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知事談話等[平成28年度]

2017年10月17日

知事室 目次

知事コメント(平成29年度政府予算案等について)[平成28年12月22日(木)]

1 地方創生・人口減少対策について

 これまで、富山県知事としてはもとより、全国知事会の地方税財政常任委員長として、国に対して、地方創生を深化させるための恒久財源を確保し、地方創生の取組みを息長く支援すべきであることを強く働きかけてきた。
 こうした結果、
【1】平成29年度地方財政対策における地方一般財源総額について前年度を0.4兆円上回る62.1兆円(H28:61.7兆円)の確保、「まち・ひと・しごと創生事業費」1兆円の確保(=H28)
【2】平成29年度予算案における「地方創生推進交付金」1,000億円(国1/2)(=H28)の確保と運用の弾力化
【3】平成29年度税制改正における「地方拠点強化税制」の拡充(オフィス減税における税額控除率の現行水準の維持等)
など、これまでの地方の声に対して一定程度の配慮がなされた。安倍総理大臣、高市総務大臣、山本地方創生担当大臣をはじめとする政府・与党関係者のご尽力に敬意を表したい。
 今後とも、国・地方、産学官金労言などあらゆる主体が「人口減少」の危機感と「地方創生」の意義を共有し、地域社会が抱える構造的な課題に対し一体的に取り組むことが必要であり、本県としても、北陸新幹線開業と国の地方創生戦略を2つの追い風にして、活力あるふるさとの創生に積極的に取り組んでまいりたい。
 なお、本日改訂された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に、東京における大学の新増設の抑制や地方移転の促進等についての緊急かつ抜本的な対策を教育政策の観点も含め総合的に検討し、平成29年夏を目途に方向性を取りまとめることが盛り込まれたことから、全国知事会等と連携し、国に引き続き働きかけてまいりたい。

2 平成29年度地方財政対策等について

(1) 平成29年度地方財政対策について
 平成29年度地方財政対策については、
○ 地方が責任をもって、地方創生・人口減少対策をはじめ、地方の実情に沿ったきめ細かな行政サービスを十分担えるよう、地方単独事業も含め、地方財政計画に的確に反映し、安定的な財政運営に必要な地方一般財源総額を確保すること
○ また、高齢化に伴う社会保障関係費の自然増や人口減少・少子化対策への対応、地域経済・雇用対策に係る歳出を特別枠で実質的に確保してきたこと等を踏まえ、歳出特別枠を実質的に確保し、必要な歳出を確実に計上すること
○ 地方創生に関しては、地方がその実情に応じた息の長い取組みを継続的かつ主体的に進めていくために、平成28年度地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと創生事業費」(1兆円)を拡充・継続すること
○ 地方創生は本格展開の時期に入り、地方版総合戦略に基づく施策や事業を安定的・継続的に推進する必要があることなどから、平成29年度予算の概算要求に計上された「地方創生推進交付金」については、しっかりと確保すること、また、交付金の趣旨に沿った事業を行う場合には、地方団体ごとの交付金額の上限設定などの制約を大胆に排除するほか、施設整備事業等についても要件を緩和するなど、地方においてより使い勝手のよいものとすること
○ 消費税・地方消費税率の引上げが再延期されたが、保育の受け皿50万人分の確保など可能な限りの社会保障の充実や保育士・介護職員の処遇改善等の実施に係る費用については、国の責任において、地方負担分も含め財源を確保すること
○ 近年、大規模な地震や津波、集中豪雨等が発生し、住民生活の安全・安心が脅かされる事態が生じていることから、地方においても計画的に対策に取り組めるよう、緊急防災・減災事業債の恒久化・拡充など、国土強靱化と防災・減災対策を加速するための財源を確保すること
 などについて、強く働きかけてきた。
 今回の地方財政対策では、
【1】 前年度からの繰越金がないという近年にない非常に厳しい状況のなかで、概算要求時点で見込まれた地方交付税の減と臨時財政対策債の増を、国において可能な手段を最大限活用して抑制しながら、地方の一般財源総額について、前年度を0.4兆円上回る62.1兆円が確保されたこと
【2】 歳出特別枠については、経済再生に合わせ平時モードへの切り替えを進める観点から1,950億円(H28:4,450億円)に縮減となるものの、公共施設の老朽化対策(1,500億円)や保育士・介護人材等の処遇改善(1,000億円)に必要な経費など、喫緊の政策課題に対応するための歳出の確保により、前年度と同水準の歳出規模が確保されたこと
【3】 本県をはじめ地方が強く求めてきた地方創生のための歳出については、引き続き、「まち・ひと・しごと創生事業費」1兆円が確保されたこと
【4】 また、「地方創生推進交付金」については、歳出全般にわたり徹底した見直しが進められるなかで、国の平成29年度予算案において対前年度と同額の1,000億円が確保されたうえで、所得向上等の観点から高い効果が見込まれる場合には、交付上限額やハード事業割合に関する要件が緩和するなど、地方の要望を踏まえ量の面だけでなく質の改善が図られたこと
【5】 平成28年度末に終了となる緊急防災・減災事業費については、地方が引き続き喫緊の課題である防災・減災対策に取り組めるよう、対象事業を拡充したうえで、平成32年度まで4年間延長されたこと(5,000億円(=H28))
 など、地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保と地方創生の本格的な事業展開を可能とするための必要な財源の確保に配慮がなされており、評価をしたい。
 また、平成32年度の財政健全化目標の達成に向けて、国・地方の歳出改革・効率化が求められる厳しい状況のなか、地方の実情に配慮した地方財政対策を実現された安倍総理大臣、麻生副総理兼財務大臣、高市総務大臣をはじめとする政府・与党関係者のご尽力に敬意を表したい。
 今後とも、地方が責任をもって、地方創生・人口減少対策をはじめ、福祉・医療、地域経済活性化・雇用対策、人づくり、国土強靭化のための防災・減災事業などに全力で取り組むことができるよう、全国知事会等とも連携しながら、地方税財源の確保・充実について、国に対して強く働きかけてまいりたい。

(2) 平成29年度税制改正について
 平成29年度税制改正においては、全国知事会の提言も踏まえ、地方税源の確保・充実に配慮がなされており、政府・与党関係者のご尽力に敬意を表したい。
 特に、地方創生・人口減少対策に資する税制措置については、オフィス減税における税額控除率の現行水準の維持など「地方拠点強化税制」が拡充されたこと、また、個人所得課税における配偶者控除・配偶者特別控除の見直しにあたり、納税義務者の合計所得金額に応じて控除額が逓減・消失する仕組みを設け、さらに、この見直しによる個人住民税の減収額については、全額国費で補填するとされたことは、全国知事会の提言に沿ったものであり、評価したい。
 今後とも、「地方拠点強化税制」については、東京一極集中是正に向けて、これまでの実績や効果などを踏まえ、対象地域のあり方も含め、より実効性のある制度となるように検討していただくこと、また、個人所得課税の見直しにあたっては、配偶者控除は、家族のあり方や働き方に関する国民の価値観に深く関わるものであり十分な議論が必要であるが、少子化等の厳しい現状を抜本的に改善し、地方創生を推進していくため、今後も諸控除のあり方を総合的に見直す中で、少子化対策に資する新たな税制について、引き続き、幅広く検討していただくことなどついて、全国知事会等と連携して、国に対して働きかけてまいりたい。
 また、車体課税の見直しについては、自動車取得税及び自動車重量税におけるエコカー減税並びに自動車税及び軽自動車税におけるグリーン化特例の延長にあたり、対象範囲となる基準の切替えと重点化を行うとされたことは、全国知事会の提言に沿ったものであり、一定の評価はできるものの、エコカー減税において一部最新の燃費基準を達成した自動車等に絞りきれなかった点は、今後に課題を残したと考えている。
 今後とも、車体課税の見直しにあたっては、地方財政に影響を及ぼすことのないよう、国に求めてまいりたい。
 地方消費税の清算基準の見直しについては、平成26年度商業統計の小売年間販売額へのデータ更新を行う際に、事業者の所在地で計上されていると考えられる通信・カタログ販売、インターネット販売を除外するとされたこと、併せて、清算基準に用いる人口と従業者数の割合を変更するとされたことは、全国知事会の提言に沿ったものであり、評価したい。
 引き続き、地方の意見を踏まえ、より適切な清算基準について検討していただくよう、国に求めてまいりたい。
 森林吸収源対策のための税については、市町村が主体となって実施する森林整備等に必要な財源に充てるため、個人住民税均等割の枠組みの活用を含め森林環境税(仮称)の創設に向けて、地方公共団体の意見も踏まえながら、具体的な仕組み等について総合的に検討し、平成30年度税制改正において結論を得るとされたが、これまで森林整備等に都道府県が積極的に関わってきていることについての対応、都道府県を中心として独自に課税している森林環境税等との関係については示されておらず、また、税収を全額地方税財源とすること等の具体の制度設計についても触れられていない。
 今後の検討にあたっては、地方公共団体の意見も踏まえながらとされていることから、地方の意見を十分踏まえ、税収は全額地方の税財源となるよう制度設計するとともに、都道府県の役割や都道府県を中心として独自に課税している森林環境税等との関係について、しっかりと調整していただくよう、全国知事会等と連携して、国に対して働きかけてまいりたい。

3 平成29年度政府予算案について

 今回の政府予算案は、我が国財政の厳しい状況を踏まえ、引き続き歳出全般にわたり、聖域なき徹底した見直しを進めると同時に、経済構造改革によるGDP600兆円の実現、一億総活躍のための子育て・介護や成長戦略の鍵となる研究開発に加えて、働き方改革の実現、国民の生命を守る防災・減災、国土強靭化、未来を拓き創造する教育再生、国民生活の安心の実現などを最重要政策課題として編成された。これによると、一般会計総額は過去最大となる97兆4,547億円、28年度当初予算(96兆7,218億円)と比較して0.8%増(7,329億円増)となっている。
 一般会計の歳入は、税収が前年度より1,080億円増の57兆7,120億円であるのに対して、新規国債発行額については、前年度より622億円減の34兆3,698億円(公債依存度35.3%(H28:35.6%))となっている。(基礎的財政収支の赤字額は、約10.84兆円となり、前年度(H28:約10.82兆円)と比べわずかに増加している。)
 「経済・財政再生計画」2年目の予算として、経済再生と財政健全化の両立実現に向けて努力された結果と受け止めている。

◆平成29年度政府予算案等の主な本県関連事業について
(1) 地方創生【再掲】
 地方創生については、
【1】平成29年度地方財政対策における地方一般財源総額について前年度を0.4兆円上回る62.1兆円(H28:61.7兆円)の確保、「まち・ひと・しごと創生事業費」1兆円の確保(=H28)
【2】平成29年度予算案における「地方創生推進交付金」1,000億円(国1/2)(=H28)の確保と運用の弾力化
【3】平成29年度税制改正における「地方拠点強化税制」の拡充(オフィス減税における税額控除率の現行水準の維持等)
など、これまでの地方の声に対して一定程度の配慮がなされた。
 これらを有効に活用し、「とやま未来創生戦略」に盛り込んだ各般の施策を着実かつ効果的に推進してまいりたい。

(2) 子育て支援、人口減少対策
【1】 地方が行う結婚に対する取組みや機運の醸成については、地域少子化対策重点推進交付金が、5.8億円(事業費11.6億円)(H28:5億円)措置された。今後とも、市町村と連携し、人口減少対策に積極的に取り組んでまいりたい。

【2】 子育て支援については、特に保育士等の処遇改善については、今年5月に加藤一億総活躍担当大臣に直接要望したところであるが、このたび492億円が計上され、2%(月額6千円程度)の処遇改善に加え、経験年数が概ね7年以上で、国が指定する一定の研修を受けた中堅職員に対して月額4万円、経験年数が概ね3年以上(7年未満)で同様に研修を受けた職員に月額5千円を上乗せするための予算が措置された。県としても、処遇改善が確実に行われるよう、保育所に対する指導助言等に努めてまいりたい。
 また、子育て家庭の経済的負担の軽減に関して、市町村民税非課税世帯(推定年収260〜270万円未満)について新たに第2子の保育料を無料化するとともに、年収360万円未満の世帯の国が定める保育料の軽減が図られ、公費ベースで68億円(H29拡充分)が計上された。
 なお、国に対して、強く働きかけてきた結果、子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担減額調整措置が、平成30年度から未就学児については廃止されることとなったところであり、一定の評価をしたい。今後とも、国に対し減額調整措置の全面的な廃止を強く求めてまいりたい。

【3】 児童虐待防止対策については、児童虐待に関する相談件数が全国的に年々増加していることを受け、児童相談所や市町村における体制強化や職員の専門性向上を図ることとされ、関連施策とあわせ1,490億円(H28:1,295億円)が計上された。
 県としては、児童虐待対策の中核を担う児童相談所における相談体制の充実や職員の資質向上に取り組んでまいりたい。

(3) 社会資本整備
【1】 整備新幹線については、事業費が2,630億円(前年度比28.3%増)となり(国費は前年度と同額の755億円)、特に、北陸新幹線金沢・敦賀間に1,340億円(前年度比48.9%増)が配分され、金沢・敦賀間の平成34年度末までの確実な開業に向けて整備が一層促進されることから評価したい。また、敦賀・大阪間のルートが12月20日の与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて、「小浜京都ルート」に決定され、詳細なルートや駅の位置を定めるための調査費等を含む設計施工法等調査等が11億円(前年度比30.2%増)と満額計上されたことを評価したい。
 今後とも、新幹線への公共事業費の拡充・重点配分や敦賀・大阪間の貸付料の前倒し活用など必要な整備財源を確保して、北海道新幹線・札幌開業(平成42年度末)頃までに大阪までの全線開業の実現を求めるとともに、併せて、中京方面へのアクセスの維持・向上が図られるよう強く働きかけてまいりたい。
 また、あいの風とやま鉄道(株)が行う「高岡駅−西高岡駅」間の新駅に係る整備事業費が国庫補助事業として予算計上(H28:178,503千円、H29:14,276千円)されており、平成30年春の新駅開業に向けて着実に整備が進むものと考えている。

【2】 公共事業関係費が、5兆9,763億円となり、平成28年度(5兆9,737億円)と比較して微増(26億円増)となっている。また、国土交通省所管の公共事業関係費についても、5兆1,807億円と28年度(5兆1,787億円)と比較して微増(20億円増)となっている。
 その内訳は、主に国の直轄事業の予算となる道路事業、治山治水事業のほか、地方が主体となって実施する社会資本整備総合交付金と防災・安全交付金からなる社会資本総合整備事業についても前年度と比べ微増となっている。
 公共事業は、住民の安全・安心の確保や地域の活性化に大変重要であること、また、インフラの維持管理や災害対応を担う建設企業が中長期的な建設投資の姿を見通すには、安定的・持続的な公共事業関係予算の確保が必要であることから、今後も引き続き、公共事業費の更なる充実を強く要請してまいりたい。

【3】 社会資本整備総合交付金と防災・安全交付金とをあわせた社会資本総合整備事業については、1兆9,997億円と平成28年度(1兆9,986億円)と比較して微増(11億円増)となっている。これにより、本県や市町村が行う地方創生を支えるインフラ整備や総合的な防災・減災対策、老朽化対策などの促進が図られるものと考えている。
 なお、公共事業関係予算については、例えば、これまで直轄事業について関東に集中している状況などもあることから、太平洋側のリダンダンシーの確保や国全体としてのリスク分散による強靭な国土づくりなどの観点から、引き続き本県へのさらなる配分について、国に要請してまいりたい。

【4】 道路事業については、1兆6,662億円(平成28年度1兆6,637億円に対して25億円(0.2%)増)の予算が確保され、本県道路網の骨格を成す富山高山連絡道路(猪谷楡原道路及び大沢野富山南道路)、国道8号豊田新屋立体及び入善黒部バイパスや県道高岡環状線(立体化)をはじめ、国道415号(雨晴拡幅)、県道富山立山公園線(富立大橋4車線化)など、世界で最も美しい湾クラブに加盟した富山湾を活かし、新幹線開業効果を持続・深化させる道づくりなどが着実に進むよう努めてまいりたい。

【5】 河川・砂防事業については、7,806億円(平成28年度7,803億円に対して3億円(0.04%)増)の予算が確保され、神通川や庄川などにおける治水対策や立山砂防などにおける土砂災害対策が推進されるとともに、高岡市の地久子川や富山市の坪野川での河川改修、魚津市の鴨川や大谷川での河川改修や砂防堰堤工などが着実に進むよう努めてまいりたい。

【6】 利賀ダムについては、平成22年から進められてきたダム事業の検証の結果、本年8月25日に事業を継続するとの国の対応方針が決定されたことから、22億円(平成28年度20億円に対して2億円(12%)増)の予算が確保され、工事用道路の建設を促進するとともに、ダム本体着工に向けた事業費が認められた。
 県としては、沿川市と連携し、一日も早く利賀ダムが完成されるよう国に働きかけてまいりたい。

【7】 港湾事業については、2,320億円(平成28年度2,317億円に対して3億円(0.1%)増)の予算が確保され、伏木富山港では、新湊地区北4号岸壁の整備や富山地区2号岸壁の老朽化対策、万葉岸壁における20万トン超級のクルーズ客船に対応した施設整備などの港湾機能の強化が着実に進むものと考えている。今後とも、国際競争力や災害対応力の強化を図るとともに、観光立国の推進に貢献するなど日本海側の「総合的拠点港」にふさわしい港づくりを進めてまいりたい。

【8】 農林水産省所管の公共事業関係費は6,833億円で、平成28年度予算(6,761億円)に対して1.1%増となる予算措置がなされた。このうち、事業別では、農業農村整備事業については、農地の大区画化・汎用化等を推進する農業競争力強化基盤整備事業の増額により、防災・減災対策も含め4.1%増となる3,084億円(H28:2,962億円)が計上された。これにより、農業農村整備関連事業(4,020億円)は、平成28年度第2次補正予算(1,752億円)とあわせて、政権交代前の平成21年度と同水準(5,772億円)が確保された。
 林野公共事業については、集中豪雨等に対する山地防災力強化のための荒廃山地の復旧対策や森林整備を中心に1,800億円(H28:1,800億円)、水産基盤整備事業については、老朽化した漁港施設の長寿命化対策や地震・津波対策などを中心に700億円(H28:700億円)となっている。
 今後とも、本県への予算配分の確保に努め、農業競争力の強化に資する土地改良事業、ため池整備や治山、水産基盤などの防災・減災対策、農業用水を利用した小水力発電の整備などを積極的に進めてまいりたい。
 また、林業成長産業化・森林吸収源対策として70億円(H28:61億円)が予算措置されており、平成28年度第2次補正予算(330億円(H27補正:290億円))とあわせて、間伐や作業道、木造公共施設の整備や木質バイオマス利用施設の整備などに積極的に活用してまいりたい。

(4) 成長戦略
【1】 成長産業の振興については、「北陸ライフサイエンスクラスター」(H25〜29の5年間)や「とやまナノテククラスター」(H26〜30の5年間)の取組みを進めるための地域イノベーションに関する事業の予算が36.0億円(H28:29.7億円)確保できたことから、ものづくり研究開発センター等を中心に産学官が連携し、技術開発を推進する。
 また、中小企業の研究開発を促進するサポイン事業(戦略的基盤技術高度化・連携支援事業)の予算が130.0億円(H28:139.7億円)確保されたことから、平成28年度第2次補正予算の、ものづくり等補助金(革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金763億円(H27補正:1,020.5億円)と併せ、県内企業には、こうした事業を活用し、技術開発、設備投資に積極的に取り組んでいただきたい。

【2】 商業・まちづくり関連については、中心市街地における波及効果の高い商業施設整備や商店街の公共的機能や買物機能の維持・強化を図る取組みへの支援(地域・まちなか商業活性化事業17.8億円(H28:20.3億円))などハード・ソフト両面で予算が確保されたほか、平成28年度第2次補正予算において、外国人観光客の消費取り込みのための環境整備等への支援(商店街・まちなか集客力向上支援事業 地域未来投資促進事業238.3億円の一部(新規))について予算が措置されたところであり、商店街等にはこうした事業を十分に活用して活性化につなげていただきたい。

【3】 中小企業・小規模事業者が抱える経営課題に迅速に対応するため、ワンストップ相談窓口「よろず支援拠点」を設置し、専門家派遣により課題解決に取り組む等、支援体制の強化を図る事業(中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業)の予算54.8億円(H28:54.7億円)が引き続き計上された。県内企業には、この施策を活用していただきたい。

【4】 水田農業対策については、平成29年産米の生産数量目標の減少(▲1.1%)に対応し、大豆や麦、飼料用米等に対する水田活用の直接支払交付金の増額(前年比2.3%増)を含め、経営所得安定対策等に6,610億円(H28:6,553億円)が予算措置されたところであり、米の需給調整や米と転作作物を組み合わせた水田フル活用の推進に向けて積極的に活用してまいりたい。
 また、農業施設整備への支援対策として、強い農業づくり交付金に202億円(H28:208億円)が予算措置されており、平成28年度第2次補正予算の産地パワーアップ事業(570億円(H27補正:505億円))とあわせて、生産コスト低減や収益性向上の取組みに支援してまいりたい。

【5】 担い手の確保・育成については、経営基盤を強化するために必要な農業用機械等の導入支援に28億円(H28:30億円)、農地の集積・集約化に協力する農地の出し手等に対する機構集積協力金等に155億円(H28:81億円)などの予算が確保されたところであり、平成28年度第2次補正予算の担い手確保・経営強化支援事業(53億円(H27補正:53億円))とあわせて、意欲ある農業者の経営発展の取組みに支援してまいりたい。

【6】 鳥獣被害防止対策については、前年同額となる95億円の予算措置がなされており、今後とも、市町村などと連携しながら、電気柵の未設置エリアへの整備と、農作物被害を及ぼす鳥獣の捕獲等の活動に対して支援してまいりたい。
 また、中山間地域の活性化対策として、中山間地の多様な取組みを後押しするため、400億円の優先枠を設ける中山間地農業ルネッサンス事業が創設された。今後、市町村や関係団体とも連携しながら、中山間地域の特色を活かした農業の展開や都市農村交流などの取組みを支援してまいりたい。

【7】 戦略的な観光地域づくりの推進については、地方創生の推進や観光拠点形成重点支援事業などに対して1,111億円(H28:1,006.6億円)が計上された。
 今後とも、富山県版DMOである公益社団法人とやま観光推進機構をはじめ、官民一体となって選ばれ続ける観光地づくりを推進してまいりたい。

【8】 広域・国際観光の振興については、ビジット・ジャパン事業や広域観光周遊ルート促進事業などに対して25億円(前年度28.85億円)が計上された。
 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、海外からの個人旅行者がますます増加すると予想されることから、県内における外国人旅行者の受入環境の整備を確実に進めるとともに、引き続き、国と連携しながら、東アジア、東南アジア、欧米豪などからのさらなる誘客を積極的に進めてまいりたい。

(5) 人づくり
【1】 小中学校の老朽化対策など公立学校施設整備予算については、平成28年度第2次補正予算も含めて2,097億円(H28:1,097億円(前年比91.2%増))が確保されたが、概算要求と比べて1,097億円の減(▲61.4%)となっている。引き続き、本県が希望する所要額の配分確保がされるよう努力し、老朽化対策や空調整備等の学習環境の改善を図ってまいりたい。

【2】 教職員定数については、概算要求において、指導体制を安定的に確保する観点から、従来の加配定数を段階的に基礎定数化するものも含め、3,060人(基礎1,080人、加配1,980人)の改善増に対し868人(基礎473人、加配395人)の増と昨年(H28:525人増(加配))に引き続き大変厳しい結果となっている。
 本県においては、これまで積極的に加配定数を活用しながら、少人数教育の推進や英語教育の充実等に対応してきているが、今後、基礎定数化等の制度改正の動向に留意しつつ本県の教員定数の配分確保に努めてまいりたい。

【3】 大学等奨学金事業の充実については、955億円が確保された。 (独法)日本学生支援機構が実施する給付型奨学金制度が、本県からの働きかけもあり、新たに創設され、進学に伴う経済的負担が特に大きい学生(私立・自宅外の学生等)を対象に一部先行実施されることとなった(本格実施は平成30年度)。また、無利子奨学金の貸与人員増が図られたところである。これまで経済的理由により大学等への進学を断念せざるを得なかった者の進学を後押しすることが期待されることから、高校において生徒へ情報提供してまいりたい。

【4】 文化芸術関連については、2020年東京大会の機会を活かし、地域の文化芸術への支援等を通じた多様な文化芸術の発展を図るなど、文化プログラムを推進するため、地方自治体や民間が企画する取組への支援等を行い、文化芸術による地域活性化、文化芸術活動の水準向上を図り、文化プログラムを推進する事業(文化芸術創造活用プラットフォーム形成事業)の予算が、30億円(H28:28億円)確保されたところである。
 来年度秋に富山県で開催が予定されている「国際北陸工芸サミット」(仮称)の開催や、富山県利賀芸術公園における国際文化交流事業など、地域の文化芸術資源を磨き上げ活用する取組みや、芸・産学官連携により持続的な地域経済の発展などを牽引する拠点の形成に積極的に取り組んでまいりたい。

【5】 人材の確保・育成については、加藤一億総活躍担当大臣に要望したとおり、国(厚生労働省)において、「戦略産業雇用創造プロジェクト」(H28:27億円)の後継事業である「地域活性化雇用創造プロジェクト」の実施に必要な額(121億円の内数)が予算化された。
 また、これまでは、有効求人倍率が1倍未満であることが要件となっており、再度応募する際の支障となっていたが、後継事業では、全都道府県が応募可能となった。本県も応募を検討し、産業政策と一体となった安定的な正社員雇用機会の創出に繋がる取組みを行ってまいりたい。

【6】 女性の活躍推進については、平成28年度第2次補正予算も含め、前年より2.5億円増の5.5億円(2次補正:3億円+H29:2.5億円)(H27補正:3億円)が確保されたところであり、リーダーを目指す女性のキャリアアップ支援や結婚・出産等を機に離職した女性の再就職支援などに取り組んでまいりたい。

(6) 安全・安心
【1】 平成29年度の国保の財政支援については、10%の消費税率の引上げ延期に関わらず1,700億円を減額しないよう、全国知事会の地方税財政常任委員長として、国に対して、強く働きかけてきた。その結果、【1】平成29年度予算案で措置されなかった財政安定化基金の300億円の積立不足分については平成32年度までに確保されること、【2】平成30年度以降の1,700億円の財政支援が確実に行われるように500億円を別途財政安定化基金に積み立てることとされることについて一定の評価をしたい。
 なお、今後とも国民健康保険に対する財政支援を確実に実施していくよう、国に強く求めてまいりたい。

【2】 障害者への福祉サービス提供体制の基盤整備については、グループホームや日中活動の場等の整備、防犯対策の強化に係る経費として71億円(H28:70億円)が措置されたことから、本県における障害者のニーズに即した障害福祉の充実に必要な配分額を確保し、積極的に活用してまいりたい。

【3】 発達障害については、かかりつけ医等の対応力向上について、1.4億円(H28:1.3億円)が措置されたことから、県医師会等と連携したかかりつけ医向け研修の開催等に積極的に活用してまいりたい。

【4】 地域医療介護総合確保基金(介護分)については、在宅・施設サービスの整備や介護人材の確保に国全体で724億円(国費483億円)(H28:724億円(国費483億円))が措置されたことから、本県における介護サービスの充実に必要な配分額を確保し、積極的に活用してまいりたい。
 介護職員の処遇改善については、平成29年度に臨時に介護報酬改定を行い、介護職員処遇改善加算において、介護職員の経験、資格又は評価に応じた昇給の仕組みを構築した事業者に対して、新たな上乗せ評価を行う加算を創設し、介護職員1人当たり月額平均1万円相当の処遇改善を実施することとされたことから、県内の介護サービス事業者において適切に処遇改善が図られるよう助言・指導に努めてまいりたい。

【5】 地域医療介護総合確保基金(医療分)については、国全体で904億円(H28:904億円)が措置されたことから、病床機能の連携や在宅医療の推進、医療人材の確保など、本県の医療課題の解決に向けて、必要な配分額を確保し、積極的に活用してまいりたい。

【6】 陸上自衛隊富山駐屯地については、国に対し、大型ヘリコプターの離発着が可能となるよう、拡張による防災拠点機能の拡充を強く訴えてきたところ、昨年度の用地拡張予算(H28:1.1億円)に引き続き、施設の実施設計費0.3億円が確保されており、着実に拡張整備が進むものとして、評価したい。
 今後も、富山駐屯地の拡張や道路を含めた周辺地域の整備が早期に実現するよう、引き続き強く働きかけてまいりたい。

【7】 原子力防災対策については、平成24年度から、本県など原発の周辺県も交付金の対象とされ、十分な財政措置を講じるよう国へ要請したことから、175億円(H28:198億円)が確保されており、これらの予算を積極的に活用して、原子力防災資機材の整備や原子力防災訓練の実施など、県民の安全・安心の確保に努めてまいりたい。

【8】 県警察における警察官の増員、8人(H28:9人)が盛り込まれたことから、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいりたい。

(7) 環境・消費者
【1】 国立公園における施設整備については、「国立公園満喫プロジェクト等推進事業」として、100.2億円(H28:85億円)が確保されたところであり、特に外国人観光客が多く訪れている、国直轄事業のラムサール条約登録湿地の弥陀ヶ原園地や黒部峡谷欅平園地(猿飛峡遊歩道)の整備が確実に進むよう、国に働きかけてまいりたい。

【2】 指定管理鳥獣(ニホンジカ及びイノシシ)の捕獲等に対する支援の強化については8億円(H28:5億円)が確保されたことから、生息数の減少や担い手の育成が確実に進むよう、取り組んでまいりたい。

【3】 環日本海地域の環境保全施策(漂着ごみ対策等)については、G7富山環境大臣会合で各国大臣に説明したとおり、これまでも積極的に取り組んできているが、引き続き海岸漂着物等地域対策推進事業が平成28年度第2次補正予算で27億円(H27補正:26億円)、29年度予算案で4億円(H28:4億円)が確保されたことから、県の海岸漂着物の回収・処理、発生抑制対策(普及啓発等)などの事業に活用し、その充実に努めてまいりたい。

【4】 エネルギー関連については、地熱資源開発に係る調査の財政的支援については、90.0億円(H28:100億円)が確保された。立山温泉地域における地熱発電開発については、国の補助事業により実施した地表調査の総合的評価・解析の結果、地熱開発の可能性が十分あると判断されたことから、引き続き新年度において国の補助事業を活用し、掘削調査を行うなど早期事業化に取り組んでまいりたい。
 また、メタンハイドレートの関連事業についても242.0億円(H28:130億円 ※平成29年度予算案は、新規の石油天然ガス地質調査事業費を含んでおり、単純比較はできない。)が確保された。日本海沿岸12府県で構成する「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」、「日本海沿岸地帯振興連盟」と連携し、日本海側の表層型メタンハイドレートの調査・開発の推進に向け、今後とも国に積極的に働きかけてまいりたい。

【5】 地方消費者行政の推進については、「地方消費者行政推進交付金」が平成28年度第2次補正予算及び29年度予算において、前年度と同額の50億円(H27補正20億円+H28当初30億円)が確保されたところであり、市町村における身近な消費生活相談体制の充実・強化への支援のほか、富山県消費者教育推進計画(平成26年12月策定)に基づき、消費者教育の推進や悪質商法・特殊詐欺から高齢者等を見守る体制づくり等に取り組んでまいりたい。

4 今後の現政権に対する期待・要望について

 わが国の景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。富山県においては、有効求人倍率が全国でも上位の水準が続くなど、景気は、緩やかな回復基調が続いているが、富山県においても、全国的にも、個人消費や設備投資は力強さを欠く状況にあるなど、アベノミクスの成果が十分に浸透していない状況にある。
 地方創生なくして一億総活躍社会の実現はない。アベノミクスの成果を地域の隅々まで行きわたらせるためにも、政府におかれては、地方と連携・協力しながら、地方創生・人口減少対策を推進するとともに、農林水産業を含めた産業振興、地域の活性化、雇用の確保、医療・介護・子育ての充実、教育振興、防災・減災対策などに引き続き全力で取り組み、日本の再生・再興への歩みを着実に進めてもらいたい。
 平成29年度の税制改正や政府予算案については、これまでの地方の声を受け止め、一定程度地方への配慮がなされたと評価しているが、国においては、今後とも、東京一極集中の是正をはじめとする我が国の抱える構造的問題の抜本的改革、地方創生をはじめとする「一億総活躍社会」の実現に向けた政策を積極的に打ち出していかれることを期待する。

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