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議会日程

平成26年11月定例会 知事の提案理由説明

  一 当面の諸問題について

  本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申しあげます。

(一) 最近の諸情勢をふまえた経済・雇用対策等について
 まず、最近の諸情勢をふまえた経済・雇用対策等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、個人消費などに弱さがみられますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、当面、弱さが残るものの、各種政策の効 果もあって、緩やかに回復していくことが期待されますが、消費者マインドの低下や海外景気の下振れなど、景気を下押しするリスクに留意する必要がありま す。
本県経済につきましては、個人消費や生産は、一部に弱い動きがみられますが、設備投資は増加傾向にあり、また、雇用情勢は、九月の有効求人倍率が一.三二 倍と全国平均(一.〇九倍)をかなり上回り、改善が続いているなど、景気は一部に弱さもみられますが緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、海 外景気の下振れなどによるリスクに留意する必要があります。
 こうしたなか、七〜九月期のGDP速報値が年率換算で一.六パーセント減となるなどの状況をふまえ、去る十八日、安倍総理大臣が平成二十七年十月に予定 されていた消費税・地方消費税率の十パーセントへの引上げを一年半先送りすることを表明されたところです。
本県を含め、多くの地方においてもいわゆるアベノミクスによる景気回復効果が一定程度みられるものの、円安を背景とした原材料価格の上昇などが中小企業の 経営に影響を及ぼすなど、経済は成長軌道に戻っているとはいえない状況にあります。そのため、今般の衆議院の解散、総選挙を経て発足する新内閣には、地方 経済の底上げ、浮揚等のための力強い経済対策と補正予算の編成を、全国知事会などと連携し、強く求めてまいります。
   県としましては、引き続き、経済・雇用対策を積極的に推進することとし、県内中小企業の設備投資をさらに支援するため、去る十月一日から、設備投資促進資 金の集中投資促進枠の融資利率の引下げと融資枠の拡大を行うとともに、小規模企業が集中投資促進枠等を利用する場合は、融資利率をさらに引き下げたところ です。また、九月補正予算において、有効需要の創出にも資するため、公共事業・県単独建設事業を増額するとともに、今般、県単独建設事業の債務負担行為を 昨年度より大幅に増額して設定し、年度間の切れ間のない発注や発注の平準化をさらに進めることとしております。
 中小企業の振興・雇用の確保につきましては、引き続き、基金を活用し、生産性向上や業務効率化の取組みを通じた在職者の賃金等の処遇改善や正規社員化の ほか、新入社員の職場定着を図る中小企業の支援に取り組んでまいります。また、「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」を推進し、ものづく り産業の研究開発や高度ものづくり人材の確保、育成等を支援することにより、県内企業の技術の高度化や成長分野への参入、グローバル展開を促進するととも に、一層の雇用の確保に努めてまいります。

(二) 地方分権改革、地方創生、新年度予算編成方針等について
 つぎに、地方分権改革、地方創生、新年度予算編成方針等について申しあげます。
真の地方分権改革を実現するためには、その裏付けとなる税財源の確保・充実が不可欠です。
地方交付税につきましては、平成二十七年度が国の「中期財政計画」における国・地方を合わせた基礎的財政収支の赤字の対GDP比半減の目標年度とされてい ることから、地方財政計画の歳出特別枠の取扱いなどについて大変厳しい議論が行われています。東京圏などと地方との地域間格差が拡大するなか、地方交付税 の総額が確保されることが重要であり、今後の予算編成においては、地方交付税を含め地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額が確保されるよう、引き続 き国に対し強く働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、法人実効税率を平成二十七年度に引き下げる方向となっておりますが、法人関係税の約六割が地方の財源であることから、地方の歳 入に影響を与えることのないよう、恒久減税には恒久税財源を確保することを国に強く求めてまいります。また、消費税・地方消費税率の引上げが先送りされま したが、国・地方の厳しい財政状況や今後の社会保障関係費の増加等をふまえると、平成二十九年四月に向けて、国・地方において積極的に経済対策を講じ経済 状況の好転を図る必要があり、また、地方消費税率の引上げの際には、同時に地方法人課税のあり方を見直すなど、偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系 の構築と税財源の地域間格差の是正を図るべきことなどを引き続き求めてまいります。
   また、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、地域で住みよい環境を確保し、活力ある社会を維持していくための施策に 関するまち・ひと・しごと創生法が、今月二十一日に国会で可決成立し、現在、政府においてその基本的方向等を定める総合戦略の策定が進められております。
   一方、県においては、こうした動きに先駆けて設置した「まちの未来創造会議」において、若者が定着する魅力ある地域づくりや定住・半定住の環境づくり、少 子高齢化・人口減少対策などの具体的方策について検討を進めるとともに、この七月に発足した「子ども政策・人口減少対策本部」における検討とあわせて、平 成二十七年度予算での方策の具体化や、「創生法」に基づく県の総合戦略の策定に向けて取り組んでまいります。また、地方創生・人口減少対策の実現のために は、地方がこれまで以上に幅広い分野で必要な施策を展開することはもちろん、国も国土構造の変革に正面から取り組むとともに、地方の自主性・独自性を最大 限発揮できる取組みへの支援や制度改革が不可欠であります。
 このため、全国知事会の地方税財政常任委員長として、必要な地方税財源の確保・充実とあわせて、地方の責任と創意により効果的に活用できる包括的な交付 金の継続的かつ大胆な規模での創設や、税制についても、東京圏から地方に本社や研究開発拠点の移転等を行う企業に対する国税・地方税の思い切った軽減制度 の創設など、これまでにない新たな仕組みを提案し、今月七日に開催された政府主催の全国知事会議の場などにおいて、安倍総理大臣、石破地方創生担当大臣、 高市総務大臣、宮沢経済産業大臣などに対してそれぞれ、直接強く要請したところです。今後とも、真に国民の幸せにつながる地方分権の推進、地方創生・人口 減少対策、地方税財政制度の改革と充実が図られるよう、具体的な政策提案やその実現に向けた働きかけを行ってまいります。
 本県の平成二十七年度予算編成につきましては、現段階で約五十八億円の財源不足が見込まれ、これまでの行政改革の取組み等により、昨年同期に比べ不足額 は減少しているものの、なお厳しい財政状況が続いており、歳入確保に加え、政策経費等については引き続きマイナスシーリングを設定し、財政健全化に向け一 層努力することとしております。一方、地方創生や人口減少対策にかかる先駆的・効果的な施策に加え、新幹線開業効果活用対策、未来を担う人づくりなど、新 幹線開業効果を最大限に高め、本県の新たな未来を切り拓いていく施策を推進するための「とやまの未来創生戦略枠」を新たに設けるほか、ものづくり産業や農 林水産業などの競争力強化のための施策を推進するための「産業成長戦略枠」、および「新・元気とやま創造計画」の政策目標を着実に推進するための特別枠を それぞれ設けるなど、厳しい財政状況のなかにあっても、県民の皆さんが未来に希望を持ち、いきいきと働き暮らせる元気な県づくりを積極的に推進する予算と なるよう努めてまいります。

  つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) 北陸新幹線開業直前対策について
 まず、北陸新幹線開業直前対策について申しあげます。
   北陸新幹線につきましては、いよいよ開業まで百八日となり、先月三日には北陸新幹線の運賃・特急料金が発表されるなど、開業に向けた準備が順調に進められ ております。
   この開業効果を最大限に高めるため、新幹線戦略とやま県民会議等のご意見をふまえながら、今後とも、観光・交流や産業・地域活性化の取組みを官民一体と なってさらに加速してまいります。その一環として、昨年来、「富山で休もう。」キャンペーンや「まちの逸品」PRキャンペーンなど、官民が連携した取組み を進めるとともに、先月から、首都圏において、富山ゆかりの著名人によるミニ番組を放送しているほか、有楽町駅前広場で富山米フェアを開催しました。ま た、来年一月には「富山のさかな おもてなしフェア」を、二月頃には東京スカイツリーでの富山のさかなのPRイベントをそれぞれ開催することにしておりま す。さらに、農林水産品や加工品を活用した新たなお土産品づくりについては、十一商品に絞り込み、本格販売に向けた準備を進めているところです。
   観光の振興につきましては、先月十五日から三日間にわたり、多くの旅行会社等の担当者が参加して開催された全国宣伝販売促進会議において、四百を超える観 光素材の中から厳選した素材を実際に視察いただくなど強力にアピールしました。来年秋の北陸デスティネーションキャンペーンの成功に結び付けられるよう、 今後とも、市町村等と連携しながら富山の多彩な魅力のPRに取り組んでまいります。また、来月十日から埼玉県において観光物産展を実施するほか、来年一月 には、東京ドームで開催される「ふるさと祭り東京」へ出展するとともに、阪急線での中吊り広告や名古屋で観光物産展を実施することにしております。さら に、今月末には「とやま観光未来創造塾」の修了式と「おもてなし優良タクシードライバー」の表彰式を行うこととしており、引き続き本県の観光を担う人材の 育成に取り組んでまいります。
   富山湾の国際的なブランド化につきましては、これまで、ユネスコが支援する「世界で最も美しい湾クラブ」への富山湾の加盟に向けて種々の働きかけを積み重 ねた上で、先月十八日、韓国・麗水(よす)市で開催されたクラブ総会に出席し、富山湾の豊かで美しい自然や、その保全のための森づくり等の各般の取組みに ついてアピールしました。幸い、クラブ加盟が全会一致で了承され、これを受けて、今月三日には、クラブ加盟を記念したモニュメントを海王丸パークに設置し たところです。今後も引き続き、湾岸サイクリング環境の整備、新湊マリーナの拡充などの富山湾の魅力のさらなるブラッシュアップや、首都圏の船舶所有者や 外航クルーズ客船の誘致などを積極的に推進してまいります。

(四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
  ものづくり産業の振興につきましては、デザインを活かした県内企業の製品
の海外への販路開拓につなげるため、先月、韓国・ソウルの東大門(とんでむん)デザインプラザにおいて「富山プロダクツ展」を開催したところです。今後と も、最新のデザインを取り入れた高付加価値の商品開発を支援してまいります。また、「とやまナノテククラスター」事業については、県内外の企業から研究者 を招へいするなど、研究成果の事業化を加速するための体制を整備するとともに、来月には、世界的に著名な研究者を招きフォーラムを開催するなど、国際競争 力を有する技術・製品の創出に取り組んでまいります。
   中小企業の振興につきましては、今月十七日に、長野県と連携し、首都圏企業との商談会を実施したほか、来年一月には、埼玉県の展示商談会への共同出展を支 援するなど、県内中小企業の取引促進を図ってまいります。引き続き、首都圏企業等とのビジネスマッチングを図る商談会を開催するほか、中小企業支援セン ターにおける販路開拓の支援体制を強化してまいります。
   国際経済交流の促進につきましては、先月の台湾に続き、今月十九日からタイで開催された国際見本市への本県ものづくり企業の出展を支援するなど、引き続き 県内中小企業の海外におけるビジネス展開をサポートしてまいります。
  人材の確保につきましては、今月から東京、大阪、名古屋等での学生向けセミナーを順次開催するほか、学生の就職・採用活動開始時期の変更を受け、  「U ターンフェア イン とやま」を来年三月に開催するなど、県外進学者のUターン就職等を積極的に推進してまいります。
 
(五) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
本年の稲の作柄につきましては、作況指数は一〇一の「平年並み」となりました。また、品質については、土づくりなど地域の課題に応じた品質向上対策に、生 産農家はもとより関係機関が一体となって取り組んだ結果、一等米比率が十月三十一日現在で昨年を約十九ポイント上回る北陸三県で最も高い八十七パーセント を確保したところです。引き続き、高品質で売れる富山米の生産に努めてまいります。
   また、全国的な過剰在庫に伴う米価の下落に対応して、国において、過剰米対策などの米の需給調整措置や担い手の経営安定のための収入減少の影響緩和対策を 確実に実施すること、来年産米の生産数量目標の配分に際し米の需給調整に真摯に取り組んできた地域への配慮や産地交付金の十分な配分を行うことなどについ て強く要請しました。この結果、農林漁業セーフティネット資金について、一年間に限り無利子とする緊急措置が講じられることとなりましたが、県としまして も、米価下落等による農業者の一時的な資金需要について、緊急措置として、農業振興資金に期間二年以内の無利子融資制度を新設することとしております。
   農地中間管理事業につきましては、今年度初めて農地の借受希望者の募集に取り組んだところ、延べ一、七二〇経営体から応募があり、市町村を通じてマッチン グを進め、担い手への農地の集積、集約化を促進してまいります。また、事業の円滑な実施のための機構集積協力金の予算確保についても、国に対して強く要請 しているところです。
   農業後継者の育成確保対策につきましては、「とやま農業未来カレッジ」の第一期生の募集に対し二十二名の応募があり、来年四月の受入れに向けた準備を進め るとともに、一月に開校式を行い、農閑期を活用した就農者向けの短期研修を実施するなど、意欲ある農業者への支援に努めてまいります。
「全国豊かな海づくり大会」につきましては、先月十二日に海王丸パークにおいて一年前プレイベントを開催したほか、今月十六日に天皇・皇后両陛下ご臨席の もと行われた奈良大会に出席し、大会旗の引継ぎを受けたところであり、来年十月開催の富山大会に向け、県民の機運醸成に努めるなど、着実に準備を進めてま いります。
 平成二十九年春に本県で開催される「全国植樹祭」につきましては、先般、会場を魚津桃山運動公園に決定したことを踏まえ、今後、基本計画の策定など具体 的な準備を進めてまいります。

(六) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
北陸新幹線の整備促進につきましては、今月十七日に、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会の三団体に加え、関西広域連合およ び関西経済連合会が連携して、政府および関係国会議員等に対する要請を行い、金沢・敦賀間について、平成三十七年度とされた開業時期の少なくとも三年の前 倒しをはじめ、大阪までのフル規格による整備方針の早期明確化、地方負担の軽減、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現について、強く求めてまいりま した。県としては、これらの諸課題の解決に向け、今後とも、県議会をはじめ、関係府県、県内市町村、経済団体等と連携して、政府等関係機関に対し強力に働 きかけてまいります。
   あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、先月、運賃や乗継割引の予定について発表され、現在、運行ダイヤの調整など開業に向けた準備を 進めるとともに、先月からファンクラブの会員募集を開始したところです。また、先般のあいの風とやま鉄道利用促進協議会において、沿線市町のイベントとタ イアップした企画きっぷなど、各般の取組みを推進することとしました。さらに、主要な十三駅でいわゆる「Wi(ワイ)‐Fi(ファイ)」環境を整備するこ ととし、県としても地元市町とともに必要な支援を行ってまいります。
   日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、今月十一日に、東京において、荷主企業等を対象とした利用促進セミナーを開催するとともに、 本日、富山市において釜山港セミナーを開催するなど、今後とも航路拡充・集荷促進等に取り組んでまいります。また、クルーズ客船の誘致については、アジア 最大となる十六万トン級大型客船の寄港に向けて準備を進めるとともに、豪華客船を有する船会社幹部を招へいして現地確認を行っていただくなど、今後とも寄 港回数の増加に向けて積極的に働きかけてまいります。
   富山きときと空港につきましては、先月二十九日に全日空本社を訪問し、篠辺(しのべ)社長に対して、新幹線開業後の富山―東京便の路線維持とそのための対 策の推進をあらためて要望するとともに、関西圏との交通アクセスの維持向上のため、富山―伊丹便の新設を働きかけたところです。その結果、先日発表され た、富山―東京便の来年三月十四日から二十八日にかけての運賃については、従来に比べ大幅な引下げとなっており、航空会社として路線維持のため相当努力さ れたものと受け止めております。また、先月、中国共産党中央対外連絡部や中国民用航空局等を訪問し、大連便、上海便の早期増便に対する協力を要請いたしま した。羽田国際線乗継需要の増大や空港利用圏の拡大など、空港を取り巻く情勢変化を踏まえながら、富山―東京便の路線維持、新規路線の誘致および国際路線 拡充など、国内外の航空ネットワークの充実に努め、空港のさらなる活性化に向けて取り組んでまいります。
   国際観光の推進につきましては、先月、ソウルにおいて現地メディア等を対象とした観光PR交流会を開催したほか、瀋陽および香港において観光説明会を開催 し、富山県の魅力をアピールしました。また、台湾から立山黒部アルペンルートへの今年の観光客数が十二万人を超え、二年連続で過去最高を更新したところで すが、冬季のさらなる誘客を図るため台湾からスキーツアーを誘致するなど、富山の魅力を一層発信するとともに、東南アジアや欧米・豪州などにおいても、観 光説明会の開催や現地旅行博への出展などにより、誘客に努めてまいります。

(七) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
子育て支援・少子化対策につきましては、新たな基本計画について、先月、富山県子育て支援・少子化対策県民会議において中間報告を取りまとめたところであ り、今後、より幅広い県民の意見を反映させ、実効性のある計画となるよう、パブリックコメントや大学生との意見交換を実施してまいります。また、先月二十 七日に「とやまマリッジサポートセンター」を開設し、会員募集を行っているところであり、今月末以降、個人向けセミナーを開催するなど、結婚を希望する男 女を応援してまいります。
 学校教育につきましては、去る六日に、下村文部科学大臣と意見交換を行い、少人数教育の充実などの教職員定数の拡充と、ふるさと教育や児童生徒の可能性 を伸ばす教育の充実について要請したところです。今後とも、効果的な少人数教育など、真の人間力を育む富山ならではの教育に取り組んでまいります。
芸術文化の振興につきましては、高志の国文学館における企画展「川の文学 うつりゆく富山の歴史の中で」の開催などを通じ、高志の国文学の普及啓発に積極 的に取り組んでまいります。
 県立文化施設につきましては、来年三月十六日のリニューアルオープンに向け、県民会館の耐震化・機能充実等改修工事を引き続き進めているところです。ま た、「新近代美術館」(仮称)については、今月九日に、多くの方々にご参加いただき、シンポジウム「新しい美術館を語る」を開催したところでありますが、 引き続き、平成二十八年度中の開館をめざし、着実に整備を進めてまいります。
 国際交流につきましては、中国遼寧省との友好提携三十周年にあたることから、去る十月、友好代表団の団長として訪問し、李(り)省長との間で、両県省の 交流・協力関係の深化のための協定書を締結するとともに、日本語を学ぶ学生を支援する「松村謙三記念富山県・遼寧省友好奨学金」を創設しました。また、遼 寧大学への訪問と交流、芸術文化交流の記念事業や富山ファン倶楽部設立十周年記念レセプションの開催などを通じて、未来志向の幅広い連携協力関係を築けた ものと考えております。
 世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、今月一日から三日間開催した国際フォーラム二〇一四において、国内外の著名な専門家から、立山砂防の 顕著で普遍的な価値の検証や、既に世界文化遺産として登録されている遺産と比較しても類似例がないこと、研究成果を学術論文として発表すべきこと等につい て有意義な助言をいただくなど大きな成果があり、今後の取組みに活かしてまいります。
 スポーツの振興につきましては、来年十一月に開催する「富山マラソン   二〇一五」について、近く、実行委員会において実施計画を策定するとともに、 先月、高岡市においてミニマラソン大会などの開催一年前イベントを挙行したほか、来年三月には新幹線開業を記念したプレ大会を富山市で実施するなど、開催 に向けた機運譲成や準備を進めてまいります。

 (八) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
医療・介護の充実につきましては、新たに地域医療介護総合確保基金を設置し、高齢化の進展に備え、医療・介護サービスの提供体制の改革等に取り組むことと しており、病床の機能分化・連携については、高度・一般急性期病床から、回復期機能病床へ転換する病院への支援や、医療機関の情報ネットワークを連携し、 診療情報の共有を図るための調査分析を進めてまいります。また、在宅医療の推進については、県内全域で在宅医療を推進するための在宅医療支援センターの設 置に向けた準備や、多機能型の訪問看護ステーションの整備への助成などに取り組んでまいります。さらに、医療人材の確保対策については、先月、来年度から の医師臨床研修にかかる病院と研修希望者とのマッチング結果が公表され、本県は今年度を上回る六十三人の研修希望者を確保できたところです。今後とも、医 学生の県内定着や研修指導体制の充実強化、看護師等養成所の施設・設備整備などを進めてまいります。また、医療従事者の離職防止や医療安全の確保等を図る ため、「富山県医療勤務環境改善支援センター(仮称)」を設置し、医療機関からの様々な相談に対応してまいります。
   高齢者福祉につきましては、先般、富山県社会福祉審議会の専門分科会において、地域包括ケアシステムの構築に向けた新たな計画の骨子案についてご議論いた だいたところであり、今後、幅広く県民のご意見をお聴きしながら検討を深めてまいります。
障害福祉につきましては、障害のある人に対する正しい理解の促進や障害を理由とする差別の解消を図るため、各般の普及啓発事業を実施するとともに、いわゆ る「障害者差別解消法」に基づく職員対応要領の策定などに取り組んでまいります。
   再生可能エネルギーの導入促進につきましては、基金を活用し、県有施設や市町村施設における小水力発電や太陽光発電等の導入を進めてまいります。

(九) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
原子力災害対策につきましては、今月二日から三日にかけて、安倍総理大臣の指揮の下、国、石川県と合同で、氷見市等において、原子力総合防災訓練を実施し たところであります。また、国民保護につきましては、先月、小矢部市において、化学テロを想定した、国との共同実動訓練を実施いたしました。今後とも、一 層実効性のある訓練の実施に努め、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
   安全なまちづくりにつきましては、特殊詐欺の被害が、十月末時点で認知件数が九十八件と、昨年一年間を既に上回るなど深刻な状況にあることから、特に高齢 者に対し注意喚起を行うなど、官民一体となった予防活動を進めてまいります。
   また、山岳事故の救助や災害警備活動等を担う県警察航空機「つるぎ」につきましては、去る二十日、新たに高性能・最新鋭の装備を備えた更新機が就航したと ころであります。
この冬の道路除排雪につきましては、先般、道路除雪対策本部を設置したところであり、国、市町村との連携により道路網の一体的な除雪を推進するとともに、 県民の参加も得ながら、歩道の除雪対策等にも万全を期してまいります。

   二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
議案第一三六号から第一四五号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
補正予算の規模は、
一般会計   四四億六、二五〇万円
特別会計      九、一六四万円
企業会計    八億一、一一六万円

となっております。
 まず、一般会計におきましては、職員の給与改定に伴う給与費や医療・福祉の充実に要する経費などを追加しております。
 特別会計におきましては、港湾施設特別会計など四会計について、企業会計におきましては、電気事業会計など五会計について、それぞれ所要の補正を行うも のであります。
   つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
   条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県地域医療介護総合確保基金条例」を、改正するものとして、「富山県知事の権限に属する事務の処理の 特例に関する条例の一部を改正する条例」など六件を提案しております。
   条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど十一件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。




                                               
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