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議会日程

令和2年4月臨時会 知事の提案理由説明



 本日は、令和二年度補正予算案の臨時審議のため、ご参集いただき厚くお礼を申しあげます。

   一 最近の経済情勢等について

 まず、補正予算編成の背景にある、最近の経済情勢等について申しあげます。
 新型コロナウイルス感染症については、世界的に患者数と死亡者数が急激に増加し、国内でも感染が拡大していることから、今月七日に七都府県を対象に国の「緊急事態宣言」が発令され、去る十六日にはその対象区域が本県を含めた全都道府県へと拡大されており、大型連休期間中においても、まん延防止に向けて、人との接触を最低七割、極力八割削減するよう協力要請がなされているところです。こうしたなか、我が国経済については、感染症の影響により急速に悪化し、先行きも極めて厳しい状況が続くと見込まれるほか、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意するとともに、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。本県経済についても、個人消費は減少し、生産も弱含んでおり、雇用情勢についても、有効求人倍率が五か月連続して低下するなど、景気は厳しい状況にあり、先行きについても、極めて厳しい状況が続くことが懸念されます。
 国においては、今月、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を閣議決定し、感染症拡大の収束に目途がつくまでの「緊急支援フェーズ」と、収束後の反転攻勢に向けた、いわば「V字回復フェーズ」の二つの段階の関係施策からなる予算総額約二十六兆円の令和二年度第一次補正予算案が近く成立する見通しとなっております。
 その内訳としては、感染拡大防止策と医療提供体制の整備および治療薬の開発、雇用の維持と事業の継続、次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復などが盛り込まれ、地方公共団体が地域の実情に応じた取組みが可能となる「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」が一兆円計上されるなど、富山県として、全国知事会とも連携しながら関係方面に対し強く要請してきた内容を相当程度活かしていただいたところであります。

   二 県の取組みについて

 県においては、新型コロナウイルス感染症対策として、去る一月に対策本部を立ち上げるとともに、補正予算の編成、予備費の活用などにより、検査体制の充実、医療提供体制等の整備、感染拡大防止対策、学校の臨時休校に伴って生じる課題や県内経済の影響への対応等の必要な対策を迅速に講じてまいりました。先月三十日に県内で最初の感染者が確認されて以降、あらためて県民の皆様に「密閉」「密集」「密接」の「三つの密」の回避、七都府県などへの不要不急の往来の自粛等を三度にわたり重ねてお願いしましたが、残念ながら富山市を中心に感染の急速な拡大が続きました。そのため、今月十七日には、国の「緊急事態宣言」の区域の全都道府県への拡大をふまえた富山県の緊急事態措置として、曜日や昼夜を問わず県内外への不要不急の外出・往来、特に大型連休中の都道府県をまたいだ不要不急の移動の自粛や、スーパー等での社会的距離の保持、接客を伴う飲食店等への出入りの自粛などをお願いし、あわせて県立学校の臨時休校の延長、県営文化施設等の臨時休館などを実施しております。
 しかしながら、その後も感染者が増加し、感染経路が不明なケースが増加傾向にあることから、新型インフルエンザ等対策特別措置法および政府対策本部の基本的対処方針に基づく緊急事態措置として、今月二十三日から、遊興施設、劇場、ホテル、旅館等への休業要請および食事提供施設への営業時間短縮の協力要請を行っているところです。
 県としては、今般の国補正予算について、速やかに県予算に必要額を計上し、県内の感染症や経済への影響に積極的かつ迅速に対応するための関係事業費等も盛り込んだ補正予算案を編成し、本臨時会に提案することとしたものであります。
 この場をお借りしまして、不要不急の外出の自粛や「三つの密」の回避の徹底など、真摯にご協力・ご尽力をいただいている多くの県民や企業等の皆様、並びに大変厳しい経営環境の中で休業要請等に全面的にご協力いただいている事業者の皆様に、それぞれ深く感謝申しあげます。国難とも言うべき新型コロナウイルスとの厳しい戦いは、国・地方を通じて、また官民を挙げて一致団結し、困難な局面を耐え抜き、何としても勝利しなければなりません。一日も早く安全・安心で元気あふれる富山県を取り戻すため、県民が「こころをひとつに」して、新型コロナとの戦いにそれぞれの立場でご協力・ご尽力いただきますよう改めてお願い申しあげます。県としても、引き続き、国、市町村や教育委員会、医療機関等と密接に連携し、医療提供体制の整備、感染拡大防止対策の強化等に万全を期するとともに、県内経済や雇用への影響を注視し、必要な対策を機動的に講じてまいります。

 つぎに、今般の県補正予算の主な内容について申しあげます。

(一)医療提供体制の整備等
 医療提供体制の整備等につきましては、医療機関の個人防護具や人工呼吸器等の整備を支援するとともに、県でマスクを一括購入し、医療機関へ配布するほか、入院病床や軽症者等が療養する宿泊施設を確保し、感染患者の受入れや診療体制に万全を期してまいります。また、感染症患者の入院医療費の公費負担を行うとともに、県民の生命と安全を守るため懸命に治療等に当たっている医療従事者のため、宿泊施設の確保を支援するほか、敬意と感謝の気持ちを新聞広告等で表したいと考えております。さらに、治療薬として効果が期待されているアビガンの県内企業による増産や医療用ガウン等の生産設備の導入を支援してまいります。

(二)感染拡大防止対策の強化
 感染拡大防止対策の強化につきましては、マスク約四千万枚を確保し購入券を全世帯に配布するとともに、PCR検査の推進体制の強化等を図ることとしました。また、感染症の克服に向けた情報発信の強化や自治会等と連携した啓発を推進するとともに、厚生センターの相談体制等を強化することとしております。さらに、県立学校をはじめ公共施設やタクシー、障害者施設等の感染症予防対策の強化に努めるとともに、企業のテレワーク導入促進に向けたWEBセミナー等の開催や、県職員のテレワークの大幅拡充のほか、公共工事における非接触型の施工管理を推進してまいります。
 学校の臨時休校等への対応については、県立学校等での遠隔授業の実施に向けた環境整備を行うとともに、特別支援学校の小中学部の児童・生徒一人一台のタブレットを前倒しで配備するほか、休校による授業未指導分の補習に向けた学習指導員等の追加配置を行うなど、学習に遅れが生じないよう努めてまいります。
 加えて、県内プロスポーツチーム等による外出自粛の呼び掛けや、富山県美術館による子ども向け在宅アート創作動画の配信にも取り組むこととしております。

(三)雇用の維持と事業の継続
 雇用の維持と事業の継続につきましては、県の融資制度に三年間実質無利子、無担保の「新型コロナウイルス感染症対応資金」を過去最大規模となる千八十億円確保し、中小・小規模企業の資金繰り対策に鋭意努めるとともに、特別措置法等に基づく県の休業要請等に全面的にご協力いただける中小企業や個人事業主に対して市町村と共同で協力金を速やかに支給することとしております。また、中小企業等による感染症防止策、販路開拓・売上向上、新商品開発などの取組みや、飲食店の持ち帰りや配達サービスのサイト等の開設・運営を積極的に支援してまいります。
 農林水産業への支援については、需要が落ち込んでいる和牛肉の小中学校等の全児童生徒の給食への提供や切花の公共施設などへの提供等を支援するほか、県産食材・食品のネット販売や、ドローンの活用によるスマート農業の推進を支援してまいります。また、帰省の自粛を余儀なくされている県出身の若い世代に富山米新品種「富富富」などを届けて応援することとしております。
 雇用の確保については、雇用の維持が厳しい業種と人手不足の業種間の人事交流等を支援するとともに、オンラインでの求職支援を行うほか、雇止めや解雇など雇用に影響を受けた方を県が臨時的に雇用し、感染症への対応に県職員が専念できる環境整備にも資することとしております。また、家計が急変した世帯の高校生等に対する教育費負担への支援を行ってまいります。

(四)経済活動の回復に向けた取組み
 経済活動の回復に向けた取組みにつきましては、観光客が大幅減となっているこの機に、新たな着地型旅行商品造成や地場産品の磨き上げ等を促進するほか、インターネットでの地場産品の割引販売などを支援してまいります。また、感染症収束後に向けて、県民向けの割引旅行商品販売や旅行会社による県内宿泊ツアーの広告等への支援、WEBを活用した本県への移住セミナーの開催などに取り組むこととしております。

(五)今後への備え
 今後への備えにつきましては、予備費を五億円増額し、今後の感染者の拡大等に備えて必要な対策を機動的に講じてまいります。

  三 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第七十九号および第八十号は、今ほど申しあげました、医療提供体制の整備等や、感染拡大防止対策の強化、雇用の維持と事業の継続、経済活動の回復に向けた取組み、今後への備えなどに取り組むための、一般会計および企業会計の補正予算であります。
 補正予算の規模は、
一般会計  三五五億五、五九四万円
企業会計      一、五〇〇万円
となっております。
 予算以外の議案としましては、地方自治法第一七九条及び同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。



                                               
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