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議会日程

令和2年2月定例会 知事の提案理由説明


  は じ め に

 本日、令和二年二月定例県議会が開催されるにあたり、提出しました令和二年度予算案その他の議案につきまして、その概要を申しあげ、あわせて、県政運営について所信の一端を申しあげます。

 世界経済については、全体としては緩やかに回復しているものの、そのテンポは鈍化しており、先行きについては、当面は回復の鈍さが残るものの、全体としては緩やかに回復していくことが期待されますが、新型コロナウイルス感染症の影響によって景気が下振れするリスクがあるほか、通商問題を巡る動向、金融資本市場の変動等によるリスクに留意する必要があります。
 国内では、かねて、少子高齢化・人口減少をはじめ、地方創生、第四次産業革命への対応、観光立国、国土強靱化、東日本大震災からの復興、安全保障・領土問題など、重要課題が山積しております。国においては、全世代型社会保障制度の構築や、経済対策の着実な実行、歳出改革の継続等に取り組むとされておりますが、今後とも、当面の新型コロナウイルス感染症対策も含め、国としての役割、責任をしっかり担っていただくとともに、地方と連携・協力しながら、地方創生・人口減少対策の推進や、農林水産業を含めた産業振興、地域経済の活性化、子育て支援、働き方改革、女性の活躍、教育振興、医療・介護の充実などに全力で取り組んでいただくことを期待しております。
 本県においては、北陸新幹線の開業から間もなく満五年となりますが、開業前に比べると、観光客の増加、企業立地の進展、Uターン率のさらなる向上、若者を中心とする本県への移住者の増加など明るい傾向がみられているものの、他方で、社会動態については、外国人の転入数の鈍化や若年層の東京圏への転出数の増加等により、四年ぶりに転出超過となるなど課題もあります。県としては、新幹線開業効果を持続・深化させるとともに、国の第二期地方創生戦略をしっかり活かしながら、県内へのUIJターンや移住の促進、新たな企業誘致などに一層努力してまいります。
 そのためにも、北陸新幹線の敦賀延伸や、IoT、AI、5G等のICTの進展などを見据え、来月に策定する「第二期とやま未来創生戦略(仮称)」に基づき、幅広い県民の参画のもと、「令和」新時代にふさわしい活力と魅力あふれる県づくりに積極的に取り組んでまいります。また、総合計画に基づき、「活力」、「未来」、「安心」の三つの基本政策と、これらを支える重要政策「人づくり」を柱とする各分野の政策を重点的かつ戦略的に進め、県民の皆様一人ひとりが、男性も女性も、若者も高齢者も、未来に向け、夢や希望を持って、輝いて働き暮らせる「元気な富山県」の実現をめざし、全力を尽くしてまいります。

 今後とも、初心を忘れず、富山県のかぎりない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、議員各位のご指導とご尽力、県民の皆様のご理解とご参画を切にお願い申しあげる次第であります。

  一 最近の経済・雇用情勢

 つぎに、最近の経済・雇用情勢について申しあげます。

(経済情勢と経済・雇用対策)
 最近の我が国経済は、輸出が弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増した状態が続いているものの、緩やかに回復しております。先行きについては、当面弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があるほか、通商問題を巡る動向等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響にも留意する必要があります。
 本県経済につきましては、個人消費はこのところ弱い動きとなっており、生産も弱含んでいますが、公共投資はこのところ増加し、雇用情勢は、十二月の有効求人倍率が一.八六倍と全国トップクラスの水準が続くなど、景気は一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復しております。一方で、人手不足感が強まっているほか、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。
 県としましては、これまでも、国の取組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努めており、今回も、国の補正予算を積極的に活用し、防災・減災対策や地方創生拠点の整備などを盛り込んだ補正予算案を今議会に提案しております。今後とも、内外の経済情勢や国の動向などを注視しつつ、経済・雇用対策のさらなる推進に全力を尽くしてまいります。

  二 予算編成の基本方針

 つぎに、令和二年度予算編成の基本方針について申しあげます。

(本県の財政状況)
 本県財政につきましては、これまでの行政改革・財政再建の取組み等により、平成二十八年度予算編成時に、いわゆる「構造的財源不足」を解消するとともに、昨年度末の県債残高が四年連続で減少するなど、財政健全化を着実に進めてきました。
 しかしながら、令和二年度予算編成に着手する前の昨年秋の時点では、国の「骨太の方針」において、地方の一般財源総額について、二〇二一年度まで、昨年度地方財政計画の水準を実質的に確保するとされた一方で、国・地方で基調を合わせた歳出改革等を積極的に推進するとされたことに加え、今年度の国税収入が国当初予算額を下回る可能性があるなど、県の予算編成については引き続き厳しい状況が続くものと見込まれました。

(令和二年度の地方財政対策と予算編成方針)
 これらをふまえ、県としては、少子高齢化に伴う社会保障関係費の自然増への対応はもとより、地方が責任を持って、地方創生・人口減少対策をはじめ、各般の施策に取り組むため、全国知事会とも連携して、必要な地方一般財源総額の確保・充実について、安倍総理大臣をはじめ、高市総務大臣など関係閣僚等に対して強く働きかけてまいりました。
 その結果、令和二年度の地方財政対策においては、地方消費税の税率引上げ等による地方税の増収に加え、地方交付税も前年度を〇.四兆円上回り、臨時財政対策債の前年度比〇.一兆円の抑制を含めても、地方一般財源総額は前年度を〇.七兆円上回る六三.四兆円が確保されました。また、本県や全国知事会等からの強い要請もふまえ、都道府県税である法人事業税の新たな偏在是正措置により生じる財源(四、二〇〇億円)の全額を活用し「地域社会再生事業費」が創設され、特に地方部の県・市町村に手厚く配分されることになり、本県では毎年四十億円程度の配分が見込まれております。さらに、「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」や「地方創生推進交付金(一、〇〇〇億円)」が引き続き計上されたほか、令和元年度国補正予算において、防災・減災・国土強靱化対策、中小企業・小規模事業者対策、農林水産業の強化、Society五.〇時代を担う人材投資、「地方創生拠点整備交付金(六〇〇億円)」等が計上されたところです。
 県としては、こうした状況をふまえ、令和二年度予算編成にあたっては、引き続き行財政改革に真摯に取り組む一方で、策定中の「第二期とやま未来創生戦略(仮称)」に盛り込まれる方向の重要施策や、総合計画の目標実現に高い効果が見込まれる重点政策を積極的に推進することとしました。

(令和二年度一般会計予算等)
 この結果、令和二年度一般会計予算は、前年度比二.九パーセント増の五、七一二億円余と三年連続で増額予算となり、政策経費は、前年度比一.三パーセント増の二、八三一億円、また、二月補正予算とあわせた十四ヶ月予算の政策経費は、前年度比一.七パーセント増の三、〇四七億円となっております。新たな令和の時代において、「人が輝くとやまの未来創生」をめざし、県民挙げての新たな挑戦を通じて、「元気とやま」を創造するため、財政の健全性にも留意しながら、人材の確保・育成、子育て支援・少子化対策、第四次産業革命への対応を含めた経済・産業の振興、観光振興、中山間地域の活性化、安全・防災対策、教育・文化の振興、医療・福祉の充実などの各般の施策を総合的、戦略的に展開していく積極的な予算としております。

(財政健全化・行政改革)
 今後の財政運営につきましては、令和二年度以降においても、社会保障関係費等の増加とともに、新幹線建設に係る公債費等が当面高い水準で推移することが見込まれます。また、県税収入は景気の動向に左右されるほか、地方交付税等については、国の基礎的財政収支黒字化の観点から、先に申しあげたとおり、歳出改革等を積極的に推進するとされているなど、その見通しは不透明であり、本県の財政状況は引き続き厳しいものがあると考えられます。
 今後とも、行政改革や財政健全化に最大限努力する一方、国に対して、本来の地方分権の趣旨に沿った地方の自立や、地方交付税などの地方税財源の充実等を強く働きかけてまいります。
 地方税制につきましては、令和二年度税制改正において、「企業版ふるさと納税」および「地方拠点強化税制」の拡充・延長とともに、電気供給業に係る収入金額課税制度については大半が維持され、ゴルフ場利用税も現行制度が堅持されることとなりました。今後とも、全国知事会をはじめ地方六団体と連携して、真の地方分権の確立に向けた地方税財政制度の実現に取り組んでまいります。

  三 歳出予算の概要

 つぎに、歳出予算の概要について申しあげます。
 令和二年度予算案は、一般会計五、七一二億一、三六四万円、特別会計三、一七五億二、六二三万円となっております。
 以下、とやま未来創生等に係る重点施策、「元気とやまの創造」に向けた「活力」、「未来」、「安心」の基本政策および重要政策「人づくり」を柱とする令和二年度予算案の要点をご説明申しあげます。

 (一) とやま未来創生等に係る重点施策
 まず、とやま未来創生等に係る重点施策について申しあげます。

(とやま未来創生戦略)
 とやまの未来創生につきましては、「とやま未来創造県民会議」や、そのもとに設置した新幹線延伸戦略検討委員会、とやま未来創造青年プロジェクトチーム、県内四地域でのタウンミーティング等でのご意見などをふまえ、「第二期とやま未来創生戦略(仮称)」を来月に策定する予定です。新たな戦略では、現行戦略の四つの基本目標は維持しつつ、北陸新幹線の敦賀延伸等を見据えた取組みや、SDGsの推進、5G等未来技術の活用などの分野横断的な観点を取り入れることとしており、国の地方創生関係交付金等の活用にも努め、市町村との連携も強化するなど、積極的に戦略を推進してまいります。

(結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進)
 結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進につきましては、とやまマリッジサポートセンターの運営の拡充、若手社員の企業間交流の促進など、結婚を希望する男女への支援を一層強化してまいります。また、産後間もない時期の女性の負担軽減を図るため、家事サポート利用への支援を市町村と連携してモデル的に実施するとともに、新たに病児・病後児保育施設の空き状況等を一元的に確認できるシステムを構築することとしております。さらに、国の保育料無償化の対象とならない二歳児以下の乳幼児を対象とする保育料の無償化・軽減措置を引き続き実施するなど、全国トップクラスの子育て施策をさらに充実してまいります。
 加えて、男性を含めた家族全員での育児参加を促進するためのシンポジウムの開催や、商業施設等へのベビーシート等の設置を促進するとともに、雨天時などでも子どもが楽しめる屋内型レクリエーション施設の新川文化ホール敷地内での整備や、子育て支援の観点にも立った県立都市公園の魅力向上方策の検討を進めることとしております。

(産業・地域経済の活性化)
 産業・地域経済の活性化につきましては、IoT・AIの活用を促進するための経営者向けセミナー等の開催や、企業の活用段階に応じた補助制度の創設、ローカル5G活用の推進などに積極的に取り組んでまいります。また、北京で伝統工芸品のPRを行うほか、宝飾品メーカーと連携した工芸のジュエリー分野への進出等を支援することとしております。さらに、県内高校生の提案を活かし、旧県職員住宅を活用した創業支援施設やUIJターン向け住居等の整備を進めてまいります。
 このほか、農業機械研修センターの機能を大幅に強化し、ICT・ロボット技術を活用するスマート農業の普及や人材育成の拠点施設として整備を進めてまいります。

(観光の振興と地域の魅力創出、文化の振興)
 本年夏に開催される東京オリンピック・パラリンピックを契機とした観光の振興につきましては、首都圏を訪れた外国人観光客等に対し、本県への誘客広告をスマートフォンに配信するとともに、日本橋とやま館で本県観光の企画展を開催するほか、この期間中における首都圏企業従業員向けの誘客キャンペーンを実施することとしております。また、国内最大級のファッションイベント「TGC 富山」やeスポーツイベントを通じた地域活性化、中央植物園の魅力向上などに取り組むとともに、本年八月に本県で開催される「とやま世界こども演劇祭」を支援し、子どもたちの国際的な文化交流を促進してまいります。

(移住の促進、応援人口の創出等)
 移住の促進、応援人口の創出等につきましては、本県などの働きかけにより要件が緩和された国の移住支援金制度等の活用を引き続き図るとともに、移住サポーターの設置など受入体制を強化するほか、応援人口創出に向けた県内でのフィールドワークを実施してまいります。また、UIJターンにより本県での起業を志す若者の支援や、サテライトオフィスの誘致に取り組むほか、富山くらし・しごと支援センターの名古屋オフィスの新設や大阪オフィスの機能拡充を図ることとしております。

(若者や女性が輝いて働ける環境づくり)
 若者や女性が輝いて働ける環境づくりにつきましては、県内大学生を対象とした県内企業訪問バスツアーや、第二新卒等を対象としたインターンシップを開催してまいります。また、女性就業支援センターに企業訪問員を配置するとともに、女性が意欲と能力に応じ、柔軟に働ける環境づくりを進めてまいります。さらに、若者や女性等による斬新なビジネスプランの実施を支援するとともに、県内外の女性を対象とした合同企業説明会を開催することとしております。

(多様な人材の確保と労働生産性の向上)
 多様な人材の確保と労働生産性の向上につきましては、いわゆる「就職氷河期世代」について、正社員就職に向けた研修や合同企業説明会を開催するとともに、県職員の採用試験を新年度から三年間実施してまいります。また、県内企業の人材確保・活躍に向け、新たに人材活躍推進センターにコーディネーターを配置することとしております。さらに、ベトナムの理系トップクラスの大学生と県内企業とのマッチング等を現地で行い、来日後のフォローアップにも取り組むなど、県内企業での外国人材活躍を支援してまいります。

(交通ネットワークの整備と活力あるまちづくり)
 交通ネットワークの整備と活力あるまちづくりにつきましては、県内公共交通機関の共通ICT切符導入に向け、交通事業者とともに検討を行うほか、北陸新幹線の敦賀延伸効果の促進を図るため、市町村と多様な主体が連携して取り組む魅力ある地域づくりを支援してまいります。

(人生一〇〇年時代を見据えた人づくり・高齢者や障害者の活躍促進)
 人生一〇〇年時代を見据えた人づくりにつきましては、産学官が連携したリカレント教育の普及・啓発を引き続き行うとともに、健康寿命日本一に向け、従業員の健康管理を戦略的に実践する「健康経営」や、野菜摂取の普及啓発を行うほか、ICT活用による県民の睡眠満足度が低いとされる要因の分析と改善方法の啓発、eスポーツ等を活用した介護予防と社会参加の促進等に取り組んでまいります。
 また、高齢者や障害者等の活躍促進につきましては、とやまシニア専門人材バンクによる就業支援の強化や、エイジレス社会リーダー養成塾による社会活動の促進、農福連携の推進などに取り組んでまいります。

(持続可能で安心して暮らせる地域の環境づくり)
 持続可能で安心して暮らせる地域の環境づくりにつきましては、本県の「SDGs未来都市計画」を着実に推進するため、県民の認知度向上と理解促進を図るイベントの開催、市町村や企業等が行うSDGsの普及の取組みに対する支援などを進めてまいります。

(豊かで魅力ある中山間地域の実現)
 豊かで魅力ある中山間地域の実現につきましては、来月に策定予定の「中山間地域創生総合戦略」に基づき、地域づくり関係者のネットワーク化や魅力ある中山間地域のPR動画の製作、地域が連携して行う輸送サービス創出への支援を行うとともに、移住者の起業支援等に取り組む地域をモデル的に支援するほか、首都圏大学との連携による地域課題の解決に向けたインターンシッププログラムを実施してまいります。

 (二) 「活力とやま」の重点政策
 つぎに、「活力とやま」の重点政策について申しあげます。

(ものづくり産業の振興、新成長産業の育成・振興等)
 ものづくり産業の振興、新成長産業の育成・振興等につきましては、とやまアルミコンソーシアムにおける新たなリサイクルアルミ技術の研究開発や人材育成、とやまヘルスケアコンソーシアムにおける介護補助器具等の開発などを進めてまいります。また、高機能な新素材の開発を支援する研究設備を導入するほか、次世代モビリティやロボティクス等の成長産業分野に関する新技術・新製品開発を支援してまいります。さらに、総合デザインセンターにおいて、デザインを活用して新たな価値を創出する経営手法を学ぶ講座や、クリエイティブ・デザイン・ハブを活用した、とやまのお土産新ブランドの開発などに取り組んでまいります。
 高岡テクノドームについては、先月開催した検討会の意見などをふまえ、北陸新幹線の敦賀開業等に向けて、新たなコンベンションニーズや5Gなど最先端技術に対応し、若者や親子連れが集い交流できる機能も備えた、魅力ある別館の整備に取り組み、県西部地域の活性化にもつなげてまいります。
 医薬品産業の振興、専門人材の育成・確保等については、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムの事業責任者に医薬品分野の有識者を配置したところであり、引き続き、国内外のトップレベル人材の招へい、スイス・バーゼル地域や県内でのシンポジウムの開催、今後成長が期待されるバイオ・中分子医薬品等の開発支援等を通じて、世界水準の研究開発等を鋭意進めてまいります。

(中小企業の振興と企業立地の促進)
 中小企業の振興につきましては、県の融資制度について、防災・減災対策促進資金の創設、新成長産業育成支援資金の拡充、事業承継時の経営者保証を不要とする新たな融資制度の創設などを行うこととしております。また、新型コロナウイルス感染症の影響による中小企業の資金繰り対策として、今月十七日に経済変動対策緊急融資の対象を追加したところです。さらに、市町村からの要請もふまえ、企業立地助成金の対象経費を拡大することとしております。

(環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進と人材育成)
 海外ビジネス展開の促進につきましては、中小企業の海外販路開拓や優れた外国人材の確保を図るため、ベトナムへ経済訪問団を派遣するほか、タイやベトナム等のビジネスセミナーを県内で開催することとしております。

(農林水産業の振興)
 農業の振興につきましては、デビュー三年目を迎える「富富富」ブランドの確立に向け、さらなる認知度の向上と販売拡大を図るため、県内・首都圏に加え、新たに中京圏・関西圏でCMを放映するほか、小売店での試食宣伝活動の強化、県内外の飲食店と連携した特別メニューや県内小中学校等の給食での提供など、効果的なプロモーション等を積極的に展開してまいります。
 なお、来年度産については、前年を上回る千二百九十ヘクタールの応募をいただいたところであり、今後とも、高品質で食味の良い「富富富」の生産・出荷が徹底されるよう、指導・支援に努めてまいります。
 また、高収益な園芸生産の拡大に向け、たまねぎ、にんじんの広域産地化に向けた機械の導入等や富山干柿の加工施設の整備等を支援するとともに、チューリップ球根のネット栽培技術の実証に取り組んでまいります。
 CSF(豚熱)対策につきましては、昨年十一月に、県内の全ての養豚農場の豚に対する初回ワクチン接種を完了したところですが、今後とも、飼養豚への継続的なワクチン接種や野生イノシシの捕獲対策などに最大限努力するとともに、県産豚肉の安全性の周知などにも取り組んでまいります。
 県産農林水産物等の輸出促進につきましては、香港、シンガポールに加え、新たに上海での食品見本市に出展するほか、香港への輸出拡大が見込まれる品目の伏木富山港からの輸出実証などに積極的に取り組んでまいります。
 林業については、森林環境譲与税を活用し、航空レーザ計測により取得した森林資源情報を、関係者で共有する「森林クラウド」の導入に取り組んでまいります。
 水産業の振興につきましては、氷見栽培漁業センターの改修設計を進めるとともに、漁業者による水産エコラベル認証の取得などを支援してまいります。また、水産研究所において、キジハタ種苗を増産し、事業化に向けた研究を加速させるほか、富山湾の漁場環境の把握のため、新たに海底堆積物の分析調査を実施することとしております。

(観光の振興)
 観光の振興につきましては、立山黒部の世界ブランド化に向け、立山‐美女平間のロープウェイの整備調査への支援や、称名滝へのアクセス向上のため、バリアフリーや環境に配慮した車両の導入支援を行うとともに、称名平休憩所のリニューアル等の環境整備に取り組むこととしております。また、令和六年度の黒部ルートの一般開放・旅行商品化に向け、引き続き黒部市等と連携し、満足度向上や魅力創出等の検討を進めるとともに、携帯電話不感エリア解消に向けた調査などを行ってまいります。さらに、北陸新幹線の敦賀延伸等を見据えた観光振興戦略プランを新たに策定するとともに、JR各社と連携し、首都圏や関西圏で富山の食の魅力をPRすることとしております。
 国際観光の推進につきましては、台湾やタイで開催される旅行博への出展や、東南アジアからの個人旅行客を対象とした航空会社との連携による観光情報の発信等を行うとともに、国際会議等のさらなる誘致に鋭意取り組んでまいります。

(富山県と富山湾の国際的なブランド化)
 富山湾の国際的なブランド化につきましては、昨年十月、日本で初めて本県で開催された「世界で最も美しい湾クラブ」世界総会を契機として構築した加盟湾同士のネットワークを活用し、誘客促進を図ることとしております。また、「富山湾岸サイクリング」の開催やサイクリングコースの整備、当該コースの沿線の観光情報等を紹介するウェブサイトの開発などに取り組んでまいります。さらに、専門家と連携し、クルーズ客船の誘致に積極的に取り組んでまいります。
 このほか、富山県の統一的なブランドイメージを確立し、効果的に県のイメージアップを推進するため、広報課に「ブランド戦略推進班」を新設することとしております。

(賑わいのあるまちづくりの促進)
 中心市街地の活性化につきましては、後継者不在等による商店等の廃業を極力抑制するため、職業体験等を通じた継業支援に新たに取り組むとともに、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用し、まちなかの魅力を高めるプランの実施を支援してまいります。また、消費生活センター高岡支所については、高岡市からの要請もふまえ、本年九月を目途に御旅屋セリオに移転し、相談スペースを拡充するなど利便性向上を図ることとしております。

(陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等)
 北陸新幹線につきましては、JRや国に強力に働きかけてきた結果、来月十四日より、定期列車が台風十九号による被災前と同じ運転本数に回復するとされたところであり、引き続き、関係機関とも連携しながら、臨時便も含めた早期完全復旧等を求めてまいります。また、令和二年度政府予算案において、整備新幹線に係る国費が二年連続で増額され、工事費の増嵩分の相当部分について、新たに財源が確保される見通しとなりました。今後とも、令和四年度末までの金沢・敦賀間の確実な開業と、令和十二年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの敦賀・大阪間の全線開業に向けた必要財源、例えば貸付料の算定期間の延長や国費の増額などの実現に向け、北陸・関西の沿線自治体、経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。
 地域公共交通の活性化につきましては、とやまロケーションシステムの利活用を引き続き推進するほか、JR西日本から提案のあったLRT化などの城端線・氷見線の活性化方策の検討・調査を沿線四市と連携して進めるとともに、JRの乗継割引終了に伴い沿線市が行う高校生等の通学定期運賃の激変緩和措置を支援してまいります。また、来月には富山駅の南北接続事業が完了し、その翌月には高架下の商業施設開業が予定されておりますが、県としては、残る富山地方鉄道に係る連続立体交差事業を引き続き推進するともに、あいの風とやま鉄道の車両の更新、富山-東富山間の新駅設置などに対する支援を行うこととしております。
 道路の整備につきましては、東海北陸自動車道について、昨年十二月、南砺スマートインターチェンジから飛騨清見インターチェンジ間が、中日本高速道路株式会社の実施計画において十年から十五年程度で四車線化を目指すとされたところですが、引き続き、全線四車線化の早期実現に向け、岐阜県や両県の沿線市町村等とも連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えもいただきながら、国などに積極的に働きかけてまいります。また、国道八号入善黒部バイパスや豊田新屋立体、県道高岡環状線など、県内道路網の整備も進めてまいります。
 日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新湊地区の中央岸壁の大水深化整備やガントリークレーンの更新、伏木地区の野積場の拡張等のほか、荷主企業や関係団体と連携し、ポートセールス体制の充実・強化を図ってまいります。また、シベリア・ランド・ブリッジについて、引き続き輸送実験を実施するほか、国内輸送費への助成制度の創設、アドバイザーの配置等により、利用の促進に努めてまいります。
 富山きときと空港につきましては、利用率の低い羽田便を対象とした利用促進キャンペーンに取り組むとともに、札幌便を利用した旅行商品の造成、新規路線の就航を見据えたチャーター便の運航支援や、飛騨・高山エリア等とのアクセス改善に取り組んでまいります。また、上海便就航十五周年を記念した事業や、ビジネスジェットの利用促進等にも取り組んでまいります。
 情報通信基盤の整備につきましては、5Gの利活用方策等に関する検討を深めるとともに、鳥獣被害防止対策や建設現場の労働生産性向上等の課題解決に向け、国の予算を活用し、ローカル5Gを利用したモデル事業を全国に先駆けて実施することとしております。

 (三) 「未来とやま」の重点政策
 つぎに、「未来とやま」の重点政策について申しあげます。

(子育て支援、少子化対策)
 子育て支援・少子化対策につきましては、引き続き、保育人材の確保・充実に取り組むとともに、仕事と子育ての両立支援のため、新たに働き方改革のモデル企業の選定、横展開等を図ってまいります。また、児童虐待の早期発見・対応強化に向けて、児童相談所の児童福祉司等のさらなる増員等を図るとともに、高岡児童相談所の移転改築、富山児童相談所の改修を進めることとしております。さらに、いじめや不登校、ひきこもりなど各種相談のワンストップの窓口となる「子ども・若者総合相談センター」の設置を行うとともに、放課後児童クラブについて、午後六時以降も開所するクラブ数の増加に向け支援してまいります。

(学校教育の充実等)
 学校教育につきましては、本年四月からの小学校における英語の教科化に備え、全国一の配置率である英語専科教員の配置をさらに拡充するとともに、県立学校での探究的な要素を取り入れた新時代にふさわしい学びへの支援や子どもの読み解く力の育成、小中学生のライフプラン教育の充実に取り組むほか、優秀な教員の確保に向け、首都圏等でのセミナーや教員養成講座を引き続き開催することとしております。
 いじめ、不登校等対策につきましては、スクールカウンセラーの配置時間の拡充、教育現場で生じる諸問題への助言を行う弁護士の配置など、体制の充実に努めてまいります。
 教員の多忙化解消につきましては、新たに全県立学校に電話自動応答システムを配備するほか、スクール・サポート・スタッフや部活動指導員の拡充配置などに取り組んでまいります。
 県立学校につきましては、県立高校普通教室の空調設置率百パーセントの達成を目指し取り組むとともに、体育館の改築、武道場の天井落下防止対策、屋外運動施設の改修等を進めてまいります。また、県立高校の再編統合について、四月に開設する新高校四校で魅力ある教育活動が展開できるよう、施設整備など教育環境の充実を図るとともに、再編対象の四校に、教員を追加配置するなど、引き続き充実した高校生活が送ることができるよう取り組んでまいります。
 県立大学につきましては、四月から射水キャンパス新校舎を供用開始予定であり、また、専門看護師や保健師・助産師を養成するための大学院・専攻科の設置に向けて検討を進めてまいります。
 私立学校の振興につきましては、私立高等学校について、国の授業料実質無償化に加え、県単独で、年収五百九十万円以上九百十万円未満世帯への授業料の減免を新たに実施するほか、住民税非課税世帯への入学料等の軽減を拡充することとしております。また、私立専門学校について、低所得世帯への授業料等の減免を新たに実施することとしております。
 幼児教育につきましては、幼児教育アドバイザーの増員等により保育所等への訪問研修を拡充するほか、幼児教育と小学校教育との円滑な接続に取り組んでまいります。

(国際交流等の推進)
 国際交流につきましては、ブラジル・サンパウロ州との友好提携三十五周年を記念して、親善訪問団の派遣などを行うとともに、アセアン地域等からの留学生の受入れ・定着を引き続き推進してまいります。また、黒部市と連携して、同市コミュニティセンター内に富山県北方領土資料室(仮称)を整備することとしております。

(芸術文化の振興)
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、「東京富士美術館コレクション展」や「富野由悠季の世界」を開催するなど、引き続き、その魅力を積極的に発信してまいります。
 また、同館などにおいて本年五月に開催される、新公募展「国際工芸アワードとやま」につきましては、本県をはじめ国内外の工芸の魅力の発信・交流を図り、新たな価値創造につなげるとともに、芸術文化の振興、人材育成、産業振興などに資するよう、鋭意準備を進めてまいります。
 高志の国文学館につきましては、中西進館長の講演会を来月に高岡市で、五月には東京都でそれぞれ開催するとともに、第二回大伴家持文学賞・高志の国詩歌賞贈呈式を七月に開催するなど、越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 利賀芸術公園につきましては、昨年夏のシアター・オリンピックス共同開催を契機として、舞台芸術を通じたロシア・サンクトペテルブルク市との交流事業を新たに実施するとともに、南砺市と連携し、利賀サマー・シーズンの開催や舞台芸術の未来を担う人材育成への支援など、アジアを代表する舞台芸術の拠点づくりを推進してまいります。
 立山砂防の世界文化遺産登録をめざした取組みにつきましては、その顕著な普遍的価値をアピールするシンポジウムのほか、ユネスコ本部の企画展でのPRや、ノルウェーで開催される国際防災学会での研究発表などを行うこととしております。

(スポーツの振興)
 スポーツの振興につきましては、先般、富山市と南砺市で開催した冬季国体スキー競技会に県内外から約千八百人の選手団をはじめ約八千人もの方々にご参加いただき、特に、本県選手の目覚ましい活躍は、県民に勇気と感動を与えてくれました。また、参加された皆様には、自然、文化、食など、本県の魅力を大いにアピールすることができ、南砺市、富山市、県スキー連盟、ボランティアなど、ご尽力いただきました関係の皆様にあらためて心から感謝申しあげます。
 東京オリンピック・パラリンピックにつきましては、県ゆかりのトップアスリート等を支援するとともに、県内での聖火リレー等の開催や、事前合宿を受け入れる市町村への支援に取り組んでまいります。
 武道館機能を有する多目的施設の整備につきましては、先月開催された検討委員会において、富山駅付近の敷地が施設整備地として選定されたところであり、引き続き、多くの県民に親しまれる魅力ある施設となるよう検討を重ね、県議会をはじめ幅広い県民の皆様のご意見もふまえつつ、基本計画の策定に取り組んでまいります。

(森づくり)
 森づくりにつきましては、水と緑の森づくり税を活用し、里山林整備を拡充して実施するとともに、優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の普及を推進することとしております。

(中山間地域の農業の振興等)
 中山間地域の農業の振興等につきましては、地域の特色を活かして付加価値の高い生産に取り組む意欲ある農業者を支援するとともに、イノシシ等による農作物被害の低減に向け、侵入防止柵の整備や捕獲活動への支援を行うほか、捕獲専門チームの配置を拡大することとしております。また、指定棚田地域を加えた本県の中山間地域の農業生産活動体制の維持・強化や所得向上を目指す取組みを積極的に支援してまいります。

 (四) 「安心とやま」の重点政策
 つぎに、「安心とやま」の重点政策について申しあげます。

(医療の充実等)
 医療の充実につきましては、十月からの六十五歳未満の重度精神障害者への医療費助成の開始に向け、市町村と連携して準備を進めてまいります。また、調整会議で協議し、回復期機能病床や介護医療院への転換を支援するなど地域医療構想を推進するとともに、公的病院における救急医療、へき地医療等に係る設備整備を支援することとしております。
 医師・看護職員の確保対策につきましては、医師の派遣調整等を行う寄附講座を引き続き富山大学に設置するほか、認定看護師や特定行為研修に係る資格取得等を支援することとしております。
 新型コロナウイルス感染症対策につきましては、今月十三日、国の対策本部において、国内感染対策や水際対策の強化、影響を受ける産業等への対応等などの緊急対応策を取りまとめられるとともに、昨日には基本方針が発表され、今後の状況の進展を見据えて講じていくべき対策等が示されたところです。県としても、先月三十日に対策本部を立ち上げ、各厚生センター・支所に「帰国者・接触者相談センター」を、県内四つの医療圏ごとに「帰国者・接触者外来」をそれぞれ設置するとともに、予備費を活用し、検査機器の追加配備等による検査体制の充実を図るほか、感染防護具の購入・配備を支援することとしたところであり、引き続き、国や医療機関等と密接に連携し、感染拡大防止、医療提供体制等の充実に万全を期してまいります。
 がん対策につきましては、夫婦や親子、友人等が誘い合ってがん検診を受診するキャンペーンや、本年四月の改正健康増進法の全面施行をふまえ、受動喫煙防止の相談・指導、大学生との共同禁煙プロジェクトを実施してまいります。

(福祉の充実)
 地域総合福祉につきましては、ひきこもり対策について、県独自の実態調査結果をふまえ、居場所づくりや相談窓口の設置などの新たな取組みを実施する民間団体への支援や、企業と連携した社会復帰のための居場所創出などに取り組んでまいります。また、複雑化した支援ニーズへの対応のため、断らない総合的な窓口の設置などを進める市町村をモデル的に支援することとしております。
 高齢者福祉につきましては、介護職場でのロボットの導入促進に加え、介護人材の確保・定着に向け、中学生や高校生を対象とした介護ロボットを活用した体験活動や、外国人介護人材の日本語学習支援等に取り組んでまいります。
 障害者福祉につきましては、医療的ケア児等コーディネーターの養成や喀痰吸引等研修の受講への助成、保護者交流事業の実施など、医療的ケア児等とその家族に対する支援の充実を進めてまいります。

(豊かで快適な環境の保全と再生可能エネルギーの導入促進)
 循環型社会づくりの推進につきましては、本県の先駆的な取組みを参考に七月から全国一律で開始される「レジ袋有料化」を記念した啓発イベントの開催や、小型マイバッグの普及などに取り組むほか、スーパー等でのプラスチックトレイの削減・転換をめざしたモデル事業や、バイオマスプラスチック製容器の導入への支援を行うこととしております。また、海岸漂着物対策を推進するため、新たに清掃活動にスポーツの要素を加えた大会の開催や、マイクロプラスチックの実態調査等に取り組むこととしております。
 食品ロス・食品廃棄物の削減につきましては、本年四月を目途に、全国に先駆けて県食品ロス削減推進計画を策定するとともに、十月に本県で開催される食品ロス削減全国大会において、商慣習の見直しなどの本県の先駆的な取組みを全国へ発信するほか、酒粕をエコフィードとして活用した富山牛のブランド化を図るなど、食品ロス削減のフロントランナーとしての取組みをさらに進めてまいります。
 ツキノワグマ対策につきましては、昨年秋の大量出没と人身被害の発生をふまえ、市町村が実施する捕獲活動への支援を強化するとともに、クマを人里に近づけないよう柿の木の伐採などの集落環境整備への支援に新たに取り組んでまいります。
 再生可能エネルギーの導入促進につきましては、四つの県営水力発電所の大規模改良による発電量の拡大等を、民間活力も活用し効率的に進めるとともに、立山温泉地域における地熱発電開発について、調査井での必要な追加調査を実施してまいります。

(防災・減災体制の強化)
 防災対策につきましては、四月からの新しい消防防災ヘリコプターの運航開始に向けて、鋭意準備を進めるとともに、災害時受援計画に基づく実働訓練の実施や、マイタイムラインの普及・啓発等に努めてまいります。また、「富山県防災・危機管理センター(仮称)」の整備を着実に進めるほか、県厚生センターに非常用自家発電装置を整備することとしております。
 さらに、雪対策については、IoTを活用し、車の立ち往生等が生じた場合、迅速に除雪機械を派遣できる体制を構築するとともに、原子力災害対策について、避難退域時検査場の整備や原子力防災資機材の整備を推進するなど、県民の安心・安全に万全を期してまいります。

(安全なまちづくり等)
 安全なまちづくりにつきましては、有識者会議の提言をふまえ、犯罪が起きやすい場所を重点的に見回るホットスポット・パトロールや、小学校での地域安全マップづくりの普及などに取り組むこととしております。また、富山南警察署(仮称)の本年九月末までの竣工に向けた整備を進めるとともに、初動対応力などの強化のため、警察機動センター(仮称)の新築整備を進めてまいります。
 交通安全につきましては、昨年は交通事故発生件数、負傷者数ともに十九年連続で減少し、死者数につきましても、平成に入って以降最も少ない三十四人となっておりますが、新たに交通安全教育車を導入するなど、高齢者を重点とした総合的な交通事故防止対策を推進してまいります。
 農業用水路の事故防止対策につきましては、国の財政支援を働きかけ、確保しながら昨年十二月に取りまとめた農業用水路安全対策ガイドラインに基づき、ソフト・ハード両面からの実効性のある対策を鋭意実施してまいります。

 (五) 「人づくり」の重点政策
 つぎに、「人づくり」の重点政策について申し上げます。

(富山県や日本を担う子どもの育成・若者の社会参加の促進)
 人づくりにつきましては、県立学校への無線LAN整備を進めるとともに、国の義務教育段階における新たなICT教育の方針をふまえ、令和五年度までに県立学校の教員や職業科の生徒、特別支援学校の小中学部の児童・生徒に一人一台ずつタブレットを配備するなど、全国トップクラスの環境を整備することとしております。また、「とやま起業未来塾」と「とやま観光未来創造塾」の卒塾生等による交流会を開催し、異なる業種間のネットワークづくりを促進するほか、「くらしたい国、富山」推進本部に青年プロジェクトチームを設置し、次世代の富山県を担う若い方々の発想を活かして、人口減少対策、移住・UIJターン促進について検討し、取り組んでまいります。
 地域の振興とは、その地域に暮らす住民の皆様一人ひとりが、未来に希望を持ち、それぞれの個性や特色を活かし輝いて働き暮らせるよう、社会や環境を整備していくことであり、その意味で、地域振興はそこに生きる人間の振興だと考えております。すなわち、令和新時代にふさわしい「元気とやま」の創造のためには、社会資本整備や産業の活性化、観光振興などとあわせて、何よりも次の時代を担う人づくりが重要であり、知事としての私の大きな使命であると考えております。今後とも、富山県や日本を担う子どもや青少年の健全育成に努めるとともに、若い世代の未来に向けた意欲あるチャレンジを積極的に支援してまいります。

 (六) 行財政改革の推進等
 つぎに、行財政改革の推進等について申しあげます。

(行財政改革)
 厳しい財政状況が続くなかで、知事に就任以来、行政改革会議等からの提言などもふまえ、県民の皆さんのご理解を得ながら、徹底した行財政改革を推進してまいりました。
 職員数の適正化については、一般行政部門を対象とした定員管理計画等に基づき、平成十六年四月からの十五年間で、目標を上回る二十三.四パーセント、九百七十二人の削減を達成し、一般行政部門の職員人件費は、約八十九億円、二十九.六パーセントの削減となる見込みであるなど、全国トップクラスの取組みを進めてきたところです。一方、国・地方を通じた厳しい財政状況の中で、生産性向上や行政の効率化に引き続き取り組む必要があることから、新たな定員管理計画を策定したところであり、一般行政部門の職員は、今後三年間で基準年の定員の水準を維持することとし、新たな行政需要に対しては、事務事業の見直し等により生み出した人員を、必要性を厳選のうえ配置してまいります。また、県外被災地等への中長期派遣要員の確保と、平時に技術職員不足傾向にある県内市町村の支援のため、地方財政計画に所要額が計上され地方交付税措置が新たに講じられたことをふまえ、別枠として三年間で十人の災害派遣枠を設けたところです。
 組織機構については、北陸新幹線の敦賀開業・早期大阪延伸に向けた取組みの総合的・戦略的な展開、子ども・子育て支援の充実、移住・UIJターンの促進などを着実に推進するための体制の強化や整備を行います。また、5Gの利活用等を総合的に推進するための体制や、JR西日本から提案のあったJR城端線・氷見線のLRT化など新たな交通体系に関する調査検討を進めるための体制を構築することとしております。
 事務事業等の見直しについては、事業の廃止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約四億三、〇〇〇万円を節減したところです。
 今後とも、行財政改革に積極的に取り組み、適切な行財政運営に努めてまいります。

  四 歳入予算の概要

 つぎに、歳入予算のうち、主なものについてご説明申しあげます。
 まず、一般会計において、県税は、国の経済見通しや地方財政計画、税制改正や、県内企業の収益動向等を勘案して、一、四六一億円を、地方交付税は、国の算定方針等をふまえて積算のうえ、一、三三五億円を、それぞれ計上しております。
 国庫支出金は、六一三億円を、県債は、六八九億円を、それぞれ計上しております。
 使用料および手数料については、国の法改正等に伴い、所要の改定を行うことにしております。
 また、特別会計においては、流域下水道事業を公営企業会計に移行するとともに、事業収入の実績等を勘案のうえ所要額を計上しております。

  五 予算以外の議案

 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、新たに制定するものとして、「富山県知事等の損害賠償責任の一部免責に関する条例」など三件を、改正するものとして、「富山県職員定数条例の一部を改正する条例」など二十九件を、廃止するものとして、「富山県卸売市場条例」を提案しております。
 また、条例以外の議案四件のほか、報告案件として、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分について報告しております。

  六 令和元年度補正予算案

 つぎに、令和元年度補正予算案についてご説明申しあげます。
 国補正予算等を活用して、県としても、諸課題に迅速かつ適切に対応するため、補正予算案を提案するものであります。
 補正予算の規模は、
一般会計   二一五億五、七三六万円
となっております。
 その内容としましては、防災・減災対策、社会基盤整備の推進、地方創生に向けた拠点整備、農林水産業の強化、教育環境の充実などに要する経費を計上するとともに、年度間の切れ間のない発注により事業効果の早期発現を図るため、債務負担行為の追加設定を行っております。

 以上をもちまして、令和二年度における県政運営の基本方針および今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。


                                               
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