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議会日程

令和2年6月定例会 知事の提案理由説明

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。

 県内の新型コロナウイルス感染症につきましては、先月十四日、本県に対する緊急事態宣言が解除されたほか、先月十九日以降、昨日まで連続二十二日間、県内では新たな感染者が確認されておりません。他方で、国および本県から昨夜発表しましたように、国外から成田空港経由で本県に到着した五名の方について、空港検疫の際のPCR検査の結果、陽性が判明しましたが、今後、濃厚接触者に対する検査を速やかに行うなど、感染拡大防止に全力で取り組んでまいります。
 さて、県においては、去る一月三十日に感染症対策本部を立ち上げ、補正予算の編成等により、医療提供体制の整備や、感染拡大防止対策の強化、事業の継続、経済活動の回復に向けた取組み等の必要な対策を迅速に講じてまいりました。去る三月三十日に県内で最初の感染者が確認されて以降、富山市において三つのクラスターが発生するなど、感染の急速な拡大が続いたことから、四月十七日には、富山県の緊急事態措置として、県民の皆様への不要不急の外出・往来の自粛をお願いするとともに、県立学校の臨時休校の延長等を実施したほか、同月二十三日から、遊興施設、商業施設等への休業要請や食事提供施設への営業時間短縮の協力要請等を行ったところです。
 その後、専門家のご意見もふまえ、県独自に策定した「活動再開の基本方針とロードマップ」に基づき、外出自粛や休業要請等を段階的に緩和し、先月二十九日には、「ステージ一」として、県民の皆様への夜間の不要不急の外出自粛等を解除するとともに、感染防止対策の徹底を前提にすべての事業者への休業要請を行わないこととしたほか、県立学校においても、感染防止対策を徹底し、去る一日から全面的に再開しております。
 この場をお借りしまして、今回の感染症により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申しあげますとともに、感染された方々やご家族の方々に心からお見舞い申しあげます。また、これまで、昼夜を問わず大変献身的に対応いただいている医療従事者の方々などをはじめ、外出自粛や休業要請等にそれぞれのお立場でご協力・ご尽力をいただいた多くの県民や事業者の皆様にあらためて、それぞれ深く感謝申しあげます。県としては、今後とも感染防止と社会経済活動との両立を図るため、全力で対応してまいります。

一 当面の諸問題について

 つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

   (一) 最近の経済・雇用情勢等について
 最近の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速な悪化が続いており、先行きも、当面、極めて厳しい状況が続くと見込まれ、金融資本市場の変動等の影響についても注視する必要があります。本県経済についても、生産は弱含み、個人消費も急速に減少するなど、景気は極めて厳しい状況にあり、先行きについても、当面、極めて厳しい状況が続くことが懸念されます。また、雇用情勢についても、有効求人倍率が六か月連続して低下しておりますが、四月は一.四三倍となっております。
 国においては、去る四月に成立した令和二年度第一次補正予算に続き、先月二十七日に、予算総額約三十二兆円の第二次補正予算案を編成され、近く成立する見通しとなっております。その主な内容としては、まず医療提供体制等の強化に加え、雇用調整助成金の拡充、資金繰り対応の強化などが盛り込まれております。また、事業継続・雇用維持や「新しい生活様式」への対応等を図る観点から、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」が二兆円増額され三兆円とされるとともに、地域医療体制の強化等のため「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」が国の第一次補正予算による措置を含め国庫負担の上限や使途を拡大して二.二兆円増額され二.四兆円とされるなど、富山県として、全国知事会とも連携しながら関係方面に対し強く要請してきた内容を相当程度反映していただいたところであります。
 県としては、国の第二次補正予算案に関して、県内の感染症や経済への影響に積極的かつ迅速に対応するための関係事業費等も盛り込んだ補正予算案の編成を進めており、本定例会に追加で提案したいと考えております。
 緊急事態宣言の全面解除は、「新しい生活様式」への対応も含め、「新たな日常」のスタートです。今後とも、感染防止と社会経済活動との両立を図るため、国や全国知事会等とも連携しながら、市町村をはじめ、経済、医療福祉、教育文化など各分野の幅広い県民の皆様と「こころをひとつに」全力で対応してまいります。

 (二) 地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
 地方創生につきましては、地域の特性に応じた戦略的な取組みを主体的に進めるため、地方創生関係交付金や地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」の拡充・継続等について、全国知事会等と連携しながら、引き続き積極的に働きかけてまいります。
 地方税財源の充実等につきましては、国の「新経済・財政再生計画」において、地方の一般財源総額について、来年度まで、平成三十年度地方財政計画の水準を実質的に確保する一方で、国・地方で基調を合わせた歳出改革等に取り組むとされていること、新型コロナウイルス感染症の影響による経済の下振れや、それに伴う国・地方を通じた税収の大幅な減少が懸念されること等をふまえると、地方財政について、今後、厳しい議論が行われることが懸念されます。このため、今後とも感染症の拡大防止対策、地方創生・人口減少対策はもとより、経済活動の自粛等により大きな打撃を受けている地域経済の活性化・雇用対策、第四次産業革命への対応、人づくり、国土強靱化対策、社会保障関係費の増嵩への対応など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保・充実を、国に積極的に働きかけてまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

 (三) 新型コロナウイルス感染症対策について
 まず、新型コロナウイルス感染症対策について申しあげます。
 医療提供体制の整備につきましては、医療機関の個人防護服や人工呼吸器等の整備を支援するとともに、県によるマスクの一括購入と医療機関への配布を進めてまいります。また、先月二十八日、富山大学附属病院を第二種感染症指定医療機関に指定し感染者対策の強化に努めているほか、医療現場や濃厚接触者が発生した介護現場等で使用できるガウン等の供給体制を強化するため、県内中小企業等が行う個人防護具の新たな生産や増産のための設備導入等を支援することとしております。さらに、「富山県新型コロナウイルス感染症対策応援基金」を設置したところ、本県を応援してくださる県内外の多くの方々から当初の目標五千万円を相当上回る多額のご寄附をいただいており、医療従事者への激励金やその宿泊費に係る医療機関の負担の軽減などに有効活用してまいります。
 感染拡大防止対策の強化につきましては、四月末頃まで確保が困難となっていたマスクについて、県内企業のご尽力により四千万枚を確保し、県内全世帯および事業所等を対象に委託販売を行っております。また、必要な方が遅滞なく検査を受けられるよう、県衛生研究所のPCR検査機器をさらに増強するとともに、「地域外来・検査センター」については、先月の富山医療圏に続き、新川医療圏においても開設する運びとなったところであり、引き続き、他の医療圏での早期開設に努めるなど、検査体制を充実強化してまいります。
 中小・小規模企業等への支援につきましては、先月創設した実質三年間無利子・無担保の「新型コロナウイルス感染症対応資金」等による資金繰り対策に鋭意努めるとともに、県の休業要請等に全面的にご協力いただいた中小企業や個人事業主に対する協力金についても、引き続き速やかに交付してまいります。また、中小企業や個人事業主等による企業活動の再起に向けた販路開拓・新商品開発等の取組みへの支援については、先月二十七日から募集を開始したところ、応募される方が多く、去る五日には予定の助成枠に達したため受付終了としたところですが、六月補正予算において、助成枠の追加や支援対象の拡充を検討するとともに、食事提供施設における感染防止対策については、対象整備期間を約一か月延長し、引き続き支援してまいります。さらに、感染症収束後に求められる「新しい生活様式」や行動変容に対応し、事業の持続や新たな発展をめざす意欲のある事業者を支え、地域再生につなげるため、国の臨時交付金に加え、財政調整基金も活用し、休業要請等に係る協力金とあわせて最大百万円となる全国トップレベルの支援金としたところです。先月二十八日から受付を開始しており、速やかに交付することとしております。
 雇用の維持・確保については、去る四月にオンラインによるWEB合同企業説明会を開催し、延べ二千七百六十六名の学生等にご参加いただいたほか、参加企業のPR動画の視聴回数が延べ六千回を超えるなど、相当の成果があったところです。また、雇用の維持が厳しい業種と人手不足の業種間の人事交流等を支援するとともに、雇止めなど雇用に影響を受けた方々三十名を県が臨時的に雇用するほか、富山労働局と連携して、社会保険労務士を派遣し雇用調整助成金等の相談・支援体制を強化したところです。
 観光産業への支援につきましては、この機会に、県民の皆さんに県内観光地の魅力を再発見していただくため、今月から県内宿泊施設や公共交通機関の県民向け割引キャンペーンを順次展開し、まずは県内観光需要の速やかな回復に努めてまいります。また、県外からの誘客促進については、国の「Go To キャンペーン」の全国展開との連携に努めながら、県内事業者による新たな着地型旅行商品の造成や、地場産品等のインターネットでの割引販売を支援するなど、県産品の消費拡大に加え、段階的に誘客促進のための取組みを進めてまいります。

 (四) とやまの未来創生について
 つぎに、とやまの未来創生について申しあげます。
 去る三月、「とやま未来創造県民会議」および「とやま未来創造青年プロジェクトチーム」等のご提言ならびに県内四地域でのタウンミーティングでのご意見などをふまえ、北陸新幹線の開業効果を持続・深化させるとともに、敦賀延伸等や5G等の未来技術の活用などの分野横断的な観点を新たに取り入れた「第二期とやま未来創生戦略」を策定しました。
 他方で、今般の新型コロナウイルス感染症問題を通じて、東京一極集中型の社会構造のリスクがあらためて明らかとなりました。テレワークやオンライン会議などの取組みを進化させたデジタル・トランスフォーメーション、すなわちデジタル革命を加速化させ、我が国の社会構造を感染症の脅威にも強くしなやかに対応でき、持続的に成長できる「地方分散型」に変え、真の地方創生を実現していくための環境が整いつつあります。このような新たな視点にも立って、今後とも、市町村との連携の強化や、アフターコロナ時代の「新しい生活様式」の確立も図りながら、厳しい財政事情を勘案しつつ、地方創生関係交付金等の積極的な利活用にも努めるなど、この「戦略」に盛り込んだ施策を着実かつ効果的に実施し、「令和」新時代にふさわしい活力と魅力あふれる県づくりに取り組んでまいります。

 (五) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、IoT、AIの活用を促進するため、現場のリーダーとなる人材の育成や、企業の活用段階に応じた支援を実施するとともに、企業からの相談対応や出前講座等の開催を支援してまいります。また、新たな成長産業の育成・振興に向け、総合デザインセンターにおいて、デザインを活用して新たな価値を創出する経営手法を学ぶ講座や、とやまのお土産新ブランドの開発などに取り組んでまいります。
 高岡テクノドームについては、去る五日に開催した検討会において、新たなコンベンションニーズや5Gなど最先端技術に対応し、親子連れをはじめとする幅広い世代の県民が集い交流もできる場となるよう、施設・機能の拡充についてとりまとめていただきました。今後、北陸新幹線の敦賀延伸等の諸情況を見据え、高岡市など関係方面と連携しながら、県西部地域をはじめとする県内経済の活性化にも資するよう整備を進めてまいります。
 医薬品産業の振興、専門人材の育成・確保等については、県内産学官が連携した「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムにおいて、引き続き国交付金を活用し、海外の専門家の参加も得ながら、世界水準の研究開発、専門人材育成等を鋭意進めてまいります。

   (六) 観光の振興、県外からの移住の促進等について
 つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、立山黒部の世界ブランド化の一環として、令和六年度の黒部ルートの一般開放・旅行商品化に向け、プロモーションの準備を進めるとともに、引き続き黒部市等と連携し、旅行商品の満足度向上や魅力創出等に取り組むほか、称名平休憩所の周辺環境整備に取り組むこととしております。
 県外からの移住の促進につきましては、昨年度、県や市町村等の窓口を通した移住者が九百二十六人となり、世帯主の約八割が二十代から四十代の若い方々であるなど、これまでの取組みの成果が着実に現れてきております。また、内閣府の調査では、東京圏在住者の約半数が「地方暮らし」に関心を持ち、特に若者の関心が高いとされていることもふまえ、感染症収束後の本県への移住促進に向けて、WEBを活用した移住セミナーの開催やテレワークの普及促進・環境整備などについて、市町村や企業等と連携し、積極的に取り組んでまいります。
 中山間地域の振興につきましては、去る三月に策定した総合戦略に基づき、地域づくり人材の育成やPR動画の製作、移住者の起業支援等に取り組む地域を支援してまいります。また、地域の特色を活かした付加価値の高い農業生産に向けた取組み、イノシシ等による農作物被害の低減に向けた侵入防止柵の整備や捕獲活動を支援するなど積極的に戦略を推進してまいります。

 (七) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 農業の振興につきましては、今年度の「富富富」の作付面積が昨年度を上回る約千三百ヘクタールとなりました。適期の田植えなどを進め生育状況は概ね順調となっており、今後とも、栽培技術対策を徹底し、高品質で美味しい「富富富」の生産に取り組んでまいります。また、県内・首都圏に加え、新たに関西圏・中京圏でのテレビCMの放映や小売店での試食宣伝活動を行うなど、販売促進に鋭意努めてまいります。
 このほか、農業機械研修センターの機能を大幅に強化し、スマート農業の普及や人材育成の拠点として整備を進めるとともに、稲作と高収益の園芸作物の生産を組み合わせた園芸複合型スマート農業の実証実験に取り組んでまいります。
 農業の担い手の育成につきましては、とやま農業未来カレッジにおける環境制御技術を用いた施設園芸栽培に関する研修を充実するほか、集落営農組織におけるスマート農業技術の導入を支援し、若者の経営参画の促進による持続的な営農体制の確立に取り組んでまいります。
 林業につきましては、航空レーザ計測による高精度な森林資源情報を共有する「森林クラウド」の基本設計を行うなど、スマート林業を推進してまいります。
 水産業の振興につきましては、去る三月に策定した栽培漁業推進の基本方針等をふまえ、氷見栽培漁業センターの改修整備について、基本設計等を進めてまいります。

 (八) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
北陸新幹線につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う利用者減により、先月から臨時列車が全便運休になっており、利用回復に向け、安全・安定輸送や臨時列車を含めた早期の完全復旧、誘客キャンペーンの実施などについて、関係機関とも連携し、JRや国に求めてまいります。また、鉄道・運輸機構において、敦賀・新大阪間の環境アセスメント手続きが鋭意進められており、県としては、金沢・敦賀間の令和四年度末までの確実な開業と、令和十二年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの敦賀・大阪間の全線開業に向けた必要財源、例えば貸付料の算定期間の延長等や国費の増額などの実現に向け、今後とも、北陸・関西の沿線自治体、経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。
 地域公共交通の活性化につきましては、JR西日本から提案のあったLRT化などの城端線・氷見線の活性化に向けた検討会を、去る八日に設置したところであり、沿線四市等と連携して検討・調査を進めるとともに、富山地方鉄道や万葉線の安全対策などを引き続き支援してまいります。
 あいの風とやま鉄道につきましては、去る一日に富山駅高架下の商業施設が全面開業したところであり、引き続き富山-東富山間の新駅整備や滑川駅のエレベーター整備等に対して、県としても必要な支援を行ってまいります。
 道路の整備につきましては、去る三月、東海北陸自動車道の福光インターチェンジから白川郷インターチェンジまでのうち二箇所、延長約二十キロメートルの四車線化について事業化されたところです。引き続き、全線四車線化の早期実現に向け、岐阜県や両県の沿線市町村等とも連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、国などに積極的に働きかけてまいります。また、国道八号入善黒部バイパスや豊田新屋立体、県道高岡環状線など、県内道路網の整備も進めてまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新湊地区の中央岸壁の大水深化整備やガントリークレーンの更新、伏木地区の北防波堤の老朽化対策や野積場の拡張を進めてまいります。また、シベリア・ランド・ブリッジについて、アドバイザーの配置や国内輸送費への助成制度の創設を行ったほか、引き続き輸送実験を実施し、一層の利用の促進に努めてまいります。
 富山きときと空港につきましては、感染症の影響により現在全ての便が運休しておりますが、感染症の収束段階における各便の運航の速やかな再開に向けて航空各社に強く働きかけるとともに、再開後は国内線、国際線のさらなる利用促進や交通アクセスの改善を図るなど、航空ネットワークの維持充実等に取り組んでまいります。
 情報通信基盤の整備につきましては、去る三月、富山県美術館に県内初となる5G基地局が設置されましたが、引き続き、全国知事会等とも連携し、大都市と地方とで新たな格差が生じないよう5G基地局の偏りのない整備等を、国に対し積極的に働きかけるとともに、ローカル5GなどICT技術の利活用を通じた地域課題の解決に取り組んでまいります。

 (九) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、去る三月、子育て支援・少子化対策条例に基づく新たな基本計画を策定したところです。これまでの子育て支援の継続・充実はもとより、結婚を希望する男女への支援、男性の家事・育児参画の促進にも積極的に取り組んでまいります。また、新型コロナウイルス感染症拡大による経済的負担の影響が大きいひとり親家庭に対し市町村と共同でお米券を送付するほか、こども食堂等が感染防止対策を講じて実施する活動を支援することとしております。さらに、高岡児童相談所の高岡総合庁舎の敷地内への移転改築に向けた基本設計等を進めるとともに、富山児童相談所の改修を進めてまいります。
 学校教育につきましては、臨時休校に伴う学習の遅れを解消するため、県立学校において、夏休み期間中の授業実施に必要な大型冷風扇を整備するとともに、学校再開後の教員の負担軽減にも配慮してスクール・サポート・スタッフを緊急的に拡充配置することとしております。また、全国一の配置率となっている英語専科教員を九十三校に拡充配置したほか、理科等の専科教員を百二十九校に拡充するなど、県内全小学校に専科教員を配置したところです。
 県立学校につきましては、臨時休校中にICTを活用した遠隔授業を、準備が整った学校から順次実施しており、学校再開後も効果的な学習方法として、ICT環境の整備や教材の充実を進めてまいります。
 県立高校の再編統合につきましては、去る四月、新高校四校を開校したところであり、今後、魅力ある教育活動が展開できるよう実習棟などの施設整備等を着実に進めるなど、教育環境の充実に努めてまいります。
 県立大学につきましては、去る四月、産学共同研究の拠点となる中央棟の供用を開始したところであり、今後、専門看護師や保健師・助産師を養成するための大学院・専攻科の設置に向けて、検討を進めてまいります。
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、アトリエでの教育普及活動が開催できないことから、子どもが家庭で創作活動を楽しめる動画を配信するなど、アートとデザインに親しむ美術館ならではの魅力を発信してまいります。また、高志の国文学館については、来月から角野栄子企画展を開催するほか、引き続き越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 スポーツの振興につきましては、感染症の影響により、東京オリンピック・パラリンピックが来年に延期され、本年の富山マラソンも中止となりましたが、来年度の開催に向けて、県民の皆様が安全に、安心して大会や各種イベントにご参加いただけるよう取り組んでまいります。また、インターハイや夏の甲子園大会等の中止に伴う代替大会の実施が決定されれば、県としても必要な支援を行ってまいります。さらに、去る四月、富山県武道館の整備に向けて、基本計画を策定したところであり、今後、基本設計等を進めることとしております。
 なお、去る三月、本県出身の朝乃山関が大関に昇進されました。本県出身の大関誕生は元横綱太刀山以来、百十一年ぶりの快挙であり、県民を代表して心からお祝いを申しあげます。日頃の精進と鍛錬が実を結び、偉業を成し遂げられたことは、まさに県民の誇りであり、朝乃山関には、今後とも、ますますご活躍されることを心からお祈り申しあげます。

 (十) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、去る三月、改正医療法に基づく「医師確保計画」を策定したところであり、引き続き、医師の確保、偏在対策を推進してまいります。
 地域総合福祉につきましては、低所得者等に対する生活福祉資金について、新型コロナウイルス感染症の影響による収入減少世帯への緊急小口資金等の貸付上限額の引上げや償還期限の延長などの特例措置が設けられ、多くの方々にご利用いただいておりますが、引き続き、支援に取り組んでまいります。また、四月から実施しているパーキングパーミット制度については、市町村や関係団体と連携し、一層の普及・啓発に努めてまいります。
 環境の保全につきましては、本県の先駆的な取組みを参考に七月から全国一律で開始される「レジ袋有料化」にあわせて、小型マイバッグの普及などに取り組むこととしております。また、食品ロス・食品廃棄物の削減については、去る四月に、全国に先駆けて策定した「富山県食品ロス削減推進計画」に基づき、消費者、事業者、関係団体と連携し、三〇一五運動の普及や商慣習の見直しなど県民総参加の運動を展開してまいります。
 ツキノワグマ対策につきましては、先月に人身被害が発生したことから、速やかに県民への注意喚起を図るとともに、緊急対策会議を開催し、関係機関との情報共有体制を確認したところです。引き続き、市町村や警察、猟友会等と連携し、県民の安全・安心の確保に努めてまいります。

   (十一) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、去る四月、新しい消防防災ヘリコプターの運航を開始したところです。また、本県の防災・危機管理の中核となる「富山県防災・危機管理センター(仮称)」の整備を着実に進めてまいります。
 安全なまちづくりにつきましては、本県の令和元年の出火率が平成三年以来、二十九年連続で全国最小となる見込みです。交通安全については人身事故発生件数、負傷者数ともに昨年同期と比べ減少しておりますが、死者数に占める高齢者の割合が高い水準で推移していることから、引き続き市町村や関係機関と連携し、高齢者を重点とした総合的な交通事故防止対策を推進してまいります。
 農業用水路の事故防止対策につきましては、安全対策ガイドラインに基づき、国予算等を積極的に活用し、ソフト・ハード両面からの実効性のある対策を鋭意実施してまいります。

   二 提出案件等について
 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 まず、条例としましては、「富山県税条例等の一部を改正する条例」など六件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事請負契約の締結に関するものなど五件を提案しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに令和元年度継続費繰越計算書等について報告するとともに、環境の状況および施策に関する報告書を提出しております。
 なお、令和元年度一般会計の決算につきましては、現在、調製中ですが、実質収支は七億円前後の黒字となる見込みであります。今後とも、適正で効率的な予算執行に努めてまいります。
 以上をもちまして、今回提出しました諸案件等の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


                                               
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