富山県ホームページ メニューを飛ばして本文へ

メニュー


検索


本文

ホーム > 組織別案内 > 生活環境文化部 環境政策課 > 富山県地球環境保全行動計画(地球にやさしいとやまプラン) > 第1章 地球環境保全行動計画策定の趣旨

富山県地球環境保全行動計画(地球にやさしいとやまプラン)

最終更新日:2005年4月1日

第1章 地球環境保全行動計画策定の趣旨

(注)* を付した用語は、資料編に解説を示している。

1 計画策定の趣旨

 地球の温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨等の環境問題は、地球規模の空間的広がりと将来の世代にもわたる時間的な広がりをもっており、人類の生存基盤に深刻な影響を及ぼすおそれがあることから、人類が協調して取り組むべき重要かつ緊急な課題となっている。
 これらの問題は、資源やエネルギーの大量消費を伴う事業活動や豊かで便利になった個人の日常生活がその大きな要因となっており、ライフスタイルや経済社会システムまで踏み込んで取り組むことが必要である。
 このため、それぞれの地域の特性に応じて、その生活や事業活動に根差した取組みを進めることも重要であり、本県としても地球環境保全を、すべての県民や事業者をはじめとする、あらゆる主体の参加と国際的な協力の下に積極的に推進する必要がある。

 このようなことから、富山県環境基本条例においても、地球環境保全の積極的な推進をその基本理念に掲げており、本行動計画は、条例第29条に基づいて、県民、事業者及び行政が地球環境保全に資するように行動するためのそれぞれの役割や具体的な行動を定めるものである。

 今後、本行動計画に基づき、かけがえのない地球環境を将来に引き継ぎ、国際社会の一員としての役割を果たし、持続的な発展が可能な社会を構築するため、県民、事業者及び行政が、それぞれの立場で、自主的、積極的に環境への負荷を低減するよう行動することをめざしていくこととする。

2 地球環境問題の概要

 地球環境問題とは、その被害や影響が一国内にとどまらず、国境を越え、地球的規模にまで広がる環境問題及び国際的な取組みが必要とされる開発途上国における公害問題のことであり、個々の問題の概要は以下のとおりである。

(1) 地球の温暖化
 地球の気温は、太陽からの放射エネルギーと地表から宇宙に向けて放出される熱とのバランスによって定まっているが、大気中に存在する二酸化炭素、メタン等の温室効果ガスは、地表から放出された熱を吸収し、再び地表に放射することによって地球を暖めている。
 近年の化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素排出の増大等により、急激に地球全体の気温が上昇し、気候が変動することが予測されており、地球の温暖化によって、海面の上昇、生態系や人の健康への影響等のさまざまな自然的社会的な影響がもたらされることが懸念されている。

(2) オゾン層の破壊
 地球の成層圏にあるオゾン層は、太陽から地球に降り注ぐ有害な紫外線から地球上の生物を守る役割をしているが、特定フロン* 等のオゾン層破壊物質は、成層圏まで達すると分解して塩素原子を放出し、これがオゾン層を破壊する。オゾン層が破壊されると、有害紫外線が増加することから、皮膚がんなど人の健康に障害を与えたり、生態系へ悪影響を与えることが懸念されている。

(3) 酸性雨
 物の燃焼に伴い大気中に排出される硫黄酸化物* や窒素酸化物* 等が上空で雲粒に取り込まれ酸性の度合いが強い雨が降る現象をいう。森林や農作物に被害を与えたり、湖沼や河川を酸性化させるなど生態系に大きな影響を与えることが懸念されている。

(4) 熱帯林の減少
 近年、熱帯地域の開発途上国の森林が、過度の焼畑耕作や薪炭材、木材採取のための過剰な伐採により、急激に減少している。このまま放置すると、土壌流出や生活基盤の破壊など当事国の問題のみならず、野生生物の減少や気候の変動など地球的規模での影響が懸念されている。

(5) 野生生物の種の減少
 近年の人間活動による生息地の破壊や乱獲のために、野生生物の種の減少が、急激に進んでおり、毎年4万種もの生物が絶滅しているといわれている。野生生物は生物資源として、また生活にやすらぎとうるおいを与えるものとしてかけがえのないものであるうえ、その多様性の減少は、地球の生態系のバランスに影響を与えるものと懸念されている。

(6) 海洋の汚染
 海洋は、地球の表面積の約7割を占め、水資源の90%を有し、重要な生物生産の場であるなど地球上のすべての生命を維持する上で欠くことのできない重要な環境である。この広大な海洋ではあるが、人間活動の増大に伴って、有害な化学物質、浮遊ごみ、栄養塩類等による汚染が増えてきている。また、平成9年1月に日本海沖で発生したナホトカ号油流出事故* のように、タンカーからの流出事故等による油汚染も跡を絶たない。これらの海洋汚染により、海洋動植物などの自然の生態系や水産資源に重大な影響を与えることが懸念されている。

(7) 有害廃棄物の越境移動
 生活や生産活動に伴って排出される廃棄物が、排出国における処理費用の増大や規制の強化が原因で、処分の容易な開発途上国に国境を越えて移動することが多く、処理が不適切なことに起因した、有害物質による環境汚染が懸念されている。

(8) 砂漠化
 乾燥地帯においては、干ばつなど気候的な要因と、薪炭材の採取、過放牧、かんがいによる塩害等の人為的な要因により、土地の生産力がなくなり、広大な面積の砂漠化が進行している。背景には発展途上国の人口増加など社会的経済的要因があるが、砂漠化によって、食料生産基盤が悪化し、ますます貧困が加速し、難民が増加することが懸念されている。

(9) 開発途上国の公害問題
 開発途上国においては、人口増加等を背景として、森林の減少や砂漠化等が進行するとともに都市化や工業化の進展にともない、大気汚染、水質汚濁等の公害問題が深刻となっている。しかし、多くの開発途上国では、資金や技術の不足により、対策が進んでいない状況にあり、先進国の協力が必要になっている。

3 本県における地球環境保全施策の現状

(1) 地球の温暖化
 地球温暖化の主な原因物質である二酸化炭素は、エネルギーの消費や物の燃焼等にともない、県民の日常の生活や事業活動の中で広範にわたって排出されており、平成7年度に実施した地球温暖化対策に関する調査における推計では、県内における二酸化炭素の総排出量は、炭素換算で3,249千t(1990年度)であり、これは全国の排出量の約1%に相当する量である。
 本県では、従来から大気環境計画* (ブルースカイ計画)等に基づき、工場・事業場におけるボイラー等の省エネルギー対策が進められ、一定の成果をあげてきているが、地球温暖化防止の観点から県民生活、社会活動の広範な分野において、より一層のエネルギー利用効率の向上、二酸化炭素排出量の削減を推進していくことが求められている。
 また、植物は二酸化炭素の有効な吸収源であることから、森林、都市等の緑の保全を図っていくことも、重要な対策である。

(2) オゾン層の破壊
 フロン* 等のオゾン層破壊物質については、国際的には、モントリオール議定書* に基づき、製造量や輸入量の規制が行われており、我が国においても特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(オゾン層保護法* )に基づき、特定フロン類の生産が1995年末で全廃される等の規制が行われている。
 このため本県においても、従来、産業分野で、洗浄用や冷媒用として使用されてきたフロン類は、影響の少ない代替物質へと転換が進められているところである。
 また、冷蔵庫やカーエアコン等の機器の冷媒も新たな製品には、既に代替物質が使用されており、今後は、使用機器の廃棄時における大気中への放出を防ぎ、フロン等を回収・再利用・処理していくことが求められている。
 本県においても、冷蔵庫やカーエアコン等の廃棄時における冷媒用フロンの回収が開始されているが、今後もより一層、廃棄機器等からのフロン等の回収を推進していく必要がある。

(3) 酸性雨
 本県では、県内2か所で雨水の酸性度等を継続的に観測・監視しており、その結果は、年平均pHで4.6〜4.9(昭和61年度〜平成8年度)で、全国とほぼ同様の酸性雨* が降っている状況であり、現在のところ被害は顕在化していないが、今後、土壌や植生に影響を与えることも懸念されている。
 酸性雨は広域にわたる環境汚染であり、日本海対岸諸国の大気汚染物質の長距離の越境移動が懸念されているなど、その生成機構や生態系等への影響は、未解明な部分も多いことから、これまでも、酸性雨原因物質の長距離輸送や生成機構等についての調査研究に取り組んできているが、今後も引き続き、観測・監視や調査研究を推進し実態把握に努めていく必要がある。
 また、酸性雨の主な原因物質である硫黄酸化物及び窒素酸化物の県内における排出は、大気環境計画(ブルースカイ計画)等による大気汚染防止対策の実施により、排出総量は計画策定当初(昭和48年)に比べ大幅に減少し、大気中の濃度もすべての観測局で環境基準* を達成するなど良好な状態を維持してきているが、今後も引き続き、大気環境計画を適切に推進していくなど、大気汚染防止対策を進めていくことが必要である。

(4) 海洋汚染
 本県では、これまで、公共用水域の監視の一環として富山湾の水質調査を実施しており、その結果によると、カドミウムや水銀などの人の健康に関する項目は、これまですべて環境基準を達成しているほか、代表的な生活環境項目のCOD* (化学的酸素要求量)でみると、ほとんどの海域で環境基準を達成しているなど、良好な状態を保っている。
 しかしながら、富山湾が面する日本海は、汚染が蓄積されやすい閉鎖的海域であり、今後、環日本海諸国の工業化、都市への人口集中等により海洋環境の悪化が懸念されるところである。
 このようなことから、本県においてもこれまで、日本海沿岸の各県に呼び掛け、「海辺の埋没・漂着物調査」を実施しているほか、「北西太平洋の海洋環境モニタリングに関するワークショップ」の開催や、国と共同で日本海の海洋環境調査を実施するなど日本海の海洋環境の保全に取り組んできたところである。
 今後は、沿岸地域の流域管理をも視野に入れるなど、引き続き日本海(北西太平洋)の海洋環境保全を積極的に推進していく必要がある。

(5) その他の地球環境問題
 野生生物の種の減少については、県内に生息する貴重な動植物でも絶滅の恐れに瀕しているものがあり、これらの保護は生物多様性の保全の上で緊急な課題となっている。
 本県ではこれまでも、富山県自然環境指針* に基づき各種開発事業に際して指導や助言を行っているほか、本県の自然特性に配慮し、生物が生息・生育できる環境を保全、創造していくための具体的配慮事項を示したいわゆるビオトープマニュアル* を作成しているところであるが、今後も、直接的な保護はもちろん、生息・生育環境を総合的に保全していく必要がある。
 また、有害廃棄物の越境移動、熱帯林の減少及び砂漠化は、我々の生活や事業活動との関連も少ないと考えがちであるが、その背景には発展途上国の人口増加と急激な開発があるだけでなく、先進国の豊かな生活における大量生産、大量消費があることから、廃棄物の適正な処理や木材資源の合理的な利用など、可能な対策から取組んでいくとともに、開発途上国の公害問題とも併せて、その対策には国際社会の一員として貢献していく必要がある。
 さらに、環境に関する国際協力については、これまで本県においても、日本海対岸諸国の友好提携等をしている地方政府との国際交流の一環として、中国遼寧省、ロシア沿海地方、韓国江原道への調査団の派遣や研修生の受入れを行っているほか、「とやま国際環境会議」、「環日本海環境自治体サミット」や「NOWPAP* 第1回フォーラム会議」等の国際会議の開催や環日本海地域の環境協力の中核拠点となる「環日本海環境協力センター」* を設立するなど、積極的に国際協力に取り組んできている。 今後は、相手国の実情や要望も踏まえて、共同調査の実施など一歩進んだ環境協力をめざしていくほか、国際的に協調した取組みにおいても国際社会の一員として積極的に協力するなど、環境分野における国際貢献を積極的に果たしていく必要がある。このほか、地球環境問題に関する県民や事業者等への普及・啓発については、従来より、とやま環境財団と連携し、パンフレットの配布、講演会や一日環境大学校の開催等を進めてきているところである。
 県民の日常生活や事業者の事業活動は、資源やエネルギーの消費等を通じて地球環境と深くかかわっており、地域での環境保全の積み重ねがひいては地球環境の保全につながることから、県民、事業者への普及・啓発を、今後もなお一層充実していく必要がある。

【 情報発信元 】
生活環境文化部 環境政策課 電話:076-444-3141(廃棄物に関すること 076-444-9618)  [ お問い合わせフォーム
Adobe Reader< PDFファイルをご覧いただけない場合 >
左記のボタンのリンク先から「Adobe Reader」をダウンロードしてください(無料)。

情報発信元

生活環境文化部 環境政策課
電話:076-444-3141(廃棄物に関すること 076-444-9618)