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知事記者会見[平成23年度]

2017年6月8日

知事室 目次

臨時記者会見[平成23年6月9日(木)]

◆日時 平成23年6月9日(木)午前9時00分〜9時45分
◆場所 県庁3階特別室

1 知事からの説明事項
 呉羽山断層帯被害想定調査の調査結果の概要について

※配付資料は、関連ファイルをご覧ください。

2 質疑応答

1 知事からの説明事項

記者会見で説明をする知事○知事
 それでは、今日は呉羽山断層帯被害想定の調査結果が出ましたので、その概要について説明させていただきたいと思います。
 お手元資料にありますように富山県にも幾つか断層帯があります。その中で県の中央部にあり、最も大きな被害が想定される呉羽山断層帯につきまして、かつて被害想定をやっておりますが、その後の県内の比較的最新の建物構造の状況、また、国の地震の研究についても年々進歩しているという面もありますから、最新の知見を踏まえて、地震被害想定を見直し、今後、地震防災対策を推進したら、人的被害などについてどの程度軽減できるだろうか、こういう効果を予測したものでございます。これを今後の地震対策、特に減災の対策に役立てていきたい、地域防災計画の見直しにも反映させたいということであります。
 大前提として、富山県についての地震の断層帯ごとの発生確率等をおさらいしますと、呉羽山断層帯は、30年以内の地震発生確率はほぼ0%から5%ということでありまして、最大規模がマグニチュード7.4ということでございます。
 なお、その下に、県内の主な断層帯を参考に挙げてあります。
 ちなみに、全国の発生確率の上位の地震はどうかというと、中ほどに参考、全国とありますけれども、宮城県沖地震の99%、東海地震の87%等々非常に確率が高い。そういうのに比べますと、例えば富山県の呉羽山断層帯でも0%から5%ですから、非常に確率は低い。なお、近県では新潟県の糸魚川−静岡構造線断層帯というのがありますけれども、これは発生確率14%、マグニチュード8.1、それから、石川県の森本・富樫断層帯ですと0%から6%、マグニチュード7.1となっております。他にも長野とか岐阜でも10%を超える確率の断層帯がありますけれども、比較すると富山県の場合はいずれにしても発生確率は低いというのは分かっていただけると思います。
 それから、1ページの下のほうに、特に東日本大震災がその典型で、あれは海溝型地震と言っておりますが、そうしたものと、富山県で起こる可能性のある活断層地震の発生の仕組み、規模、発生間隔の違いをここに念のため入れてございます。詳細はご覧いただきたいと思いますが、海溝型ですと、太平洋側では数十年から数百年程度の短い間隔で起きると言われている。一方、活断層のほうは、いずれにしても千年、あるいは数万年程度の長い間隔で起こるというふうに言われております。また、規模は、海溝型はマグニチュード8以上の巨大地震になることがあり、富山県のような一般の活断層の場合はマグニチュード7程度のものが多いということでございます。

 1枚おめくりいただきますと、今回の調査の概要ですけれども、揺れや地震火災等による人的被害や建物被害の予測を行った。これは平成9年度の前回調査のときも行っておりますけれども、その後の国のいろいろな調査なども踏まえた最新の手法を使った。それから、地震防災対策を推進した場合の人的被害がどの程度軽減できるかという予測をしております。この点は、前回の平成9年度ではそうした調査は行っておりませんでした。
 調査に当たっての前提条件ですけれども、見ていただきますと、呉羽山断層帯がすべて同時に動いたという、いわば最大規模の想定をしておりまして、全長30キロ、うち海域部8キロ、最大規模がマグニチュード7.4ということでございます。これは国の地震調査研究推進本部という、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて国レベルでつくられておりますので、ここに日本を代表するような学者の皆さんが集まって議論をしているわけですが、それを踏まえたものでございます。
 なお、前回と比較しますと、前回は活断層の長さが9キロで、かつ海域部はないと想定しておりまして、最大規模をマグニチュード6.5と見ておりました。これは「富山県地震調査研究委員会」ということで、富山大学や金沢大学の教授の方などに委員長、あるいは委員になっていただいて、その皆さんのご指導ご助言のもとに県がやった調査でございます。また、前回は1キロメートルメッシュでしたが、今回は精度を上げるために250メートルメッシュとしております。
 それから、建物構造については、この12年ほどの間に木造よりも鉄筋コンクリートや鉄骨造りのシェアがある程度上がってきて、耐震性の面では強化されていると思われます。
 それから、予測手法は、国の最新の知見に基づく予測手法ということであります。前回は県独自にやったということであります。

 1枚おめくりいただきますと、文部科学省の富山大学へ昨年委託した調査の結果がこの5月27日に発表されていますが、それによりますと、活断層の長さが35キロで、海域部が12.7キロとなっております。私どもはさっき申し上げた全長30キロ、それから、海域部は8キロですから、全長が5キロ長い。特に全長が5キロ長い中で、大部分は海域部が4.7キロほど長いというふうに見ていらっしゃるわけであります。私どもの調査は、平成21年7月の地震調査研究推進本部の発表したものをベースにしているのですけれども、その後、富山大学の委託を受けた先生のほうの調査ではさらに5キロ近く延びているということであります。ただ、この担当された教授に直接確認してございますが、「断層の長さが5キロほど延びてはいますけれども、地震規模のマグニチュード7.4は同じになる。陸域においては、想定される震度分布や被害想定に違いはない」というお答えをいただいております。
 その下にちょっと細かく書いてありますが、呉羽山断層帯のモーメントマグニチュードは、断層の長さが30キロの場合で6.85、断層の全長が35キロの場合で6.94でありますけれども、通常マグニチュードは小数点第一位であらわして、四捨五入すると6.9になる。その数字をベースにして気象庁マグニチュードに換算して、マグニチュード7.4というふうにして被害想定をしているので、この5月27日に発表された富山大学の調査がより正確だということだとしますと、さらに5キロ断層帯が長くなるのですが、結果としての「被害想定に影響はないのではないか」ということが富山大学の担当教授のご見解でございます。
 その下をご覧いただきますと、今回の調査の結果ですけれども、まず、建物などの被害につきましては、全壊という欄をご覧いただきますと9万424棟ということになっておりまして、前回に比べますと約2.55倍、2.6倍ということでございます。以下、半壊とか、いろいろ見ていただきたいと思います。
 それから、人的被害で、何といっても死者、これは今回4,274人という計算になっておりまして、前回が1,471人ですから、それに比べますと2.9倍ということになります。
 ただ、ご覧いただくと、例えば負傷者の数は2万958人ということでありまして、前回の想定の2万4,385人よりもかえって3,400人ほど減少しております。これは1つには、この間建物の耐震化も進んだと思いますし、耐火構造のものも増えたということがあろうかと思います。物的被害という欄の、建物の下の火災・延焼という欄をご覧いただきますと、これは火災・延焼する棟は今回は3,711棟だけれども、前回の調査では5,545棟と見ておりました。ですから、この部分では1,834棟減っているわけです。このように火災・延焼が前回よりも少なく評価されている。1つには、今申し上げた建物の耐震化なり耐火構造がある程度進んだということと、評価の手法も阪神・淡路大震災等の教訓なり、そこから得られた知見でより正確なものになったということかと思っております。
 それから、その下、人的被害の軽減効果の予測というところが今回調査の一つの目玉でもあります。現状のままですと、耐震化率が68%、予測死者数が今申し上げた4,274人となるのですけれども、住宅の耐震化率を向上させますと、例えば富山県の総合計画では平成27年度に85%まで耐震化を進めたいという目標を掲げておりますが、ここまでできれば、予測死者数は2,167人減って2,107人となる。さらに90%になれば、さらに予測死者数というものは減りますということになっております。

 もう1枚おめくりいただきますと、今回の調査結果を踏まえた県の対応でございますが、1つは地震防災対策の拡充強化ということでありまして、被害想定の拡大に伴いまして、震災予防から復旧までの地震防災対策の拡充強化を図りたい。そのために、直ちに緊急対策を実施する必要があるということで、そのあり方も議論したいということもありますので、6月9日に「富山県防災会議」─まさに今日ですが、午後開催しまして、地域防災計画の見直しに着手したいと考えております。この会議には学識経験を有する専門委員等で構成する「地震対策部会」を設置しまして、具体的な対策の検討を行いたいと考えております。
 防災会議でも十分議論していただきたいのですが、直ちに、その防災会議の議論を待たずにやりたいと思っていることは、アに書いてございまして、1つは耐震化の促進ということであります。先程数字を申し上げたように、耐震化が進めば、確率は低いというものの、呉羽山活断層が活動したときに亡くなる人の比率も大幅に減少しますので、県立学校の耐震化をまず前倒ししたい。今は平成29年度末までに100%にしたいと考えて進めてきていたのですが、これを2年間前倒しして、平成27年度末にしたい。財政事情も厳しい中ですけれども、これはやらざるを得ないと考えております。
 それから、もう一つは、一戸建ての木造住宅の耐震改修の促進であります。耐震診断とか改修についての補助制度、これは6年前になりますか、私が知事に就任した後すぐに補助制度も拡充したり新設して進めておりますけれども、十分に活用されているという点ではまだ期待ほどいってないという面がありますから、この機会に大幅にPRを強化したい。また、講演会や県のホームページにおける県民の皆さんへの啓発を図っていきたいと思っております。
 なお、現状の補助制度は、この機会に全国の状況も調べましたけれども、耐震診断については9割まで県が補助しますので、1件5万円としますと本人負担は5,000円でやれるということなので、是非やっていただきたい。また、例えば住宅で、実際によくいらっしゃる居間とか寝室とか、せめてそういうところだけでも耐震にしてもらおうということで、県、市町村半分ずつ持って合わせて60万円補助する制度もたしか6年ほど前につくっております。大分活用が増えていますが、さらに活用していただきたい。この補助制度は、今回調べてみましたが、全国でトップレベルになりますので、是非ご活用いただきたい。
 それから、県民の防災意識の啓発や防災教育の推進ということであります。こうしたテーマでの出前県庁の実施回数を大幅に増やすとか、「ふるさと防災ハンドブック」を児童生徒向けにつくることにしております。それから、備蓄品の確保ということでは、今回、予算措置を6月補正でしたいと思いますが、東日本大震災で支援した備蓄品について買戻しをして準備するということにしております。
 それから、2つ目は、今日の午後開催する「富山県防災会議」において検討していただく対策であります。
 1つは、学校や公共施設、一般住宅の耐震化、今のような考えでまず臨むつもりですけれども、こうしたことについてさらに推進するためにどうあるべきかということについて議論していただく。また、公共土木施設の耐震性のさらなる強化、これも現状、緊急通行確保路線上の橋梁などについては計画的に耐震化を進めているのですけれども、これをさらに進めていく、あるいは促進していくということについてもご意見をいただく。それから、富山県広域消防防災センター─消防学校防災拠点施設と言っていましたが、広域消防防災センターの機能をこの機会にさらに強化する必要があるのではないか。今の展示ですと、例えば津波対策的な要素が少し少ないので、そういったことももう少し普及啓発するような、あるいは対策強化につながるようなことを考えなければいけないのではないかと思っております。
 それから、防災教育、意識啓発、また、各種防災関係機関等との連携強化で、現在でも様々な災害の際に関連する業界の皆さんと応援協定を結んでいますけれども、さらにまだ結んでいない業界で必要性が比較的高いと思われるところは若干あるようですので、こうしたところも広げていきたいと思っております。そういったことも議論していただく。
 それから、震災応急対策ですけれども、県の応急活動体制、あるいは情報収集伝達体制、備蓄品の必要量、こうしたものの見直し検討を行っていただく。また、震災復旧対策、被災者支援の強化といったようなことも議論していただく。
 もう1枚おめくりいただきまして、津波対策の拡充強化でありますが、東日本大震災の教訓も踏まえまして、今回の活断層の被害想定には津波に係る部分が含まれておりませんので、これは既にお話ししたかと思いますが、予備費を活用して、あれは5月31日に契約してスタートしていると思いますが、津波対策を専門機関に委託して今調査していただいております。こうしたものも踏まえて、防災会議でも津波予防対策、津波応急対策、津波復旧対策、こういったことについて進めていって、少なくとも今年度内には津波対策についても地域防災計画に盛り込んだ形で見直しをしたい。
 ただ、若干不確定要素がありますのは、国も津波対策を抜本的に見直すとおっしゃっているのですけれども、その検討のスタートが秋頃になるという話もありますので、そうなると、国全体の動きがもう一つですとちょっと富山県だけ突出しにくいという面もありますので、これは少し国の動向も見ながら、しかし、県独自でやれることはどんどんやっていく、こういう姿勢で臨みたいと思います。

 もう1枚おめくりいただきますと、別紙1は、呉羽山断層帯被害想定の想定震度分布でございます。ご覧いただきたいと思いますが、赤の強いのが震度7の区域、以下震度3まで色分けしてあります。下は、前回調査のときの想定であります。
 それから、もう1枚おめくりいただいて、別紙2は、被害想定の予測のもう少し詳しい情報がここに入れてございます。
 それから、別紙3は、これは市町村別に見たらどうなるかというデータでございまして、呉羽山断層帯ということでありますから、富山市はもちろん影響が大きいのですけれども、高岡市、射水市の影響も非常に大きい。活断層のずれの影響が、呉羽山周辺はもちろんですが、むしろやや西のほうにかなり影響する、こういう構造になっているわけでございます。
 以上で私からの説明を終わらせていただきます。

2 質疑応答

記者会見で記者と質疑応答する知事○記者
 今回新たに調査された結果は、前回と比べると被害を受ける建物の数、死者の数も大幅に増えているわけですが、この結果について、知事は率直にどんなご感想をお持ちでしょうか。

○知事
 そうですね、前回、これは平成9年に「地震調査研究委員会」を富山県としてつくって、先程申し上げたように富山大学や金沢大学の有識者に入っていただいてやったのですけれども、平成7年に起こった阪神・淡路大震災を踏まえて、また、その後いろいろな地域の活断層なんかも調べて、国全体の地震に対する知見が非常に高まってきている中での調査なので、先程申し上げように、前回は活断層が9キロ、今回は30キロで、しかも海域部がある。それから、マグニチュードも前回は6.5、今回は7.4という前提でやっております。これは呉羽山断層帯がすべて活動したという最大規模の場合を想定しているわけですけれども、例えば想定される死者の数とか建物の全壊などの数字がかなり大きくなったことについては、ある程度大きくなるとは思っていたのですけれども、やはりこうした数字が出ますと、他県に比べれば発生確率は相当低い富山県といえども、改めて気を引き締めてしっかりとして、自然の大きな災害の怖さというのは東日本大震災でも痛感したところですし、そういうことが何百年か何千年かに一回起こるのは今の人間の力では避けられないわけですけれども、しかし、そうした大災害が起こるとなると、それを少しでもあらかじめ手を打って減らさなければいけない。それが人間の知恵だと思いますので、そのために全力を尽くしていきたい、そういう決意を新たにしたところです。
 特にそうした減災といいますか、どうしても起こる自然災害による被害を少しでも減らす、そのための目安を得たいということで、例えば耐震化率がもっと上がったら、どのくらい亡くなる方が減るだろうかといったような推計も今回していただきました。耐震化を進めれば、効果がより大きくなるということを具体的な数字でも示していただきましたので、こうしたことも踏まえて、先程申し上げましたが、例えば学校の耐震化は2年ほど前倒しで進めるとか、住宅の耐震化は、これは個人の財産ですから、我々がああしなさい、こうしなさいとは言えないわけですけれども、こうした数字を見ていただいて、支援制度もあらかじめつくってありますので、県民の皆さんに是非活用して進めていただきたい。
 なお、そうした面での普及啓発とか様々な施策をさらに充実すべきかどうかというのは、今日から防災会議も開催されますので、そうした場でもいろいろなご意見を伺って、また、近々県議会もございますから、そうした場や多くの県民の皆さんのご意見、ご希望も伺って検討していきたいと思っております。

○記者
 今、学校の耐震化の話もございましたが、これは県立ではないのですけれども、市町村立の場合ですが、Is値0.3未満の学校がまだ残っているという話も聞いています。市町村に対してどういう指示を出されるのでしょうか。

○知事
 これは地方分権の時代ですから、我々が基礎的自治体である市町村に何かああしろ、こうしろと指示をするというのはあれですけれども、1つには、まず、国にも、特に小学校、中学校は義務教育施設ですので耐震化については国の補助金がもともと出るわけです。かつては東海地震の区域だけでしたが、これは富山県も運動して、富山県の小中学校も国庫補助金が3分の2出るようになりましたから、これを文部科学省にも既に重点要望でももっと拡充してほしいということも言っておりますし、国も今回の東日本大震災の教訓でそういう考えがあると思います。ですから、国の支援枠としても拡充される、またそうすべきだと思って働きかけもしますので、是非市町村におかれては、どこの市町村も多分平成29年くらいを目標にしてやっていらっしゃるはずだと思いますが、なるべく早く、できれば27年くらい、2年前倒しにやっていただけないか。これは要請するといいますか、こうした県としての姿勢をお話して、それぞれの市町村でできれば前向きに対応していただければと思っております。
 県立学校については、残念ながら、国の補助制度は全くないのですけれども、これはせめて2年間前倒しして、平成27年度中にはすべて耐震化するというふうに是非したいと思っております。

○記者
 今日から地域防災計画の見直しの着手が始まるわけですけれども、この計画は、国の計画がまとまらないと最終的にはまとまらないかもしれないのですが、それでも県として、地震対策、津波対策、原子力災害を含めた地域防災計画をいつまでに方向を示されるか、見通しをお聞きしたい。

○知事
 前にもちょっとお話ししたことがあるかもしれませんが、今度の地域防災計画では、1つには、やはり東日本大震災の教訓ということもありますから、津波対策、それから、原子力災害対策ということをこれまで以上に真剣に取り組まなければいけないと思っております。その意味では、昨年、23年度予算で、これはあくまで県単で呉羽山断層の被害想定調査をやっておいたというのはよかったなと思っておりますけれども、その結果も踏まえて、1つは、震災対策を強化する。同時に、呉羽山断層の被害想定に昨年予算をつけましたけれども、当時は津波が、特に日本海側はこれまで太平洋側に比べると非常に少ないと言われてきましたが、今回早速津波対策の調査も始めましたので、そうしたものを踏まえて、それはなるべく早くまとめるに越したことはないのですけれども、一方で、津波対策となると、例えば太平洋側でもそういう傾向が強いと思うのですが、まして日本海側は国全体として、今まで津波というのはさほどではないという認識があったはずです。したがって、海岸の堤防なんかも高潮対策としてのものはたくさんあって、富山県も今では3年前になりますか、寄り回り波被害もありましたから、相当立派な護岸ができていますけれども、津波ということになった場合に今の形でいいのか、さらに強化しなくてはいけないのか。恐らく何らかの強化策が要るのではないかと思いますが、そういったことについてはもちろん富山県として独自に調査もしますけれども、やはり津波の特性とか、実際にこういう規模のものがきたら、どういう構造物でやれば対応できるのか、これは国全体としてしっかり調査をして取り組んでいただかないと、富山県だけでやっても事例も少ないし、限界もありますから、これは国土交通省などが中心になってやってくれると思います。もう既にそういうことをやってほしいという重要要望も上げておりますし、その国の対応も見ながらでないと、最終的にこうしますというところはなかなか自信を持って言いにくいところはあります。ですから、一方で国に対しては早くやってほしいと言いながら、県独自で進められることはどんどん進めていく、こういう二正面作戦にならざるを得ないのはご理解いただきたいと思います。
 その点は原子力災害対策も同じでして、特に富山県は県内に原子力発電所があるわけではないので、まずは発電事業者、富山県で言えば北陸電力が、原子力安全・保安院が示した国の緊急対策を一応クリアされているようですけれども、菅総理も原子力防災については抜本的に見直すと国会でお話しされていますから、また今度お代わりになるということもありますけれども、誰が総理になられるにしろ、これは大事なことですから、しっかりやってもらって、それを見ながら、その抜本的対策というのはこうだというのを早く示してもらって、それに対して事業者、北陸電力にしっかり対応してもらう。その対応が立地している志賀町なり石川県の理解、同意が大前提だと思いますけれども、今まではEPZも10キロくらいだったのが、今度20キロ、あるいは20キロを超えても避難する区域になったりしていますから、比較的近いところに住んでいらっしゃる県民、あるいは市町村、もちろん富山県も従来以上に関心を持たざるを得ないわけですから、北陸電力に従来以上にしっかり説明もいただいて、特に比較的近いところに住んでいらっしゃる市町村の県民の皆さんがなるほどそうかと言って理解が得られるような対策にしてもらわなければいけない。そのためにも、この地域防災計画でも、できるだけ政府の抜本見直しも踏まえながら、こうあるべきではないかという議論を進めていきたいと思います。
 ただ、原子力となれば、まして相当な知見とか経験、それから、国際的、世界的な視野に立ったいろいろな考え方、そうしたものがあっての個別の原子力発電所の防災対策の見直しということになると思いますので、もちろん国にもしっかりやってほしいのですが、若干時間が掛かるかもしれません。だから、場合によっては、今後の動向を見ないといけませんが、全体の地域防災計画はこういうふうに見直すけれども、この部分は若干継続審議だというものもあるいは出るかもしれません。しかし、なるべく早く必要な見直しは行って、それに沿って様々な防災対策、減災対策というものをできるだけ速やかに着実に進めていきたい、こういうことであります。

○記者
 知事としていつまでには見直しをしたいという、そういう思いというのは。

○知事
 それは私からすれば、普通に考えれば、例えば今年度、23年度いっぱい議論して、遅くとも来年の春あるいは夏くらいにはまとめたいと思っていますけれども、今言ったような不確定要因は普通に考えて想定されるわけですから、今からいつまでにやりますとはちょっと言いにくい。しかし、できれば来年の春とか、遅くとも夏くらいまでにまとめたいなとはもちろん思っております。

○記者
 今回は津波については想定してないのですけれども、津波の調査が終わった後、建物なり人的被害なりの想定を見直されることはありますか。
 また、余り詳しくないのですが、県内にある断層でほかに海域部に延びている断層というものがあるのかどうなのか。もしあれば、それも調査されるご予定はありますか。

○知事
 私が承知している範囲では、今回の呉羽山活断層で海域部は初めてだと思います。ただ、この辺の調査になるとやはり国にきちっとやってほしい。国は阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、先程からご説明している地震調査研究推進本部というのを、組織としては文部科学省の1ブランチですけれども、ここに国内有数の有識者に加わってもらってやっていらっしゃるわけですから、特に富山県の場合は海溝型ではありませんで、活断層ですから、これは国の地震調査研究推進本部が一通り全国の主なところをやったわけです。それが先程ご紹介した富山県の幾つかの活断層で、その中の一番大きくて被害が大きそうなのが、特に中心部にあるということもあって呉羽山活断層ですから、今やっているのですけれども、国もそういう重要なところだというので、平成21年4月に改めて最新の知見で予測をやり直した。それを踏まえて今度は県単独で被害想定をやった。今後は、県内には砺波平野断層帯というのがございますが、今年度は国のほうはそのうち法林寺断層について断層調査をするというふうに伺っております。国も全国を見渡して優先度が高いもの、あるいは被害の大きそうなものとか、あるいはさほどではないにしても、ちょっと発生確率が不明とか、一旦は調査したのだけれども、もう少し踏み込んで調査したいというようなものを優先してやるとおっしゃっていまして、今はっきりしているのは今年度は砺波平野断層帯のうちの法林寺断層をやっていただけるということであります。その調査の過程で、今のところ海域部に断層帯があるというふうには伺っていませんけれども、そうしたことも含めて、その調査で明らかになるのではないかというふうに思っております。
 それ以外の断層帯は、どうも国の立場から見ると、全国の中では、例えば庄川とか牛首、跡津川断層帯というのは今後30年以内の発生確率はほぼ0%ですから、それから、魚津断層帯も地震の発生確率という意味では0.4%程度ということなので、国としては恐らく優先度があまり高くないというか、低いというふうに判断して、少なくとも当面調査する予定はないというふうに伺っております。

記者会見でパネルを説明する知事

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