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議会日程

平成26年2月定例会 知事の提案理由説明


  は  じ  め  に 

 本日、平成二十六年二月定例県議会が開催されるにあたり、提出しました平成二十六年度予算案その他の議案につきまして、その概要を申しあげ、あわせて、 県政運営について所信の一端を申しあげます。

 世界経済については、一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに回復しており、先行きについては、アメリカの金融緩和縮小による影響、中国やその他新興 国経済の先行き等に不確実性がみられるものの、緩やかな回復が続くことが期待されます。また、世界は、中国、東南アジア、インドなどのアジアの国々が発展 する一方で、北朝鮮などの核開発問題、テロの多発等に加え、温暖化等の地球環境問題など、先行き不透明な面がみられます。

 国内では、国・地方を通じて、引き続き厳しい財政状況にあるなかで、東日本大震災からの復興、人口減少、少子・高齢化、経済再生、エネルギー政策、安全 保障・領土問題など、多くの緊要な課題への対応が求められております。国においては、消費税率引上げによる景気下振れリスクを回避しつつ、景気回復の足取 りを一層確かなものとし、その効果を全国各地に行きわたらせるために、地方に目を向けた成長戦略を推進し、日本再興への歩みを着実に進めるとともに、真に 国民の幸せにつながる地方分権改革に真摯に取り組まれることを強く期待しております。
 本県においては、県民の四十年来の悲願である北陸新幹線がいよいよ一年後に開業します。新幹線の開業は、富山県にとって五十年、百年に一度の絶好のチャ ンスであり、この機を逃さず、官民一体となって、その開業効果を最大限に活かし、観光振興、産業・地域活性化など各般の取組みをさらに加速してまいりま す。また、国の成長戦略の動向をふまえながら、ものづくりや農林水産業など県内産業の競争力強化に向けた本県独自の施策を積極的かつ戦略的に推進するほ か、未来を担う人づくりや、子育て支援・少子化対策の推進、がん対策などの医療・福祉の充実、環境・エネルギー先端県づくり、日本一安全・安心な県づくり など、多くの重要課題にもしっかりと取り組んでまいります。
 知事に就任して以来、私の変わらぬ目標は、県民の皆さん一人ひとりが希望と誇りを持って、輝いて生きられる「元気な富山県」を創ることであります。この ためにも、引き続き行財政改革に真摯に取り組むとともに、「活力」、「未来」、「安心」の基本政策と、これらを支える重要政策「人づくり」の着実な推進に 努め、富山県の新たな未来を切り拓いていきたいと考えております。

 今後とも、初心を忘れず、富山県のかぎりない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、県民の皆様のご支援 と議員各位のご指導、ご協力を切にお願い申しあげる次第であります。

  一 最近の経済・雇用情勢

 つぎに、最近の経済・雇用情勢について申しあげます。

(経済情勢と経済・雇用対策)
 最近の我が国経済は、緩やかに回復しております。先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が下支えするなかで、家計所得や投資が増加 し、景気の回復基調が続くことが期待されますが、海外景気の下振れによるリスクがあり、また、消費税率引上げに伴う駆け込み需要およびその反動が見込まれ ます。
 本県経済につきましては、個人消費は持ち直し、生産は緩やかに増加し、設備投資は持ち直しの動きがみられ、また、雇用情勢は、十二月の有効求人倍率が 一.二七倍と全国平均(一.〇三倍)をかなり上回り、改善が進んでいるなど、景気は緩やかに回復しつつあります。しかしながら、海外景気の下振れによるリ スクや、消費税率引上げに伴う駆け込み需要とその反動などに留意する必要があります。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努め、中小企業の経営支援、雇用の確保・創出、有効需 要の創出につながる社会資本整備の追加などに取り組んでまいりました。
 今回さらに、国の補正予算を活用した防災・減災事業や地域活性化のための社会資本整備の推進、県立学校施設整備や少子化対策事業の実施、雇用対策、農林 水産業等の施策を推進するための基金の積立てなどを盛り込んだ補正予算案を編成し、今議会に提案しております。今後とも、内外の経済情勢や国の動向などを 注視しつつ、引き続き、経済・雇用対策のさらなる推進に全力を尽くしてまいります。
 
  二 予算編成の基本方針

 つぎに、平成二十六年度予算編成の基本方針について申しあげます。

(本県の財政状況)
 本県財政につきましては、約四〇〇億円の財源不足が見込まれた平成十七年度を「財政再建元年」と位置づけ、以来、職員数の削減、給与の臨時的減額、公の 施設の改革、事務事業の見直しなどの行財政改革にスピード感をもって積極的に取り組み、財源不足の大幅縮減に努めてまいりました。
 しかしながら、平成二十六年度予算においては、国の「中期財政計画」において国・地方を通じた基礎的財政収支の改善のため地方財政を厳しく見直すことと された一方、歳出では公債費や福祉・医療などの義務的経費が高い水準で推移していることから、昨年十一月時点で、約七二億円の財源不足が生じるものと見込 まれました。

(平成二十六年度の地方財政対策と予算編成方針)
 その後、国内の景気の持ち直しなどに伴い、県税収入は一定程度増加が見込まれるものの、社会保障関係費の自然増等に対応するためには、地方交付税を含め た所要の一般財源総額を確保することが必要であることから、国に対し、富山県知事として、また、全国知事会の地方税財政常任委員長として、地方財政計画の 歳出特別枠とこれを受けた地方交付税の別枠加算を堅持するとともに、消費税率引上げに伴う社会保障の充実に係る地方負担の増や、地方の社会保障関係費の自 然増などについても、地方財政計画に適切に反映すること、また、平成二十五年度に実施された地方公務員給与削減を理由とする地方交付税等の減額は二度と行 うことなく、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額を確保することを強く求めてまいりました。
 こうした本県など地方からの強い要望を受け、平成二十六年度の地方財政対策において、地方財政計画の歳出特別枠の従来の水準が実質的に確保されたこと、 地方公務員給与削減を理由とする地方交付税等の減額が行われなかったことなどにより、地方の一般財源総額は、平成二十五年度を約六、〇〇〇億円上回り、本 県を含め、地方の予算編成にあたっての一定程度の基盤が確保されたところであります。
 こうした状況をふまえ、平成二十六年度予算編成にあたっては、歳入の確保はもとより、引き続き行財政改革に真摯に取り組む一方で、北陸新幹線の開業効果 を最大限に高めるための施策に最優先で取り組むとともに、ものづくりや農林水産業など県内産業の競争力強化と人材の育成のための本県独自の成長関連施策 や、「新・元気とやま創造計画」に盛り込まれた各般の施策を積極的かつ戦略的に推進することとしました。

(平成二十六年度一般会計予算)
 この結果、平成二十六年度一般会計予算は、前年度比二.二パーセント増の五、五七二億円余となり、リーマンショック後の緊急的財政需要のあった平成二十 二年度を除くと、平成十年度以来十六年ぶりの積極型予算となりました。また、経済・産業の振興、雇用対策、子育て、教育、医療、福祉や公共事業・主要県単 独建設事業等の政策経費については、前年度比九.一パーセント増となり、同様に平成二十二年度を除くと平成二年度以来二十四年ぶりの伸び率となっておりま す。これらは、この間、積極的に進めてきた行財政改革が相当大きな成果をあげてきたことや、国に強く働きかけ、平成二十四年度補正予算で創設していただい た「地域の元気臨時交付金」を他団体よりも相対的に多く確保できたことなど、財源の確保に真摯に努めてきたことによるものであります。
 北陸新幹線開業直前対策としては、富山県の豊かで美しい自然、多彩な食や産品等の魅力のブラッシュアップと首都圏などへの強力な情報発信、二次交通の整 備・充実、おもてなし力の向上等に、官民一体となって努力し、観光振興と交流人口の拡大、産業・地域の活性化、新たな企業誘致・販路開拓、定住・半定住の 推進等に積極的に取り組むこととしました。また、国の成長戦略の動向をふまえながら、新産業クラスターの形成、新たな成長産業への挑戦、農林水産品のブ ラッシュアップとイノベーションの推進など、県内産業の競争力強化や、グローバル人材・ものづくり人材育成のための取組みを展開するとともに、新・元気と やま創造計画の五つの重点戦略と重要政策「人づくり」に位置づけられた施策を着実に推進するため、予算を重点的に配分することとしております。
 さらに、消費税率の引上げに伴い、子育て支援・少子化対策や医療・介護など社会保障の充実にも適切に対応するほか、中小企業の県外・海外への販路開拓や 新商品・新技術の開発、人材育成などの取組み支援、制度融資の充実などを通じて、県内中小企業の経営力強化を積極的に支援してまいります。
 なお、昨年十一月時点で約七二億円と見込まれた財源不足については、平成二十六年度の地方財政対策により、一般財源総額が確保されたこと、行革努力・徹 底した事務事業の見直し、国の「地域の元気臨時交付金」の増額などにより、約二八億円にまで縮小される見込みとなりました。この財源不足には、地方公務員 給与削減を理由とする地方交付税等の減額に対応した昨年七月からの給与の臨時的減額措置を今年度末で終了したうえで、従前、本県独自に実施してきた職員給 与の臨時的減額を一部緩和して、平成二十六年度も実施するとともに、今後の行財政改革の推進を前提とした行政改革推進債、退職手当債の発行により対応する こととしております。

(財政再建・行政改革)
 平成二十七年度以降におきましても、社会保障関係費等が増加するとともに、公債費等が高い水準で推移すると見込まれます。県税収入は景気の動向に左右さ れるほか、地方交付税等については、国の財政事情などから先行きの見通しは不透明な状況であります。また、財政調整基金や県債管理基金は残高の確保に努め ているものの取崩しの余地は限られており、このまま推移すれば、財政状況はさらに厳しくなることが懸念されます。
 県の財政運営を持続可能なものとするため、今後とも財政再建・行政改革の推進に最大限努力するとともに、国に対して、本来の地方分権の趣旨に沿った地方 の自立や地域間格差の是正のための地方税財政制度の改革、地方交付税の充実などを、引き続き強く働きかけてまいります。
 なお、かねてからの課題である東京など大都市地域と地方との税収格差の是正等については、今般の平成二十六年度の税制改正において、全国知事会の提言を ふまえて、地方消費税率の引上げに伴い、地方法人特別税・譲与税の縮減と、法人住民税法人税割の一部を地方交付税原資とすることなどによる地方税源の偏在 是正方策が同時に行われることとなりました。これは、平成七年の地方分権推進法施行で始まったいわゆる第一次地方分権改革以降、長年の懸案となってきた 「税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築」に向けた大きな前進であり、今後とも、引き続き全国知事会をはじめ地方六団体と連携して、真の地 方分権の確立に向けた地方税財政制度の実現に取り組んでまいります。

  三 歳出予算の概要

 つぎに、歳出予算の概要について申しあげます。
 平成二十六年度予算案は、一般会計五、五七二億六、六四八万円、特別会計一、六五五億   四、二七六万円となっております。
 以下、新幹線開業直前対策、「元気とやまの創造」に向けた「活力」、「未来」、「安心」の基本政策の平成二十六年度予算案の要点をご説明申しあげます。

 (一) 新幹線開業直前対策
 まず、北陸新幹線の開業直前対策について申しあげます。

(県民機運の醸成、首都圏に向けた情報発信の強化)
 いよいよ一年後に迫った新幹線の開業効果を最大限に高めるため、新幹線戦略とやま県民会議等のご意見をふまえながら、官民一体となって観光・交流や産 業・地域活性化の取組みをさらに加速させるとともに、県民と協働で行うカウントダウンイベントや歓迎イベントなどを通じ、県民機運のさらなる醸成を図って まいります。また、首都圏において、富山ゆかりの著名人に登場していただくミニ番組や映画「春を背負って」と連携した映画館CMの放映などを通じ、北陸新 幹線開業をアピールするとともに、東京事務所を発展改組した「首都圏本部」を中核的拠点として、首都圏に向けた情報発信を強力に推し進めてまいります。

(観光・交流)
 観光の振興につきましては、北陸新幹線の開業と平成二十七年秋のJRや北陸三県と連携しての北陸デスティネーションキャンペーンの実施を見据え、今年秋 に本県で開催される全国宣伝販売促進会議に向けて新旅行商品の開発などの諸準備を進めるとともに、県、市町村が連携し、「富山で休もう。」キャンペーン推 進協議会(仮称)を設置し、観光事業者をはじめ県民・企業の機運醸成や県内周遊企画の充実など、受入れ態勢の整備を図ってまいります。
 また、今年夏に東京駅での大規模宣伝「東京駅スーパージャック」を実施するほか、富山への旅行商品と連動した広告の実施、観光季刊誌「ねまるちゃ」の首 都圏の約四百駅への配架等、引き続きJRとの連携を強化してまいります。
 さらに、今年秋には、さいたま市の鉄道博物館で北陸新幹線や県内鉄軌道に関する企画展を自治体として初めて開催するほか、来年一月には、東京ドームで開 催される「ふるさと祭り東京二〇一五」に出展するとともに、新幹線開業直前には、本県の食、伝統文化、自然などの多彩な魅力を総合的に発信する「とやま Week(ウィーク) in(イン) 東京 二〇一五」を丸の内で開催するなど、首都圏を中心とした集中的な情報発信、観光誘客に努めてまいります。
 このほか、立山室堂ターミナルのバリアフリー化や、欅平パノラマ新周遊ルートの整備を支援するなど、県内観光地のさらなる魅力アップを図るとともに、と やま観光未来創造塾認定ガイドやおもてなし優良タクシードライバーのさらなる質の向上など、おもてなし体制の充実を図ってまいります。
 また、首都圏の大学等の合宿誘致を強化するとともに、来年三月の「エンジン01(ゼロワン)文化戦略会議」富山大会の開催に向けた取組みを進めてまいり ます。

(富山のブランド力アップ)
 富山のブランド力アップにつきましては、首都圏において「富山のさかな」おもてなしフェアを開催するほか、東京丸の内で富山の食と観光をPRするイベン トを開催します。また、首都圏で本県の食材を活用・提供している飲食店を発掘し、越中料理のキャンペーンを実施するなど、首都圏に向けた本県の食と観光の 魅力発信に努めてまいります。さらに、県産の農林水産品をブラッシュアップして、新たな魅力あるお土産品づくりを進めてまいります。

(二) 「活力とやま」の重点政策
 つぎに、「活力とやま」の重点政策について申しあげます。

(ものづくり産業の振興、新産業の育成・振興等)
 ものづくり産業の振興につきましては、「ものづくり産業未来戦略会議」における意見等をふまえ、最先端ものづくりを強化するため、マグネシウム合金など 新素材の開発を支援する高機能素材ラボおよび3D(スリーディー)プリンターなどを活用した新商品開発を支援するデジタルものづくりラボをものづくり研究 開発センターに新設するとともに、ナノテクを核とした新たな産業クラスターの形成に取り組んでまいります。
 また、新たな成長産業の育成・振興につきましては、まず医薬・バイオの分野で、創薬研究の促進と製剤技術力の強化を図るため、県薬事研究所に製剤開発・ 創薬研究支援ラボを新設するとともに、県内における薬用作物栽培や医療等への活用について、産学官連携による研究会を設置して検討を進めます。さらに、イ ンフラ検査用ロボット開発に係る調査研究を実施するとともに、航空機産業への参入をさらに促進するため、国際商談会への共同受注グループの参加を支援して まいります。

(中小企業の振興等)
 中小企業の振興につきましては、県内企業の販路開拓のため、首都圏企業等とのビジネスマッチングを図る商談会を開催するほか、中小企業支援センターにお ける支援体制を充実してまいります。また、ニューヨークにおいて本県の優れた伝統工芸品の展示会を開催するなど、伝統工芸品産業や地域産業の販路開拓や人 材育成への支援充実等に努めてまいります。さらに、設備投資促進資金の集中投資促進枠の対象要件の緩和と融資枠の拡充を行うほか、経営安定資金に新たに小 規模企業支援枠を設けるなど、円滑な資金供給に努めてまいります。

(環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進)
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、東南アジアなど海外への販路拡大をめざす中小企業を支援するため、タイ・ベトナムへ経済訪 問団を派遣するほか、東南アジアからアドバイザーを招聘した投資セミナーを開催するとともに、引き続き、県内企業の海外見本市出展等を支援してまいりま す。
 富山産業展示館(テクノホール)につきましては、有識者懇談会の意見などをふまえ、産業展示と商談会・会議等を同時に行うことができる多機能型展示場へ の増築整備に向けて取り組んでまいります。

(雇用の安定、人材の確保・育成)
 雇用の確保と創出につきましては、基金を活用した事業による今年度の雇用創出数が、市町村分も含めて千人を超え、平成二十一年度から昨年末までの累計で 目標を上回る一万七千百人余となっております。今後とも、地域人づくり事業を積極的に活用し、多様な人づくりによる雇用の拡大、賃金引上げ等の処遇改善の 取組み支援などにより、平成二十六年度においてさらに四百人程度、累計で一万七千五百人の雇用創出をめざします。
 産業を支える人材の確保・育成につきましては、UIJ(ユーアイジェィ)ターン希望者の掘り起こしや、大都市圏の工科系の大学や大学院の学生と県内企業 とのマッチング支援に取り組みます。また、ものづくり産業の若手技能者の段階的なスキルアップや、管理職の高度な生産マネジメントのノウハウ習得を支援す る研修を新たに実施してまいります。

(農林水産業の振興)
 農林水産業につきましては、環太平洋連携協定(TPP)交渉が続けられるなか、国においては、昨年十二月に「農林水産業・地域の活力創造プラン」を決定 し、米の生産調整や経営所得安定対策の見直し、農地中間管理機構の整備、新たな日本型直接支払制度の創設などの改革を進めることとされました。県としまし ては、「富山県の農林水産業に関する有識者懇談会」での検討などをふまえ、林農林水産大臣に対し、本県の実情に即した施策の構築などを、節目ごとに直接要 望してきたところです。これらの結果、平成二十六年産米の生産数量目標の配分については、全国が三.三パーセント減少する中で、本県分は二.〇パーセント 減となり、昨年大幅増となった備蓄米の県別優先枠は本年も引き続き必要な数量を確保できました。また、産地交付金についても今年度を大きく上回る金額を確 保できたことから、大豆・大麦の生産性向上対策や飼料用米の利用拡大を推進するとともに、薬用作物の産地確立などに努めてまいります。
 さらに、農地中間管理機構については、全国知事会と連携した本県の要望が反映され、地方負担の大幅な軽減を図る措置が講じられたところであり、今後、機 構を活用した効果的な農地の集積・集約化を推進してまいります。また、新たな日本型直接支払制度についても、県内の多くの地域で取組みが進み、農業・農村 の多面的機能の維持・向上が図られるよう努めてまいります。 
 米の品質の向上とブランド力の強化については、コシヒカリを超える新たなブランド米の研究開発を加速化するとともに、一等米比率の向上に向けて、地域ご との課題をふまえた技術対策の徹底や、てんたかくなどの高温に強い品種の作付拡大を進めてまいります。また、園芸作物については、市町村、農業団体等と協 力して一億円産地づくりに取り組むほか、新たに、廃棄物の燃焼熱を利用した次世代型の施設園芸団地の整備や、チューリップ球根生産の機械整備を支援してま いります。
 農業後継者の育成確保対策につきましては、検討委員会の報告をふまえ、新たな研修機関として「とやま農業未来カレッジ」を富山市内に設置することとし、 平成二十七年の開学に向けて準備を進めてまいります。
 林業につきましては、国の補正予算を活用して、森林整備・林業再生基金を積み増しし、作業道の整備や高性能林業機械の導入等を支援してまいります。
 平成二十七年度に本県で開催される「全国豊かな海づくり大会」につきましては、一昨日策定した基本計画に基づき、着実に準備を進めてまいります。また、 十月には海王丸パークにおいて一年前プレイベントを開催し、県民の機運醸成に努めてまいります。

(富山湾の国際的なブランド化)
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、「世界で最も美しい湾クラブ」への加盟に取り組むとともに、富山湾の眺望を楽しめるサイクリング環境の整 備、マリンスポーツ等の観光商品化など、クラブ加盟の実現に向け、かつそれに備えた効果的な取組みを積極的に進めてまいります。

(陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等)
 北陸新幹線につきましては、平成二十六年度政府予算案において、かねてより国に対して働きかけてきた整備新幹線事業への公共事業費の拡充について、平成 十七年度以降七〇六億円で固定されてきた国費が、九年ぶりに七二〇億円に増額されました。県としては、平成二十六年度末までの長野・金沢間の確実な開業は もとより、金沢・敦賀間の大幅な工期短縮、敦賀以西のルート決定に向けた調査の実施など大阪までのフル規格での整備方針の早期明確化、地方負担の軽減、並 行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも、県議会をはじめ、関係府県、県内市町村、経済団体等と連携して、政府等関係機関に対し強力に働 きかけてまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、具体的な運行ダイヤや運賃の検討、調整など、開業に向けた準備を鋭意進めてまいります。県と しては、昨年度、県並行在来線対策協議会がまとめた支援スキームにもとづき、初期投資や運賃水準の一定程度の抑制、交通IC(アイシー)カードの導入等を 支援するとともに、市や町が取り組む駅舎のモデル的な利活用事業を支援してまいります。また、JR西日本に対して、関西・中京方面の利便性の確保や、県東 部地域の利用者への一層の配慮について働きかけるなど、引き続き「あいの風とやま鉄道」の経営の安定化と利便性の維持向上が図られるよう努めてまいりま す。
 新幹線開業に向けた基盤整備につきましては、県道高岡環状線や県道黒部宇奈月線などの新幹線新駅へのアクセス道路をはじめ、能越自動車道や国道八号入善 黒部バイパス、北陸自動車道や東海北陸自動車道のスマートインターチェンジの整備促進に努めてまいります。
 日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、臨港道路伏木外港一号線の整備など港湾機能の充実を図るほか、岐阜県、長野県との連携によ るアジアバイヤーを招へいした商談会の開催など、一層の集荷促進、物流の活性化に努めてまいります。また、外国船会社等に対してクルーズ客船の誘致活動を 強化するほか、「全国クルーズ活性化会議」や「環日本海クルーズ推進協議会」などとも連携して、ポートセールスや魅力発信に積極的に取り組んでまいりま す。
 富山きときと空港につきましては、昨年十二月、台湾のチャイナエアラインを訪問し、孫(そん)董事(とうじ)長(ちょう)などと交渉を行った結果、三月 三十日からの夏季ダイヤについて台北便の週五便への増便と四月十五日から五月三十一日までのデイリー運航が決定いたしました。これにより、東南アジアなど への乗継利用も含め、利便性が一層向上することから、台湾と本県などとの双方向の観光・ビジネス交流等に積極的に利用していただけるよう努めてまいりま す。また、昨年、週二便で運航が再開された大連便の利用促進に取り組むとともに、引き続き、中国南方航空に対し、増便等による利便性の向上を働きかけてま いります。さらに、羽田乗継ぎ国際線の利便性を広くPRするなど、新たな需要創出による東京便の一層の利用促進を図ってまいります。

(国際観光・国際交流の推進)
 国際観光につきましては、台北便を利用した台湾からの年間を通じた誘客を促進するため、チャイナエアラインと連携した観光PRや修学旅行・スキーツアー の誘致等に取り組みます。また、昨年、訪日観光ビザの発給要件が緩和され、訪日旅行者が急増している東南アジアなどについては、観光説明会の開催や旅行会 社の招へい、現地旅行博への出展等に重点的に取り組み、観光誘客を一層強化してまいります。
 国際交流の推進につきましては、中国・遼寧省との友好提携三十周年を迎えることから、友好代表団の派遣などを行うとともに、瀋陽において観光説明会を開 催し、大連便を利用した遼寧省からの誘客促進、交流の推進を図ってまいります。

(賑わいのあるまちづくりの促進)
 水辺を活かした賑わいづくりにつきましては、富岩運河環水公園において、四季を通じた多彩な行事の充実や富岩水上ラインの新艇整備を行うとともに、同公 園と海王丸パークにおいて、ライトアップによる水辺と光の空間創出事業を推進することとしております。
 中心市街地の活性化につきましては、新たに、複数市町村の商店街等が連携して実施する活性化事業や、若手商業者グループが企画する先進的取組みを支援し ます。また、商店街の空き店舗活用の推進とともに、引き続き認定市街地への支援や市街地再開発事業の促進を図ってまいります。

 (三) 「未来とやま」の重点政策
 つぎに、「未来とやま」の重点政策について申しあげます。

(子育て支援、少子化対策)
 子育て支援・少子化対策につきましては、平成二十七年四月からの子ども・子育て関連三法の本格施行と子育て支援施策の充実に向け、富山県子育て支援・少 子化対策県民会議の審議を経て、平成二十六年度中に基本計画を策定することとしております。また、子育て支援コーディネーター設置への支援、保育所の整備 や保育士等の確保対策などに取り組むとともに、地域少子化対策強化交付金を活用して、病児・病後児保育への支援や、放課後児童クラブの指導員の育成・確保 に取り組むほか、仕事と子育ての両立に向けた環境づくりを促進してまいります。さらに、結婚を希望する男女を応援するため、新たに、とやまマリッジサポー トセンター(仮称)を開設することとしております。

(学校教育の充実等)
 学校教育については、学力向上対策検討会議の意見をふまえ、教員の授業力向上や家庭における学習習慣の定着を進めてまいります。また、小学校において理 科の専科教員を拡充するとともに、英語の教科化に備え、新たに英語専科教員をモデル的に配置するなど教育の充実を進めるほか、土曜に授業や学習活動を行う モデル事業を実施し、その効果・課題を検証してまいります。
 県立学校については、前期再編の評価に関する検討結果をふまえ、将来展望に立った魅力ある県立高校整備等のあり方について検討してまいります。また、引 き続き、学校施設の整備や耐震化を推進するとともに、すべての特別支援学校の普通教室に空調設備を整備してまいります。
 いじめ総合対策については、「富山県いじめ防止基本方針」を策定するとともに、「いじめ問題対策連絡会議」を設置し、スクールカウンセラーの配置や派遣 などを含め、いじめの防止と早期発見、早期対応に努めてまいります。
 私立学校の振興につきましては、引き続き、学校施設の耐震化や各校が行う特色ある教育への取組みを支援するとともに、低所得世帯に対して各校が行う授業 料等の減免に対する助成を拡充いたします。

(芸術文化の振興等)
 芸術文化の振興につきましては、高志の国文学館における本県ゆかりの著名作家等に関する企画展や関連事業をさらに充実させるとともに、日本ペンクラブ主 催の「平和の日の集い」を開催するなど、県内外に向けた高志の国文学の魅力発信に積極的に取り組んでまいります。
 利賀芸術公園につきましては、新たに、第六回シアター・オリンピックス北京に併せた利賀アジア芸術祭の開催や、舞台芸術の未来を担う人材が集う 「TOGA国際芸術村構想」に向けた施設整備等を支援し、アジアを代表する舞台芸術拠点づくりを推進してまいります。
 県立文化施設につきましては、北陸新幹線開業に向け、県民会館の耐震化・機能充実等改修工事に着手するほか、現在、移転新築のための基本設計に取り組ん でいる近代美術館については、今後、実施設計に着手し、整備事業を着実に進めてまいります。
 立山博物館につきましては、日本ユネスコ未来遺産である布橋灌頂会の三年ぶりの実施にあわせて記念企画展を開催するとともに、江戸東京博物館において記 念講演会を開催するなど、首都圏に向けた情報発信に努めてまいります。
 世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、立山・黒部について、立山砂防が世界的にも顕著で普遍的な価値を有する文化遺産であることを、国内外 の専門家のご意見をいただきながら比較分析し、明らかにするとともに、国際学会等でその価値を発表し、国際的認知度を高めてまいります。また、「近世高岡 の文化遺産群」については、高岡御車山祭の世界無形文化遺産への登録をめざすとともに、立山黒部の日本ジオパーク認定に向けた取組みを新たに支援すること としております。

(定住・半定住の促進)
 定住・半定住の促進につきましては、定住者の受入モデル地域において、新たに空き家を活用した宿泊体験施設等の整備を支援するほか、JR東日本とのタイ アップによる富山暮らし体験ツアーの実施、若者向け 定住専門誌との連携による首都圏での定住セミナーの開催などを行うこととしています。
 また、空き家対策については、先月の有識者懇談会による提言をふまえ、連絡組織を設置して情報交換を行うなど、空き家の利活用や除却等の諸課題に取り組 む市町村を引き続きサポートしてまいります。

(森づくり)
 森づくりにつきましては、水と緑の森づくり税を活用して、優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の増産体制を加速化するため、県魚津採種園内に採穂林を造成してまいります。また、平成二十九年度の本県開催が内定している「全国植樹祭」につ いては、準備委員会において魚津市の桃山運動公園を開催候補地として選定したところであり、今後、実行委員会を設置し、富山県の魅力を活かした大会となる ようしっかりと準備を進めてまいります。

(四) 「安心とやま」の重点政策
 つぎに、「安心とやま」の重点政策について申しあげます。

(医療の充実、健康づくりの推進等)
 医療の充実につきましては、県立中央病院において、最新鋭の検査・治療機器の導入によりがん等の高度専門医療および災害時緊急医療の充実強化を図るた め、新棟の建設に向けた実施設計を行い、本県医療の中核として、その役割が十分に発揮できるよう努めてまいります。また、救急医療用ヘリコプター、いわゆ るドクターヘリなど高度救急医療体制の充実に向けた可能性の調査、検討を進めてまいります。
 医師・看護職員の確保につきましては、医師の県内定着を図るため、新たに初期研修医を対象としたスキルアップセミナー等の開催や、臨床研修病院における 研修プログラムの整備、女性医師の勤務環境の整備などに対して支援してまいります。また、総合衛生学院内に開設するがんの緩和ケア分野の認定看護師教育課 程の今年十月開講に向けて支援するとともに、看護職員のトライアル雇用事業の実施など、就業の促進を図ってまいります。
 健康づくりにつきましては、健康寿命の延伸をめざして、県民の食生活や運動習慣の改善など生活習慣病の予防対策を強化するとともに、健康づくりにチャレ ンジする中小企業等を支援してまいります。また、がん対策については、富山県がん総合相談支援センターにおいて、がん経験者等によるピアサポート活動など 相談支援体制の充実を図るほか、歯科口腔保健の推進については、要介護高齢者等への在宅歯科医療や学齢期におけるフッ化物洗口などの取組みを進めてまいり ます。

(福祉の充実)
 地域総合福祉につきましては、富山型デイサービスの普及促進など、引き続き地域共生型福祉拠点の整備等に努めるほか、介護職員のキャリアパスサポート事 業、潜在有資格者などの職場体験事業の拡充等により、福祉・介護職のイメージアップや人材の確保に努めるとともに、介護機器やICTの導入により介護職員 の負担軽減に取り組む事業者を支援してまいります。
 また、生活困窮者自立支援法の平成二十七年度からの施行を見据えて、自立に関する相談支援、就労支援等をモデル事業として実施してまいります。
 高齢者福祉につきましては、団塊世代が七十五歳以上になる二〇二五年を見据えた地域包括ケアシステムの実現に向けて、訪問看護ステーションなど在宅ケア の基盤強化、生活支援サービスを担う元気な高齢者の養成等に取り組んでまいります。
 障害者福祉につきましては、新しい障害者計画の策定を契機に、共生社会を考えるフォーラムを開催するとともに、グループホーム等の施設整備を進めるな ど、障害者や障害児が地域で安心して生活できるよう努めるほか、就労支援事業所における工賃向上の取組みを支援してまいります。また、新たな総合リハビリ テーション病院等の整備については、平成二十七年度の開業に向けて、本体工事に着手してまいります。

(スポーツの振興)
 先月、全国高等学校サッカー選手権大会において富山第一高等学校が県勢初の全国制覇を成し遂げました。最後まで諦めない果敢で粘り強いプレーは、県民に 勇気と感動を、子どもたちに夢と希望を与えてくれたところであります。今後とも、スポーツの振興と競技力の向上を図るため、スポーツ関係者をはじめ有識者 等からご意見をお伺いし、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを見据えたアスリート育成、県営スポーツ施設の整備・充実等に取り組んでまいりま す。また、富山マラソンについては、平成二十七年十一月の開催に向けて、実施計画の策定やボランティアの養成、プレイベントの実施など、開催準備と機運醸 成を進めてまいります。

(再生可能エネルギーの導入促進)
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、入善町の小摺(こすり)戸(ど)発電所(仮称)が今年秋の運転開始に向け整備を進めているほか、新たに朝 日町の小川用水地区など八地区での整備を支援するなど、農業用水を利用した小水力発電の整備を加速してまいります。また、神通川浄水場太陽光発電所が、来 月に竣工の運びとなっているほか、新たに富山新港における太陽光発電所の設置に向けた調査等に着手いたします。

(豊かで快適な環境の保全)
 循環型社会づくりの推進につきましては、レジ袋無料配布廃止や資源回収、低炭素化等の取組みを行う「とやまエコ・ストア制度」について、取組み事業者の 拡大に努めるとともに、登録店でのポイントラリーやマナーアップキャンペーンなどを展開し、県民総参加の運動となるよう取り組んでまいります。
 自然環境の保全につきましては、有識者会議の提言をふまえ、立山の貴重な自然環境や景観を維持・保全するため、バスの排出ガスの規制を行うこととし、そ のための条例の制定について、広く県民のご意見も伺いながら鋭意検討を進めます。また、立山で運行されるバスについて、県内バス事業者が行う排出ガス低減 のための車両の改造等を支援してまいります。さらに、登山者の安全性・快適性向上のため、弥陀ヶ原における歩道の改良や公衆トイレのリフレッシュ整備等を 行うほか、室堂周辺で春・秋山スキー等を行う際には届出を行う仕組みとし、専門の指導員を配置し遭難防止の指導を行います。
 野生動物被害対策につきましては、ツキノワグマ保護管理計画改定に向けた個体数調査や、本県においても捕獲数が増加傾向にあるニホンジカの生息状況調査 を行うとともに、イノシシとカモシカのモニタリング調査を引き続き実施し、農作物被害の防止に努めてまいります。
 富岩運河公害防止対策につきましては、富山県環境審議会からの答申をふまえ、原因事業者から費用の一部の負担を求める「費用負担計画」を定めたところで あり、今後中島閘門上流部においてダイオキシン類対策の工事に着手することとしております。

(生活交通の確保)
 生活交通の確保につきましては、北陸新幹線と接続する城端線および地鉄本線の新駅建設や、富山地方鉄道が実施する二次交通の活性化に向けた快適性向上の 取組み、および市内軌道への新型低床車両の導入に対して支援を行うほか、新幹線開業に対応した交通情報検索システムの再構築を図るなど、公共交通のさらな る利便性向上、利用促進に取り組んでまいります。

(災害に強い県土づくりと防災・減災体制の強化)
 災害に強い県土づくりにつきましては、橋りょうなどの耐震化や長寿命化、河川、砂防、治山、海岸保全施設等の整備、県有施設の耐震化等を積極的に推進す るほか、不特定多数が利用する民間の大規模建築物等の耐震診断を支援してまいります。
 防災対策につきましては、新たに地震発生時を想定した県民一斉の防災訓練である「シェイクアウトとやま」を実施するほか、市町村との連携のもと、自主防 災組織の資機材整備などを支援し、地域防災力の向上に努めてまいります。また、広域消防防災センターを活用し、自主防災組織の研修や企業の自衛消防組織の 訓練を支援するほか、密集市街地における消防防災力の強化を図るための機材整備への支援を充実いたします。
 原子力災害対策につきましては、昨日の原子力災害対策部会において、県地域防災計画の原子力災害編の再改定や避難計画要綱、緊急被ばく医療体制の整備な どについて議論をいただいたところであります。今後、国の動向などをふまえ、県防災会議でさらに検討いただいたうえで、県地域防災計画を改定するととも に、国の交付金を活用し、放射線監視体制の強化や防災資機材の整備を推進するなど、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
 国民保護につきましては、先月、県庁および魚津市役所において、警察、消防、自衛隊等の参加のもと、生物テロ等の発生を想定した国との共同図上訓練を実 施しましたが、今後とも、危機管理体制の充実に努めてまいります。

(安全なまちづくり等)
 安全なまちづくりにつきましては、昨年の犯罪発生件数が十二年連続で減少し、ピーク時の平成十三年の約三十六パーセントとなり、人口あたりの犯罪率の低 さも全国トップクラスとなっております。今後とも、日本一の安全・安心な県づくりをめざし、防犯カメラの整備をさらに積極的に促進するとともに、地区安全 なまちづくり推進センターを拠点とした取組みや、事業者や学生が取り組む防犯活動への支援など地域ぐるみでの安全なまちづくりを推進してまいります。
 また、消費生活の安全の確保につきましては、食品表示問題への対応のほか、特殊詐欺被害等から高齢者を守る体制の充実、市町村の相談体制維持・充実への 支援などに今後とも取り組んでまいります。
 交通安全につきましては、人身事故発生件数、負傷者数ともに十三年連続で減少しており、引き続き、高齢者をはじめとする交通事故防止対策を一層推進して まいります。
 (仮称)富山北警察署の新築整備につきましては、県都の玄関口を守る治安拠点として、県民の安全・安心を確保する警察署となるよう建設用地を取得し、設 計を進めることとしており、平成二十六年度中に建設工事に着手し、平成二十八年度末までの落成をめざして取り組んでまいります。

 (五) 行財政改革の推進等
  つぎに、行財政改革の推進等について申しあげます。

(行財政改革)
 厳しい財政状況が続くなかで、知事に就任以来、行政改革会議等からの提言などもふまえ、県民の皆さんのご理解を得ながら、徹底した行財政改革を推進して まいりました。
 職員数の適正化については、平成十六年四月からの十年間で、一般行政部門の職員八百三十二人、二〇.〇パーセントの削減を目標として取り組んでおり、平 成二十六年四月までに八百四十七人、二〇.四パーセントの削減となり、目標を上回る見込みであります。また、職員給与については、平成二十五年六月まで、 本県独自に実施してきた減額措置を一部緩和のうえ実施することとしております。これまでの定数削減と給与水準の臨時的減額の効果により一般行政部門の平成 二十五年度の職員人件費は、九年前の平成十六年度に比べ、約八四億円、二十七.九パーセントの削減となる見込みであります。
 組織機構については、東京事務所を「首都圏本部」に発展改組するほか、県立中央病院におけるハイケア・ユニットなど医療・看護サービスの充実、高齢化社 会を見据えた地域包括ケアシステムの推進、「全国豊かな海づくり大会」や「富山マラソン」の準備などのため、必要な体制を整備するとともに、置県百三十年 記念事業の終了などをふまえ、組織の簡素化、業務の効率化のための見直しを推進します。
 なお、女性職員の能力開発と登用をさらに促進するため、平成三十五年四月までの十年間で管理職への女性の登用割合を十五パーセント以上とする目標を新た に設定いたします。
事務事業の見直しについては、すべての事務事業について点検を行い、事業の廃止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約八億二、〇〇 〇万円を節減したところであります。
 このように、行財政改革にはこれまでも積極的に取り組んできているところであり、今後とも、適切な行財政運営に努めてまいります。
  
   四  歳入予算の概要

 つぎに、歳入予算のうち、主なものについてご説明申しあげます。
 まず、一般会計において、県税は、国の経済見通しや地方財政計画、税制改正の影響をふまえるとともに、県内企業の収益動向等を勘案して、一、一四三億円 を、地方交付税は、国の算定方針等をふまえて積算のうえ、一、三〇二億円を、それぞれ計上しております。
 国庫支出金は、五二七億円を、県債は、前年度を一三億円下回る九一七億円を、それぞれ計上しております。
 使用料および手数料については、国の基準の改正や消費税率の引上げ等に伴い、所要の改定を行うことにしております。
 また、特別会計においては、事業収入の実績等を勘案のうえ所要額を計上しております。

   五  予算以外の議案

 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県農地中間管理事業支援基金条例」など四件を、改正するものとして、「富山県水道用水供給条例の一 部を改正する条例」など三十七件を、廃止するものとして、「富山県風致地区内における建築等の規制に関する条例を廃止する条例」を提案しております。
 また、条例以外の議案五件のほか、報告案件として、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

    六  平成二十五年度補正予算案

 つぎに、平成二十五年度補正予算案についてご説明申しあげます。
 国の補正予算を活用して、県としても、諸課題に迅速かつ適切に対応するため、補正予算案を提案するものであります。
 補正予算の規模は、
一般会計  一五七億三、七七一万円
特別会計    六億九、四〇〇万円
となっております。
 その内容としましては、防災・減災事業や地域活性化のための社会資本整備の推進、県立学校の耐震化や施設整備、少子化対策事業の実施、農地中間管理事業 に関する基金の創設や雇用対策、森林整備・林業再生等に関する基金の増額などに要する経費を計上しております。

 以上をもちまして、平成二十六年度における県政運営の基本方針および今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。
 

                                               
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