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議会日程

令和元年9月定例会 知事の提案理由説明

 本日の定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、ひとこと申しあげます。
 去る七月二十一日に行われた参議院議員通常選挙におきまして、県民の衆望を担ってめでたく当選されました国会議員各位に、心からお祝いを申しあげます。 今後のご活躍を期待申しあげますとともに、県政につきましても積極的なご尽力を賜わりたいと存じます。

   一 当面の諸問題について

 つぎに、当面の諸問題について申しあげます。

 (一) 最近の経済・雇用情勢等について
 まず、最近の我が国経済は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復しております。先行きについては、当面弱さが残るものの、雇用・所得環境 の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、通商問題を巡る緊張の増大が世界経済に与える影響に注意するとと もに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 本県経済につきましては、生産は弱含んでいますが、個人消費は緩やかに回復し、雇用情勢は七月の有効求人倍率が一.八七倍と全国トップクラスの水準が続 いており、景気は緩やかに回復しております。一方で、人手不足感が高い水準となっているほか、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。
 国においては、去る六月に閣議決定された「骨太の方針」において、Society五.〇の実現の加速や全世代型社会保障への改革、地方の人口減少への対 応などによる成長力の強化、人づくり革命や働き方改革、所得向上策、地方創生の推進等に取り組む方針を示していますが、県としましては、これまでも、国の 取組みに先んじて、最先端ものづくり産業の強化、中小企業の活性化・生産性向上、人材育成など、経済・雇用対策の推進や働き方改革に迅速かつ積極的に取り 組んできたところです。
 雇用・人材確保対策につきましては、一昨年以来、本県出身の学生が多い首都圏や関西圏の大学と、順次、就職支援協定を締結し、UIJターン就職に関する さらなる情報提供を進めてきております。また、県内大学生の保護者を対象とした就職セミナーの新たな開催、女性就業支援センターのPR動画の制作などのほ か、いわゆる「就職氷河期世代」の就業状況を調査することとしております。さらに、ベトナムのトップクラスの理系大学生と県内企業とのマッチングや日本語 等の研修を現地で新たに行うなど、グローバル人材の確保にも努めてまいります。
 このほか、国の「防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策」等に伴う公共事業の大幅な増額とあわせ、地方創生を支える社会基盤の整備や災害の未然 防止等のための道路、橋りょう、河川、砂防、治山等の県単独建設事業を追加するほか、繰越明許費の設定により施工時期の平準化を図るなど、有効需要の創出 にも配意しつつ、必要な経済・雇用対策を適時、適切に推進してまいります。

 (二) 地方創生、地方税財源の充実等について
 つぎに、地方創生、地方税財源の充実等について申しあげます。
 地方創生につきましては、去る七月に本県で開催された全国知事会議において、少子高齢化・人口減少社会を克服し、「都市と地方が自立・連携・共生する令 和時代の地方創生」という新たな理念を盛り込んだ「地方創生・富山宣言」が全会一致で採択されました。今後、地域の特性に応じた戦略的な取組みを主体的に 進めるため、地方創生関係交付金や地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費(一兆円)」の拡充・継続等について、国に積極的に働きかけて まいります。また、SDGs(持続可能な開発目標)については、全国初の県単位でのレジ袋無料配布廃止など、本県がその趣旨を先取りした先駆的な取組みを 進めてきたことなどが評価され、去る七月に国のSDGs未来都市に選定されました。これを受け、先月、記念フォーラムを開催したところであり、今後とも、 市町村や企業、県民の皆様との連携を一層強化し、持続可能な県づくりに努めてまいります。
 地方税財源の充実につきましては、「骨太の方針」において、地方一般財源総額について、二〇二一年度まで、昨年度地方財政計画の水準を実質的に確保する とされた一方で、二〇二五年度の基礎的財政収支黒字化を目指し、国の取組みと基調を合わせた歳出改革等を積極的に推進するとされたこと等から、地方財政に ついて、今後、厳しい議論が行われることが懸念されます。このため、今後とも地方創生・人口減少対策をはじめ、第四次産業革命への対応、地域経済の活性 化、人づくり、国土強靱化対策、社会保障関係費の自然増分への対応など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保・充実を、国に積極的に働きか けてまいります。また、今年度税制改正で創設された特別法人事業税・譲与税などの偏在是正措置により生じる財源については、その全額を地方財政計画に必要 な歳出として計上することにより、地方税財政制度全体として、より実効性ある偏在是正措置となるよう、引き続き、全国知事会等と連携し、国に求めてまいり ます。
 地方税制につきましては、東京一極集中の是正に資するための「地方拠点強化税制」や、企業が寄附を通じて地方創生に参加する「企業版ふるさと納税」の適 用期限が今年度末であることをふまえ、その継続・拡充等について、引き続き、国に強く求めてまいります。

 つぎに、最近の県政の取組み状況について、分野毎に申しあげます。

 (三) とやまの未来創生について
 まず、とやまの未来創生について申しあげます。
 北陸新幹線開業から約四年半が経過するなか、観光客の増加、企業立地の進展だけでなく、Uターン率のさらなる向上、若者を中心とする本県への移住者の増 加など、明るい傾向が見られております。一方で、県内企業における人手不足感の高まりなど課題もあることから、県としては、新幹線開業効果を持続・深化さ せるとともに、国の「地方創生戦略」を最大限に活かしながら、地元産業の活性化、新たな企業誘致、観光振興、本県へのさらなるUIJターンや移住の促進、 県民の希望出生率の達成に向けた環境整備などに一層努力してまいります。
 また、「とやま未来創生戦略」については、「とやま未来創造県民会議」に青年プロジェクトチームを設置し、若い世代の意見を活かした新たな戦略の策定を 進めてまいります。

 (四) 産業の振興等について
 つぎに、産業の振興等について申しあげます。
 ものづくり産業の振興につきましては、去る七月に開設した、ものづくり研究開発センターの「オープンイノベーション・ハブ」や「環境負荷評価棟」、生活 工学研究所の「ヘルスケア製品開発棟」において、企業や業種の垣根を超えた研究開発や最先端設備を活用した新商品開発を支援してまいります。また、県内企 業のIoTやAIの導入を促進するため、経営者向けセミナーを開催するほか、機器の積極的な活用を支援してまいります。
 新たな成長産業の育成・振興につきましては、総合デザインセンターにおいて、クリエイティブ・デザイン・ハブを拠点とした新商品開発プロジェクトに積極 的に取り組んでまいります。また、十一月には、センター一帯を総合的なデザイン交流ゾーンとして国内外に発信するため、隣接の工芸・デザイン関係企業と連 携し、企画展やセミナーからなる「とやまD’DAYS二〇一九」を開催することとしております。さらに、水素社会の実現に向け、商用水素ステーションの整 備を支援するとともに、来年三月の開設にあわせシンポジウムを開催することとしております。
 医薬品産業の振興、専門人材の育成・確保等については、富山大学、県立大学、県内企業と本県が連携した「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コン ソーシアムにおいて、東京圏の学生を対象としたサマースクールを実施したほか、現在スイス・バーゼル地域で開催中の学術発表会へ若手研究者を派遣しており ます。今後とも、国内外からトップレベルの人材を招へいし、世界水準の研究開発等を鋭意進めてまいります。また、本年十一月に日本で初めて本県で開催され るPIC/Sの総会・セミナーで、世界各国からの参加者に県内製薬企業の製品や技術をアピールするほか、医薬品製造の世界的な規制動向に関するシンポジウ ムの開催などを通じて、県内企業の製造技術の向上に資することとしております。
 中小企業の振興につきましては、去る七月に、愛知県でトヨタ自動車とその関連企業に対して展示商談会を開催したところであり、また、本県の優れた伝統工 芸品の販路拡大を図るため、先月、上海で展示会を開催したところ、高い評価をいただきました。さらに、本県に移住して起業を志す首都圏の若者を対象とした 半年間の起業家育成プログラムについては、定員を超える応募をいただき、今月からスタートしたところです。
 環日本海・アジアなど海外ビジネス展開の促進につきましては、来月、「富山県ものづくり総合見本市」を開催することとしております。

 (五) 観光の振興、県外からの移住の促進等について
 つぎに、観光の振興、県外からの移住の促進等について申しあげます。
 観光の振興につきましては、立山黒部の世界ブランド化に向け、来月、黒部ルートの一般開放に向けた安全対策工事が本格的に着手される予定です。今後、有 識者等のご助言もいただきながら、黒部市とも連携し、満足度向上や魅力創出等に向けた検討を進めてまいります。また、先月、推進会議の委員の方々とともに 立山エリアの視察を行ったところであり、引き続き、環境省と連携し、立山‐美女平間のロープウェイ整備検討のための環境調査を進めるほか、称名滝へのアク セス向上のため、バリアフリーや環境に配慮した車両の運行に向けた道路改修等を行うこととしております。さらに、来年三月の北陸新幹線開業五周年を契機 に、JR各社と連携し、富山の食をアピールするなど、首都圏や関西圏からのさらなる誘客に取り組んでまいります。
 国際観光につきましては、去る五月の日台観光サミットの成果をふまえ、現地旅行会社を訪問し、新たな旅行商品の造成を働きかけることとしております。ま た、先月には、中国東方航空への訪問とあわせて、上海で観光説明会・商談会を開催しましたが、今後、冬季誘客に向けた観光PRイベントを実施するなど、去 る七月から臨時二便を加えて週四便運航となっている富山‐上海便を利用した誘客促進に積極的に取り組んでまいります。
 来月に本県で開催される「世界で最も美しい湾クラブ」世界総会につきましては、世界十七の国と地域から約百六十人の方々が参加されることから、本県の自 然、歴史・文化、観光、産業等の魅力に加え、レジ袋無料配布廃止や食品ロス・食品廃棄物削減など先駆的な環境保全の取組みなどを、世界に発信し交流する総 会となるよう、沿岸市町、民間関係団体等とも連携しながら、鋭意準備を進めてまいります。また、今月下旬から、富山・高岡市内で電車へのラッピング広告を 開始するほか、総会開催直前の来月中旬には、海岸一斉清掃を実施するなど、気運醸成や環境保全意識の向上にも一層努めてまいります。
 富山湾の国際的なブランド化については、今月十四日、「極東杯国際ヨットレース」が日本で初めて海王丸パークを中心に開催されます。また、去る七月に は、新湊マリーナへの自家用船舶の誘致に向け、首都圏のみでなく、新たに中部圏のオーナーを対象に体験ツアーを実施したところです。
 本県への移住促進につきましては、国の移住支援金制度のPRを強化するとともに、首都圏在住の二十代社会人女性を対象とした座談会の開催、関西・北陸地 域の大学生への県内企業社員による魅力発信、情報提供等に取り組むほか、将来的な移住の拡大にもつながるよう、本県を応援する人材の創出に向け、県内での フィールドワークを実施してまいります。
 中山間地域の振興につきましては、先月に魚津市片貝地区で開催した「県政ふれあいトーク」において地域の方々から直接お伺いした、中山間地域の現状や課 題等も十分ふまえながら、今後、有識者などによる検討会において、総合的な戦略の検討を進めてまいります。

 (六) 農林水産業の振興等について
 つぎに、農林水産業の振興等について申しあげます。
 農業の振興につきましては、先月、デビュー二年目となる「富富富」の生産農家への概算金が、昨年に引き続き、コシヒカリを上回る六十キログラムあたり一 万四千五百円に決定されました。富山米のトップブランド品種として、高く評価された成果であり、生産者の生産意欲の向上に結びつくものと考えております。 また、来月三日の県内、来月十日の県外での一斉販売にあわせ、新たなテレビCMの放映や、日本橋とやま館での先行販売会等を行うほか、来月、東京で開催予 定の中西進高志の国文学館館長による講演会と連携したPRを実施するなど、効果的なプロモーションを順次実施してまいります。
 本年の稲の作柄につきましては、八月十五日現在、「やや良」と見込まれておりますが、県としては、猛暑対策のための追加穂肥や水管理、病害虫防除など、 きめ細かな対応を指導してきており、引き続き、適期の刈取りや適切な乾燥調製により、高品質で食味の良い富山米の生産に努めてまいります。
 豚コレラ対策につきましては、本県との県境に近い高山市内で野生いのししへの感染が確認され、その後、去る七月には、県内でも確認されたことをふまえ、 速やかに危機管理連絡会議を開催するとともに、状況に応じた迅速な対応を図るため、これまで三次にわたり予備費を活用し、農場周囲への侵入防止柵の設置支 援等に加え、捕獲わな増設や捕獲奨励金の増額等による野生いのししの捕獲体制強化に取り組んでおります。また、市町村や地元猟友会と連携し、経口ワクチン 散布などの対策を進めるとともに、国に対して予算の十分な確保・配分や、必要な経口ワクチンの確保、養豚農家の切実な要望をふまえた豚へのワクチン接種の 速やかな検討などを強く求めているところです。現在のところ、県内養豚場での感染は発生しておりませんが、引き続き、飼養豚についての豚コレラ発生防止に 最大限努力してまいります。
 林業につきましては、県産材の生産体制の強化と林業就業者の通年雇用の拡大を図るため、冬期における事業体間での労働力の融通や作業道の整備を支援して まいります。
 水産業の振興については、去る八月に完成した水産研究所のキジハタ・アカムツの種苗生産施設において、栽培技術開発の加速化に取り組むとともに、水産エ コラベル認証の取得を目指す漁業者等を支援することとしております。

 (七) 陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について
 つぎに、陸・海・空の交通・物流ネットワークの整備等について申しあげます。
 北陸新幹線につきましては、鉄道・運輸機構において、敦賀・大阪間の環境アセスメント手続きが鋭意進められております。県としては、金沢・敦賀間の令和 四年度末までの確実な開業と、令和十二年度末の北海道新幹線・札幌開業頃までの敦賀・大阪間の全線開業に向けた必要財源、例えば貸付料の算定期間の延長等 の検討や国費の増額、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも、北陸・関西の沿線自治体、経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の 皆様のお力添えもいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。また、敦賀延伸を見据え、その効果を最大限に引き出すため、開業後の観光誘客 や移住、企業立地等に関する意向調査を実施し、先月に設置した市町村や関係団体、事業者等による検討委員会において議論を進めてまいります。
 地域公共交通の活性化やバス利用者の利便性向上につきましては、全国初となる県内全域を対象としたバスロケーションシステムについて、交通事業者や市町 村と連携して、十一月十八日からの本格運用に向け、来月十五日から試験運用を実施することとしております。
 あいの風とやま鉄道につきましては、富山‐東富山間の新駅設置工事に着手するとともに、自動券売機のIC対応化を進めることとしており、県としても必要 な支援を行ってまいります。
 自転車の活用推進につきましては、田園サイクリングコースの延伸整備や、訪日観光客向けサイトを活用した富山湾岸のサイクリング環境の魅力発信に取り組 むほか、去る七日、子供から大人まで身近にサイクリングの楽しさを味わえるイベントを新たに開催したところであり、今後、市町村や関係団体、事業者等と連 携して、健康づくりや観光誘客、公共交通対策などに取り組んでまいります。
 日本海側の「総合的拠点港」である伏木富山港につきましては、新規貨物の需要創出を図るため、先月に名古屋で利用促進セミナーを開催し、今月三日には、 国際物流ターミナル等の視察会を実施したところです。また、先月二十九日から、国の「シベリア鉄道による貨物輸送パイロット事業」とあわせて、県として も、同鉄道によるモスクワ向け貨物輸送実験を実施し、去る五月の日ロ知事会議などの成果をふまえ、輸送日数や通関手続等を検証するなど、引き続き、物流の 速達性の向上と活性化に努めてまいります。
 富山きときと空港につきましては、富山‐羽田便について、今般の冬ダイヤでも四往復運航が維持されることになりましたが、さらなる利用促進に向けて、今 月から飛騨・高山地域への高速バス運行等の実証実験を開始したほか、羽田便の乗継利用による旅行商品や新元号「令和」を記念した旅行商品の造成に対する支 援など、今後とも、便数の維持・安定化に向けて努力してまいります。また、上海便については、去る八月に中国東方航空本社の総経理と会談し、今月までと なっている臨時便の継続、さらには週四便の定期便化の早期実現に向けた連携を確認したところです。今後とも、上海便や大連便を利用し、本県を拠点として東 京や周辺地域を周遊する旅行者を支援するなど、航空ネットワークの維持充実等に取り組んでまいります。
 情報通信基盤の整備につきましては、5G(第五世代移動通信システム)の実用化を見据え、今月末に高岡市と魚津市で、北陸最大級のeスポーツ大会を開催 することとしております。また、先般の全国知事会議では、本県の提案により「5Gの利活用に関する提言」がとりまとめられましたが、引き続き、大都市と地 方とで偏りが生じない5G基地局の整備等を、国に対し積極的に働きかけてまいります。

 (八) 子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について
 つぎに、子育て支援・少子化対策、教育、文化の振興等について申しあげます。
 子育て支援・少子化対策につきましては、来月からの幼児教育・保育の無償化の円滑な導入に向けた準備を進めるとともに、県独自の取組みとして、副食費負 担が増加する世帯に対して、市町村と連携して無償化することとしております。また、児童虐待の早期発見・早期対応や社会的養育の推進については、先月、有 識者等で構成する検討委員会を設置したほか、今後、児童相談所の機能を強化してまいります。さらに、新たな子育て支援・少子化対策の基本計画については、 県議会はもとより、幅広い県民の皆様のご意見を、今後、県内各地で開催するタウンミーティングなどによりお聴きしたうえで、本年度中に策定することとして おります。
 学校教育につきましては、全国学力・学習状況調査の結果において、昨年度に引き続き各教科の平均正答率が全国トップクラスとなりましたが、今後とも、学 習習慣の定着や授業の改善など、学力向上対策を鋭意進めてまいります。また、教員の確保に向け、教員志望者向けのUIJターンセミナーや教員養成講座を開 催することとしております。
 県立学校につきましては、南砺福野高校の食品加工実習棟の改築などや、中央農業高校の大型トラクターの整備を進めることとしております。
 県立学校整備のあり方等につきましては、先月の総合教育会議において名称が決定した新高校四校の設置に係る条例案を今議会に提案しております。来年四月 の開設に向け、魅力ある教育活動が展開できるよう鋭意準備を進めてまいります。
 県立大学につきましては、射水キャンパスにおいて、新校舎の建設工事を進めるとともに、来年四月の学科再編・拡充に向け、鋭意準備を進めてまいります。
 人生一〇〇年時代を見据えた人づくりにつきましては、去る七月、キャリア教育およびリカレント教育の連携推進会議をそれぞれ設置し、先月には、その重要 性を発信するフォーラムを開催したところです。今後とも、中高校生に対するキャリア教育やライフプラン教育、社会人の学び直しの機会の充実などを進めてま いります。
 芸術文化の振興につきましては、富山県美術館について、一昨年三月末の一部開館からの来館者数が二百三十八万人を超えるなど、大変多くの方にご愛顧いた だき、有難く存じておりますが、引き続き、「アートとデザインをつなぐ美術館」としての魅力を積極的に発信してまいります。
 高志の国文学館につきましては、来月から藤子不二雄Ⓐさんの特別展を開催するほか、新元号「令和」を記念して、中西進館長の講演会を東京や県内で開催 し、越中万葉をはじめ高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。
 シアター・オリンピックスにつきましては、先月から今月二十三日まで、南砺市と一部は黒部市において、世界十六の国と地域からの演劇三十作品が上演され ており、先端的な素晴らしい舞台芸術を鑑賞できる機会として、大変高い評価をいただいております。今後とも、南砺市やTOGAアジア・アーツ・センター支 援委員会などの皆様と連携しながら、県立利賀芸術公園における舞台芸術拠点づくりを推進してまいります。
 外国人材の活躍や多文化共生の推進につきましては、先般、「外国人材活躍・多文化共生推進プラン」を策定したところであり、今後、外国人材を受け入れる 企業向けの研修を実施するほか、外国人相談体制の強化などにも努めてまいります。
 スポーツの振興につきましては、全天候型体育文化施設について、検討会から、本県の行財政状況を十分考慮したうえで、多くの県民に親しまれる武道館機能 を有する多目的施設の整備が望ましいとのご提言をいただいたところであり、県としては、引き続き、県議会をはじめ幅広い県民の皆様のご意見もふまえつつ、 基本計画の策定に取り組んでまいります。また、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の聖火リレーについては、県内全市町村での実施に向け必要な準備 を進めてまいります。

 (九) 医療、福祉、環境等について
 つぎに、医療、福祉、環境等について申しあげます。
 医療の充実につきましては、へき地医療拠点病院である南砺市民病院や黒部市民病院の高度医療設備の整備を支援し、引き続き、地域医療体制の充実に努めて まいります。
 がん対策につきましては、先般、「富山県がん診療地域連携拠点病院」として、新たに富山労災病院を指定したところであり、引き続き、がん医療水準の向上 に努めてまいります。
 農福連携につきましては、来月に有識者等による検討会議を設置し、農業経営体と障害者施設をマッチングする仕組みづくり等を検討してまいります。
 ひきこもり対策につきましては、県独自の実態調査を実施し、県内のひきこもり当事者の状況や必要な支援ニーズを把握することとしております。
 健康寿命日本一に向けた取組みにつきましては、生活習慣の改善を図る健康合宿の拡充を図るとともに、引き続き、食生活改善や運動習慣の定着等を積極的に 進めてまいります。
 環境の保全につきましては、食品トレイの削減・転換に向けて、小売店での使用実態や課題を調査し、検討することとしております。また、食品ロス・食品廃 棄物の削減については、いわゆる「三分の一ルール」等の商慣習の見直しに取り組む事業者の拡大を図るとともに、積極的な県民参加の促進に資するため、消費 者向け啓発イベントを開催したほか、来月からテレビCMの放送や、事業者による啓発活動に対する支援などを行うこととしております。

 (十) 防災対策、安全なまちづくり等について
 つぎに、防災対策、安全なまちづくり等について申しあげます。
 防災対策につきましては、今月末、入善町、黒部市および朝日町において、関係機関と連携し、大規模地震と局地的な豪雨等との複合災害を想定した実践的な 総合防災訓練を実施することとしております。
 原子力災害対策につきましては、国の避難円滑化モデル事業に採択された氷見運動公園における検査場の整備等を行うほか、昨年度に引き続き、石川県と合同 で、原子力防災訓練を実施することとしております。
 安全なまちづくりにつきましては、昨年発生した奥田交番の襲撃事件、去る五月に発生した大津市の保育園児死亡事故や川崎市の児童等殺傷事件等をふまえ、 先月、子どもの安全確保と地域防犯力の強化に向けた有識者会議を設置したところです。今後、保育施設周辺の交差点への防護柵等の設置や、私立幼稚園におけ る防犯カメラの設置の支援等を行ってまいります。さらに、防犯パトロール活動の指針となるハンドブックの作成や未就学児の安全・安心を守る出前講習の実 施、県立学校への防犯カメラの設置、特別支援学校の通学バスへの防犯備品の配備、駐在所の安全対策の強化など、子どもの安全確保はもとより、「日本一安全 安心な県づくり」に邁進してまいります。

   二 提出案件について

 つぎに、今回提出しました案件について申しあげます。
 議案第九一号から九七号までは、一般会計、特別会計および企業会計の補正予算であります。
 補正予算の規模は、
一般会計 一一四億六、六七六万円
特別会計   二八億五、八六二万円
企業会計        四、三〇〇万円
となっております。
 まず、一般会計におきましては、安全・安心の確保、人材確保・県民活躍の推進、観光振興、魅力あるまちづくり、空港の利用促進、地域産業の活性化と農林 水産業の振興、スポーツ・教育・文化の振興、医療・福祉の充実と環境の保全、社会基盤・生活基盤の整備に係る事業などに要する経費を追加しております。ま た、平成三十年度の決算は七億円の黒字となり、この決算剰余金のうち三億六千万円を財政調整基金および県債管理基金に積み立てることとしております。
 特別会計におきましては、流域下水道事業特別会計など三会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など三会計について、それぞれ所要の補正を 行うものであります。
 つぎに、予算以外の議案について申しあげます。
 条例としましては、改正するものとして、「富山県手数料条例の一部を改正する条例」など十件を提案しております。
 条例以外の議案としましては、工事委託契約締結に関するものなど六件を提案するとともに、平成三十年度歳入歳出決算および平成三十年度企業会計決算五件 につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
 報告案件につきましては、地方自治法第一七九条および同法第一八〇条の規定による専決処分ならびに平成三十年度継続費精算報告書などについて報告してお ります。また、平成三十年度決算に基づく健全化判断比率等について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明 書などを提出しております。
 以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
 なにとぞ、慎重ご審議のうえ、適正な議決をいただきますようお願い申しあげます。

                                               
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