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とやまのチューリップ

最終更新日:2018年7月13日

チューリップの育種

富山県農林水産総合技術センター園芸研究所では、富山の気候風土に適し、多様なニーズに対応した富山県オリジナル品種を開発(育種)しています。
新しいチューリップの品種が誕生するまでに約20年もの歳月を要します。
ここでは、チューリップの育種に係る研究内容を紹介します。

交配から初開花(1〜5年目)

1.交配用球根の植付け(11月)
2.交配(3月)
3.種とり(6月)
4.種まき(11月)
5.球根掘取り(6〜7月)
6.球根植付け(11月)
以降、球根掘取りと植付けの繰り返し

1.交配用球根の植付け(11月)

富山県では、花色・花型・耐病性・芳香性・球根生産性(肥大性・分球性)・切花適性などを考慮して、交配親を決めています。

チューリップ品種保存圃場富山県農林水産総合技術センター園芸研究所内「チューリップ遺伝資源センター」(砺波市)におけるチューリップ品種保存圃場(約2,100品種)

2.交配(3月)

(1)花粉(父)親を先に咲かせます。花が咲いたらおしべから花粉を採集し、温度と湿度の低いところで保存します。

花粉の採集(2)種子(母)親のつぼみがふくらんできたら、花を開いてすべてのおしべを取り除きます。
おしべを取り除いたら、他の花の花粉が付かないように紙袋をかけます。

種子親(3)種子親の準備ができたら、(1)で事前に花粉親から採取した花粉をめしべの先端につけます。

交配(4)花粉をつけたら、めしべの先端に、他の花粉が付かないようにアルミホイルをかけます。アルミホイルは2週間後に取り除きます。

交配後

交配温室の様子交配温室の様子

3.種とり(6月)

交配から約2ヶ月経って、さやが乾燥して茶色くなったら種子をとります(チューリップにも種子ができるんです)。
種子は、風通しの良いところに保管します。

チューリップの種子

4.種まき(11月)

11月下旬になったら種子をバーミキュライトなどにまきます。種子は指1本くらいの間隔を空け、1cmくらい覆土します。乾かないように、水をやります。

種まき前の種子種子をまいてできた1年目の球根の大きさはマッチ棒の先くらいしかありません。
この球根を秋に植えると翌年はひとまわり大きくなった球根ができます。
毎年、球根の植付けと掘取りを繰り返します。

種まき1年目から4年目種まき1年目〜4年目

種まき5年目種まき5年目(約5年で初開花)

選抜・増殖(6〜15年目)

初開花を迎えたチューリップの中から、花型・花色など新規性・希少性に優れたチューリップを選抜します。
その後、球根の増殖や草姿の強健さなどを考慮して、選抜・増殖を繰り返します。

種まき1年目から6年目の球根(左から)1年目・2年目・3年目・4年目・5年目・6年目の球根

交配から4年目までは、葉しか出ませんが、その葉でしっかりと光合成をして球根に養分を送り、少しずつ大きな球根に成長していきます。
交配から約5年でようやく花が咲きます(交配から初開花までに5年もかかります)。

増殖中の育成系統増殖中の育成系統

品種特性試験(16〜20年目)

選抜された育成系統の品種特性(開花特性・球根生産性・耐病性・切花適性など)を調査し、品種登録出願に必要なデータを収集・分析します。

有望な育成系統の開花特性調査の様子有望な育成系統の開花特性調査の様子

品種登録

品種特性調査の結果を基に優れた育成系統について、県の育成品種審査会で認められたもののみが、新しい品種として登録出願を行います。
富山県農林水産総合技術センター園芸研究所では、これまでに33品種の富山県オリジナル品種を開発してきました。
※右上のリンク先「富山県が育成したチューリップ(33品種)」参照

県育成品種の世界的な評価

県育成品種は、国内はもとより海外でも高い評価を得ています。
これまでに、オランダで「黄小町」など4品種、EUで「なごり雪」など3品種を品種登録するなど、海外での作付けが進められています。
また、2016年にはトルコ共和国で開催された「国際園芸博覧会切り花コンテスト」へ県育成品種を5品種出品したところ、金賞3品種、銀賞2品種を受賞し、世界的にも高い評価を受けました。

国際園芸博覧会の金賞認定書と受賞メダル国際園芸博覧会の金賞認定書(品種「春乙女」、左)と受賞メダル(右)

【 情報発信元 】
農林水産部 農産食品課 園芸振興係 電話:076-444-3284  [ お問い合わせフォーム
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