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議会日程

平成27年11月定例会 知事の提案理由説明

  本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。
 このたび、本県ゆかりの梶田(かじた)隆(たか)章(あき)さんが、ノーベル物理学賞を受賞されることになりました。まさに世界的な快挙であり、富山県 民を代表して、心からお祝いを申しあげます。
 梶田さんの受賞は、本県にとっても極めて名誉なことであり、また、県民に大きな夢と希望を与えていただきました。
 梶田さんには、今後とも、科学技術の発展にご貢献いただきますとともに、ご健康で、さらにご活躍されますことをお祈り申しあげます。

一 当面の諸問題について
    つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

(一) 最近の経済・雇用情勢等について
  まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
   最近の我が国経済は、このところ一部に弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善傾向が続くなか で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されますが、中国を始めとするアジア新興国等の景気の下振れによるリスクに留意する必要があ ります。
 本県経済につきましては、生産は一部に弱さがみられるものの持ち直しており、個人消費は持ち直しの動きがみられるほか、雇用情勢は、九月の有効求人倍率 が一.五〇倍と全国平均(一.二四倍)をかなり上回り、全国でも上位の水準が続くなど、景気は、一部に弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いており ます。しかしながら、海外景気の下振れなどによるリスクに留意する必要があります。
 こうしたなか、第三次安倍内閣においては、強い経済、子育て支援、社会保障を「一億総活躍社会」の実現に向けた新しい「三本の矢」として取り組むとさ れ、二〇二〇年頃までに名目GDP六百兆円を実現するための対応策をとりまとめたほか、本日、子育て支援・社会保障等に関する緊急対策をとりまとめ、今 後、これらをふまえた補正予算が編成されることとされております。
 県としましては、引き続き、経済・雇用対策を積極的に推進することとし、九月補正予算において、中小企業の積極的な設備投資などを支援するため、設備投 資促進資金および創業支援資金の融資枠や経営安定資金の経済変動対策緊急融資枠を拡大するとともに、有効需要の創出にも資するため、県単独建設事業を増額 したほか、今議会に提出しております十一月補正予算案において債務負担行為を昨年度より増額して設定し、年度間の切れ間のない発注や発注の平準化をさらに 進めることとしております。
雇用対策・人材の育成・確保につきましては、引き続き「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」や「富山県地域創生人材育成事業計画」を推進 し、産業振興と一体となった雇用創造や、人手不足の分野における雇用型訓練などを通じ人材の発掘・定着などに努めてまいります。
 今後、国において編成される補正予算および来年度予算の具体的な内容の把握に努め、その積極的な活用を図りながら、あわせて県独自の取組みも進め、本県 経済の活性化、雇用対策等に全力を尽くしてまいります。

(二) 地方創生、地方税財源の充実、新年度予算編成方針等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実、新年度予算編成方針等について申しあげます。
 地方創生に向けては、現在、全国で地方版の総合戦略の策定が進められておりますが、今後、具体的事業を本格的に推進し、地方創生を深化させるためには、 国において恒久財源を確保し、国・地方一体となった取組みを息長く支援すべきです。そのため、今年度地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事 業費(一兆円)」を拡充するとともに、新型交付金に対する地方の期待が高まるなか、「一億総活躍社会」の実現が政府の基本方針として掲げられたことなどを ふまえ、その内容や規模について、補正予算での対応を含めて拡充すべきことなどを、全国知事会と連携しながら、国に対し積極的に働きかけてまいります。
 「地方拠点強化税制」につきましては、先月二日に、県が策定した地方移転・拠点強化促進計画が全国第一号として内閣総理大臣から認定され、県としても三 社四件の施設整備計画の認定を行ったところです。今後とも、この税制が地方への本社機能の移転等を行う企業にとってより活用しやすくなるよう、所得拡大促 進税制との併用を可能とする法改正を行うなど、平成二十八年度税制改正での対応を国に強く働きかけてまいります。
 また、政府関係機関の移転については、四機関六部門の本県への移転を提案しており、国において今年度中に移転機関等を決定するとされていることから、そ の実現に向け、移転した場合の効果やメリットなどを国や関係機関に対し強力にアピールする一方、国においても、国家戦略の一環として、自ら積極的にその実 現を図るべきことを、県選出国会議員や県議会の皆様と連携して、国に強く求めてまいります。
 地方税財源の確保・充実につきましては、国の「経済・財政再生計画」に基づき、平成三十年度までに国・地方を通じた基礎的財政収支赤字の対GDP比マイ ナス一パーセントを達成するため、地方の歳出改革・効率化を図るとされるなど、引き続き地方交付税の削減が懸念されております。今後の予算編成において は、地方交付税を含め地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額が確保されるよう、引き続き国に対し強く働きかけてまいります。
 地方税制については、平成二十九年四月に予定されている消費税・地方消費税率の引上げの際には、平成二十六年度税制改正時と同様に、法人住民税法人税割 の交付税原資化をさらに進めるなど、偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築と税財源の地域間格差の是正を図るべきこと等について、引き続き、国 に求めてまいります。
 これらの地方税財政に関わる重要課題については、明日の政府主催の全国知事会議において、知事会の地方税財政常任委員長として、改めて安倍総理大臣をは じめ関係閣僚に対して、直接強く要請することとしております。今後とも、活力ある日本の未来を切り拓く地方創生の推進や地方分権に資する地方税財政制度の 改革と充実が図られるよう、具体的な政策提案やその実現に向けた働きかけを行ってまいります。
 本県の平成二十八年度予算編成につきましては、これまでの行政改革・財政再建の取組み等により、財源不足は昨年同期に比べ減少しているものの、現段階で 約四十六億円と見込まれ、なお厳しい財政状況が続いており、歳入確保に加え、引き続きマイナスシーリングを設定し、財政健全化に向け一層努力することとし ております。一方、北陸新幹線の開業効果の持続・深化に積極的に取り組むとともに、先月末に策定した「とやま未来創生戦略」に基づき、人口減少に歯止めを かけ、将来にわたって持続的に活力を生み出すことのできる地域社会を構築し、本県の新たな未来を切り拓いていくための「とやま未来創生戦略等推進枠」を新 たに設けたところです。さらに、来年夏頃を目途に策定する「富山県経済・文化長期ビジョン」のとりまとめの方向性をふまえたモデル的又は先行的施策の推進 のための「経済・文化長期ビジョン枠」を新たに設けたほか、引き続き「新・元気とやま創造計画」の推進のための特別枠を設けるなど、厳しい財政状況のなか にあっても、県民の皆さんが未来に夢や希望を持ち、いきいきと働き暮らせる元気な県づくりを積極的に推進する予算となるよう努めてまいります。

  つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) とやまの未来創生について
 まず、とやまの未来創生について申しあげます。
 とやまの未来創生につきましては、市町村を含め各界の代表や有識者等からなる「とやま未来創造県民会議」や、県内三地域の地域部会などにおいて熱心に議 論いただき、先月末に、「結婚・出産・子育ての願いが叶う環境整備」、「産業の振興、雇用の創出、県外からの移住促進」などの四つの基本目標のもと、今後 の五年間に取り組むべき施策を盛り込んだ「とやま未来創生戦略」を策定したところです。国に採択された「地方創生先行型交付金」などを活用し、これらの施 策に着実に取り組むほか、タウンミーティング等でのご意見や国の戦略改訂の動きもふまえながら、来年二月頃までに必要な改訂を行い、人口減少を克服し、本 県の自然・産業・文化などの特色・強みを活かした活力ある未来を創造するため、県民の皆さんの知恵と力を結集して、積極的に戦略を推進してまいります。
 さらに、新幹線開業により新時代を迎えた本県の十年先、二十年先、あるいは三十年先を見据え、経済、文化やこれらを担う人づくりなどを中心とした「富山 県経済・文化長期ビジョン」を策定するため、県内外の有識者や各界の代表の方々からなる懇話会や青年部会を設け議論いただいております。あわせて、県議会 はもとより幅広い県民の皆さんのご意見を伺い、本県の新しい未来を構想し、新たな成長・飛躍に結び付け、活力と魅力あふれる県、ひいては日本の再生・再興 の一翼を担い得る県として、次の世代に継承・発展させていく確固とした基盤を創出できるよう取り組んでまいります。

(四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の育成・振興につきましては、先般東京で開催した展示会において、伝統工芸やヘルスケア、ロボット分野でデザイン性に優れた県内企業の製 品をPRしたところです。また、海外への販路開拓につなげるため、来月には、韓国や台湾とのデザイン交流を目的としたフォーラムを開催するなど、引き続 き、県内企業と国内外のデザイナーとのマッチングの促進に取り組んでまいります。
 中小企業の振興につきましては、先般、長野県と連携し、首都圏企業との商談会を開催したところであり、さらに、来年二月には横浜の展示会への共同出展を 支援するとともに名古屋での商談会を開催するなど、県内中小企業の取引促進を図ってまいります。また、今月開催された「伝統的工芸品月間国民会議全国大 会」において、県内外から延べ三万八千人以上の方々にご来場いただき、本県伝統的工芸品の魅力を国内外に発信するとともに、百十五件の商談が行われるな ど、大きな成果をあげることができました。
 企業立地の推進につきましては、「地方拠点強化税制」の一環として、本社機能の一部移転や首都圏等からの研究施設の移転・集約等を行う関係企業の計画を 認定したほか、本社や工場の移転・新増設に伴い、見学・体験施設等を設置する企業への助成制度を新たに設けるなど、立地企業の発信力強化や産業観光の振興 につながる取組みについて支援してまいります。
 国際経済交流等の促進につきましては、先月、経済・観光訪問団の団長としてインドネシアを訪問し、本県企業の技術・製品等の紹介や、政府関係者に対する 本県企業進出の際の支援・協力、規制緩和等についての要請、観光説明会の開催等を行ったところです。

(五) 観光の振興、定住・半定住の推進等について
 つぎに、観光の振興、定住・半定住の推進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、現在、北陸三県およびJR等が連携した北陸デスティネーションキャンペーンにより、全国のJR駅約千箇所でのポスター等の掲 出やテレビCMの放映など集中的にPRが行われております。加えて、県としては、先般、岐阜県と連携し東京で観光物産展を開催したほか、阪急沿線、埼玉や 名古屋で観光PRを実施することとしており、引き続き一層の誘客に努めてまいります。また、明後日には、「とやま観光未来創造塾」の修了式および「おもて なし優良タクシードライバー」の表彰式を行うこととしており、引き続き本県の観光を担う人材の育成に取り組んでまいります。
 東京・日本橋の新たな情報発信拠点につきましては、物販や飲食、観光情報の提供のほか、定住・UIJターン、交流・イベント、ビジネス支援の機能を設け ることとし、先般、基本設計をとりまとめたところです。今後、専門家の助言などを受け運営内容の検討等も行いながら、来年五月末頃までの開設を目途に整備 を進めてまいります。
 国際観光の推進につきましては、先月、インドネシアおよびマレーシアにおいて観光説明会を開催し、現地旅行会社などに本県の魅力をアピールしました。ま た、先日、発刊が決定されたミシュランガイドブック「富山・石川(金沢)二〇一六」などを通じて本県の魅力を広く世界に向けて発信することにより、外国人 旅行者の誘客をさらに推進してまいります。
 定住・半定住およびUIJターンの促進につきましては、先般、東京で就職活動を控えた女子学生を対象にUターン就職を促進するためのカフェを開催すると ともに、今月から、東京、大阪、名古屋等での学生向けセミナーを順次開催してまいります。また、来月末には、大都市圏等の本県出身者を対象に   「三十 歳の同窓会inとやま」を初めて開催し、Uターンのさらなる推進に努めてまいります。

(六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 TPPにつきましては、先月、交渉参加十二カ国の閣僚会合で大筋合意に至ったところです。国においては国会決議の趣旨や富山県を含めた地方の意見をふま えて努力いただいたものと受け止めております。しかしながら、合意内容には、アメリカおよびオーストラリアに対する主食用米の特別輸入枠の設定や、牛肉、 豚肉に対する関税の段階的引下げ等が含まれており、我が国の農林水産業に与える影響も相当程度懸念されるところです。そのため、一昨日、森山農林水産大臣 に対し、国補正予算も含め、影響が懸念される分野での具体的な対策、農林漁業者への支援策など、農林水産業の持続的発展につながる万全の対策を講じるよう 要望したところです。国においては、昨日、総合的なTPP関連政策大綱がとりまとめられたところですが、県としては、その内容や今後の具体的な取組みを注 視するとともに、全国知事会とも連携しながら、引き続き、国にしっかりと働きかけてまいります。
 本年の稲の作柄につきましては、作況指数は一〇三の「やや良」となりました。品質については、生産農家や関係機関が一体となって、生育や気象の状況に応 じて中干し等の品質向上対策に取り組んだ結果、一等米比率は十月三十一日現在で、昨年に引き続き北陸三県で最も高い九十一パーセントを確保したところであ り、今後とも、高品質で売れる富山米の生産に努めてまいります。
 園芸作物につきましては、黒星病被害により日本なしの減収が大きかったことから、来年度以降の生産安定に向けた病害防除対策を支援してまいります。
 野生動物被害対策につきましては、急激に増加しているイノシシ等の生息数・生息域縮小を図るため、市町村とも連携しながら、捕獲効率向上のための調査や 捕獲機材の整備・配置に取り組んでまいります。
 「第三十五回全国豊かな海づくり大会富山大会」につきましては、先月、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ開催したところです。県内外から多くのご参加を得 て、つくり育てる漁業の推進と豊かな海づくりに向けた活動の輪を全国に広げるとともに、美しい富山湾や豊かで多彩な富山の魚などの本県の魅力と、県民参加 の森づくりや国際環境協力など先駆的な活動を全国に発信する機会となり、参加された多くの方々から、富山の自然、歴史・文化、食の魅力を活かしたすばらし い大会であったとの評価をいただいたところです。ご尽力、ご協力いただいた漁業関係者や射水市はじめ関係市町村の皆様、県議会をはじめ多くの県民の皆様に 改めて心から感謝申しあげます。
 森づくりにつきましては、平成二十八年度までとなっている水と緑の森づくり税のあり方を含め、県民参加の森づくりについて、アンケート調査を実施したと ころであり、今後とも、タウンミーティングなどにより、幅広い県民の皆さんのご意見をお聴きしながら検討を進めてまいります。

(七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線の整備促進につきましては、今月十七日に、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会の三団体に加え、関西広域連合お よび関西経済連合会が連携して、政府および関係国会議員等に対する要請を行い、金沢・敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業はもとより、敦賀までのさ らなる前倒し開業を含む早期開業、敦賀・大阪間のフル規格での整備方針およびルートの平成二十八年中の決定、地方負担の軽減、並行在来線の経営安定対策の 充実などの実現について、強く求めてまいりました。県としては、これらの諸課題の解決に向け、今後とも、沿線の関係府県と協力して、また、県議会をはじ め、県内市町村、経済団体等との連携のもとに、政府等関係機関に対し強力に働きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、先般の利用促進協議会において、混雑緩和のため、新型車両を前倒しで整備するとともに、観光列車を導入する方向で検 討するとされたとこ ろです。県としても、この新型車両整備への支援の前倒しを検討するほか、運賃水準の抑制や経営の安定化、さらなる利用促進が図られる よう努めてまいります。
 日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、先般、東京において、荷主企業等を対象とした利用促進セミナーを開催するとともに、台湾、 シンガポールの船会社にポートセールスを行ったところであり、今後とも航路拡充、集荷促進等に取り組んでまいります。
 富山きときと空港につきましては、県民の皆さんや市町村、地元企業、会員数が二百四十三まで増えた富山きときと空港企業サポーターズクラブ等のご協力に より、富山‐羽田便の利用が相当に伸びてはいるものの、便数維持の目標水準までは、なおかなり開きがある厳しい状況にあります。本県と首都圏、国内外との 交流を支える極めて重要な路線であり、首都圏企業や飛騨・高山地域への働きかけなどの利用促進活動に引き続き取り組むとともに、航空会社に対し、路線と便 数の維持が図られるよう、粘り強く要請してまいります。
 また、先月には、本県と九州・広島等との間でチャーター便が十二往復運航され、搭乗率が約八割と大変好評をいただいたところであり、引き続き、チャー ター便や関西方面などへの新規路線の誘致を含め、さらなる航空ネットワークの充実に向けて取り組んでまいります。

(八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、「とやまマリッジサポートセンター」の会員登録者数が昨年十月の開設から一年間で、目標の六百人を達成したとこ ろであり、引き続き、結婚を希望する男女を応援してまいります。
 教育の振興につきましては、総合教育会議や有識者委員会において「学校、家庭、地域で取り組む子どもの成長支援」など九つの柱からなる「富山県教育大 綱」(仮称)の素案を示し、少人数教育や、将来の富山を担う人材の育成などについてご意見をいただいたところです。今後、タウンミーティング等での意見も ふまえ策定を進めてまいります。
 県立大学につきましては、工学部における来年四月の入学定員増や平成  二十九年四月の医薬品工学科設置などによる六学科、入学定員三百三十名の新たな 体制に対応する等のため、新校舎の設計に早期に着手し、必要な施設整備を進めてまいります。
 芸術文化の振興につきましては、大伴家持生誕千三百年に向け、高校生向けに家持や万葉集の魅力を伝える「平成万葉塾」を開催したほか、「家持シンポジウ ム」を今月開催するなど、ふるさと文学の普及啓発に積極的に取り組んでまいります。
 「新県立近代美術館」(仮称)については、先般、「新美術館の未来を考える国際シンポジウム」を開催し、多くの県民の皆さんのご参加のもと、内外の著名 な講師の方々などから、新しい美術館に寄せる提言や期待に関する講演をいただいたところであり、引き続き、平成二十九年秋頃までの開館をめざし、着実に整 備を進めてまいります。
 国際交流につきましては、先月、南米親善訪問団を派遣し、県人の方々との交流を深めるとともに、友好提携三十周年を迎えたサンパウロ州政府との間におい て交流・協力関係を再確認したところです。また、インドとの交流については、先月、アンドラプラデシュ州政府訪問団が来県され、本県との新たな交流につい て提案をいただきました。これを受けて、今月上旬に投資環境等について現地調査などを行ったところであり、今後、県議会や経済界等のご意見を伺いながら、 同州との交流について検討してまいります。
 世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、先般「世界遺産登録推進シンポジウム二〇一五」を開催し、専門家から、立山砂防の顕著な普遍的価値に ついて高く評価いただくとともに、学術的な情報発信の重要性などに関し有意義な助言をいただいたところであり、今後の取組みに活かしてまいります。
 スポーツの振興につきましては、今月一日「富山マラソン二〇一五」を開催したところ、国内外から一万二千人超の参加をいただき、本県の魅力を内外に大い に発信する絶好の機会となるとともに、多くの参加者から、円滑な大会運営に対する高い評価や途切れることのない声援への感謝などをいただいたところです。 大会関係者をはじめ、ボランティアや企業、沿線住民の方々に心から感謝申しあげます。次回以降の大会の開催については、来月開催する実行委員会での関係者 のご意見などもふまえ、検討してまいります。

 (九) 医療、福祉、環境等について
  つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、地域医療介護総合確保基金を活用し、不足する回復期機能病床の確保や公的病院における訪問診療拠点の整備など、医療機能の連 携、在宅医療・介護サービス提供体制の充実を図ってまいります。また、来年度からの医師臨床研修における病院と研修希望者とのマッチングについては、本県 は三年連続増となる六十五人の研修希望者を確保できたことが、先月公表されたところです。今後とも医学生の県内定着や研修指導体制の充実強化、看護師養成 所の施設・設備整備などへの支援に努めてまいります。さらに、県立大学における看護学部の設置に向け、必要な教員の確保や施設の整備などに向けた準備を進 めてまいります。
 来年一月に開設するリハビリテーション病院・こども支援センターにつきましては、高度・専門的なリハビリ医療の提供と重度障害児等への支援を実施する国 内有数の施設となります。県内のリハビリ医療の中核として、幼児期から高齢期まで、全てのライフステージに対応可能なリハビリ医療体制を構築するととも に、他の医療機関とも連携して全県的にリハビリ医療提供体制の強化が図られるよう取り組んでまいります。
 環境の保全につきましては、来年五月のG7富山環境大臣会合の開催に向けて、県、富山市、関係団体・企業からなる実行委員会を立ち上げ準備を進めるほ か、県民に環境問題に対する関心や理解を深めていただくため、来年一月に気候変動に関するシンポジウムを開催し、機運醸成を図ってまいります。
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、来月、南砺市百瀬川での小水力発電所の工事に着手するなど、着実に整備を進めてまいります。

(十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、先般開催した県防災会議の地震対策部会において、津波シミュレーション調査について議論いただいたところであり、今後、速やか に準備を進めてまいります。
 原子力災害対策につきましては、去る二十三日に氷見市や射水市等において、石川県と合同で原子力防災訓練を実施したところであり、今後とも、県民の安 全・安心の確保に万全を期してまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、本年の交通事故死者数が引き続き増加し、昨年一年間の死者数を大幅に上回るなど大変憂慮すべき状況にあることから、関 係機関・団体と連携した各種啓発活動をさらに推進するなど、一層の交通事故防止対策に取り組んでまいります。
 道路除排雪につきましては、先般、道路除雪対策本部を設置したところであり、国、市町村との連携を密にし、道路網の一体的な除雪を推進するとともに、県 民の参加も得ながら、歩道の除雪対策等にも万全を期してまいります。

二 提出案件について

  つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第一三〇号から第一三八号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
 補正予算の規模は、
 一般会計   一〇二億一、一九四万円の追加
 特別会計      一、三九九万円の減額
 企業会計     六億一、八九四万円の追加
  となっております。

  まず、一般会計におきましては、未来を担う人づくりに向けた事業に要する経費などを追加しております。
  特別会計におきましては、林業振興・有峰森林特別会計など四会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など四会計について、それぞれ所要の 補正を行うものであります。
  つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
  条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用 に関する条例」を、改正するものとして、「富山県建築審査会条例の一部を改正する条例」など六件を、廃止するものとして、「富山県電子署名に係る地方公共 団体の認証業務に関する法律施行条例」を提案しております。
  条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど六件を提案しております。
  報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

  以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 
  なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


 
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