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議会日程

平成27年9月定例会 知事の提案理由説明

一 当面の諸問題について

    本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申しあげます。

(一) 最近の経済・雇用情勢等について
 最近の我が国経済は、このところ改善テンポにばらつきもみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用・所得環境の改善傾向 が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されますが、中国経済をはじめとした海外景気の下振れなど、景気を下押しするリス クや金融資本市場の変動に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費は一部に弱い動きがみられるものの、総じて底堅い動きとなっている一方、設備投資は増加しており、また、雇用情勢は、 七月の有効求人倍率が一.五〇倍と全国平均(一.二一倍)をかなり上回り、改善が進んでいるなど、景気は、一部に弱さもみられますが、緩やかな回復基調が 続いております。しかしながら、海外景気の下振れなどによるリスクに留意する必要があります。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、「ものづくり産業未来戦略」に基づく最先端ものづくり産業の強化、中小企業の経営支援、雇用の確 保・創出や人材育成など、経済・雇用対策の推進に迅速かつ積極的に取り組んでまいりました。
 雇用対策につきましては、引き続き「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」により、産業振興と一体となった雇用創造を図るほか、国に採択 された「富山県地域創生人材育成事業計画」を活用し、ものづくり職人分野、介護・福祉分野、建築や土木工事などの建設分野など人手不足の分野において雇用 型訓練などを通じ人材の発掘・定着を促すとともに、需要が増加しつつある観光分野での外国人対応サービスの人材育成などに取り組んでまいります。
 さらに、公共事業の増額とあわせ、地方創生を推進するための魅力ある地域づくりや県民の安全・安心を確保するための道路、橋りょう、河川、砂防、治山な ど県単独建設事業を追加するなど、有効需要の創出にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を適時、適切に推進してまいります。

(二) 地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
去る六月に閣議決定された「骨太の方針」に盛り込まれた「経済・財政再生計画」では、国・地方を通じた基礎的財政収支の黒字化と債務残高の着実な引下げに 向け、歳出改革を聖域なく進めることとされております。地方財政についても、国と基調をあわせた歳出改革に取り組むこととされ、別枠加算や歳出特別枠につ いては経済再生にあわせ危機対応モードから平時モードへの切替えを進めるなどとされており、今後、地方交付税などについて大変厳しい議論が行われると見込 まれます。今後とも、地方創生・人口減少対策をはじめ地域経済の活性化・雇用対策、防災・減災対策など地方の実情に沿ったきめ細かな施策のほか、高齢化の 進展等に伴う社会保障関係費の自然増分への対応を含め、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額が実質的に確保されるよう、引き続き全国知事会と連携 して国に働きかけてまいります。
 地方創生につきましては、国・地方が一体的に息長く取り組むための恒久財源の確保を石破地方創生担当大臣、高市総務大臣などに対し要請してきたところ、 平成二十八年度予算概算要求に「新型交付金(一、〇八〇億円)」が盛り込まれました。
 今後、地方創生の取組みが、実効性ある政策として、本県をはじめ全国各地で展開され、日本創生につなげていくためには、地方がその創意工夫により戦略的 かつ効果的な施策を継続的に展開する財政基盤が必要です。そのため、今年度地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」を拡充す るとともに、新型交付金については、昨年度補正予算に計上された 「地方創生先行型交付金(一、七〇〇億円)」を大幅に上回る規模で創設すべきことなど を、全国知事会と連携しながら、国に対し、積極的に働きかけてまいります。
 東京圏から地方へ本社機能の移転や研究開発拠点の立地等を行う企業に対して税制上の優遇措置を講ずる「地方拠点強化税制」については、先月の「改正地域 再生法」の施行を受けて、県として、税制措置の適用に必要となる県内の支援対象区域等を定めた地方移転・拠点強化促進計画を策定し、国に対して認定申請を 行ったところです。また、計画の策定にあわせ、本社機能移転に係る県の企業立地助成金について、雇用・投資要件の緩和など制度を拡充するとともに助成枠を 増額するほか、事業税や不動産取得税等の不均一課税について規定する県税の特別措置に関する条例の改正案を今議会に提出しております。この税制が企業に とってより活用しやすいものとなるよう、制度の拡充等について引き続き国に強く働きかけてまいります。
 また、先月末、本県の強みや特色を活かす観点から、四つの政府関係機関の部門・機能の本県への移転について国に提案したところであり、今後、移転による 効果等を示しながら、その実現に向け、国に対し積極的に働きかけてまいります。
 今後とも、東京圏などに偏在しがちな税収の地域間格差を是正するため、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築など、地方の自立と地域間 格差の是正のバランスのとれた、真に国民の幸せにつながる地方分権が推進されるよう、県議会をはじめ、県内市町村、全国知事会等とも連携しながら、具体的 な政策提案やその実現に向けた働きかけを行ってまいります。

  つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) とやまの未来創生について
 まず、とやまの未来創生について申しあげます。
 とやまの未来創生につきましては、市町村や経済界、県民など各分野の代表や有識者等からなる「とやま未来創造県民会議」や、県内三地域の地域部会などに おける様々な議論をふまえ、先般、「とやまの未来創生戦略」(仮称)の素案を示し、さらに検討いただいたところです。今後とも、県議会をはじめ、県民の皆 さんのご意見をお聴きしながら、本年十月を目途に戦略を策定することとしております。特に本県では、北陸新幹線の開業から八月二十日までの上越妙高-糸魚 川間の乗車人員は前年比約三倍となるなど、県内への流動人口の大幅な増加が続いているほか、県西部を中心に、アウトレットパークをはじめ大型商業施設が相 次いで出店しております。これらの効果も十分活かし、本県の新たな飛躍につなげるため、結婚・出産・子育てのための環境整備、産業の振興、雇用の創出、県 外からの移住促進、女性・高齢者など多様な人材の確保と労働生産性の向上、地域の基盤強化・魅力向上に積極的かつ戦略的に取り組んでまいります。
 今議会に提出しております補正予算案においては、「とやまの未来創生戦略」(仮称)の議論、検討状況をふまえ、早期に着手すべき各般の施策を積極的に計 上しており、官民を挙げた観光地域づくり体制強化に向けた検討・準備や定住・半定住の総合的支援、芸術文化の国内外への発信、ヘルスケア関連産業の振興な どに先行的に取り組むほか、地方創生に意欲的・先駆的に取り組む地域の基盤整備を重点的に行うため、「県単独地方創生推進基盤整備事業」を新たに創設し、 定住・半定住の推進や中山間地域の機能維持、集落間ネットワークに必要な道路整備などに取り組んでまいります。
 さらに、地方創生が当面五年間の取組みであることから、新幹線開業後の十年先さらには二十年・三十年先の将来を見据えた「富山県経済・文化長期ビジョ ン」(仮称)の策定に向け、有識者や各界の代表の方々、将来のとやまを担う若者に議論いただくこととしております。あわせて、県議会はもとより幅広い県民 の皆さんのご意見を伺い、本県の新しい未来を構想し、新たな成長・飛躍に結び付け、活力と魅力あふれる県、ひいては日本創生の一翼、一端を担い得る県とし て、次の世代に継承・発展させていく確固とした基盤を創出したいと考えております。
 
(四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、引き続き、最先端設備を備えたラボや「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」を活用し、ものづくり 研究開発の促進と雇用創造に取り組んでまいります。また、医薬工連携によるヘルスケア関連産業の振興を図るため、県内企業等が行う「研究シーズ」の実用化 促進のための支援を行ってまいります。
 中小企業の振興につきましては、新幹線開業後の資金需要の増加などをふまえ、設備投資促進資金および創業支援資金の融資枠を拡大するほか、今年の  四 月から六月期のGDP成長率が年率でマイナス一.二パーセントとなるなどの状況をふまえ、経営安定資金の経済変動対策緊急融資枠を拡大することとしており ます。
  また、先月、ミラノ国際博覧会へ出展し、富山県の食と伝統工芸などの魅力を世界に向け発信するとともに、国際的に著名なトリエンナーレ美術館において、富 山県伝統工芸品展示会を開催したところ、シンプルで洗練されたデザインなどについて高く評価いただいたところです。今後とも、海外への販路開拓に対し支援 するほか、十一月に開催される伝統的工芸品月間国民会議全国大会に向け、本県の伝統工芸品産業の魅力を全国に発信できるよう準備を進めてまいります。さら に、県内伝統工芸品産業の課題について調査するとともに、その振興と人材確保・育成のための検討会を設けるほか、インターンシップなどの取組みを支援する こととしております。
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、来月上旬に、インドネシアを訪問し、ものづくりセミナーを開催するなど、今後とも県内企業 の輸出入促進やビジネス機会の拡大を図ってまいります。
 このほか、国の「プロフェッショナル人材事業」を活用し、県内企業に対し、経営戦略のアドバイスや企業の成長を支える人材の確保を支援してまいります。

(五) 観光の振興、定住・半定住の推進等について
 つぎに、観光の振興、定住・半定住の推進等について申しあげます。
首都圏の新たな情報発信拠点につきましては、現在、実施計画の策定など魅力ある施設となるよう鋭意準備を進めており、来春、東京・日本橋での開設を目指 し、積極的なプロモーションを実施してまいります。
  また、来月からスタートする北陸デスティネーションキャンペーンについて、JR六社、北陸三県等の連携のもと、全国規模で積極的に展開することはもとよ り、これに先駆けて、富山県独自に、市町村と連携し、今月から十二月にかけて「富山で休もう。」キャンペーンを展開し、集中的な観光PR、大手旅行会社や 宿泊予約サイトでの富山旅行の割引販売を行ってまいります。また、県観光連盟の機能を強化し、観光地域づくりをさらに促進するため、観光マーケティング手 法の調査・検討を行うとともに、富山駅において旅行者向けワンストップサービスを行う拠点の開設準備を進めてまいります。
 国際観光の推進につきましては、来月、インドネシアおよびマレーシアにおいて観光説明会を開催するとともに、長野・石川両県との連携による広域周遊観光 ルートを中国などに向けて発信するほか、外国人旅行者に対応できる人材育成や鉄道事業者向け対応マニュアル整備への支援などにも取り組んでまいります。
 「世界で最も美しい湾クラブ」への加盟が認められた富山湾の国際的なブランド化につきましては、去る七月に、国内最大規模のヨットレース「タモリカップ 富山大会二〇一五」が開催され、富山湾の魅力が全国に発信される絶好の機会となりました。引き続き、新湊マリーナの船舶保管施設の増設や大型船舶用クレー ンの整備を進めるとともに、自家用船舶の誘致、マリンスポーツの観光商品化などに積極的に取り組んでまいります。
   定住・半定住の促進につきましては、定住者受入モデル地域について、新たに対象地域を追加するとともに、今後、定住者受入れに必要な魅力ある地域づくりの ための環境整備に対する支援を新たに設けるほか、県外からの移住者が行う空き家改修にモデル的に支援してまいります。

(六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
環太平洋連携協定(TPP)につきましては、これまでも米などの重要品目について関税撤廃の対象外とするなど国益にかなう最善の道を判断していただくべき ことを林農林水産大臣等に要請してきたところであり、引き続き、全国知事会等とも連携しながら国への働きかけを行ってまいります。
 本年の稲の作柄につきましては、八月十五日現在において「やや良」と見込まれております。県としては、猛暑対策のための追加穂肥や水管理など、地域ごと の課題に応じたきめ細かな対応を指導しており、今後とも適切な刈取りや乾燥調製により高品質で食味の良い富山米の生産に努めてまいります。
 農地中間管理事業につきましては、昨年度の事業実績に応じた機構集積協力金の予算確保を国に再三にわたり強く要請したところ、昨年度を大幅に上回る国交 付金が確保されたところであり、今後とも、市町村や関係団体と連携して、農地の集積・集約化の推進に取り組んでまいります。
 薬用作物の生産振興につきましては、シャクヤク専用掘取機を活用した栽培体系の検討に生産者組織と連携して取り組むとともに、さらなる省力化や品質向上 等に資する機器の開発を支援してまいります。
県産農産物等の輸出促進につきましては、先月の香港での「フード・エキスポ二〇一五」への出展に加え、今後、アジアのバイヤーの県内招へいのほか、タイで の物産観光展・商談会に新たに参加することとしております。
   来月二十四日、二十五日に開催される「第三十五回全国豊かな海づくり大会富山大会」につきましては、「海と森 つながる未来 命の輪」をテーマとし、漁業 後継者の海づくりメッセージの発表などの式典行事や、海上歓迎・放流行事、企画展示などの関連行事を行い、美しい富山湾や豊かで多彩な富山の魚の魅力のほ か、県民参加の森づくり、国際環境協力、海洋環境保全など本県の先駆的な取組みを全国に発信することとしており、開催準備に万全を期してまいります。
 県民参加の森づくりにつきましては、平成二十八年度までとなっている水と緑の森づくり税の延長・充実を含め、今後の目指すべき方向等について、タウン ミーティングなどにより、幅広い県民の皆さんのご意見をお聴きしながら検討するとともに、平成二十九年春に本県で開催される「全国植樹祭」について、基本 計画の策定や県民機運の醸成を進めてまいります。

(七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
北陸新幹線につきましては、先月初旬、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームに、敦賀・大阪間整備検討委員会が設置され、敦賀以西のルートについて検 討が開始されたところです。また、先月下旬には、与党の福井駅先行開業等検討委員会の検討結果がとりまとめられ、国においても、敦賀までのさらなる前倒し 開業の検討も含め、早期開業に最大限努力するとされました。
 県としては、金沢・敦賀間の平成三十四年度末までの確実な開業はもとより、福井駅先行開業も含め敦賀までのさらなる前倒し開業の検討、敦賀駅における旅 客利便性の確保、敦賀以西のルート決定に向けた調査等による大阪までのフル規格による整備方針の早期明確化、地方負担の軽減、並行在来線の経営安定策の充 実などの実現に向け、今後とも、県議会をはじめ、関係府県、県内市町村、経済団体等と連携して、政府等関係機関に対し強力に働きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、沿線市町のイベント等と連携した企画切符の販売、平日の朝夕における普通列車の増発など利便 性の向上や利用促進、安全運行に努めているところです。県としては、今後とも、運賃水準の抑制や経営の安定化とさらなる利用促進が図られるよう努めてまい ります。また、新幹線開業後の地域交通の利用実態を把握するため、今秋、新幹線駅などの主要駅、空港等において県内一斉調査を行い、現在策定中の地域交通 ビジョンなどに反映してまいります。
 さらに、先月、岐阜県知事と合同で、JR高山本線の特急「ひだ」の増便や北陸新幹線との乗継ぎダイヤの改善等について、重ねて国に要望したところであ り、今後ともJRへの働きかけも含め、その実現に向け努力してまいります。
 日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、新規貨物の需要創出を図るため、RORO船の国内航路の定期化に向けた取組みを推進してま いります。
富山きときと空港につきましては、富山-東京便の冬季ダイヤが六便で維持されることとなったものの、北陸新幹線開業後、利用者が約四割減、収入額が約六割 減となるなど大変厳しい状況にあります。本県と首都圏、さらに国内外との交流を支える極めて重要な路線であり、今後、県民の皆さんや市町村、地元企業、富 山きときと空港企業サポーターズクラブ等の協力のもと、首都圏企業へのPRなど利用促進活動を展開するとともに、空港利用者向けの乗合タクシーの実証運 行、富山駅と空港を結ぶ直行バスの実証運行の増便などを行うほか、航空会社に対し、路線と便数の維持が図られるよう、富山-伊丹便などの新設とあわせ、粘 り強く要請してまいります。
 また、富山-台北便につきましては、冬季ダイヤにおける増便を強く働きかけ、来年一月から三月までの間、週二便から週四便への増便が実現しましたが、今 後とも、本県や台湾の冬の魅力を相互に発信するなど、利用促進に努めてまいります。

(八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について申しあげます。
子育て支援・少子化対策につきましては、来月に少子化対策若者フォーラムを開催するとともに、結婚、妊娠・出産、子育ての体験談などを発信するキャンペー ンを実施するほか、多子世帯の子育てにかかる経済的負担の軽減を図るため、今年度から実質無利子とした融資制度を増額するとともに、ひとり親家庭や未就学 児がいる多子世帯等向けの特別応援券の利用開始に向け、準備を進めてまいります。
教育の振興につきましては、教育行政の基本方針となる「大綱」の策定に向け、先月開催の有識者委員会において素案を示したところであり、今後、タウンミー ティング等での幅広い県民の皆さんのご意見もふまえ、総合教育会議において検討を深めてまいります。
 学校教育につきましては、全国学力・学習状況調査の結果において、昨年度に引き続き各教科の平均正答率が全国トップクラスとなったところでありますが、 今後とも、学習習慣の定着やさらなる授業の改善など、学力向上対策を積極的に進めてまいります。
 県立大学につきましては、産業界の意見もふまえた来年四月の入学定員増や平成二十九年四月の医薬品工学科の設置をはじめとする教育研究分野の拡充に対応 し、新しい機能を備えた施設整備の基本設計を進めてまいります。
 芸術文化の振興につきましては、大伴家持生誕千三百年に向け、高校生向けに家持や万葉集の魅力を伝える「平成万葉塾」(仮称)や「家持シンポジウム」を 開催するとともに、来月、長野県との共同で東京シンポジウムを開催するなど、ふるさと文学や文化の振興に積極的に取り組んでまいります。
 また、今月から近代美術館において「第十一回世界ポスタートリエンナーレトヤマ二〇一五」を開催するほか、「新県立近代美術館」(仮称)については、引 き続き整備を着実に進めるとともに、十一月に開催する国際シンポジウムなどを通じ機運醸成を図ってまいります。
 利賀芸術公園については、先月から今月にかけて、世界第一線の演出家などによる舞台芸術公演「利賀サマー・シーズン二〇一五」や「利賀アジア芸術祭」が 開催されております。今後とも、南砺市やTOGAアジア・アーツ・センター支援委員会の皆様と連携しながら、県内外への情報発信やアジア諸国の演劇関係者 との共同作品の制作などに努め、舞台芸術の世界的な拠点として成長・飛躍するよう取り組んでまいります。
国登録有形文化財に登録された県庁舎本館につきましては、竣工八十周年を記念し、屋上に昭和天皇の歌碑や庭園、県庁舎の歴史等を紹介する資料展示室を整備 したところであり、今後とも、県の記念日などに一般開放することとしております。
 国際交流につきましては、本年が富山県とブラジル・サンパウロ州との友好提携三十周年に当たることから、来月、県議会や県南米協会とともに親善訪問団を 派遣することとしております。
スポーツの振興につきましては、十一月一日に開催する「富山マラソン   二〇一五」について、全国各地からのランナーに本県の魅力を十分に体感してもら える素晴らしい大会となるよう、ボランティアの研修などの準備を鋭意進めるとともに、大会の盛り上げに向けた機運醸成を図ってまいります。

(九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
医療の充実につきましては、先月二十四日に運航を開始したドクターヘリが早速、緊急の救命案件に対応し相当の成果を挙げているところでありますが、今後と も、本県の救急医療体制の充実に努めてまいります。
 また、県内の看護系高等教育機関の充実については、先月、有識者による検討委員会から、県立総合衛生学院を改組し、富山県立大学の看護学部として設置す ることが望ましいとの提言をいただいたところです。今後、必要な教員の確保や施設の整備など早期設置に向けた準備を進めてまいります。
健康づくりにつきましては、糖尿病の予防セミナーの開催、腎機能の数値化による糖尿病リスクの通知システムの構築、意識改革や生活習慣の改善を図る宿泊型 保健指導を実施してまいります。
高齢者福祉につきましては、認知症グループホーム等の基盤整備を進めるほか、富山型デイサービスなど介護事業所、市町村や社会福祉法人と連携し、介護現場 や地域包括ケアを支える人材の育成・確保に取り組んでまいります。
 環境の保全につきましては、二〇一六年主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に先立ち、G7富山環境大臣会合が来年五月十五日から十六日に富山国際会議場 において開催されることが決定され、先月には、望月環境大臣にもご来県いただき、各般の環境保全の取組みを高く評価いただいたところです。県では、去る七 月にプロジェクトチームを設置し地元関連事業の検討などを進めており、今後とも、環境省や富山市と十分連携を図りながら、必要な準備などに万全を期してま いります。また、平成二十年度以来のレジ袋削減の枚数が、去る三月末に累計で十億枚を突破したことを受け、記念キャンペーン事業として、レジ袋無料配布廃 止に取り組む店舗で使用できる商品券を来月から発行することとしており、今後も消費者と事業者が連携した県民総参加の運動を推進してまいります。
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、太陽光発電や小水力発電の取組みに加え、新たに本県の地域特性を活かした地熱開発の可能性調査を実施して まいります。

(十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
防災対策につきましては、去る六日に、県東部における大規模な地震や局地的な豪雨災害を想定し、魚津市、滑川市、上市町、舟橋村において、市町村や関係機 関と連携し、地域の特性をふまえた総合防災訓練を実施したところです。
 原子力災害対策につきましては、大気中の放射線量を測定する機器を増設し、放射線監視体制の強化を図るとともに、氷見市等において原子力防災訓練を実施 することとしております。
 交通安全につきましては、人身事故発生件数、負傷者数ともに昨年と比べ減少傾向にあるものの、死者数は、高齢者を中心に昨年を大きく上回っていることか ら、緊急キャンペーンの実施、高齢者向けの交通安全教室の拡大など、市町村や関係機関と連携し、一層の交通事故防止対策に取り組んでまいります。

二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第一〇三号から第一〇八号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
補正予算の規模は、
一般会計  九六億一、一六一万円
特別会計   三億一、二二九万円
企業会計     三、三〇三万円
 となっております。
 まず、一般会計におきましては、とやまの未来創生に向けた事業の実施などに要する経費を追加しております。また、平成二十六年度の決算は、約六億五千万 円余の黒字となり、この決算剰余金のうち三億五千万円を県債管理基金に積み立てることとしております。
特別会計におきましては、林業振興・有峰森林特別会計など三会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など二会計について、それぞれ所要の補正 を行うものであります。
 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
条例としましては、「富山県利賀芸術公園条例等の一部を改正する条例」など十件を提案しております。
条例以外の議案としましては、工事請負契約の変更に関するものなど三件を提案するとともに、平成二十六年度歳入歳出決算および平成二十六年度企業会計決算 五件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十六年度継続費精算報告書について報告しておりま す。また、平成二十六年度決算に基づく健全化判断比率および資金不足比率について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状 況に関する説明書などを提出しております。
 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

 
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