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議会日程

平成28年6月定例会 知事の提案理由説明


  は  じ  め  に

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。
 去る四月、熊本地震が発生しました。不幸にして亡くなられた方々とそのご遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、今なお避難生活を余儀なくされて いる方々をはじめ被害を受けられました多くの方々に心からお見舞い申しあげます。  
県としましては、地震発生後直ちに県警察広域緊急援助隊、災害派遣精神医療チーム(DPAT)などを派遣し、その後も市町村や関係機関と連携しながら、医 療救護班、保健師等の職員の派遣や救援物資の提供など、様々な支援活動を行っております。今後とも、一日も早い生活の安定と復興をお祈り申しあげますとと もに、できる限りの支援に努めてまいります。

一 当面の諸問題について
 つぎに、当面の諸問題について申しあげます。
 
(一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、このところ弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政 策 の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されます。他方で、海外経済で弱さがみられており、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気が下 振れし、我が国の景気が下押しされるリスクが存在するなか、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。また、熊本 地震の経済に与える影響に十分留意する必要があります。
 本県経済につきましては、生産はこのところ横ばいで、個人消費は一部に弱い動きがみられるものの、総じて底堅い動きとなっており、雇用情勢は、四月の有 効 求人倍率が一.六三倍と二十三年ぶりの高い水準となるなど、景気は、一部に弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。
こうしたなか、去る一日、安倍総理大臣が、世界的な需要の低迷、成長の減速による景気悪化のリスクに備え内需を腰折れさせないよう、あらゆる政策を総動員 するとして、平成二十九年四月に予定されていた消費税・地方消費税率の十パーセントへの引上げを二年半再延期することを表明されたところです。今後、子ど も・子育て支援、医療・介護等の社会保障の充実に十分配慮し、地域経済の活性化に向けた総合的かつ積極的な経済対策を実施することなどについて、全国知事 会等と連携しながら国に対し求めてまいります。
また、国の成長戦略である「日本再興戦略」が先般改訂され、GDP六〇〇兆円をめざし、新たな有望成長市場の戦略的創出、人口減少等を克服する生産性革 命、人材強化の課題に向けさらなる改革を進めるほか、「一億総活躍プラン」において、強い経済、子育て支援、社会保障の新しい三本の矢に加え、横断的課題 である働き方改革、生産性の向上にも取り組むこととされました。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努めており、平成二十八年度当初予算においては、人件 費 の抑制や新幹線負担金の減等を除き前年度比一.〇パーセントの増とするとともに、国の補正予算を活用した県補正予算の編成などにより、地方創生加速化事業 の実施、医療・介護・子育て支援等の充実、防災・減災等に資する社会資本整備の推進などに積極的に取り組んでいるところです。
 また、県の融資制度については、新たに「地方創生推進資金」を創設し、県外企業の県内への移転・進出や県内企業の本社機能等の強化などを支援するととも に、「設備投資促進資金」の金利引下げ措置の拡充・延長を行うなど、引き続き円滑な資金供給に努めております。
 雇用対策につきましては、今春の本県高校卒業者の就職率が九十九.九五パーセントと、昨年に引き続き全国第一位となるなど、これまでの取組みの成果が顕 著 に現れてきております。今後とも、「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」や地域創生人材育成事業を着実に推進し、産業振興と一体となった 雇用創造、人手不足の分野における雇用型訓練などを通じ、人材の発掘・定着に努めてまいります。

(二) 地方創生、地方税財源の確保等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の確保等について申しあげます。
 地方創生につきましては、国において「まち・ひと・しごと創生基本方針   二〇一六」がとりまとめられ、地方創生の本格的な「事業展開」のため、地域 特 性に応じた戦略の推進等を図るとされたところです。今後、地方創生を深化させ、地方が継続的かつ主体的な取組みを進めていくため、出生率の向上に資する施 策、地方への人の流れをつくる施策等に充てるための地方創生推進交付金の拡充などについて、全国知事会等と連携しながら積極的に働きかけてまいります。
 政府関係機関の移転につきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の北陸支部の本県への設置や、国立医薬品食品衛生研究所と県薬事研究所との共同 研 究、独立行政法人教員研修センターの本県での研修がそれぞれ実現する運びとなるなど、本県から提案したすべてについて一定の実効性ある成果が得られたとこ ろです。この間、積極的にお力添えをいただいた国会議員や県議会議員の方々をはじめ、関係の皆様に深く感謝申しあげます。今後とも、本県の特色・強みを活 かし、医薬品産業のさらなる発展、キャリア教育の充実などに努めてまいります。
 地方税財源の充実につきましては、先般閣議決定された「骨太の方針」において、消費税・地方消費税率の引上げを再延期する一方で、平成三十二年度の基礎 的 財政収支黒字化の財政健全化目標を堅持することとされるとともに、 「六〇〇兆円経済の実現」に向け、成長と分配の好循環の実現や経済・財政一体改革の着 実な推進などが盛り込まれたところです。地方財政については、歳出効率化を含め地方交付税等の地方財政制度の改革を進めるとされているなど、今後、大変厳 しい議論が行われることが懸念されます。地方創生・人口減少対策をはじめ地域経済活性化・雇用対策、人づくり、国土強靭化対策など地方の実情に沿ったきめ 細かな施策のほか、高齢化の進展に伴い増嵩が見込まれる社会保障関係費の自然増分への対応など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額が十分確保さ れるよう、引き続き国に働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、今般、消費税・地方消費税率の引上げの再延期が表明されましたが、平成三十一年十月の引上げの際には、二十八年度税制改正にお い て講じられた税源の偏在是正措置を確実に実施することなどを国に対して求めるとともに、子育て等に伴う経済的負担の軽減などの地方創生、人口減少対策に資 する税制や、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系が構築されるよう、県議会、市町村をはじめ全国知事会等とも連携しながら、その実現に向け働 きかけてまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) とやまの未来創生について
 まず、とやまの未来創生について申しあげます。
 北陸新幹線の開業から一年が経過し、上越妙高-糸魚川間の乗車人員が開業前と比べ約三倍となり、去る四月十三日には利用者数が一千万人を超えるなど、大 変 多くの方々に利用されております。また、これらの流動量の増加や開業を契機とした企業立地等による県内経済への波及効果が四百二十一億円に上ると算定され ました。県としては、この新幹線の開業効果を一過性のものにせず、しっかりと持続・深化させ、観光振興や産業の活性化、新たな企業誘致、定住・半定住など を積極的に推進し、とやまの未来創生につなげてまいります。
 こうしたなか、昨年十月に策定した「とやま未来創生戦略」について、県議会をはじめ、タウンミーティングや「とやま未来創造県民会議」等でのご意見、国 の 動向などもふまえてさらに検討を重ね、去る三月に改訂を行ったところです。今後、各般の取組み状況の評価・検証を行うとともに、本県など地方からの強い要 望を受け創設された地方創生推進交付金などを活用し、市町村等とも連携しながら県民の知恵とパワーを結集して、積極的に戦略を推進してまいります。
 また、本県の十年先、二十年先、あるいは三十年先を見据えた「富山県経済・文化長期ビジョン」については、去る四月の懇話会において、青年部会での協議 結 果もふまえ、めざすべき将来像とその実現に向けた施策の展開方向などについて議論いただいたところです。今後、県議会はもとより幅広い県民のご意見を伺い ながら、本年夏頃までの策定に向け、鋭意取り組んでまいります。

(四) 産業振興・地域活性化等について
 つぎに、産業振興・地域活性化等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、県内企業間での取引を循環させる仕組みの構築や、工業技術センターなどの機能強化を図るため、有識者等による検討 会 を設置するほか、欧米等での第四次産業革命の進行などをふまえ、県内企業と連携し、「IoT」の導入促進などに向けた「富山型モデル」の調査・研究を進め てまいります。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、総合デザインセンターに設置した3Dプリンターなどを活用しながら、デザイン性に優れた商品開発を支援する と ともに、製薬企業のニーズと容器・包装など医薬品関連企業の技術シーズの発掘、調査などにより、本県の医薬品関連産業の一層の活性化を図ってまいります。
中小企業の振興につきましては、今月、東京で開催される日本最大の機械・加工技術の見本市に富山県ブースを設け、県内企業の販路開拓を支援することとして おります。また、伝統工芸については、去る四月からミラノのトリエンナーレ美術館における企画展に出展しており、引き続き本県伝統工芸品の海外への販路拡 大に取り組むほか、高度な伝統技術の継承や人材の確保・育成を支援してまいります。
 企業立地の推進につきましては、平成二十八年度税制改正でさらに拡充された「地方拠点強化税制」について、地方移転・拠点強化促進計画に基づき、これま で 七社八件の施設整備計画の認定を行ったところです。今後とも、首都圏等からの本社機能の一部移転や研究施設の移転・集約等を推進するとともに、ビッグデー タの分析をもとに本県企業と関わりが深い企業を抽出し、重点的な企業誘致活動を展開してまいります。
 富山産業展示館(テクノホール)につきましては、先般、新展示場の増築工事に着手したところであり、来年秋頃の開館をめざして整備を進めてまいります。
 中心市街地の活性化につきましては、先月、富山市総曲輪西地区の市街地再開発事業が竣工したところであり、引き続き、桜町一丁目や高岡駅前東地区等の事 業 について支援してまいります。

(五) 観光の振興、定住・半定住の推進等について
 つぎに、観光の振興、定住・半定住の推進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、新たに策定した「富山県観光振興戦略プラン」に基づき、戦略的な観光地域づくりを推進するため、県観光連盟を「日本版 DMO」として機能強化し、旅行者データの収集・分析、マーケティング、着地型旅行商品の造成販売、プロモーションなどに取り組んでまいります。
 国際観光の推進につきましては、引き続き、富山-台北便等を利用した台湾や東南アジアなどからの年間を通じた誘客を促進するため、台湾等での観光説明会 の開催、東南アジアからのメディアや旅行会社の招へいを行うとともに、今般の「ミシュランガイド富山・石川(金沢)二〇一六特別版」の発刊なども契機とし て、本県の食や食文化の魅力を一層磨き上げ発信し、欧米等からの誘客にも積極的に活かしてまいります。
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、昨年に引き続き、国内最大規模のヨットレース「タモリカップ富山大会」が来月十七日に開催されるほか、二十 四日には「富山湾岸サイクリング」を開催することとしており、県内沿岸市町、民間関係団体と連携しながら、富山湾と沿岸地域の魅力発信に努めてまいりま す。また、新湊マリーナにおいて船舶保管施設やクラブハウスの整備を進めるとともに、県外の船舶所有者を対象とした誘致ツアーを行うなど、「世界で最も美 しい富山湾」のブランドを活用する取組みを幅広く推進してまいります。
 定住・半定住の促進につきましては、去る四月に、移住希望者等に対して協力事業者が各種割引、特典を提供する「とやま移住応援団」制度を開始したほか、 新 たに首都圏において、北陸三県の連携による移住セミナーを開催するなど、本県への定住を一層促進してまいります。
 一昨日開館した「日本橋とやま館」につきましては、初日から多くの方々にご来館いただき、大変な賑わいを見せております。今後とも、物販、飲食、観光・ 定住・UIJターン、交流・イベントなどの多彩な機能を総合的に活かし、市町村等とも連携しながら、館のコンセプトである「富山の日常の上質なライフスタ イル」を発信し、県産品の魅力の情報発信や販路開拓はもとより、観光誘客やUターン、移住の促進などにつなげてまいります。

(六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 水田農業につきましては、高品質で食味が良い米づくりのための技術対策の徹底や、コシヒカリを超える新品種の育成を進めることにより、富山米の競争力の 強 化を図るとともに、平成三十年産米からの生産数量目標の配分廃止などの国の米政策の見直しを見据え、去る四月に森山農林水産大臣に対し、経営所得安定対策 等の国予算の確保・充実などについて直接要請したところです。
 農業の担い手の育成につきましては、去る三月に「とやま農業未来カレッジ」における通年研修の第一期生が卒業し、本県農業の担い手としての第一歩を踏み 出 したほか、四月からは第二期生十四名を迎え研修を行っております。
 農業の成長産業化につきましては、地域の特性や需要動向などをふまえた各地域ごとの戦略の策定や、意欲ある担い手の規模拡大への取組み、園芸の一億円産 地 づくりのさらなる拡大・発展に向けた機械整備や畜産の地域連携による経営基盤強化のための施設整備などを支援するほか、農地集積の加速化や高収益作物の導 入を図るため、ほ場の大区画化などの農業基盤整備を推進してまいります。
 県産の農林水産物等の輸出促進につきましては、新たに外部の専門家も含めたワーキンググループを設置し、品目別の輸出促進方針等について検討を進めるほ か、事業者向けセミナーを開催することとしております。また、八月に香港で開催されるアジア最大級の国際食品見本市「フードエキスポ二〇一六」に生産者や 食品加工事業者とともに出展するなど、海外での販路開拓に努めてまいります。
 森づくりにつきましては、水と緑の森づくり会議での議論や、タウンミーティングなどでの幅広い県民・企業のご意見をふまえ、新たな森づくりプランを策定 し、里山林整備等の拡充や優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の県内への普及促進に加え、海岸林の保全・整備などの課題にも対応することとしており、これらの事業に必要な水と緑の森づくり税の延長と税額の 一部引上げを行う条例案を今議会に提案しております。
 「全国植樹祭」につきましては、来年春の開催に向け、先月、会場となる魚津桃山運動公園において一年前プレ大会を開催するとともに、昨日、長野大会にお い て、次期開催県としての引継ぎを受けたところであり、今後、会場の準備や機運の醸成に努めてまいります。

(七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、先月二十日に、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会の三団体に加え、関西広域連合および関西経 済 連合会が連携して、政府および関係国会議員等に対する要請を行い、金沢-敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業はもとより、敦賀までのさらなる前倒し 開業を含む早期開業、敦賀・京都・新大阪間のフル規格での整備方針およびルートの平成二十八年中の決定、地方負担の軽減、並行在来線の経営安定対策の充実 などの実現について、強く求めてまいりました。今後とも、沿線府県などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府等に対し強 力に働きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、交通ICカードのサービス拡充や利便性向上のためのダイヤ改正などに努めているところであ り、 県としては、引き続き必要な支援を行ってまいります。
日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新湊地区における多目的国際ターミナル北四号岸壁の延伸やコンテナヤードの拡張整備など、港湾機 能の強化に努めるとともに、ポートセールスに積極的に取り組んでまいります。
 富山きときと空港につきましては、富山-羽田便が、三月末からの夏季ダイヤにおいて四往復運航となりましたが、本県と首都圏、さらに国内外との交流を支 え る極めて重要な路線であることから、企業サポーターズクラブの組織強化をはじめ、ビジネスや観光需要の確保、飛騨・高山地域との連携などに積極的に取り組 み、路線の維持安定化に努めてまいります。また、富山-台北便が、四月中旬から五月下旬までの間、週六便に増便されたほか、七月下旬には沖縄へのチャー ター便が五往復運航されることとなりましたが、引き続き、既存路線の拡充やチャーター便の誘致等による航空ネットワークの維持充実を図るなど、空港の活性 化に取り組んでまいります。

(八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、第四子以上が生まれた家庭をお祝いするため、県立の文化・スポーツ施設等を無料で利用できるパスポートを配付す る ほか、県広報紙で紹介するなど、社会全体で子育てを応援する気運の醸成に努めてまいります。
 教育の振興につきましては、去る三月に策定した「富山県教育大綱」をふまえ、教育振興基本計画を改定することとしており、先般、有識者会議を設置したと こ ろです。今後とも、教育委員会と連携し、本県ならではの質の高い教育をめざした取組みを着実に進めてまいります。
学校教育につきましては、小学校三年生における三十五人学級選択制を導入したところであり、引き続き少人数教育の充実に取り組んでまいります。
 県立学校につきましては、先般開催した総合教育会議において、教育委員会から県立学校整備のあり方等に関する報告がありましたが、今後、有識者や幅広い 県 民のご意見を伺うなど丁寧に議論を進めてまいります。
 県立大学につきましては、四月に機械システム工学科と知能デザイン工学科の二学科について入学定員をそれぞれ十名増員したほか、来年四月の医薬品工学科 の 新設等によりさらに八十名増員することとしており、今後、校舎新築工事等の基本設計や学生募集の強化などを行ってまいります。
 芸術文化の振興につきましては、大伴家持生誕一三〇〇年に向け、高校生に家持や万葉集の魅力を伝える「平成万葉塾」の開催や、家持百首の英語版の作成・ 発 刊等を行うとともに、来月三十日から開催される「とやま世界こども舞台芸術祭二〇一六」を支援してまいります。
 利賀芸術公園につきましては、南砺市の「TOGA国際芸術村構想」と連携しながら、世界演劇祭の開催や舞台芸術の未来を担う人材の育成を支援し、アジア を 代表する舞台芸術拠点づくりを推進してまいります。
また、富山県美術館につきましては、平成二十九年春頃の一部オープン、夏後半から秋頃までの全面開館をめざして建設工事を着実に進めるとともに、開館記念 展の準備や県内外でのPRを行ってまいります。
 立山砂防の世界文化遺産登録を目指した取組みにつきましては、先月開催された砂防学会富山大会において、県内外の専門家に対し、その顕著な普遍的価値や 国 際的評価についてアピールしたところであり、平成三十年に本県で開催される国際防災学会(インタープリベント)に向け準備を進めてまいります。
国際交流につきましては、本年がアメリカ・オレゴン州との友好提携二十五周年にあたることから、去る四月に友好訪問団を派遣し、両県州の相互理解と友好親 善を深めてまいりました。また、あわせてアルゼンチンを訪問し、在アルゼンチン富山県人会の創立五十周年記念式典に出席したところです。

(九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、県立中央病院において、ロボット手術など先進的な手術を行う「低侵襲手術センター」や特定集中治療室(スーパーICU)など を 備えた先端医療棟の本年九月の稼動に向け、整備を着実に進めてまいります。
 県立大学看護学部の整備につきましては、去る四月に「富山県立大学看護学部設立準備委員会」を開催し、教育理念や教育目標などについて検討を行ったとこ ろ であり、今後、平成三十一年四月の開設をめざし、必要な教員の確保や施設の整備などに取り組んでまいります。
 障害者福祉につきましては、いわゆる「障害者差別解消法」や「障害のある人の人権を尊重し県民皆が共にいきいきと輝く富山県づくり条例」の本年四月の施 行 にあわせ、障害者差別解消ガイドライン等を策定するとともに、庁内に相談窓口を設置したところです。
 健康寿命の延伸につきましては、先月、健康寿命日本一に向け、医療保険者や医療関係者、経済界、関係団体などからなる「富山県健康寿命日本一推進会議」 を 設置したところであり、今後、企業と連携した健康づくりの推進、地域や職域での取組みへの支援などを通して積極的に取り組んでまいります。
 環境の保全につきましては、先月開催されたG7富山環境大臣会合において、食品ロス・食品廃棄物の削減や再使用、リサイクル、いわゆる3Rなどに取り組 む 新たな「物質循環フレームワーク」が本県の名を冠して採択され、G7伊勢志摩首脳宣言に盛り込まれました。これを受け、県としては、食品ロスの削減などに 向けた方策等を検討するため、庁内にプロジェクトチームを立ち上げるとともに、今後、市町村、事業者や消費者の関係団体等と必要な連絡協議を行ってまいり ます。また、環境大臣会合の際には、本県のレジ袋無料配布の廃止、森づくりや小水力発電の積極的な推進、海岸漂着物対策等の取組みを紹介し、各国の大臣等 から高く評価していただきました。さらに、イタイイタイ病資料館への訪問、イギリス代表とのバイ会談、記念植樹式の実施、環境に関する展示やエクスカー ションなどを通じ、県民総参加で取り組む環境保全活動や本県の豊かで美しい自然環境、多彩な歴史・文化、食の魅力などについて国内外に広くアピールするこ とができました。
 引き続き開催した「二〇一六北東アジア自治体環境フォーラムinとやま」では、日本、中国、韓国およびロシアの多くの自治体や大学関係者等の参加のも と、 気候変動や生物多様性、「富山物質循環フレームワーク」をふまえた資源効率性の確保など、北東アジア地域の環境問題の解決に向けた「二〇一六とやま宣言」 が採択されました。今後とも、国際環境協力の推進に取り組んでまいります。
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、去る三月、富山新港太陽光発電所が完成したほか、引き続き、河川や農業用水を利用した小水力発電を推進し て まいります。また、地熱発電については、立山温泉地域における地表調査を実施してまいります。
 
(十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 火山防災につきましては、去る三月に「活動火山対策特別措置法」に基づく火山防災協議会を設置したところであり、弥陀ヶ原周辺の防災情報の周知・啓発に 努 めるとともに、災害時の一時避難場所となる山小屋の補強手法等の調査や火山噴火の研究支援を行うなど、観光客や登山者の安全対策に取り組んでまいります。
 木造住宅の耐震化につきましては、市町村や防災関係団体等と連携した説明会の開催等により支援制度の積極的なPRを行い、一層の促進に努めてまいりま す。
 安全なまちづくりにつきましては、平成二十七年の本県の出火率が全国最小となり、平成三年以来、二十五年連続で全国最小となる見込みであり、来る八月に は、地域防災力充実強化富山大会を誘致、開催するなど、県民の防火意識のさらなる高揚を図ってまいります。
 交通事故死者数は、高齢者を中心に九年ぶりの高水準であった昨年同時期と同水準で推移しており、大変憂慮すべき状況にあることから、引き続き市町村や関 係 機関と連携し、高齢者を重点とした総合的な交通死亡事故抑止対策を推進してまいります。

   二 提出案件等について

 つぎに、今回提出しました案件等について申しあげます。
 まず、条例としましては、「富山県税条例の一部を改正する条例」など十件を提案しております。
条例以外の議案としましては、線路および工事方法書記載事項の変更認可申請に係る道路管理者の意見に関するものなど二件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十七年度継続費繰越計算書等について報告すると と もに、環境の状況および施策に関する報告書を提出しております。
 なお、平成二十七年度一般会計の決算につきましては、現在、調製中ですが、実質収支は七億円台の黒字となる見込みであります。今後とも、適正で効率的な 予 算執行に努めてまいります。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件等の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。 
 



                                               
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