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議会日程

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。
 三笠宮寛仁(ともひと)親王殿下には、今月6日に薨去(こうきょ)されました。寛仁親王殿下には、ご生前、何度もご来県され、県内の障害者福祉施設、富 山 型デイサービス施設等をご視察いただき、県民に深い印象を残されました。ここに、富山県民とともに衷心より哀悼の意を表し、謹んでご冥福をお祈り申しあげ ます。

一 当面の諸問題について

 つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

(一) 新総合計画について
 まず、新・元気とやま創造計画について申しあげます。
 新しい総合計画につきましては、本県をとりまく諸情勢の変化や県政の重要課題に的確に対応するため、一昨年以来、県議会、市町村、県民の方々などから幅 広くご意見をお聴きしながら、検討を進めてまいりました。去る四月には総合計画審議会から答申をいただき、平成三十三年度を目標年次とする「新・元気とや ま創造計画」を策定したところであります。この計画の基本目標「みんなで創ろう!人が輝く高志の国」には、この地域が「高志」と呼ばれていた時代から約千 三百年間、水害や豪雪など多くの苦難を克服し、今日(こんにち)の本県を築いてきた先人の英知と営々たる努力の跡をたどり、県民一人ひとりが高い志を胸 に、新時代に向けてさらに元気な県づくりを進めることが、今を生きる我々の使命であるとの思いを込めております。
 新計画の推進にあたっては、その目標を県民みんなで共有し、その知恵と力を結集して先見性のある取組みを推進していく必要があります。このため、あらた めて新総合計画をテーマにタウンミーティングを県内四箇所で開催し、計画内容を周知し、県民の皆さんの参画をお願いするとともに、推進にあたってのご意見 をいただきました。また、去る五月には、計画の概要を広報紙により全世帯に配布したほか、さらに、小中高生向けの普及版を作成するなど、より多くの県民に 積極的に参画いただけるよう計画の普及に努めてまいります。
 今後、この計画を県政運営の指針として、「活力」「未来」「安心」の六十の基本政策に加え、五つの重点戦略と重要政策「人づくり」を推進し、県民誰もが 将来への夢と希望を持っていきいきと働き、安心して暮らせる富山県の実現をめざしてまいります。

 (二)最近の経済・雇用情勢等について
 つぎに、最近の経済・雇用情勢等について申しあげます。
 最近の我が国経済は、依然として厳しい状況にあるものの、緩やかに回復しつつあります。先行きについては、復興需要等を背景に、景気回復の動きが確かな ものとなることが期待されますが、欧州政府債務危機を巡る不確実性が再び高まっており、これらを背景とした海外景気の下振れ等によって我が国の景気が下押 しされるリスクや、電力供給の制約や原油高等の影響に注意する必要があります。
 本県経済につきましても、生産は持ち直しており、また雇用情勢については、四月の有効求人倍率が〇・九七倍と全国平均(〇・七九倍)をかなり上回ってい るなど、景気は一部に厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直しております。
 県としましては、これまでも国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努め、中小企業への経営支援、雇用の確保・創出、有効需 要の創出につながる社会資本整備を行うなど、経済・雇用対策の推進に積極的に取り組んできたところであります。
 また、県の融資制度につきましては、経済変動対策緊急融資や緊急経営改善資金の取扱期間を延長するとともに、新成長産業育成支援資金の創設などを図った と ころであり、引き続き、円滑な資金供給に努めてまいります。
 雇用の確保と創出につきましては、基金を活用した事業により昨年度の雇用創出数が、市町村分も含め、目標の四千五百人を大幅に上回る約五千六百人となる ほか、今春の本県高校卒業者の就職率が全国トップクラスの九十九・六パーセントとなるなど、着実な成果をあげております。今後とも、一層の雇用の確保に努 め、本年度の目標である千七百人、平成二十一年度から二十五年度までの五年間の累計で一万五千人の雇用創出をめざしてまいります。

(三) 地方分権改革等について
 つぎに、地方分権改革等について申しあげます。
 社会保障と税の一体改革につきましては、現在国会において、関連法案が審議されているところであります。
 これらの法案においては、本県をはじめ全国知事会の主張もふまえ、地方全体として社会保障財源を一定程度確保する道筋が示されておりますが、個々の地方 団体ごとに見ますと、高齢化の進展の違いや税源の偏在等によって、社会保障関係費と税収額は必ずしも一致するものではありません。平成二十年度に創設され た地方法人特別税等の存廃の問題も含めて、地方法人課税の見直しによる税源偏在の是正や、地方交付税による財政調整といった残された課題について、私から 川端総務大臣に対し、地方団体の意見をふまえてしっかり対処していただくよう申しあげるとともに、全国知事会としても、そのあり方について検討を進めるこ ととしております。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

 (四) 産業、観光の振興等について
 まず、産業、観光の振興等について申しあげます。
 去る五月に、中部北陸広域ハイレベルミッション団の団長として、中国の北京市及び広州市を訪問し、観光説明会の開催や現地旅行会社の訪問等を通じ、昨年 三月以来の富山・北京便の就航や、本県をはじめ中部北陸の多様な観光資源の魅力についてアピールしたところであります。
 中国訪問に続き、台湾の台北市においては、富山県単独による観光プロモーションを台北駅などで実施し、立山黒部アルペンルートや世界遺産五箇山合掌造り 集落などの四季折々の美しい景観、富山湾鮨をはじめとする食の魅力などをPRしました。また、チャイナエアラインの孫(そん)洪(こう)祥(しょう)総経 理とあらためて会談し、四月から運航中の台北便の増便を強く要請した結果、七月より、月・水・金の週三便での運航が決まったところです。
 また、台湾へは初めて経済訪問団も派遣し、県内企業のオンリーワン技術を紹介する「富山ものづくりセミナーイン台北」を開催したほか、九月に開催する 「富山県ものづくり総合見本市二〇一二」への台湾企業の出展要請や、台湾に進出している日系企業に対する伏木富山港の利用促進の呼びかけを行いました。
 ものづくり産業の振興につきましては、ナノテクノロジーなどの研究開発を一層推進するため、今月八日、県工業技術センターと全国的な組織である機械振興 協会との間で包括的連携協定を締結したところであり、本県ものづくり企業の新商品・新技術開発等を支援してまいります。
 中小企業の振興につきましては、今月六日、大阪府で機械・金属分野の広域商談会を開催したほか、八月には神奈川県でも商談会を開催するなど、県内中小企 業の取引促進を図ってまいります。また、中小企業振興基本条例(仮称)については、今後とも幅広い県民の皆さんのご意見をお聴きしながら、条例案を取りま とめてまいります。
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、去る四月、日本貿易振興機構(ジェトロ)との間で、海外の貸工場を活用した「とやまものづ くりパーク」への入居支援について、全国初となる業務協力の覚書を締結したところです。
 観光の振興につきましては、夏の観光シーズンに向けて、今月十八日よりJR山手線の車体広告を実施するとともに、七月には大手旅行雑誌やインターネット で立山での登山・トレッキングと下山後の富山旅行を提案するPRを実施するほか、九月には立山の魅力を伝えるアウトドアイベント「立山黒部アルペンフェス ティバル」を開催します。また、昨年に引き続き、今年も「とやま観光未来創造塾」を開講し、本県の観光を担う人材の育成にしっかりと取り組んでまいりま す。
 さらに、広域観光の推進につきましては、去る五月に、石川県知事との懇談において、北陸三県とJR六社によるデスティネーション・キャンペーンに向けた 連携の強化を確認したほか、長野県知事と「北アルプス観光・交流サミット」を開催し、両県をまたぐ広域観光の魅力を強力にアピールしていくこととしまし た。
 中心市街地の活性化につきましては、去る四月に富山市中央通りf地区市街地再開発事業が竣工したところですが、三月に認定された富山市と高岡市の中心市 街地活性化二期計画に基づき、今後とも、市街地の活性化やまちなか居住の促進に取り組んでまいります。

 (五) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 去る四月、県内を襲った暴風により、水稲育苗ハウス等の農業施設や屋敷林などに被害が発生しました。県としては、直ちに農作物の管理に関する技術指導を 実施したほか、農業施設の被害については、県の農業経営安定資金に災害特別融資枠を設けるとともに、国の支援策を活用し、その復旧等を支援してまいりま す。また、暴風による砺波地域の屋敷林の倒木処理等や、この冬の豪雪により魚津市など県東部を中心に発生した果樹の被害の復旧については、関係市町村と連 携して支援を行っているところです。
 水田農業につきましては、高品質で売れる富山米の生産を図るため、土づくり対策や田植え時期の繰下げを進めたところであり、今後とも、適切な生産指導に 努めてまいります。
 地産地消につきましては、来る七月、シンポジウムや直売会などを行う県民交流フェアを開催するとともに、県産野菜等の生産拡大を図る「一億円産地づく り」を推進するなど、生産、消費の両面から県民ぐるみの運動として積極的に展開してまいります。
 とやまの食のブランド等につきましては、去る四月、東京丸の内の新丸ビル七階全フロアの各飲食店で、本県の旬の食材を使ったメニューを提供する「とやま の発酵 丸の内リトリート」を開催するとともに、隣接の丸ビル一階では「チューリップ・ファンタジア」を実施するなど、本県の食と観光の魅力を大いにア ピールしたところです。
 水産業につきましては、平成二十七年度に本県で開催される「全国豊かな海づくり大会」に向けた機運を醸成するため、藻場の再生など海の森づくり活動に支 援を行うとともに、県内各地で稚魚のリレー放流を開始しました。また、栽培漁業センターについて、ヒラメの種苗生産能力を増強するため、近く種苗生産施設 の建設工事に着手するほか、隣接する水産研究所の飼育実験施設の改修を行います。

(六) 北陸新幹線等について
 つぎに、北陸新幹線等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、六月一日現在で、高架橋などの土木構造物の工事完成率が約九十八パーセントに達するとともに、軌道工事や架線などの電気工事 も鋭意進められ、整備は順調に進んでおります。
 また、去る五日には、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会の三団体に加え、関西広域連合および関西経済連合会が連携して、 政 府および関係国会議員等に対する要請を行い、平成二十六年度末までの長野・金沢間の確実な開業はもとより、金沢・敦賀間の速やかな着工と大阪までの整備方 針の明確化、並行在来線の経営安定対策のさらなる拡充、地方負担軽減などの実現について、強く求めてまいりました。
 県としては、これらの諸課題の解決に向け、今後とも、県議会をはじめ、関係府県、県内市町村、経済団体等と連携して、政府等関係機関に対し強力に働きか けてまいります。
 また、北陸新幹線の開業効果を最大限に高めることを目指し、先月、県内の経済界、観光・交通事業者、行政関係者などからなる「新幹線戦略とやま県民会 議」を設置したところであります。今後、県内の新幹線各駅ごとの特色をふまえつつ、新幹線開業までに取り組むべき観光・交流、産業・地域活性化に向けた諸 課題について、官民一体となって戦略的に取り組んでまいります。
 並行在来線につきましては、去る五月にJR西日本の真鍋社長と直接会談し、折衝した結果、必要となる車両のうち三分の二程度について、現在走行している 新型車両を新造価格の約三分の一と相当に低廉な価格で譲渡を受けられる見込みとなり、初期投資は当初の想定より概ね五十億円近く減額できる見通しとなりま した。今後とも、車両を含め、その他の鉄道資産について極力低額となるようJR西日本と粘り強く折衝してまいります。また、来月には準備会社を設立するほ か、県並行在来線対策協議会における運賃水準の検討、経営安定基金(仮称)の設置についての調整などを含め、今後とも、県議会をはじめ県内市町村、経済 界、幅広い県民のご意見をふまえながら、適切かつ着実に準備を進めてまいります。
 日本海側の「総合的拠点港」に選定された伏木富山港につきましては、新湊大橋、伏木地区北防波堤の整備などを進めるとともに、去る四月には、小樽港及び 京都舞鶴港と連携して「環日本海クルーズ推進協議会」を立ち上げたところであります。本年五月に、県内で初めて外国のクルーズ客船が入港し、六月にも二隻 目が入港したところであり、引き続き、クルーズ客船の誘致を積極的に進めてまいります。
 去る四月二十九日、関越自動車道で発生した高速ツアーバス事故で亡くなられた方々とそのご遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、被害にあわれた 方々に心からお見舞い申しあげます。県としましては、事故発生後直ちに、早期の原因究明、安全対策の徹底等について国に強く求めるとともに、県の交通事故 相談窓口を高岡総合庁舎に開設し、心身のケア対策については高岡厚生センター等において対応するなど、被害者支援にも努めてまいります。

(七) 子育て支援、教育、文化、スポーツの振興等について
 つぎに、子育て支援、教育、文化、スポーツの振興等について申しあげます。
 子育て支援につきましては、今月五日より、富山県不妊専門相談センターにおいて、専門医師等による不育症専門相談を開始したところです。引き続き、放課 後児童クラブ等の整備や子育てサークルの活動を支援するとともに、保育所の整備等を推進してまいります。
 学校教育につきましては、二年ぶりに抽出校方式で実施された全国学力・学習状況調査の結果をもとに、市町村教育委員会や各学校が主体的に取り組む教育指 導や学習習慣等の改善を支援してまいります。
 とやま科学オリンピックにつきましては、引き続き、子どもたちの様々な可能性を引き出し伸ばす機会を提供する魅力ある大会となるよう準備を進めてまいり ま す。
 県立学校につきましては、軽度知的障害のある生徒の就労支援を目的とした北陸初となる高等特別支援学校二校の来年四月の開校に向けて、具体的な実習内容 の決定や就業体験受入れ企業の確保、校舎の改修など、着実に準備を進めてまいります。
 芸術文化の振興につきましては、高志の国文学館の来月六日の開館に向けて準備を進めているところです。開館記念の「大伴家持と越中万葉」を皮切りに様々 な企画展を開催するほか、著名シェフの経営するレストランのオープンなど、県民はもとより観光客も含めた多くの方々が本県ゆかりのふるさと文学に親しみ、 楽しく学べる拠点となるよう努めてまいります。
 また、六月から九月まで、近代美術館において「第十回世界ポスタートリエンナーレトヤマ二〇一二」を開催するほか、七月三十一日から本県で開催される 「とやま世界こども舞台芸術祭二〇一二」を積極的に支援してまいります。
 利賀芸術公園につきましては、世界演劇祭の開催、アジア諸国の舞台芸術機関との共同制作・公演事業を行う組織の立上げを支援するなど、アジアを代表する 舞台芸術拠点づくりのさらなる推進に努めてまいります。
 全国高等学校総合文化祭富山大会につきましては、八月八日から県内全市町村を会場に開催され、全国から高校生約二万人、観覧者を含め延べ約二十万人の参 加が見込まれております。富山ならではの充実した大会となるよう努め、本県の魅力を全国に向けて発信してまいります。
 友好提携二十周年にあたるロシア・沿海地方との交流につきましては、去る五月に県の訪問団を派遣し、日本語スピーチコンテストの開催、日本語教育機関へ の本県ゆかりの漫画作品の寄贈など、相互理解と友好親善を深めてまいりました。
 全国高等学校総合体育大会「二〇一二北信越かがやき総体」につきましては、七月から北信越五県において開催され、本県においては、県内四市を会場に、バ レーボール、ソフトボール、柔道、フェンシングの四競技を実施いたします。
 また、七月から開催されるロンドンオリンピックに、本県から、カヌーの北本(きたもと)忍(しのぶ)選手をはじめ、マラソンの藤原(ふじわら)新(あら た)選手、競歩の山ア(やまざき)勇喜(ゆうき)選手並びに谷井(たにい)孝行(たかゆき)選手、柔道の田知本(たちもと)遥(はるか)選手、バ ドミントンの佐々木(ささき)翔(しょう)選手などが出場する予定となっており、県民の皆さんとともに本県選手の活躍を応援してまいります。

 (八) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、県立中央病院において、周産期・小児医療の充実を図るため、昨年のFICU、NICUの整備、増床に引き続き、本年四月から 新たに「小児外科」を開設するとともに、産科・小児外科手術室を新設したところであり、今後とも、本県医療の中核として、その役割が十分に発揮できるよう 努めてまいります。
 また、新たな総合リハビリテーション病院等の整備につきましては、去る三月、基本計画を策定したところであり、今後、整備推進委員会を設置するなど、平 成二十七年度の開業を目指し、準備を進めてまいります。
 心の健康づくりにつきましては、去る五月に、ひきこもりに関する総合的な相談窓口である「ひきこもり地域支援センター」を開設したところであり、専任の コーディネーターを中心とした、きめ細かな対応に努めてまいります。
 高齢者福祉につきましては、先般、新しい高齢者保健福祉計画および介護保険事業支援計画を策定したところであり、今後とも、高齢者の在宅生活を支えるき め細かな介護サービスの普及や、元気な高齢者が生涯を通じて活躍できるエイジレス社会(生涯現役社会)づくりを進めてまいります。
 去る四月に開館したイタイイタイ病資料館につきましては、イタイイタイ病についての理解をより深めていただくため、「語り部講話」の実施や、県内の小学 校五年生全員に副読本の配付を行いました。今後、課外授業の積極的な受け入れを行うほか、国内外に向けて情報発信してまいります。
 再生可能エネルギーの導入につきましては、来月から固定価格買取制度が施行され、今後一層の普及促進が期待されております。県としましても、九月に稼働 予定の庄発電所(仮称)をはじめとした小水力発電施設の整備を推進するほか、マイクロ水力発電導入の意向がある民間事業者等に対し、アドバイザーを派遣す るなどの支援を行ってまいります。また、メガソーラーについては、昨年度に未利用県有地等で実施した基礎調査結果をふまえ、今後、民間事業者の公募など事 業化の検討を進めてまいります。
 自然環境の保全につきましては、このたび「立山弥陀ヶ原・大日平」が日本最高所の湿原として、ラムサール条約の登録候補地となり、改めて立山の自然環境 のすばらしさが世界的に評価されたものと考えております。先般、立山・剱岳の三か所の万年雪が、日本初の「氷河」と認められたこととあわせ、自然環境の保 全への意識の高揚はもとより、観光振興等にもつながるものと大いに期待しております。
 ツキノワグマ対策につきましては、国に対し、銃を使用して適時適切な捕獲ができるよう鳥獣保護法の改正を要望しておりましたが、去る四月、住宅街に熊が 現れ危険が生じた場合などについては、警察官職務執行法に基づき、警察官がハンターに対し、猟銃を使用して駆除を命じることができるとの通知が警察庁から 出されました。今後、警察や市町村、猟友会、消防などと連携し、人身被害防止に向けた体制づくりを進めてまいります。

 (九) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 この四月に開館した広域消防防災センターにつきましては、東日本大震災を教訓とした津波・原子力災害に焦点を当てた特別展などを開催しているところであ り、体験学習施設「四季防災館」には既に九千人を超える方々が来館されました。今後も、消防・防災関係者はもとより、防災教育の拠点として、広く県民の皆 さんに活用いただけるよう、積極的にPRを行ってまいります。
 防災対策につきましては、昨年度末に公表した津波調査の結果もふまえ、先月、県地域防災計画の地震・津波災害編を改定しました。今後、津波ハザードマッ プの作成支援や海岸保全施設の整備、木造住宅・学校・公共土木施設等の耐震化、農業用ダムやため池の耐震性調査など、ソフト・ハード両面から、地震・津波 対策の拡充強化に取り組んでまいります。
 原子力災害対策については、今月九日、石川県と合同で、氷見市、高岡市において、本県では初となる原子力防災訓練を実施したところです。また、北陸電力 と協議を進めております原子力安全協定については、立地県と同等の安全が確保されるよう、しっかりと協議してまいります。今後、地域防災計画の原子力災害 対策の改定に取り組むなど、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
 東日本大震災の災害廃棄物の広域処理への協力については、安全性の確保と地域住民の理解を大前提に、県内市町村等と連携しながら、被災地の復興支援に取 り組むこととしております。このため、三月十九日には、細野環境大臣に対して、災害廃棄物の安全基準の明確化などについて、国民の理解が得られるよう、明 確かつ丁寧に説明すること等を求めました。また、四月九日には、私自身、岩手県山田町の災害廃棄物仮置場を視察し、放射線量の測定により災害廃棄物の安全 性を確認したうえで、広域処理の基本的枠組みについて、岩手県知事との間で覚書を交換したところです。これを受けて、立山町等においても、地元自治会への 説明をはじめとする様々な検討が行われております。県としても、災害廃棄物の広域処理に関する安全基準の明確化や費用負担、風評被害対策等についての細野 環境大臣からの回答や、環境省事務次官からの法令上の解釈にかかる通知をふまえ、広域処理を実施する場合のスキームをお示ししたところです。また五月中旬 には、立山町とともに災害廃棄物のサンプルを採取し、放射性セシウム濃度を測定した結果、いずれのサンプルからもセシウムは検出されず、改めてその安全性 が確認できたところであります。今後、関係市町村等において試験焼却が行われる場合には、県としても、安全性の確保対策等にしっかり対処してまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、県内における犯罪発生件数は十年連続で減少し、ピーク時の平成十三年の四割弱となり、人口あたりの犯罪率の低さも全国 トップクラスとなっております。また、交通事故による死者数は、前年よりも八人減の五十人と、昭和二十八年以降で最も少なくなるとともに、事故発生件数、 負傷者数につきましても十一年連続で減少しています。現場の警察職員の地道な努力はもとより、防犯パトロールや交通安全県民運動など、多くの県民の皆さん のご尽力、ご協力の賜物であり、心から感謝申しあげます。今後も、県民の皆さんとともに「日本一の安全・安心な県」を目指した取組みを推進してまいりま す。

   二 提出案件等について

 つぎに、今回提出しました案件等について申しあげます。
 まず、条例としましては、「高志の国文学館条例の一部を改正する条例」など八件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど三件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成二十三年度継続費繰越計算書等について報告すると ともに、環境の状況および施策に関する報告書を提出しております。
 なお、平成二十三年度一般会計の決算につきましては、現在、調製中でありますが、実質収支は六億円程度の黒字となる見込みであります。今後とも、適正で 効率的な予算執行に努めてまいります。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件等の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


 
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