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議会日程

平成28年9月定例会 知事の提案理由説 明


 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題等について申しあげます。

 平成二十四年十一月に知事として三期目を担当させていただいてから、早くも三年十か月が経過いたしました。この間、県民の半世紀近い悲願であった北陸新 幹線の昨年三月の開業により「とやま新時代」の新たなスタートを迎えましたが、その開業効果を最大限に活かすための各種施策を強力に推進するとともに、 「元気とやま」づくりを一層進めるため、県議会をはじめ、県民の皆様のご意見をできる限り施策に活かすよう努力し、日々、全力で県政運営を進めてまいりま した。ご指導、ご協力をいただきました議員各位、ご理解とご支援をいただいた県民の皆様に心からお礼を申しあげます。
 今定例県議会は、私の任期が満了する直前の県議会でありますが、当面の課題であるとやまの未来創生に向け、観光振興と定住・半定住の推進、地域経済の活 性化、医療・福祉の充実、社会・生活基盤の整備をはじめ、今後の富山県の発展や県民生活の向上のために必要不可欠な施策を盛り込んだ補正予算案を提出して おりますので、議員各位には、ご理解とご協力、ご指導をお願い申しあげる次第であります。
 また、先月開催されたリオデジャネイロオリンピック競技大会において、本県出身の、柔道女子の田知本遥選手、レスリング女子の登坂絵莉選手のお二人が見 事に金メダルを獲得されました。本県選手によるオリンピック個人種目での金メダル獲得は、夏季、冬季を通じて今大会がはじめてとなる快挙であり、県民を代 表して、心からお祝い申しあげます。
 日頃の精進と鍛錬が実を結び、世界中が注目する大舞台でこのような偉業を成し遂げられたことは、誠に素晴らしく、まさに県民の誇りであり、また、県民は もとより国民の皆さんに多くの勇気と感動、子どもたちに夢と希望を与えていただきました。県としては、来る十二日に、お二人に県民栄誉賞を贈呈し、県民の 皆さんとともにその栄誉を称えることとしております。田知本、登坂両選手には、今後とも、ますますご活躍されることを心からお祈り申しあげます。

一 当面の諸問題について
 つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

 (一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、このところ弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政 策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されます。他方で、海外経済で弱さがみられており、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気が 下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがあり、英国のEU離脱問題など、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要があ ります。
 本県経済につきましては、個人消費は一部に弱い動きがみられるものの、総じて底堅い動きとなっており、設備投資は、伸びが鈍化しているものの、全体とし ては増加しております。雇用情勢は、七月の有効求人倍率が一.六七倍と全国トップクラスの水準が続くなど、景気は、一部に弱さもみられますが、緩やかな回 復基調が続いております。他方で、海外景気の下振れなどによるリスクに留意する必要があります。
 こうしたなか、先月二十四日に国の経済対策に係る補正予算案が閣議決定され、一億総活躍社会の実現の加速や、二十一世紀型のインフラ整備、中小企業・小 規模事業者および地方の支援などに取り組むこととされております。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、「ものづくり産業未来戦略」に基づく最先端ものづくり産業の強化、中小企業の経営支援、雇用の確 保・創出や人材育成など、経済・雇用対策の推進に迅速かつ積極的に取り組んできたところです。
 雇用対策につきましては、引き続き「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」や地域創生人材育成事業を着実に推進し、産業振興と一体となっ た雇用創造、人手不足の分野における雇用型訓練などを通じ、人材の発掘・定着に努めてまいります。
 さらに、公共事業の増額とあわせ、地方創生に意欲的・先駆的に取り組む地域において、道路、橋りょうおよび農業農村・森林整備を重点的に行うための県単 独建設事業を追加するなど、有効需要の創出にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を適時、適切に推進してまいります。

(二) 地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
 地方創生につきましては、本県をはじめ地方から強く要望してきた結果、本年四月に創設された地方創生推進交付金に加え、平成二十八年度国第二次補正予算 案において、未来への投資の基盤となる施設整備等を対象とする「地方創生拠点整備交付金」が盛り込まれたところです。今後、地方の実情に応じた息の長い取 組みを継続的かつ主体的に進めていくため、地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」を拡充・継続するとともに、国交付金の確 保はもとより、さらなる拡充や要件緩和などについて、全国知事会等と連携しながら働きかけてまいります。
 政府関係機関の移転につきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の北陸支部およびアジアトレーニングセンター研修所が本県に設置されるととも に、独立行政法人教員研修センターの県内での研修が行われたところであり、今後、これらを積極的に活用し、本県の医薬品産業のさらなる発展、キャリア教育 の充実などに努めてまいります。
 地方税財源の充実につきましては、六月に閣議決定された「骨太の方針」において、消費税・地方消費税率の引上げを再延期する一方で、平成三十二年度の基 礎的財政収支黒字化の財政健全化目標を堅持するとともに、地方財政について、歳出効率化を含め地方交付税等の地方財政制度の改革を進めるとされているほ か、法人税収は平成二十七年度の国決算において現計予算額を下回るなど、今後、大変厳しい議論が行われることが懸念されます。地方創生・人口減少対策をは じめ地域経済活性化・雇用対策、人づくり、国土強靭化対策など地方の実情に沿ったきめ細かな施策のほか、高齢化の進展に伴う社会保障関係費の自然増分への 対応など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額が十分確保されるよう、引き続き全国知事会と連携して国に働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、今後、地方創生・人口減少対策等に資する新たな税制として、東京一極集中を是正し企業の地方移転を促進する「地方拠点強化税 制」のさらなる拡充や、子育て等に伴う経済的負担の軽減に資する制度の創設などをめざし、県議会をはじめ、県内市町村、全国知事会等とも連携しながら、具 体的な政策提案やその実現に向けた働きかけを行ってまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

 (三) とやまの未来創生について
 まず、とやまの未来創生について申しあげます。
 北陸新幹線の開業から約一年半が経過しましたが、開業前と比べ三倍近い乗車人員を維持するなど、引き続き多くの方々に利用されております。これまで、観 光地等での入込み数の大幅増加や、企業の本社機能等の一部移転、大型商業施設の相次ぐ出店など、県内各地で様々な開業効果が現れておりますが、この効果を 一過性のものにせず、しっかりと持続・深化させるため、国交付金などを活用し、市町村等とも連携しながら県民の知恵とパワーを結集して、「とやま未来創生 戦略」に盛り込まれた結婚・出産・子育ての願いが叶う環境整備、産業振興、若者等の雇用創出、観光振興、県内への移住促進などの施策を積極的に展開してま いります。
 今議会に提出しております補正予算案においては、観光振興と定住・半定住、少子化対策の推進、産業未来戦略の推進と地域経済の活性化、スポーツと芸術・ 文化の振興、空港の利用促進と交通ネットワークの充実、医療・福祉の充実と環境の保全、安心・安全の確保などの施策を進めるとともに、昨年度創設した「県 単独地方創生推進基盤整備事業」をさらに拡充するなど、社会・生活基盤の整備を推進し、とやまの未来創生に向け積極的に取り組んでまいります。
 また、「富山県経済・文化長期ビジョン」については、昨年秋より県内外の有識者からなる懇話会や青年部会などにおいて熱心に議論いただくとともに、タウ ンミーティングでの意見等もふまえ、先般策定したところであり、新幹線開業後の本県の経済、文化やこれらを担う人づくりを中心に、おおむね三十年後の二〇 四五年までを展望し、三つの将来像と九つの展開方向、三十の新たな構想を盛り込んでおります。今後、県民の皆さんとふるさと富山県の新しい未来の構想を共 有し、知恵と力を結集して、新たな成長・飛躍に結びつけ、活力と魅力あふれる県、ひいては日本再生・再興の一翼、一端を担い得る県として、次の世代に継 承・発展させていく確固たる基盤を構築してまいります。

(四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、第四次産業革命の進展をふまえ、去る七月に「IOT活用ビジネス革新研究会」を設置したところであり、今後、国の 支援制度を活用し、「富山型モデル」の調査・研究を進めるとともに、容器や包装等の医薬品関連企業と製薬企業の連携による開発を支援してまいります。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、県内企業のニーズ等をふまえ、地方創生推進交付金等を活用して、ものづくり研究開発センターにおいて、製品 の品質評価を行うための「製品機能評価ラボ(仮称)」を、また、薬事研究所において、新たなバイオ医薬品等の研究開発を支援するための「未来創薬開発支援 分析センター(仮称)」を、さらに、総合デザインセンターにおいて、国内外から若手デザイナー等が集い、連携交流を行うためのデザイン交流創造拠点を、そ れぞれ整備し、県内企業の技術開発や新商品開発等を支援してまいります。また、先月、台湾において、デザイン性に優れた工芸品をPRする企画展やセミナー を開催するとともに、台湾デザインセンターと本県総合デザインセンターとの連携促進に関する覚書を締結し、商品開発面での協力や人材交流を促進することと しております。
 中小企業の振興につきましては、県の融資制度について、新たに「地域再生・創生特別融資」を設け、地域の雇用等を支え、地域活性化につながる事業を引き 継ぐ県内中小企業者を支援することとしております。また、先般、「とやま国際工芸シンポジウム」を開催しましたが、このたび、「国際工芸サミット(仮 称)」の平成二十九年秋の本県での開催が決定したところであり、今後、さらに本県の優れた工芸品の魅力を国内外に発信してまいります。
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、来月、インド・アンドラプラデシュ州に県内企業等からなる訪問団を派遣するとともに、十一 月には、日本と中国東北地方の経済界や自治体の関係者が一堂に会する日中経済協力会議を本県で初めて開催するほか、富山産業展示館(テクノホール)の新展 示場の来年十月開館にあわせて開催予定の「ものづくり総合見本市」の準備などに取り組んでまいります。
 産業を支える人材の確保につきましては、先月、県外に進学した大学生等の参加を得て県内企業バスツアーを実施しましたが、引き続き、県内企業で働く魅力 を発信するセミナーを首都圏で実施するなど、県内への就職を促進してまいります。

 (五) 観光の振興、定住・半定住の推進等について
 つぎに、観光の振興、定住・半定住の推進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、北陸三県、JR等の連携のもと、北陸アフターデスティネーションキャンペーンを来月から展開するとともに、冬の誘客強化を図 るため、首都圏や関西圏のJR駅でのポスター掲出など集中的な観光PRを行ってまいります。また、「立山黒部」のブランド化を一層推進するため、有識者な どからなる検討会を設置し、今後の長期戦略の策定などに取り組んでまいります。さらに、地域の観光産業を支えるホテル・旅館業の活性化を図るため、事業承 継を行う県内事業者による施設の魅力向上への取組みを支援することとしております。
 国際観光の推進につきましては、先月、台湾および香港において観光説明会を開催し、現地旅行会社等に本県の観光資源をアピールするとともに、富山-台北 便の安定運航と増便、香港からの定期便化を見据えたチャーター便の運航などを働きかけたところです。さらに、中国、韓国、台湾等からメディアを招へいし、 冬季の誘客を促進してまいります。
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、去る七月、新湊マリーナにおいて新たな水上桟橋等を供用開始したところであり、引き続き、拡張整備や自家用 船舶の誘致を進めてまいります。また、富山湾の沿岸市町や民間関係団体等とさらなる連携を図り、「世界で最も美しい富山湾」のブランドを活用したサイクリ ングの振興や「タモリカップ」の定期的な誘致などの取組みを積極的に推進してまいります。
 定住・半定住の促進につきましては、「富山くらし・しごと支援センター」におけるきめ細かな相談対応等の充実に加え、首都圏での移住・転職フェアや大阪 でのセミナー、富山の仕事や暮らしを体感するツアーを実施してまいります。また、若者や女性・UIJターンや二地域居住者をまちなかに呼び込むため、空き 店舗等を共有して使うオフィスなどの整備をモデル的に支援してまいります。
 「日本橋とやま館」につきましては、オープンから三か月で入館者数が十一万人を超えるなど、多くの方々に来館いただいております。さらに、来館者への富 山県の魅力のPRを強化するための冊子を作成・配架するなど、今後とも、市町村等と連携しながら、県産品の魅力発信と販路開拓、観光誘客、Uターン、移住 の促進などにつなげてまいります。

(六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 本年の稲の作柄につきましては、八月十五日現在において、「やや良」と見込まれております。県としては、猛暑対策のための追加穂肥や水管理、病害虫防除 の徹底など、きめ細かな対応を指導しており、今後とも適切な刈取りや乾燥調製により高品質で食味の良い富山米の生産に努めてまいります。また、コシヒカリ を超える新品種の開発・育成については、本年度中に品種登録の出願を行うこととしているほか、平成三十年産米からの生産数量目標の配分廃止などの国の米政 策の見直しを見据え、地域ごとの農業成長産業化戦略の策定を支援してまいります。
 食のとやまブランドにつきましては、今後、名古屋市において「越中富山うまいもんフェア」、県内において「越中とやま食の王国フェスタ 秋の陣」を開催することとしております。また、県産「紅ズワイガニ」のブランド化を積極的に進めるほか、今後、首都圏や軽井沢において新鮮で多彩な富山の さかなを一層アピールすることとしております。
 県産の農林水産物等の輸出促進につきましては、先月、香港で開催されたアジア最大級の「フード・エキスポ二〇一六」に県内事業者とともに出展したとこ ろ、多くの商談が行われるとともに、あわせて開催したセミナー等において本県の食や観光の魅力をPRしたところです。また、来月には、シンガポールでの日 本食品見本市に出展する県内事業者を支援してまいります。
 森づくりにつきましては、水と緑の森づくり税の延長・充実や新たな森づくりプランについて、県民への周知を図るため、「とやまの森づくりフェスタ」を今 月十七日に開催することとしております。
来年、魚津市をメイン会場として、五月二十八日に開催することが決定された「全国植樹祭」につきましては、今後、式典行事や会場整備などの準備を鋭意進め るとともに、開催機運の醸成をさらに進めてまいります。

(七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線の敦賀以西の整備促進につきましては、国において敦賀・大阪間の三つの候補ルートの調査が行われ、本年秋頃に与党プロジェクトチーム敦賀・大 阪間整備検討委員会へ報告されることとされております。
 県としては、金沢・敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業はもとより、敦賀までのさらなる前倒し開業を含む早期開業、敦賀・京都・新大阪間のフル規 格での整備方針およびルートの平成二十八年中の決定、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも、沿線府県などと連携し、国会議員や県議 会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府等に強力に働きかけてまいります。
 また、北陸新幹線新高岡駅などの利用促進を図るため、新たに地元市町村が行う取組みに対し支援してまいります。
 地域公共交通の活性化につきましては、城端線・氷見線や万葉線の活性化に向け、地元市と連携して、ケーブルテレビを活用した魅力発信に努めてまいりま す。
 あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社においてイベント列車の運行を開始するとともに、高岡駅-西高岡駅間の新駅設置工事に着手することとし ており、県としても、引き続き必要な支援を行ってまいります。
 また、既存の広域交通ネットワークを活かし、広域的なまちづくりを進める観点から、県内の開発予定地等の利活用について調査・検討してまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新規貨物の需要創出を図るため、荷主企業等を対象とした利用促進セミナーや視察会を開催したと ころであり、今後とも、一層の集荷促進、物流の活性化に努めてまいります。
 道路の整備につきましては、先月二十五日、東海北陸自動車道の付加車線設置箇所として、県内二区間、延長約十キロメートルが決定されたところです。引き 続き、早期の全線四車線化に向け、積極的に取り組んでまいります。また、能越自動車道については、県道路公社が管理する区間について、有識者などからなる 検討会を設置し、福岡本線料金所のあり方も含めた利便性向上対策の検討を進めてまいります。
さらに、利賀ダムについては、先月二十五日に事業を継続するとの国の対応方針が決定されたところであり、今後、関係市と連携し、早期の完成を働きかけてま いります。
 富山きときと空港につきましては、先月、チャイナエアラインに直接、富山-台北便の増便要請、協議を行った結果、来年の夏季ダイヤのピークシーズンに便 数の大幅増を検討するなどの回答を得たところです。また、富山-ソウル便が、十月末にアシアナ航空からエアソウルへ移管され、LCCによる季節運航とされ たことから、今後、関係機関と連携し利用促進に積極的に取り組み、通年運航に向けて働きかけてまいります。
 富山-羽田便については、今般の冬季ダイヤにおいて、利便性の向上を図るための発着時刻の見直しが行われたところです。また、七月に沖縄チャーター便が 運航されましたが、今後とも、県内ニーズ等をふまえ、国際路線も含めた既存路線の維持・拡充やチャーター便の誘致などに取り組んでまいります。さらに、空 港の駐車場の安全性・利便性の向上や近接する総合体育センターとの相互利用の促進などに向けた施設整備を進めてまいります。

(八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、病児保育施設の整備などに支援するほか、三世代同居等の子育て世帯に対し、実質無利子とした住みよい家づくり資 金の融資枠を大幅に拡充することとしております。
 教育の振興につきましては、教育振興基本計画について、有識者会議での意見等をふまえ、教育委員会とも連携し、本県ならではの質の高い教育をめざし改定 を行ってまいります。
 学校教育については、児童生徒のインターネットによるトラブルの防止に向け、検討委員会での議論を進めるとともに、新たに生徒が主体となった実効性ある ルールづくりを行うモデル事業に取り組んでまいります。
 芸術文化の振興につきましては、まず、高志の国文学館について、去る七月三日に開館以来四年で入館者が五十万人に達したところであり、今後、大伴家持生 誕一三〇〇年に向け、中学生向けの「平成の越中万葉」や「家持シンポジウム」の開催を行うほか、常設展示室をリニューアルするなど新たな魅力を創出してま いります。
 また、七月末から本県で開催された「とやま世界こども舞台芸術祭二〇一六」では、世界二十四の国と地域の子どもたちによる素晴らしい公演が披露され、国 際色豊かで多彩な舞台芸術が国内外に発信されたところです。
 利賀芸術公園については、先月から今月にかけて、世界第一線の演出家などによる舞台芸術公演「利賀サマー・シーズン二〇一六」が開催されました。今後と も、南砺市やTOGAアジア・アーツ・センター支援委員会の皆様と連携しながら、必要な施設改修などを進めてまいります。
 富山県美術館につきましては、平成二十九年八月二十六日に全面開館することとしており、今後、建設工事を着実に進めるとともに、開館記念展の準備や県内 外でのPRを積極的に行ってまいります。
 高岡御車山祭や魚津のタテモン行事、城端神明宮祭の曳山行事のユネスコ無形文化遺産登録につきましては、十一月に開催されるユネスコ政府間委員会におい て審議されることとなっており、今後、関係市とも連携し、本県が誇る曳山の魅力を県内外に発信してまいります。
 スポーツの振興につきましては、七月に設置した「二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックとやま戦略会議」において、四年後を見据え、競技力の向上な ど本県スポーツの振興方策を検討、推進するほか、総合体育センターにおいて、一部設備等のリニューアルや新たにサイクル・ステーション機能の整備を進めま す。また、先月「世界少年野球大会富山大会」が開催され、世界十五の国と地域の少年少女が野球や交流行事を通じ親善の輪を広げたところです。

(九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、県立中央病院において、今月四日、ロボット手術など先進的な手術を行う「低侵襲手術センター」や特定集中治療室(スーパー ICU)などを備えた先端医療棟が竣工したところであり、今後、がん医療・高度急性期医療の拠点として最先端の医療を提供してまいります。また、病床の機 能分化・連携については、新たに、急性期の病床から緩和ケア病床へ転換する病院を支援してまいります。
 県立大学看護学部の整備につきましては、平成三十一年四月の開設に向け、施設整備を進めるとともに、引き続き、必要な教員の確保などに努めてまいりま す。
 高齢者福祉につきましては、平成三十年に本県で開催される全国健康福祉祭に向け、七月の実行委員会において基本構想などを決定したところであり、今後、 市町村や競技団体と連携し、魅力ある大会となるよう準備を進めてまいります。
 障害者福祉につきましては、障害者団体と連携し、障害者の人権や尊厳についてメッセージを発信する県民大会を開催することとしております。
 健康づくりにつきましては、糖尿病の重症化を予防するためのプログラムを策定するとともに、市町村の保健指導体制への支援や県民への普及啓発を行ってま いります。
 環境の保全につきましては、去る五月のG7富山環境大臣会合において採択された「富山物質循環フレームワーク」をふまえ、食品ロス・食品廃棄物の削減に 向けて有識者、食品関連事業者や消費者の関係団体、市町村等で構成する検討会を設置し、家庭や事業者における実態把握調査を行い、具体的な削減方策等を検 討してまいります。また、中央植物園において、英国の植物園との交流を記念した企画展を開催するとともに、共同研究や交流をさらに進め、生物多様性の保全 の取組みを促進してまいります。
 再生可能エネルギーにつきましては、先月、県内外の有識者による再生可能エネルギー等推進会議を開催したところであり、今後、本県における地熱発電等の 新たなエネルギー利用のあり方や、中長期的な事業展開について検討するなど、その導入を促進してまいります。

 (十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、先月、砺波市、小矢部市、南砺市において、熊本地震の教訓などをふまえ、大規模な地震や局地的な豪雨を想定した総合防災訓練を 市町村や関係機関と連携して実施しました。また、今月二十三日から滑川市および富山市において、中部ブロック七県の緊急消防援助隊による合同訓練を実施す ることとしております。さらに、住宅の耐震化等を呼びかける啓発番組の制作やフォーラムを行うほか、主要活断層による地震被害想定調査を実施するなど、地 震防災態勢の強化を図ってまいります。
 また、出火率が二十五年連続全国最小となったことを記念して、先般、県の防火推進大会にあわせ、消防庁と県消防協会等とともに地域防災力充実強化大会 を、多数の消防関係者の参加のもと開催したところです。平成三十年には全国消防操法大会の県広域消防防災センターでの開催が内定したところであり、今後、 主催の消防庁と日本消防協会をはじめ、県消防協会、富山市、県内消防本部、消防団と連携し支援してまいります。
 原子力災害対策につきましては、昨年度に引き続き、石川県と合同で、氷見市等において原子力防災訓練を実施するなど、今後とも、県民の安全・安心の確保 に万全を期してまいります。
 交通安全につきましては、交通事故による死者数は、高齢者を中心に昨年同様、高水準で推移していることから、引き続き市町村や関係機関と連携し、高齢者 を重点とした総合的な交通死亡事故抑止対策を推進してまいります。
 また、特殊詐欺につきましては、特に近年、還付金詐欺の被害が著しいことから、無人の現金自動預け払い機における注意喚起など、引き続き、官民一体の予 防活動を進めてまいります。

   二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第九十六号から第九十九号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
 補正予算の規模は、
一般会計   九七億五、三六九万円
特別会計    三億一、九〇〇万円
となっております。
 まず、一般会計におきましては、観光振興や定住・半定住、少子化対策の推進に向けた事業の実施などに要する経費を追加しております。また、平成   二 十七年度の決算は約七億二千万円余の黒字となり、この決算剰余金のうち四億円を財政調整基金および県債管理基金に積み立てることとしております。
特別会計におきましては、林業振興・有峰森林特別会計など二会計について所要の補正を行うものであり、企業会計におきましては、病院事業会計について債務 負担行為の追加を行うものであります。
 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県障害者相談センター条例」を、改正するものとして、「富山県子育て支援対策臨時特例基金条例の一 部を改正する条例」など二件を提案しております。
条例以外の議案としましては、富山県美術館の指定管理者の指定に関する件など二件を提案するとともに、平成二十七年度歳入歳出決算および平成二十七年度企 業会計決算五件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十七年度継続費精算報告書などについて報告して おります。また、平成二十七年度決算に基づく健全化判断比率および資金不足比率について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の 経営状況に関する説明書などを提出しております。
 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


                                               
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