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薬師岳におけるライチョウ生息数調査の結果(H22)

最終更新日:2017年1月18日

 国の特別天然記念物であり、県鳥であるライチョウの保護対策の基礎資料とするため、富山県では昭和47年から生息・生態調査を実施しており、これまでの県内20山系の調査結果から、ライチョウの生息数は約1,290羽と推定され、国内最大の生息地となっています。
 特に生息数の多い立山周辺(室堂平を中心とした雄山、別山、浄土山などの1,070ha)については、5年毎に生息数調査を実施し、その結果から、当該地域の個体数は安定しているものと考えております。(直近ではH18年度実施)
 しかしながら、南アルプス地域などの山岳地帯に生息するライチョウが、減少傾向であるとの情報もあることから、立山地域以外の県内山岳地帯での状況を把握するため、今回、立山地域に次いで生息数の多い薬師岳(約1,500ha)において、平成5年度以来、17年ぶりに生息数調査を実施いたしました。
 このたび、同調査を委託している富山雷鳥研究会(会長:熊木信男)から、次のとおり調査結果の中間報告がありました。
 県としては、今後ともライチョウの保護対策に取り組んでいくこととしています。

<調査期間・体制>

平成22年6月25日〜平成22年7月4日(10日間)
富山雷鳥研究会を中心に21名(のべ154名)

<調査結果>

 現地調査〈注1〉で視認されたライチョウの成鳥の生息数は98例(オス83羽、メス15羽、重複確認を含む)でありました。視認されたライチョウ及び繁殖期特有の生活痕跡(ナワバリ)の観察結果から、48のナワバリの存在が推定され、この結果、48のナワバリに存在するオス・メス各48羽、計96羽にナワバリを形成していないいわゆるアブレオス17羽を加え、調査地域内には少なくとも113羽の成鳥が生息していると推定されました。

 これは、前回調査(平成5年度)〈注2〉の149羽(オス97羽、メス52羽)に比べ36羽の減ではありますが、ナワバリ数についての減少数は 4(52→48)となっています。

〈注1〉:調査方法
 ナワバリを形成している繁殖期(抱卵初期から中期)において、調査区域ごとに稜線上から調査範囲の最下部までの間を調査員が5〜7m間隔で横一列に並び、くまなく踏査し目視する「追い出し法」を用いている。
 個体やフィールドサイン(生活の痕跡)の発見が難しかったり、調査できない場所では、夕方にナワバリ内の雄が見張り場からネヤ入りするのに飛び立つ時と、朝方にネヤ立ちしてナワバリ内に飛び降りる時に鳴く習性を利用した鳴き声(song)による確認法を行う。

〈注2〉:これまでの調査結果

〈注2〉これまでの調査結果〈注3〉:性比 
 メス1羽に対するオスの割合(オス数/メス数)。
 富山雷鳥研究会独自調査の立山地域の調査のうち、昭和54年からほぼ毎年実施しているアルペンルート沿線生息数調査(440haを対象)の結果では、性比が高い値を示すと翌年は個体数が減少傾向となり、性比が低い値を示すと翌年以降は個体数が増加傾向となっている。(富山雷鳥研究会2002)


<調査結果に係る所見:調査委託先 富山雷鳥研究会コメント>

 薬師岳周辺地域の個体数については、前回(H5)と比較して36羽の減少となりましたが、それは、
(1)本年度調査期間中は、個体そのものを確認することが厳しい天候であったこと
(2)オスが大幅に減少した、つまり、アブレオスの減少が多かった
 ことが、大きな原因と考えられます。
 しかしながら、当地域のナワバリの数は前回の52から若干減少の48で、ほぼ変化がありませんでした。
 一夫一妻が基本であるライチョウの場合、個体数の増減よりもナワバリの数が重要と考えます。
 当地域のナワバリの限界数は前回調査結果 52 前後と考えられるので、今回調査結果によるナワバリの数 48 は安定の範囲にあるものと考えられます。
 また、これまでの立山地区の生息数調査と比較した場合、「生息個体数」、「ナワバリの数」、についても下図〈注4〉のとおり、ほぼ同調した推移を示しており、一定の範囲で増減を繰り返していることが予想されます。

 このことから、薬師岳周辺のライチョウの生息環境は良好に保たれているものと考えられます。

〈注4〉個体数、ナワバリ数の推移

※4 個体数、ナワバリ数の推移

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