図ってまいります。
 障害者福祉につきましては、重症心身障害児者等の支援体制を強化するため、リハビリテーション病院・こども支援センターにおいて、新たに療養介護サービ スを提供することとし、必要な施設改修等を行うほか、短期入所施設での看護師の配置などに対し支援してまいります。

(スポーツの振興)
 スポーツの振興につきましては、「二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックとやま戦略会議」でのご意見もふまえ、日本チームの強化合宿や海外選手団の 事前合宿の本県誘致、全国や世界で活躍できるアスリートの育成、スポーツ環境整備などに取り組んでまいります。また、十月に開催する「富山マラソン二〇一 七」のランナー募集を四月から開始し、国内外からの参加者に富山の魅力を体感していただける大会をめざします。
 さらに、冬季国体スキー競技について、平成三十二年二月の開催を日本体育協会および文部科学省から要請されたところであり、関係市や県スキー連盟等のご 意見もお聞きしながら、開催について前向きに検討を進めてまいります。

(豊かで快適な環境の保全と再生可能エネルギーの導入促進)
 自然環境の保全につきましては、立山・黒部地域において、案内看板や木道などの再整備を実施するとともに、外国人に対応できるナチュラリストの養成、県 民参加による登山道の安全対策等に取り組んでまいります。また、朝日岳においてライチョウの生息数調査を実施するなど、長野県と連携しながらライチョウ保 護活動の充実を図ってまいります。
 食品ロス・食品廃棄物の削減につきましては、有識者や関係団体、市町村等で構成する県民会議を設置し、家庭・事業者における実態把握調査をふまえた検討 を進めるとともに、シンポジウム等の開催、協力事業者の登録、食品ロス削減アイデアの募集・発信、食品残さの飼料への活用など、県民総参加の運動として展 開してまいります。
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、立山温泉地域において、地下の熱分布や地質構造を把握する掘削調査を実施してまいります。

(防災・減災体制の強化)
 防災対策につきましては、先月十六日、南砺市利賀村で発生した土砂災害により、家屋が全半壊したほか、県道が通行止めとなるなどの被害が生じておりま す。被害を受けられた方々に対し、心からお見舞いを申しあげます。県としては、直ちに応急措置を講じるとともに、早期復旧に向けて積極的に取り組んでいる ところであり、今後とも、国や南砺市と連携をとりながら、対策に全力を尽くしてまいります。また、主要活断層による地震被害想定調査や災害時受援体制の構 築に向けた検討を行うとともに、市町村との連携のもと、新たな津波浸水想定をふまえた自主防災組織による住民避難訓練や資機材整備を支援するなど、地域防 災力の向上に努めてまいります。
 弥陀ヶ原周辺の火山対策につきましては、明日開催する火山防災協議会の検討等をふまえ、火山ハザードマップの作成や火山活動の研究支援、防災情報の周 知・啓発など、登山者等の安全対策に取り組んでまいります。
 また、昨年十二月に発生した糸魚川市大規模火災を教訓とし、消防庁消防研究センターとの共同研究を充実するとともに、市町村が行う住宅密集地域での火災 予防や消火体制の構築などに対してモデル的に支援してまいります。さらに、運航開始から二十年以上が経過した消防防災ヘリコプターの更新時期や仕様・装備 等の検討を進めてまいります。
 原子力災害対策につきましては、原子力防災資機材の整備や防災研修の実施を推進するなど、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。

(安全なまちづくり等)
 安全なまちづくりにつきましては、    昨年の交通人身事故発生件数と負傷者数が十六年連続で減少したほか、死者数についても前年より減少したものの、全死者数に占める高齢者の割合は依然高い状 況にあることから、引き続き市町村や関係機関と連携し、訪問指導や交通安全教室の拡充など、高齢者を重点とした総合的な交通死亡事故抑止対策をさらに推進 してまいります。
 さらに、富山南警察署(仮称)の整備に向け、敷地造成工事に係る設計を行うほか、犯罪被害者等の支援について、県犯罪被害者等支援条例の施行をふまえ、 市町村や関係機関とも連携し、県民への啓発やとやま被害者支援センターの体制強化などに取り組むとともに、性犯罪等被害者のためのワンストップ支援セン ターの開設に向け、相談員の養成等を進めてまいります。

 (五) 行財政改革の推進等
  つぎに、行財政改革の推進等について申しあげます。

(行財政改革)
 厳しい財政状況が続くなかで、知事に就任以来、行政改革会議等からの提言などもふまえ、県民の皆さんのご理解を得ながら、徹底した行財政改革を推進して まいりました。
 職員数の適正化については、平成二十六年四月を基準とする新たな定員管理計画に基づき、一般行政部門の職員は、五年間で三パーセント以上の純減を目標と して取り組んでおり、平成二十九年四月までの三年間で六十八人、二.一パーセント、また、平成十六年からの十三年間では九百四十人、二十二.六パーセント を削減する見込みとなりました。また、給与は、職員の協力を得て、臨時的に減額してきたところ、これまでの行革努力により、平成二十七年度で構造的財源不 足が解消されたものの、国・地方とも厳しい財政状況にあることをふまえ、平成二十八年度は経過的な措置として特別職・管理職について臨時的減額を実施しま したが、平成二十九年度において引き続き県財政の健全性の確保が図られたことから、給与の臨時的減額は廃止することとしております。こうした取組みの効果 により一般行政部門の平成二十八年度の職員人件費は、十二年前の平成十六年度に比べ、約八三億円、二十七.七パーセントの削減となる見込みです。
 組織機構については、知事政策局を総合政策局に改組するとともに、総合計画や地方創生などの重要政策の企画立案・調整、少子化対策、女性をはじめ県民の 活躍に係る施策や働き方改革、さらに、国際関係施策、スポーツ振興施策等を総合的・戦略的に推進することとしました。また、観光・地域振興局に総合交通政 策室を移管し、観光・交通・地域振興局へと改組し、立山黒部の世界ブランド化の推進や世界で最も美しい富山湾の活用と保全などの観光振興施策や地域活性化 策と交通関連施策等を一体的・効果的に推進してまいります。
 事務事業等の見直しについては、事業の廃止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約六億八、〇〇〇万円を節減したところでありま す。
 今後とも、行財政改革に積極的に取り組み、適切な行財政運営に努めてまいります。
 
   四  歳入予算の概要

 つぎに、歳入予算のうち、主なものについてご説明申しあげます。
 まず、一般会計において、県税は、国の経済見通しや地方財政計画、税制改正の影響をふまえるとともに、県内企業の収益動向等を勘案して、一、三七〇億円 を、地方交付税は、国の算定方針等をふまえて積算のうえ、一、二八一億円を、それぞれ計上しております。
 国庫支出金は、五五九億円を、県債は、前年度を四九億円下回る六二一億円を、それぞれ計上しております。
 使用料および手数料については、国の基準の改正等に伴い、所要の改定を行うことにしております。
 また、特別会計においては、事業収入の実績等を勘案のうえ所要額を計上しております。

   五  予算以外の議案

 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県再生可能エネルギー発電設備等管理基金条例」など二件を、改正するものとして、「富山県部局設置 条例の一部を改正する条例」など二十二件を提案しております。
 また、条例以外の議案二件のほか、報告案件として、地方自治法第一七九条および同法第  一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

    六  平成二十八年度補正予算案

 つぎに、平成二十八年度補正予算案についてご説明申しあげます。
 国補正予算や土砂災害に迅速かつ適切に対応するため、補正予算案を提案するものであります。
補正予算の規模は、一般会計 八五億三、六九八万円となっております。
 その内容としましては、国交付金を活用した地方創生に向けた拠点整備、国補正予算を活用した地域福祉の充実と教育の振興、防災・減災等に資する社会資本 整備の推進などに要する経費を計上するとともに、年度間の切れ間のない発注により事業効果の早期発現を図るための債務負担行為の追加設定を行っておりま す。
 
 以上をもちまして、平成二十九年度における県政運営の基本方針および今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。
 



                                               
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