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議会日程

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 本日、平成二十四年二月定例県議会が開催されるにあたり、提出しました平成二十四年度予算案その他の議案および平成二十三年度補正予算案につきまして、 その概要を申しあげ、あわせて、県政運営について所信の一端を申しあげます。 
 世界経済については、全体として弱い回復となっており、先行きについては、欧州の政府債務危機などを背景とした海外景気の下振れリスクがありますが、弱 い回復が続くと見込まれております。また、世界は、タイの洪水など大規模自然災害の発生、テロの多発等に加え、中東・北アフリカ地域の民主化の動き、イラ ンの核開発問題、温暖化等の地球環境問題など、先行き不透明なものとなっております。一方で、中国・ロシア・インドなどの顕著な成長・発展にともない、本 格的な環日本海・アジアの時代の到来も間近という状況を迎えております。
 国内では、東日本大震災の発生から約一年が経過しようとしております。県としましても、職員を派遣するなど支援を行っておりますが、被災地の一日も早い 復旧・復興が望まれております。また、国・地方を通じて、引き続き厳しい財政状況にあるなかで、経済・雇用対策、少子高齢化・人口減少時代に対応した社会 保障制度の見直し、環境・エネルギー対策など、多くの課題への対応が求められています。現政権においては、実効性のある経済成長戦略の速やかな実行、徹底 した国自身を含めた行政改革に取り組むとともに、社会保障と税の一体改革や真に国民の幸せにつながる地方分権改革に真摯に取り組まれることを強く期待して おります。
 本県においては、平成二十六年度末までの北陸新幹線の開業、敦賀までの延伸の事実上の決定、伏木富山港の日本海側の「総合的拠点港」選定、北京・大連便 のデイリー化、台北便の就航など富山空港の国際航空路の充実など、陸海空の重要なインフラ整備が進みつつあり、首都圏や環日本海・アジア諸国等との交通の 利便性が飛躍的に高まり、観光振興・ビジネス交流の活発化が期待される一方で、地域間競争の激化も予想されます。さらに、昨年は、東日本大震災が発生し、 防災・危機管理対策の一層の充実が求められております。
 このような本県を取り巻く社会経済情勢の変化や多くの諸課題に対応するため、新たな時代を見据えた先見性と戦略性を有する中長期の県政運営の指針となる 新総合計画の策定に取り組んできました。一昨年十二月に総合計画審議会に諮問し、以来、審議会や各部会で審議を重ねるとともに、県議会、市町村や幅広い県 民のご意見をお聴きし、県民の知恵とエネルギーを結集した実効性のある総合計画となるよう努めてまいりました。
 この新総合計画においては、概ね十年後を見据えた本県のめざすべき将来像を描き、その実現に向けて、「活力」「未来」「安心」の三つの政策の柱のもと、 六十の基本政策と重要政策「人づくり」ならびに各分野の政策を重点的かつ戦略的に進めていくための五つの重点戦略を定め、積極的に取り組んでいくこととし ています。今後、この春に策定する本計画に基づき、中長期的な観点に立って、県民一人ひとりが真に幸せを実感でき、輝いて生きられる元気な富山県の実現を めざしてまいります。
 今後とも、初心を忘れず、富山県のかぎりない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、県民の皆様のご支援 と議員各位のご指導、ご協力を切にお願い申しあげる次第であります。

  一 最近の経済・雇用情勢

 つぎに、最近の経済・雇用情勢について申しあげます。

(経済情勢と経済・雇用対策)
 最近の我が国経済は、東日本大震災等の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直しております。先行きについては、各種の政策効果な どを背景に、景気の緩やかな持ち直し傾向が続くことが期待されますが、欧州などの海外景気の下振れによって我が国の景気が下押しされるリスクや、電力供給 の制約や原子力災害の影響、さらには、デフレの影響などが依然残っていることに留意する必要があります。
 本県経済につきましても、生産は持ち直しの動きがみられ、設備投資は全体としては増加しておりますが、伸びが鈍化しています。雇用情勢については、十二 月の有効求人倍率が0.94倍と全国平均0.71倍をかなり上回っております。景気は依然として一部に厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直しておりま す。
県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努め、  中小企業への経営支援、雇用の確保・創出、有 効需要の創出につながる社会資本整備の追加を行うなど、経済・雇用対策の推進に積極的に取り組んでまいりました。
 さらに、社会資本整備を積極的に進め、年度間の切れ目のない発注による事業量を確保するため、今月十日には専決処分を行ったところであります。

  二 予算編成の基本方針

 つぎに、平成二十四年度予算編成の基本方針について申しあげます。

(本県の財政状況)
 本県財政につきましては、約四〇〇億円の財源不足が見込まれた平成十七年度を「財政再建元年」と位置づけ、以来、職員数の削減、職員給与の臨時的減額等 を行うとともに、公の施設・外郭団体の改革・廃止、事務事業の見直しなどの行財政改革にスピード感をもって積極的に取り組んできたことから、平成二十三年 度予算においては財源不足が約八十億円まで縮減しました。
 しかしながら、平成二十四年度予算においては、歳入では県税や地方交付税等をあわせた一般財源総額の増加が余り期待できない一方で、社会保障関係費の増 加、国交付金による各種基金事業終了に伴う財政負担の増に加え、引き続き経済・雇用対策への取組みも必要となることなどから、昨年十一月時点で、約一一三 億円の財源不足が生じるものと見込まれました。

(平成二十四年度の地方財政対策と予算編成方針)
 その後、県税収入は一定程度の回復が見込まれるものの、社会保障関係費等の増加に対処するためには、地方税や地方交付税を含めた所要の一般財源総額を確 保することが必要であることから、国に対し、富山県知事として、また、全国知事会の地方税財政特別委員長として、国の社会保障関係費の自然増等に対応する 地方負担増の財源確保はもとより、地方交付税を増額して地方一般財源総額を確保すること、円高対策等を理由として自動車取得税を廃止しないこと、平成二十 三年度に期限を迎える各種基金事業の期間を延長すること等を、野田総理大臣をはじめ関係大臣などに、直接、強く求めてきたところです。
 こうした本県など地方からの強い要望を受け、平成二十四年度の税制改正では、自動車取得税の存続が図られるとともに、東日本大震災の復旧・復興事業等を 別枠で整理した上で、通常収支分の地方交付税については、平成二十三年度と比べて〇.一兆円の増額となり、地方一般財源総額では平成二十三年度と同水準の 額が確保されたところであります。これらにより、財源不足額は約八五億円まで圧縮される見込みとなったものの、依然として県財政をとりまく状況には厳しい ものがありました。
 このような状況をふまえ、平成二十四年度予算編成にあたっては、歳入の確保はもとより、引き続き行財政改革に真摯に取り組む一方で、近く策定される新総 合計画の理念、内容との整合性に留意しながら、各般の施策を、積極的かつ戦略的に推進することとしました。

(平成二十四年度一般会計予算)
 これらの結果、平成二十四年度一般会計予算は、人件費の抑制に加え、新幹線建設工事の進捗に伴う負担金や国の緊急雇用対策などの基金事業の減等により総 額では前年度比一.八パーセント減の五、四九八億円余となったところですが、経済・産業の振興、雇用対策、子育て、教育、医療、福祉や公共事業・主要県単 独建設事業等の政策経費については、前年度比二.七パーセント増と平成十九年度から六年連続の増額となる予算を確保したところであります。
 また、平成二十四年度は、新総合計画のスタートの年であり、来年度予算については、本県の発展や県民の幸せの充実のための五つの「重点戦略」や、重要政 策である「人づくり」に位置づける見込みの事業に予算を優先配分いたしました。
 経済・雇用対策としては、中小企業向けの制度融資や雇用創出、離職者向け職業訓練などの拡充を図るとともに、将来を見据え、新たな成長産業への挑戦など 産業の育成・振興に積極的に取り組むこととしております。
 陸・海・空の交通基盤の整備としては、北陸新幹線の整備促進や伏木富山港の機能向上を図るとともに、四月に開設される台北便など国際定期路線を活かした 観光・経済交流の促進等に積極的に取り組んでまいります。
 防災・減災対策としては、県立学校や警察施設の耐震化を前倒しして推進するとともに、四月に開館する予定の広域消防防災センターを活用した防災専門人材 の育成や原子力関連を含めた防災資機材の整備・備蓄等に取り組んでいくこととしております。
 平成二十四年度の地方財政対策等によっても、なお約八十五億円と見込まれた財源不足については、歳出削減の取組みにより約六十五億円にまで縮小すること ができました。このいわゆる「構造的財源不足」に対しては、職員給与の臨時的減額を平成二十四年度も継続するとともに、今後の行財政改革の推進を前提とし た行政改革推進債、退職手当債の発行により対応しております。

(財政再建・行政改革)
 平成二十五年度以降におきましても、社会保障関係費等が増加するとともに、公債費や退職手当が高い水準で推移すると見込まれます。また、県税収入は景気 の動向に左右されるほか、地方交付税等については、国の財政状況をふまえると先行きの見通しは不透明な状況であります。
 県の財政運営を持続可能なものとするため、今後とも県自らが財政再建・行政改革の推進に最大限努力するとともに、国に対して、本来の地方分権の趣旨に 沿った地方の自立や地域間格差の是正のための地方税財政制度の改革、地方財政対策の充実を、引き続き強く働きかけてまいります。
 現在、国においては、「社会保障と税の一体改革」について検討が進められており、今月十七日に「社会保障・税一体改革大綱」が閣議決定されたところであ ります。
 これまでの議論において、本県をはじめ全国知事会の主張もふまえ、地方全体として社会保障財源を確保する道筋が示されましたが、個々の地方団体ごとに見 ますと、高齢化の進展の違いや税源の偏在等によって、社会保障関係費と税収額は必ずしも一致するわけではありません。このため、税源偏在の是正や地方交付 税による財政調整といった残された課題について、今後しっかり議論し適切に対処する必要があります。
 社会保障制度の持続可能性を確保しつつ、その機能を強化して国民の将来への不安を解消することは極めて重要な課題です。この機会に広く国民的な議論を十 分行い、中長期的な社会保障制度のあり方とその安定税財源の確保について、国民的な合意を得た上で進めていくべきものと考えております。

  三 歳出予算の概要

つぎに、歳出予算の概要について申しあげます。
 平成二十四年度予算案は、一般会計五、四九八億九、二六〇万円、特別会計一、五〇三億   九、一五八万円となっております。
以下、「元気とやまの創造」に向けた「活力」、「未来」、「安心」の重点政策の平成      二十四年度予算案の要点をご説明申しあげます。

(一) 「活力とやま」の重点政策
 まず、「活力とやま」の重点政策について申しあげます。

(円高など現下の経済情勢をふまえた経済対策)
 現下の厳しい経済情勢をふまえた経済対策につきましては、今月二十四日に国、県、市町村、経済・労働団体や金融機関等からなる「富山県経済・雇用対策推 進会議」を開催し、今後の経済活性化策と雇用対策に、密接に連携して取り組むこととしました。
 県の融資制度につきましては、経済変動対策緊急融資や緊急経営改善資金(借換資金)の取扱期間を延長するとともに、円高等に対処し、中小企業の再生、新 たな発展を支援するため、新成長産業育成支援資金を創設するとともに、創業支援資金および新事業展開支援資金の対象要件の拡充、金利引き下げなど、円滑な 資金供給を図ります。

(中小企業の競争力強化、新分野進出等)
 中小企業の競争力強化と新分野進出につきましては、円高などに対応するため、国際競争力強化のための技術開発等に対して助成を行うほか、まちの逸品のブ ラッシュアップの支援や中小企業者と農林漁業者の連携のマッチングイベントを開催するなど、ブランド力の強化や売れる商品づくりに努めます。
 また、県内企業の販路開拓のため、国内外の見本市や展示会への出展費用等に助成するとともに、販路開拓サポーターの配置や、首都圏企業とのビジネスマッ チングを図る展示商談会の開催などを進めてまいります。起業支援・新分野進出につきましては、引き続き「とやま起業未来塾」における人材育成、創業ベン チャー企業の新たな挑戦等を支援するとともに、建設業の新分野進出等サポート事業の拡充を図ることとしました。
 さらに、今後、中小企業振興を総合的に推進するための中小企業振興基本条例(仮称)の制定について、県民の皆さんの意見を幅広くお聞きしながら検討して まいります。

(ものづくり産業の振興、新産業の育成・振興等)
 円高の長期化等に伴う産業の空洞化の懸念に対処するためには、県内企業の絶えざるイノベーションを進め、ものづくり新技術・新商品の創出等に積極的に取 り組む必要があります。そのため、ナノテクノロジーに関する研究会などを開催し、世界的な研究者と交流を促進するとともに、ものづくり研究開発センターの 最先端設備を活用したナノテクものづくり基盤技術の開発支援に努めてまいります。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、大学や医療現場のニーズとものづくり企業のシーズの発掘、調査やマッチングの実施などにより、医薬工連携を 一層促進します。また、ほくりく健康創造クラスターの研究成果の商品化のための研究、実証テストも含めた販路開拓活動の一体的な支援、科学技術振興機構に 採択された戦略的創造研究事業(ERATO)「浅野酵素活性分子プロジェクト」事業の積極的な推進に努めてまいります。

(環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進)
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、富山空港との定期便が開設される台湾へ経済訪問団を派遣するとともに、インドや東南アジア との経済交流の促進のため、県内で貿易・投資セミナーを開催し、インドへ訪問団を派遣します。また、日本貿易振興機構(ジェトロ)等と連携して、海外の貸 工場を活用した「とやまものづくりパーク」の適地の選定を行うとともに、中小企業のグループ化による海外展開戦略の策定を支援するモデル事業を実施しま す。さらに、一昨年に引き続き、本年九月に海外からも多数の企業の参加をいただき、「富山県ものづくり総合見本市二〇一二」を開催し、県内企業の海外販路 開拓などを支援します。
 また、物流の活性化については、伏木富山港の日本海側の「総合的拠点港」選定を契機に、岐阜県や長野県と連携した商談会の開催やロシア極東向けRORO 船の定期化、上海港を経由した東南アジア向け貨物の輸送安定化実験を行い、「直行・多頻度・定時」の航路開設をめざす「環日本海物流ゴールデンルート構 想」の推進に取り組んでまいります。
 さらに、新規貨物や他の港からのシフト貨物に対する荷主企業奨励金を拡充するとともに、新たに伏木富山港の利用を検討している企業が行う実証実験に対す る助成制度を創設し集荷力の向上に努めてまいります。また、国内や海外でのポートセールス活動を強化します。

(企業立地の推進等)
 企業立地の促進につきましては、今月八日に大阪市で企業立地セミナーを開催し、安全・安心で、優れた本県の立地環境を積極的にアピールしたところであ り、新年度においても引き続き三大都市圏で開催することとしております。また、新たに東海地区において商談会を開催し、県内企業との取引拡大、県内生産拠 点の活性化や拡大をめざします。

(雇用の安定、人材の確保・育成)
 雇用の確保と創出につきましては、基金を活用した事業による今年度の雇用創出数が、市町村分も含め、目標の四千五百人を大幅に上回る見込みとなっており ます。加えて、本県をはじめ全国知事会などが国に再三強く要請したこともあって実現した重点分野雇用創造事業の拡充などにより、平成二十四年度において千 七百人程度、平成二十一年度から二十五年度までの五年間で一万五千人の雇用創出をめざします。また、本県独自の新規学卒者のための人材養成モデル開発事業 を引き続き推進するとともに、離職者の再就職支援のため、民間委託による職業訓練の定員枠の拡大、技術専門学院へのキャリア・コンサルタントの配置などを 進めることとしました。
 産業を支える人材の確保・育成については、就労希望の専門的知識・技術等を有する高齢者を対象とする「とやまシニア専門人材バンク」を設置し、その就業 促進と県内企業の人材確保を総合的に支援します。また、海外ビジネス等を担う優秀な人材を確保するため、高度な知識や技術を有する外国人留学生の県内就職 の促進に取り組むとともに、県内ものづくり企業の海外展開を担う在職者のための訓練や海外ビジネス支援に係る離職者向け訓練コースを新たに設置するなど、 グローバル人材の育成を図ることとしております。

(農林水産業の振興)
 農業につきましては、まず、平成二十四年産米の生産数量目標については、昨年十二月、全国枠が削減された中で、本県への配分は五百トンの増加となりまし たが、一昨年以来の経緯をふまえ、さらなる拡充を国に強く求めました。その結果、本県の要望が全面的に反映された備蓄米の県別入札枠の設定や産地資金の確 保を実現することができました。
 農業の生産力や品質の向上、ブランド力の強化については、土づくりや田植え時期の繰り下げなど技術対策の徹底に努めるとともに、種もみの調製施設や野菜 の広域集荷施設などの整備に助成するほか、園芸作物の「一億円産地づくり」に取り組むなど、市町村、農業団体等と協力し、指導や支援を行ってまいります。
 担い手の育成については、国において食と農林漁業の再生を目的に創設された新規就農の増加や経営規模の拡大を図るための制度を活用し、認定農業者への農 地集積や集落営農の組織化を推進してまいります。
 農産物等の輸出につきましては、アジアのバイヤー招へいや、富山干柿などを現地で試験的に販売するなど、海外販路の拡大に取り組んでまいります。
 地産地消については、県産品購入ポイント制度の実施や、「とやまの旬」応援団への活動支援、生産者と外食・中食(なかしょく)事業者とのマッチング促進 などにより、一層の普及定着に努めてまいります。また、六次産業化については、生産と加工、販売などを一体的に行う農林漁業者の先駆的な取組みや、女性農 業者の起業化を支援するなどにより、付加価値の高い農林水産業の構築をめざします。
 林業につきましては、間伐や作業道整備、高性能林業機械の導入支援など、効率的な林業経営を推進するとともに、とやまの木で家づくりモデル事業を行うな ど、県産材の利用を促進してまいります。
 水産業につきましては、平成二十七年度に本県で開催される「全国豊かな海づくり大会」に向けて、基本構想の検討を行うとともに、藻場の再生等に取り組む 海の森づくり活動を支援するなど、県民意識の醸成に努めてまいります。また、栽培漁業センターについては、ヒラメの種苗生産施設を拡充・整備してまいりま す。

(観光の振興)
 観光の振興につきましては、三年後の新幹線開業を見据え、本県の観光を代表する「立山黒部」と富山の海の幸に代表される「食」の魅力を強力にアピールす るとともに、首都圏を中心とした大規模広告や官民一体となった県下一斉の誘客キャンペーンを展開します。
 また、地域の自主的な商品企画造成に対し支援するなど、富山滞在の魅力創出に取り組むほか、首都圏の旅行会社に対して具体的な商品造成の提案を行うな ど、富山旅行の拡充のための販売プロモーションを強化してまいります。
 さらに、「とやま観光未来創造塾」により、おもてなし力アップや本県観光の将来を担う人材の育成を引き続き行うほか、お土産品の情報発信に取り組むな ど、魅力的な観光地づくりに官民一体となって取り組んでまいります。
 国際観光につきましては、台北便の開設を契機として、台北市内で観光説明会やPRイベント、大規模広告等の観光プロモーションを実施するほか、旅行会社 を招へいし冬のツアー商品造成を働きかけるなど、年間を通じた台湾からの誘客に取り組みます。また、中国や東南アジアで開催される国際旅行博に出展するほ か、外国からの教育旅行や外航クルーズ客船の誘致に取り組んでまいります。

(富山のブランド力アップ)
 富山のブランド力アップにつきましては、全国雑誌等を活用して「富山県推奨とやまブランド」の魅力を県内外に強力に発信し、認定品の販路拡大や本県の地 域イメージの向上につなげるとともに、認定事業者の取組みを紹介するフォーラムを開催し、ブランド力強化に向けた県内事業者の機運の醸成に取り組んでまい ります。
 食のとやまブランドにつきましては、先月十九日、東京において「富山のさかなキトキトフェア」を開催し、本県の水産物を大いにアピールしました。また四 月には、東京丸の内で富山の食やチューリップの魅力をPRするイベントを開催するなど、本県の食と観光の魅力の発信と首都圏での県産農産物の販路拡大に努 めてまいります。

(交通・物流ネットワークの整備等)
 北陸新幹線につきましては、三年後の金沢開業に向けて、国の平成二十四年度予算において十分な事業費が確保されました。現在、県内区間の工事は順調に進 んでおり、高架橋などの土木構造物の工事完成率は、二月一日現在で、約八十九パーセントに達しております。
 昨年十二月には、金沢・敦賀間をはじめとする整備新幹線の未着工区間について、一定の条件が整った区間から、認可・着工することが、政府・与党において 確認されました。北陸新幹線建設促進同盟会の会長を務めさせていただき、かねて金沢以西の延伸を、県議会、関係府県、経済団体等とも連携を図りながら、政 府や関係方面に強く求めてきましたが、金沢・敦賀間の認可・着工が確実になったことは誠に喜ばしく思っております。
 また、かねて国に対し粘り強く求めてきた新幹線貸付料の活用については、今般、北陸新幹線事業費の本県負担額が今年度五十億円軽減され、開業までの四年 間で概ね二百億円程度の大幅な軽減効果となることは、昨年秋、並行在来線の経営安定のための貨物調整金が倍増となったことと併せ、大きな成果となりまし た。
 このほか、先般、国と新潟県との間の合意により、新潟県が負担金の支払いに応ずることとなりました。
県としては、平成二十六年度末までの長野・金沢間の確実な開業はもとより、金沢・敦賀間の速やかな認可・着工、並行在来線の経営安定対策のさらなる拡充、 地方負担軽減などの北陸新幹線に関連した諸課題の解決に向け、今後とも、県議会をはじめ、関係府県、県内市町村、経済団体等と連携して、政府等関係機関に 対し強力に働きかけてまいります。
 また、北陸新幹線の開業効果を最大限に高めるため、官民が一体となって観光などのPRその他の事業を協働で推進する体制を、県内で整備することはもとよ り、北陸三県が連携し、JR六社による北陸を対象としたデスティネーションキャンペーンを積極的に実施するよう働きかけてまいります。
 並行在来線につきましては、現在、JRに対して、三月中旬から運行予定の新型車両を含む必要資産について、極力低額での譲渡となるよう粘り強く折衝して おります。また、先月、県並行在来線対策協議会において、三セク会社の出資比率を決定するとともに、運行計画などの第一次の経営計画概要を取りまとめたと ころであり、本年七月頃に準備会社を設立する方向で準備をしてまいります。今後とも、経営安定基金(仮称)の設置についての調整などを含め、開業に向け て、県議会をはじめ、県内市町村、経済界、幅広い県民のご意見をふまえ、適切に対処してまいります。
 道路の整備につきましては、能越自動車道の氷見北から灘浦インターチェンジまでの区間が来月供用開始する予定となっているほか、国道八号入善黒部バイパ スの黒部市古御堂(ふるみどう)から魚津市江口(えぐち)までの区間については、平成二十六年度末の供用に向け、鋭意その推進を図ってまいります。
富山大橋の架け替えにつきましては、このたび橋梁部が完成し、来月二十四日に供用開始する運びとなりました。
 伏木富山港につきましては、日本海側の「総合的拠点港」選定に伴い、港湾機能の強化に弾みがつくものと期待しております。今後、新湊大橋、伏木地区北防 波堤、新湊地区北四号岸壁の整備など、港湾機能の一層の拡充に努めるとともに新規貨物の掘り起こしを図る複合一貫輸送の推進、小樽港や舞鶴港と連携した環 日本海クルーズの振興などに積極的に取り組んでまいります。
 富山空港につきましては、三月二十五日からの北京・大連便の一日一便への復帰、四月十六日からの台北便の就航により、地方管理空港としてはトップの五都 市の国際定期路線が運航することとなります。県としては、台湾からの観光誘客等に努めるとともに、本県や近隣地域からの台湾への観光・ビジネス・文化交流 等に積極的に利用していただけるよう、航空会社や旅行会社と緊密に連携し、努力してまいります。

(賑わいのあるまちづくりの促進)
 中心市街地の活性化につきましては、現在国に申請中である富山市と高岡市の中心市街地活性化二期計画に基づき、認定市街地への支援や市街地再開発事業の 促進を図ることとしております。また、商店街を担う若手商業者の養成や、近年成長が著しいネットビジネスへの参入を新たに支援するなど、商業を活性化する 事業を積極的に進めてまいります。
 水辺を活かした賑わいづくりにつきましては、引き続き、富岩運河環水公園において四季を通じた多彩なイベントを実施するとともに、富岩水上ラインにおい て、土曜日にも岩瀬運航を開始するなど、新たな観光名所として定着するよう取り組んでまいります。
 歴史と文化が薫るまちづくりにつきましては、これまでに選定した地域における市町村や地元住民の熱意ある取組みや、新たなモデル地域の計画策定を支援し てまいります。

 (二) 「未来とやま」の重点政策
 つぎに、「未来とやま」の重点政策について申しあげます。

(子育て支援、少子化対策)
 子育て支援につきましては、引き続き、病児病後児保育など特別保育の充実、放課後児童クラブ等の整備を支援するとともに、子育てサークルの活動支援、交 流会の開催、事例集の作成などを積極的に推進してまいります。また、富山県不妊専門相談センターにおいて、専門医師やカウンセラーによる不育症専門相談を 充実します。
 職場における仕事と子育ての両立を支援するため、中小企業における一般事業主行動計画の策定、更新を促進するほか、新たに経営トップの子育て応援宣言を 公表する仕組みを作り、企業における行動計画の着実な実行や子育て支援の気運の醸成を図ります。
 児童虐待への対応については、児童相談所の児童心理司の増員など相談体制の充実強化に努めます。
少子化対策につきましては、結婚を希望する男女を支援するため、NPOと連携した出会いの機会の創出や、コミュニケーション能力の向上のためのマリッジ・ アカデミーの開催に取り組むとともに、結婚や子育ての喜びを伝えるキャンペーンを実施してまいります。

(学校教育の充実等)
 学校教育につきましては、新たに小学校において、基礎学力や望ましい学習態度の一層の定着を図るための講師を配置するなど、小中学校における少人数教育 を充実します。
 とやま科学オリンピックについては、その成果を広く学校現場へ普及するとともに、引き続き、子供たちの様々な可能性を引き出し伸ばす魅力ある大会となる よう努めてまいります。
県立高校については、すべての学校の中長期ビジョンの実現に向けた取組みを支援するとともに、探究科学科設置校において、科学的な思考力や課題解決能力な どの育成をめざした質の高い教育活動を展開します。また、ふるさと富山への理解を深めるため、郷土史・日本史学習を全校で試行するとともに、世界で活躍す るグローバル人材を育成するために、英語力の向上に取り組みます。さらに、雄峰高校、富山中部高校など四校の改築による耐震化、泊高校の普通教室棟など四 棟の耐震改修、富山総合支援学校の教室棟の改築などを進めます。
 いじめ総合対策については、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーとの連携による相談体制の充実、「いのちの教育」の推進など、今後とも、 児童生徒のいじめ・不登校等の未然防止や早期発見、早期対応に努めてまいります。
 私学の振興につきましては、新たに私立学校が行う耐震化の取組みを支援するとともに、引き続き授業料等の減免に対する助成や特色ある教育への支援を実施 してまいります。
 全国高等学校総合文化祭富山大会につきましては、本年八月の開催に向けて富山ならではの盛り上がりのある大会となるよう準備を進めます。
 高等教育の振興につきましては、富山県立大学の独立行政法人化に向けた準備を進めるとともに、県内の高等教育機関の連携により、高等教育の充実や地域社 会への貢献をめざす、大学コンソーシアムの設置を支援してまいります。
 ふるさと教育につきましては、本年七月に開館予定の「高志の国文学館」と連携した県民学習カレッジの講座を開設するほか、高校でのふるさと文学の学習の 普及を図るため、モデル教材の作成に取り組みます。

(男女共同参画の推進)
 男女共同参画の推進につきましては、女性の登用や活躍促進のための経営者シンポジウムを開催するとともに、男性の家事・育児参加の意義やノウハウなどの 普及を推進します。また、DV(配偶者からの暴力)防止の普及啓発や相談体制の充実等を図ります。

(芸術文化の振興等)
 芸術文化の振興につきましては、新世紀とやま文化振興計画を改定し、文化活動への幅広い県民の参加や、質の高い文化の創造と世界への発信に一層取り組ん でまいります。
高志の国文学館については、七月の開館に向けて引き続き整備を進めてまいります。来年度は開館記念の「大伴家持と越中万葉」を皮切りに様々な企画展を開催 するほか、著名シェフの経営するレストランがオープンするなど、県民はもとより観光客も含めた多くの方々が富山県ゆかりのふるさと文学などに親しみ、楽し く学べる拠点となるよう努めてまいります。
 利賀芸術公園については、世界演劇祭などの開催、アジア諸国の舞台芸術機関との共同制作・公演事業を支援するなど、アジアを代表する舞台芸術拠点づくり を一層推進してまいります。
また、日本で唯一の国際公募ポスター展である「第十回世界ポスタートリエンナーレトヤマ二〇一二」を近代美術館において開催するほか、世界二十一か国の子 どもたちが集い、本年七月に開催される「とやま世界こども舞台芸術祭二〇一二」を支援します。
 世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、「立山・黒部」について、最近の取組みの成果を国の内外に発信する「世界遺産フォーラム」を東京で開 催するとともに、立山砂防が世界的に顕著で普遍的な価値を持つことの検証をさらに進めます。また、高岡御車山祭については、世界無形文化遺産への登録をめ ざしてまいります。

(森づくり)
 森づくりにつきましては、今後五年間延長されることとなった「水と緑の森づくり税」を活用し、森づくりプラン後期計画に基づいて、里山林や混交林の整 備、森林ボランティアへの支援などを引き続き実施してまいります。あわせて、カシノナガキクイムシ被害跡地における実のなる木の植栽、県産優良無花粉スギ 「立山 森の輝き」の普及、「富山のさくら」名所づくりなどに積極的に取り組むこととしております。

(三) 「安心とやま」の重点政策
つぎに、「安心とやま」の重点政策について申しあげます。

(医療の充実、健康づくりの推進等)
 医療の充実につきましては、県立中央病院において、周産期・小児医療の充実を図るため、昨年のMFICU、NICUの整備、増床に引き続き、本年四月か ら新たに「小児外科」を開設するなど、引き続き、本県医療の中核として、その役割が十分に発揮できるよう努めてまいります。
 また、東日本大震災の教訓をふまえ、災害医療体制の強化を図るため、国の補正予算による交付金も活用して、災害拠点病院等における施設の耐震化や自家発 電装置の整備、DMAT(災害派遣医療チーム)の医療資機材の充実、富山大学附属病院における災害医療に精通した人材を養成するための研修施設の整備を支 援してまいります。
 さらに、臨床研修医確保総合対策を拡充するとともに、看護職員研修施設の整備を支援します。
健康づくりの推進につきましては、市町村が実施する子宮頸がん等ワクチン接種事業への助成、安全・安心な妊娠・出産の支援のための女性の健康とライフバラ ンスの啓発などを進めます。
 心の健康づくりにつきましては、心の健康センターに「ひきこもり地域支援センター」を新たに設置し、専門のコーディネーターを配置するなど、ひきこもり 対策の強化に取り組みます。
 自殺防止対策につきましては、身近な地域での高齢者への支援の充実や未遂者など高リスク者への対策の強化、企業等と連携したメンタルヘルス対策に取り組 みます。
 食の安全確保につきましては、食中毒の防止を図るため、獣医師の増員や食品衛生監視指導の強化、消費者への普及啓発などに取り組んでまいります。
 また、県産農産物の安全性については、放射性物質に関する検査体制を整備するほか、先般策定した富山県適正農業規範に基づくモデル的な取組みなどを支援 します。

(福祉の充実)
 地域総合福祉につきましては、昨年十二月に、国から「とやま地域共生型福祉推進特区」の指定を受けたところであり、これを契機に、広く県民に周知を図る シンポジウムを開催するとともに、富山型デイサービス施設の整備への支援を充実するなど、誰もが住み慣れた地域で暮らし続けられる地域共生社会の実現に努 めてまいります。
 高齢者福祉につきましては、在宅医療に取り組む開業医のグループ化を支援する在宅医療支援センターおよび認知症疾患に関する専門医療相談等を行う認知症 疾患医療センターを、それぞれ拡充することとしております。
 障害者福祉につきましては、本年十月から障害者虐待防止法が施行されることから、障害者権利擁護センターを新たに設置して相談体制を整備し、虐待防止に 取り組むとともに、引き続き、就労支援事業所における工賃向上等が図られるよう努めてまいります。
 また、高志リハビリテーション病院等の改築整備については、平成二十七年度の開業をめざし、基本設計および実施設計など必要な準備を順次進めてまいりま す。

(スポーツの振興)
 スポーツの振興につきましては、本年夏に、北信越五県において、全国高等学校総合体育大会「北信越かがやき総体」が開催されます。本県では、バレーボー ル、ソフトボール、柔道、フェンシングの四競技を実施することとしており、準備を進めてまいります。
 また、学校運動部活動を活性化するため、スポーツエキスパートの派遣を拡充することとしております。

(豊かで快適な環境の保全)
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、包蔵水力が豊かな本県の特色を活かし、現在、庄発電所(仮称)、山田新田用水発電所(仮称)を建設中であ りますが、さらに、県内全域を対象に、小水力発電所やマイクロ水力発電設備の建設可能地点の調査を行うとともに、引き続き企業の技術開発の支援に努めてま いります。
 また、住宅用太陽光発電システムの導入促進事業を拡充するとともに、スマートコミュニティの形成に必要な技術開発や実証実験の検討を進めます。
省エネルギー対策の推進につきましては、県民・事業者の自主的な節電の取組みを促す「メガ節電所」をウェブサイト上に開設するとともに、省エネ電球普及促 進キャンペーンなどに取り組みます。
また、事業系生ごみのリサイクルやエコ・クッキングの普及等に取り組むなど、ごみの削減や資源循環を推進してまいります。
 自然環境の保全につきましては、僧ヶ岳県立自然公園の施設整備などを推進します。
野生動物被害対策につきましては、イノシシによる農作物被害を防ぐため、保護管理計画を策定するとともに、電気柵の設置などの被害防止対策を進めてまいり ます。また、イノシシ肉を食材として活用するため、獣肉の衛生管理等に関するガイドラインの普及や、需要と供給のマッチングを進めてまいります。さらに、 有害鳥獣捕獲の担い手確保のため、県猟友会が行う大口径(だいこうけい)ライフル射撃場の整備に対し支援してまいります。
 県立イタイイタイ病資料館につきましては、本年四月に開館し、貴重な資料や教訓を後世に継承するとともに、国内外に向けた情報発信を行ってまいります。 また、神通川流域地区において、昭和五十四年から実施してまいりましたカドミウム汚染農地の復元事業の完了に伴い、来月十七日に完工式を執り行うこととし ております。

(生活交通の確保)
 生活交通の確保につきましては、北陸新幹線と接続する新駅整備に対して助成するほか、富山地方鉄道の市内軌道への新型低床車両の導入やJR城端線、氷見 線の車両のラッピング等に対して支援するなど、公共交通の利用促進や利便性向上に取り組んでまいります。

(防災・危機管理体制の充実)
 防災対策につきましては、東日本大震災の甚大な被害や、東京電力福島第一原子力発電所の事故をふまえ、県防災会議で議論を行い、地震・津波対策や原子力 災害対策をはじめ防災対策の拡充強化を図ることとしております。
 まず、地域防災力を強化するため、新たに、自主防災組織が主体となって実施する地震・津波避難訓練、津波対策資機材の整備、福祉団体や学校等と連携して 行う防災キャンプなどの取組みに対し支援するとともに、地域の防災リーダーとなる防災士を養成するための研修講座を行うこととしております。
防災教育につきましては、児童・生徒を対象とした防災ハンドブックを配布することとしております。また、放射線に対する不安解消を図るため、学校給食につ いて放射性物質に係るモニタリングなどを実施してまいります。
 原子力災害対策につきましては、昨年十一月、国の原子力安全委員会のワーキンググループにおいて、UPZ(緊急時防護措置を準備する区域)の範囲のめや すが原子力施設から概ね三十キロとされたこと等に伴い、国の交付金を活用し、安定ヨウ素剤の備蓄、原子力防災訓練の実施、SPEEDI端末の設置、防災資 機材の整備などに取り組むとともに、去る二十二日に北陸電力に対して、富山県および氷見市から安全協定の締結の申し入れを行ったところであり、今後、協議 を進めてまいります。
 県地域防災計画の見直しにつきましては、去る二十一日に県防災会議を開催し、地震・津波については、中間報告案を、原子力については、論点整理と今後の 検討の方向を取りまとめていただいたところであります。今後、国の動向をふまえながら、県防災会議において、さらに検討を行い、春以降、できるだけ早期に 県地域防災計画を順次改定し、県民の安全・安心の確保に万全を尽くしてまいります。
 広域消防防災センターにつきましては、日本一の高さの主訓練塔などの高度訓練機能や防災資機材の備蓄機能などを消防・防災関係者に有効活用していただく とともに、防災教育の拠点として、子どもたちを含め広く県民の皆様に利用していただけるよう、積極的にPRを行ってまいります。
 木造住宅の耐震化につきましては、全国トップクラスの診断・改修補助制度が従来に比べて積極的に活用されているところであり、一層の耐震化を促進するこ ととしております。

(安全なまちづくり等)
 安全なまちづくりにつきましては、昨年の犯罪発生件数は十年連続で減少し、ピーク時の平成十三年の四割弱となり、人口あたりの犯罪率の低さも全国トップ クラスとなっております。引き続き、日本一の安全・安心な県づくりをめざし、新たに地域の防犯活動に取り組む事業者等を支援するとともに、カギかけ防犯 キャンペーンを継続して実施してまいります。
 交通安全につきましては、人身事故発生件数、負傷者ともに十一年連続で減少し、死者数も五十人と減少しました。引き続き、反射材の着用啓発や交通安全教 室の実施など、高齢者をはじめとする交通事故防止対策を一層推進してまいります。
 消費者の安全・安心の確保につきましては、富山県ゆかりの著名人が出演する啓発DVDや高校生の消費知識の向上を図る副読本の作成など、高齢者や若者の 被害防止に重点を置いた消費者啓発に取り組んでまいります。

 (四) 行財政改革の推進等
  つぎに、行財政改革の推進等について申しあげます。

(行財政改革)
 厳しい財政状況が続くなかで、知事に就任以来、行政改革推進会議や行政改革委員会の提言などもふまえ、県民の皆さんのご理解を得ながら、徹底した行財政 改革を推進してまいりました。
 職員数の適正化については、定員適正化計画に基づき、平成二十六年四月までの五年間で、一般行政部門の職員の七.二パーセント、二百五十七人の削減を目 標として取り組んでおり、二十四年四月までの三年間で五.八パーセント、二百七人を削減する見込みとなりました。職員給与については、引き続き臨時的減額 措置を継続することとしており、一般行政部門の人件費は、年間約十六億円の削減となる見込みです。こうした定数削減と給与水準の引下げの効果により一般行 政部門の平成二十三年度の職員人件費は、七年前の平成十六年度に比べ、二十二.六パーセント、約六十八億円の削減となる見込みであります。
 組織機構については、北陸新幹線開業への対応、並行在来線運営会社の設立に向けた準備、日本海側拠点港関連施策の推進、原子力災害対策の強化、県立中央 病院における医療・看護サービスの充実などのため、必要な体制を整備するとともに、神通川流域地区カドミウム汚染田復元事業の完了、新生園の民間移管など をふまえ、組織の簡素化、効率化のための見直しを推進します。
 公の施設については、本年三月末にITセンターを廃止するほか、先日の検討委員会の提言をふまえ、県立大学が大学間競争を勝ち抜く一層魅力ある大学とな るよう、早期の法人化に向け準備を進めてまいります。
 外郭団体については、公営企業振興団と高等教育振興財団を本年三月末に廃止し、高等教育振興財団の事業については、今後、ひとづくり財団で実施すること とします。
 事務事業の見直しについては、すべての事務事業について点検を行い、事業の廃止、休止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約十億 六千八百万円を節減したところであります。
 このように、行財政改革にはこれまでも積極的に取り組んできているところであり、今後とも、適切な行財政運営に努めてまいります。
  
   四  歳入予算の概要

 つぎに、歳入予算のうち、主なものについてご説明申しあげます。
 まず、一般会計において、県税は、国の経済見通しや地方財政計画をふまえ、県内企業の収益動向等を勘案して、一、一一三億円を、地方交付税は、国の算定 方針等をふまえて積算のうえ、一、三〇九億円を、それぞれ計上しております。
 国庫支出金は、五〇〇億円を、県債は、前年度を二十七億円下回る一、〇三五億円を、それぞれ計上しております。
 使用料および手数料については、国の基準の改正等にともない、所要の改定を行うことにしております。
 また、特別会計においては、事業収入の実績等を勘案のうえ所要額を計上しております。

   五  予算以外の議案

 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、改正するものとして、「富山県職員定数条例の一部を改正する条例」など三十五件を提案しております。
 また、条例以外の議案九件のほか、報告案件として、国の補正予算にともなう公共事業および主要県単独建設事業の債務負担行為を追加する平成二十三年度一 般会計補正予算など地方自治法第一七九条の規定による専決処分および同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

    六  平成二十三年度補正予算案

 つぎに、平成二十三年度補正予算案についてご説明申しあげます。
 国の補正予算に呼応して、補正予算案を提案するものであります。
 補正予算の規模は、一般会計 五十億六、三七一万円となっております。
 その内容としましては、雇用対策、子育て支援に関する基金の増額などに要する経費を計上しております。

 以上をもちまして、平成二十四年度における県政運営の基本方針および今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


 
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