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議会日程

平成26年9月定例会 知事の提案理由説明


一 当面の諸問題について

  本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申しあげます。

(一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、緩やかな回復基調が続いており、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動も和らぎつつあります。先行きについては、当面、この駆け 込み需要の反動により一部に弱さが残るものの、各種政策の効果が発現するなかで、緩やかに回復していくことが期待されますが、駆け込み需要の反動の長期化 や海外景気の下振れなど、景気を下押しするリスクに留意する必要があります。
本県経済につきましては、設備投資は全体として増加傾向にあり、また、雇用情勢は、七月の有効求人倍率が一.三七倍と全国平均(一.一〇倍)をかなり上回 り、改善が続いているなど、景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動により、個人消費や生産など一部に弱い動 きもみられます。
こうしたなか、国の成長戦略である「日本再興戦略」が去る六月に改訂され、いわゆるアベノミクスの効果を全国に波及させ地域経済の好循環をもたらすことに より、最終的には地方の元気を取り戻し、国民一人ひとりが豊かさを実感できるようにするとされております。また、安倍総理大臣を本部長とする「まち・ひ と・しごと創生本部」が立ち上げられ、地方創生と人口減少の克服に向けた取組みを進めることとされております。
県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、「ものづくり産業未来戦略」に基づく最先端ものづくり産業の強化、中小企業の経営支援、雇用の確保・ 創出や人材育成など、経済・雇用対策の推進に迅速かつ積極的に取り組んできたところであります。
雇用対策につきましては、基金を活用した事業を積極的に推進するとともに、国に採択された、平成二十八年度までの三年間で総額十二.五億円の「富山県もの づくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」を活用するなど、産業振興と一体となった雇用創造に取り組んでまいります。
さらに、公共事業を増額するとともに、県民の安全・安心を確保するための道路、橋りょう、河川、砂防、治山など県単独建設事業を追加するなど、有効需要の 創出にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を適時、適切に推進してまいります。

(二) 地方分権改革等について
 つぎに、地方分権改革等について申しあげます。
地方財政につきましては、去る六月に閣議決定された「骨太の方針」において、国・地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化目標の着実な達成を目指すとされて おりますが、現在の試算では、今後の経済再生を見込んでもなおその達成は困難とされております。さらに、国の平成二十七年度予算の概算要求総額が今年度当 初予算を大きく上回っており、今後、地方交付税を含めて大変厳しい議論が行われると見込まれます。少子高齢化の進展に伴う社会保障関係費のさらなる増加が 見込まれるなか、地方が行政サービスを十分に担えるよう、地方交付税も含めた一般財源総額の確保について、引き続き、全国知事会と連携して国に対し強く働 きかけてまいります。
地方税制につきましては、いわゆる「消費税法等改正法」に規定されている消費税・地方消費税率の十パーセントへの引上げの際には、地方法人課税のあり方を 見直し、地方交付税原資化をさらに進めるなど、偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築と税財源の地域間格差の是正を図る必要があること、また、 現在、国において検討されている法人実効税率の引下げについては、法人関係税の約六割が地方の財源であることから、地方の歳入に影響を与えることのないよ う、恒久減税には恒久財源を確保することなどを強く求めてまいります。
今後とも、税財政制度を含め、地方の自立と地域間格差の是正のバランスのとれた、真に国民の幸せにつながる地方分権が推進されるよう、県議会をはじめ、県 内市町村、全国知事会等とも連携しながら、具体的な政策提案やその実現に向けた働きかけを行ってまいります。

  つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

(三) 北陸新幹線開業直前対策について
 まず、北陸新幹線開業直前対策について申しあげます。
先月二十七日に、北陸新幹線の開業日が来年三月十四日に決定され、いよいよ開業まで半年余りとなりました。昭和四十八年の北陸新幹線の整備計画の決定以 来、県民の皆さんの四十年来の悲願である開業が正式決定されたことは非常に感慨深く、ここに改めて、多くの先人たちがこれまで積み重ねてこられた並々なら ぬご努力に対し改めて敬意を表するとともに、長年ご尽力いただいた国会や県議会の議員の皆様、市町村長、経済界をはじめ関係各位に対し、心から感謝申しあ げます。今後とも、新幹線開業直前対策をさらに加速し、強化するとともに、「かがやき」の停車駅などの課題については、地元市をはじめ、関係の皆様と連携 し、しっかり取り組んでまいります。
こうしたなか、先月には、県内三駅で、新型車両W七系の歓迎式を開催したほか、県民による開業機運醸成イベントが各地で開催されております。また、本日、 県庁でカウントダウンボードを設置するほか、今後、県議会や新幹線戦略とやま県民会議等のご意見をふまえながら、官民一体となって観光・交流や産業・地域 活性化の取組みを一層進めるとともに、引き続き、県民機運のさらなる醸成を図ってまいります。          
首都圏における新幹線開業と富山の魅力の情報発信につきましては、今月 六日からさいたま市の鉄道博物館において、北陸新幹線や県内の鉄軌道の魅力を紹介 する自治体初の「鉄軌道王国とやま展」を開催しております。今後、「首都圏戦略プロジェクトチーム」での検討もふまえ、富山ゆかりの著名人に登場していた だくミニ番組の放送、新幹線新駅を拠点とした県内各地の魅力を首都圏へPRする大型広告や東急電鉄での車内広告などを実施してまいります。また、本県関係 者や富山ゆかりの物・場所などの調査・リストアップや首都圏在住者をターゲットとしたウェブサイトの制作などを通じ、ネットワークを強化・拡充し、首都圏 に向けた情報発信などを強力に推進することとしております。
さらに、首都圏での情報発信拠点については、現在実施中の基礎調査にあわせ、県内外の有識者による会議を設置し、望ましいアンテナショップの機能、立地場 所などに関して専門的な助言・提言をいただくこととしております。
観光の振興につきましては、来年秋の北陸デスティネーションキャンペーンを見据え、来月十五日から三日間にわたり開催される全国宣伝販売促進会議におい て、魅力ある観光商品の提案を行うとともに、新幹線開業へ向けて、JRや旅行会社と連携した旅行商品の造成などにより積極的に富山旅行の魅力発信を推進し てまいります。また、関西・中京方面からの誘客促進のため、新たに阪急沿線の西日本最大級のショッピングセンターなどで観光PRを行うほか、名古屋で物産 展を開催することとしております。さらに、二次交通の充実を図るため、県内バス事業者が新たに企画する定期観光バスの運行を支援してまいります。
富山湾の国際的なブランド化につきましては、来月、韓国・麗水市で開催される「世界で最も美しい湾クラブ」総会に出席し、富山湾の魅力をアピールしてまい ります。また、首都圏の船舶所有者の県内への誘致に向け、国内最大級のボートショーへのブース出展などのPRを行うとともに、新湊マリーナの収容隻数の大 幅な拡充に向けた調査・設計を進めることとしております。          
 
(四) 産業の振興について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
ものづくり産業の振興につきましては、「富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクト」を活用し、高機能素材やデジタルものづくり等の成長分野を対 象として、高度で専門的な知識や技術を有するものづくり人材の確保や、求職者の訓練付き雇用を実施する中小企業などを支援するとともに、来年度のものづく り総合見本市の開催に向けた準備などに取り組んでまいります。また、去る七月に国に採択された「とやまナノテククラスター」に基づき、ナノ微細化技術をも のづくり産業の各分野のコア技術と融合し、国際競争力を有する技術・製品の創出に取り組んでまいります。
中小企業の振興につきましては、設備投資資金の集中投資促進枠の融資利率を引き下げ、融資枠を拡大するとともに、小規模企業が集中投資促進枠及び経営安定 資金の小規模企業支援枠を利用する場合には、融資利率をさらに引き下げ、その資金繰りを支援してまいります。さらに、先月、県内中小企業の取引拡大を図る ため、神奈川県知事にもご参加いただき「富山県ものづくり交流商談会イン神奈川」を開催したほか、伝統工芸については、本年五月のニューヨークでの展示会 の成果をふまえ、専門家を招へいし、最先端のデザイン等のアドバイスをいただくなど若手伝統工芸作家の育成や作品のブラッシュアップを強化し国内外にPR してまいります。
医薬品産業の振興につきましては、先月、富山・バーゼル両地域の産学官の研究者等による「第三回富山・バーゼル医薬品研究開発シンポジウム」を開催し、今 後の技術協力やビジネス面での発展に向けた連携を一段と強化したところであります。
環日本海・アジアなど国際経済交流の促進につきましては、来月に台湾の台北、十一月にタイのバンコクで開催される見本市への県内ものづくり企業の出展を支 援するなど、ビジネス機会の拡大を図ってまいります。
 
(五) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
国においては、農業をめぐる環境が大変厳しい中で、農業協同組合の改革など様々な改革論議がなされておりますが、日本の農業を競争力のある魅力的な産業に 創り変え、新たな成長産業にしていくため、拙速にならないよう留意しながら、総合的にバランスのとれた政策を構築することについて、今後とも、国への働き かけを行ってまいります。
本年の稲の作柄につきましては、八月十五日現在において、「平年並み」と見込まれております。県としては、猛暑対策のための出穂前の追加穂肥や   水管 理の徹底など、地域ごとの課題に応じたきめ細かな対応を指導してきたところであり、今後とも高品質で食味の良い富山米の生産に努めてまいります。
食のとやまブランドにつきましては、来月、名古屋市で「越中富山うまいもんフェア」を、また、首都圏で「富山米フェア」を開催するなど、本県の食の魅力を 発信してまいります。
県産の農産物等の輸出促進につきましては、先月、香港で開催されたアジア最大級の国際食品見本市「フード・エキスポ二〇一四」に、県として初めて出展する とともに、「とやまの食材・観光PR交流会」を開催し、本県の食や観光の魅力をPRしました。出展した事業者の方々からは、多くの商談が行われるなど、相 当な成果があったと伺っております。今後、十一月にはアジアのバイヤーを県内に招へいして商談会を開催するなど、引き続き海外での新たな市場開拓に努めて まいります。
平成二十七年度に本県で開催される「全国豊かな海づくり大会」につきましては、実施計画の策定を進めるとともに、来月十二日に海王丸パークで開催する一年 前プレイベントなどにより、大会に向けた機運醸成に努めてまいります。
全国植樹祭につきましては、先月、平成二十九年の本県開催が正式決定されたことを受け、今後、基本計画の策定を進めてまいります。

(六) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
北陸新幹線の金沢以西への整備につきましては、大幅な工期短縮などについて、県議会をはじめ、関係府県、県内市町村、経済団体等と連携して強力に働きかけ てきましたが、去る七月に、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて、金沢・敦賀間の開業時期を平成三十七年度から三年前倒しし、平成三十四年 度の開業を目指すことなどを内容とする提言が取りまとめられました。特に、JRからの貸付料の前倒し活用・期間の延長、JR九州株の売却益の活用など具体 的な財源確保の方策が示され、今後、必要な検討を行うとされたことについて、心強く受け止めております。
県としては、金沢・敦賀間の大幅な工期短縮はもとより、敦賀以西のルート決定に向けた調査等による大阪までのフル規格による整備方針の早期明確化、地方負 担の軽減、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも、関係団体と連携して、政府等関係機関に対し強力に働きかけてまいります。
北陸新幹線開業後の関西・中京方面の利便性の確保等につきましては、先月、JR西日本の真鍋社長と面談しましたが、シャトルタイプ新幹線「つるぎ」の新高 岡駅全列車停車と富山駅早朝六時頃発の運行、金沢駅での特急と新幹線の接続や乗換えの円滑化、六時台の長野発富山方面の新幹線運行に関しては、本県の要請 を踏まえ調整することが表明されたほか、JR切符の販売については、特例として、沿線市町毎に八駅で販売できるよう配慮するとされました。引き続き、企画 切符や新幹線と特急の乗継割引などについて要請してまいります。
あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、三月十四日の開業に向け準備を進めるとともに、沿線市町と連携し、沿線周辺をめぐる小旅行の企 画などの利用促進策について検討しているところであり、県としても必要な支援を行ってまいります。また、富山―東富山間の新駅設置にかかる基本設計に対し 支援してまいります。
日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、今年一月  から八月までのコンテナ取扱個数が対前年同期比八.五パーセント増の約五万四千 個と過去最高を記録したところであり、今後のコンテナ取扱個数の伸びに対応するため、新湊地区多目的国際ターミナルのコンテナヤードの拡張に取り組んでま いります。また、来月には、岐阜県、長野県との連携によるアジアのバイヤーを招へいした商談会の開催など、一層の集荷促進、物流の活性化に努めてまいりま す。さらに、来年六月からのアジア配船が予定されている十六万トン級の大型客船の誘致を、去る五月、米国のマイアミに出向いて働きかけるとともに、受入れ に必要な整備を鋭意進めております。
富山きときと空港につきましては、富山―台北便について、チャイナエアラインの孫董事長などに対して冬季ダイヤにおける週四便以上への増便を強く働きかけ てきた結果、冬季ダイヤとしては初めて、十月二十六日から十二月   二十九日までの期間、週二便から週四便への増便が実現しました。これにより、東南ア ジアなどへの乗継利用も含め、利便性が大幅に向上することから、台湾から本県への観光誘客等に努めるとともに、本県や近隣地域から台湾への観光・ビジネ ス・文化交流等に積極的に利用していただけるよう努めてまいります。また、北陸新幹線開業後の富山―東京便の路線維持に向けて、リピーターの確保による利 用率向上や羽田空港での国際線乗継による利用促進などに取り組むほか、伊丹便のニーズや東京便の利用動向などの把握、空港の活性化のための官民連携事業調 査を進めることとしております。
国際観光の推進につきましては、先月、香港の旅行会社やメディア関係者に対し、本県の食や自然などの魅力を体験するツアーの造成を働きかけたところです。 来月には遼寧省瀋陽市での開催とあわせて香港でも観光説明会を開催するほか、十二月には現地旅行会社等を招へいし、本県の優れた観光資源をアピールしてま いります。また、欧米、豪州からの誘客促進のため、旅行雑誌への広告掲載やドイツのベルリンで開催される旅行博への出展などを行うこととしております。

(七) 少子化・人口減少対策、教育、文化、スポーツの振興等について
 つぎに、少子化・人口減少対策、教育、文化、スポーツの振興等について申しあげます。
少子化・人口減少対策につきましては、人口減少等により地域の将来が懸念されることに加え、新幹線開業など社会情勢の変化をふまえ、県内外の有識者等によ る「まちの未来創造会議」を設置し、まちづくりに積極的に取り組む市町村や地域住民と連携して、若者が定着する魅力ある地域づくりや定住・半定住の環境づ くりなどの具体的方策について調査・検討し、その推進を図ってまいります。また、七月に立ち上げた「子ども政策・人口減少対策本部」及び「人口減少対策検 討チーム」において、引き続き幅広い視点から少子化・人口減少対策にかかる新たな方策などの検討を進めてまいります。さらに、本年度中に策定する新たな子 育て支援・少子化対策の基本計画に幅広い県民の意見を反映させるため、県内各地で子育て支援・少子化対策ミーティングを開催するほか、結婚を希望する男女 を応援するため、来月には「とやまマリッジサポートセンター」を開設することとしております。
学校教育につきましては、本年度の全国学力・学習状況調査結果について、昨年度の調査結果を真摯に受け止め、各小中学校において児童生徒の学力向上に努め てきたところ、各教科の平均正答率が全国上位となるなど、かなりの改善が見られました。今後とも、学習習慣の定着や授業の改善など、学力向上対策を積極的 に進めてまいります。
県立大学につきましては、来年四月の公立大学法人への移行に向けて、定款などを今議会に提案しておりますほか、県民や地域社会からの期待に応える魅力ある 大学として、さらに発展、飛躍できるよう、法人化後の新しい機能を備えた施設整備の基本計画を策定してまいります。
芸術文化の振興につきましては、高志の国文学館について、先月二十四日に開館以来二年一月余りで入館者が三十万人に達しました。また、県立利賀芸術公園に ついては、先月、世界第一線の演出家などによる舞台芸術公演「利賀サマー・シーズン二〇一四」や第六回シアター・オリンピックス北京に併せた「利賀アジア 芸術祭」が開催されました。今後とも、南砺市やTOGAアジア・アーツ・センター支援委員会の皆様と連携しながら、利賀が舞台芸術の世界的な拠点として成 長・飛躍するよう取り組んでまいります。
県立文化施設につきましては、来年三月の北陸新幹線開業に向け、県民会館の耐震化・機能充実等改修工事を引き続き進めてまいります。また、「新近代美術 館」(仮称)については、平成二十八年度中の開館をめざし、着実に整備を進めてまいります。
 国際交流につきましては、中国・遼寧省との友好提携三十周年を記念し、県議会をはじめ県内各界の代表とともに私も参加して、友好代表団の派遣などの記念 事業を実施することとしております。
立山黒部ジオパークにつきましては、先月二十八日に日本ジオパークとしての認定をいただきましたが、引き続き関係団体と連携協力しながら、立山黒部の魅力 発信に積極的に取り組んでまいります。
 スポーツの振興につきましては、「元気とやまスポーツ振興会議」での議論をふまえ、県西部体育センターについても、二〇二〇年東京オリンピック・パラリ ンピックを見据えたアスリート育成の拠点施設として整備するなど、スポーツ医・科学的サポート体制の充実強化を図ってまいります。

(八) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
医療の充実につきましては、県立中央病院において、がん等の高度専門医療及び災害時緊急医療の充実強化を図るため、最新鋭のMRIやCTなどの検査機器を 備え、ロボット手術など先進的な低侵襲手術にも対応できる新棟の整備を、平成二十八年夏頃の開業をめざし進めてまいります。
また、県の高度救急医療体制のあり方については、先般、医療及び救急関係者からなる検討会から、県立中央病院を基地病院としたドクターヘリの導入やドク ターカーの運用の拡充、救急医の養成確保などの取組みについての提言をいただいたところです。県としては、ドクターヘリの来年度のできるだけ早期の導入を めざし、運航のルールづくりなどの体制整備を進めるとともに、県立中央病院において必要な施設及び設備の整備に着手してまいります。また、去る七月に岐阜 県知事に飛騨地域を対象とした連携を提案し、その合意を得たことから、岐阜県との共同運航の実現に向け、必要な協議を行ってまいります。あわせて、救急医 の養成プログラムの策定やドクターヘリ・ドクターカーの運用などについて調査検討してまいります。
さらに、総合衛生学院内に開設するがんの緩和ケア分野の認定看護師教育課程の十月開講に向けて引き続き支援してまいります。
高齢者福祉につきましては、地域包括ケアシステムの構築に向けて必要な取組みを盛り込んだ、高齢者施策や介護サービスなどの総合的な計画を策定してまいり ます。
新たな総合リハビリテーション病院等の整備につきましては、平成二十七年度の開業に向けて、引き続き建設工事や医療機器の整備を着実に進めてまいります。
再生可能エネルギーの導入促進につきましては、国に働きかけ確保した交付金を、再生可能エネルギー等導入推進基金に積み増すとともに、富山新港における太 陽光発電所については、実施設計等を踏まえ、太陽光パネルの設備の発注など建設に向けた準備を進めてまいります。

(九) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
去る七月十九日から二十日にかけて、魚津市を中心に発生した集中豪雨により被災した河川、道路等や、農業用水路の閉塞、山腹崩壊などの応急対策に早急に取 り組むとともに、下流域の水稲の生育に必要な用水を確保するためポンプを緊急に設置するなど、迅速な災害対応に努めてまいりました。引き続き、護岸や道路 法面、山腹斜面の早期復旧を図ってまいります。
また、先般、国土交通省などの「日本海における大規模地震に関する調査検討会報告書」が公表され、津波浸水想定の設定に必要な断層モデルが提示されました が、県としては、地震調査研究推進本部が現在実施中の日本海地震・津波調査プロジェクトの調査結果等もふまえ、津波シミュレーション調査等の対応について 検討してまいります。
防災対策につきましては、浸水被害を受けた地域やそのおそれがある地域における災害の未然防止対策を重点的に行うため、復旧事業も含めた「県単独道路・河 川等災害復旧・未然防止対策事業」を新たに創設し、河川断面の拡大や堤防のかさ上げ、河道内の土砂の浚渫、道路法面の崩落対策などに取り組んでまいりま す。また、市町村が取り組む緊急浸水対策計画の策定を支援してまいります。このほか、大規模災害時に、県庁と関係機関との通信を確保するための防災行政無 線の再整備について、今後、実施設計に着手してまいります。
また、今月一日を中心に、地震の発生を想定して、県民一人ひとりが自分の身を守るための安全行動をとる一斉防災訓練「シェイクアウトとやま」を、約十六万 六千人の県民の参加により実施いたしました。さらに、去る七日には、大規模な地震や県東部における局地的な豪雨災害を想定し、黒部市、入善町、朝日町と連 携して、地域の特性をふまえた総合防災訓練を実施したところです。
原子力災害対策につきましては、先月、北陸電力との安全協定に係る第四回協議を開催し、情報連絡体制について前進をみたところです。また、十一月には、 国、石川県と合同で、氷見市等において原子力総合防災訓練を実施するなど、今後とも、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
安全なまちづくりにつきましては、特殊詐欺対策のため、特に高齢者を対象とした地域密着型の広報啓発活動を行うなど、県、警察、市町村、関係機関・団体等 が相互に連携した総合対策を強力に推進してまいります。

二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
議案第一〇一号から第一〇九号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
補正予算の規模は、
一般会計  一〇六億六、七七二万円
特別会計    二億八、五五九万円
企業会計   一八億八、九六八万円
となっております。
 まず、一般会計におきましては、豪雨被害に係る災害復旧などに要する経費を追加しております。また、平成二十五年度の決算は、約六億一千万円余の黒字と なり、この決算剰余金のうち三億五千万円を県債管理基金に積み立てることとしております。
特別会計におきましては、沿岸漁業改善資金特別会計など四会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など四会計について、それぞれ所要の補正を 行うものであります。
つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県公立大学法人評価委員会条例」など四件を、改正するものとして、「富山県社会福祉審議会条例の一部 を改正する条例」など八件を、廃止するものとして、「富山県立保育専門学院条例を廃止する条例」を提案しております。
条例以外の議案としましては、工事請負契約の変更に関するものなど五件を提案するとともに、平成二十五年度歳入歳出決算および平成二十五年度企業会計決算 五件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十五年度継続費精算報告書について報告しておりま す。また、平成二十五年度決算に基づく健全化判断比率および資金不足比率について監査委員の意見を付して報告しておりますが、このうち実質公債費比率は、 「公債費負担適正化計画」に基づき財政健全化に取り組んできた結果、計画を二年前倒しして地方債の発行に許可を必要としない十八パーセント未満の水準を達 成したところであります。さらに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明書などを提出しております。

以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。
 
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