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知事記者会見[平成23年度]

2017年6月8日

知事室 目次

臨時記者会見[平成24年3月30日(金)]

◆日時 平成24年3月30日(金)午後1時33分〜2時28分
◆場所 県庁3階特別室

1 知事からの説明事項

内容 配布資料 動画
(1)津波シミュレーション調査の調査結果の概要について リンク
(PDF 8075KB)
リンク
(36分21秒)
(2)原子力防災対策主幹の採用について リンク
(PDF 61KB)
リンク
(2分5秒)

2 質疑応答

内容 動画
(1)津波シミュレーション調査結果及び今後の対策について
(2)国への要望について
リンク
(17分32秒)

注)上記は質疑応答の内容を大きく分けた項目であり、順番が前後している場合があります。

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記者会見録

1 知事からの説明事項

記者会見で説明をする知事●知事
 それでは、今日は津波シミュレーション調査の結果がまとまりましたので、発表させていただきたいと思います。
 本県では、昨年3月の東日本大震災の教訓も踏まえまして、ちょうど一昨年から呉羽山活断層の調査をしておりましたが、その結果は昨年確か5月に発表させていただいたと思うんですけれども、その時には津波調査はこれからの課題としておりました。そこへ東日本大震災が3月に起こったということでありますので、その昨年5月に発表した呉羽山活断層と、その後やるつもりであった津波シミュレーション調査を予定どおりといいますか、速やかに実施するというふうにしたわけでございます。
 ただ、この後にも書いてございますが、せっかくやるなら、本当はそこまでやるかという議論もあるかと思いますが、後ほど申し上げますように、糸魚川沖とか能登沖の断層帯についても念のため合わせて調査するということにしております。あらゆる想定外ということがないように、いろんな可能性を考えるという意味で、大変真面目に取り組んでいるということをまずご理解いただきたいと思います。
 そこで、お手元の資料の1ページ目の上の方から見ていただきますと、今回のシミュレーション調査で、津波高また津波の到達時間、津波による人的被害等について予測をいたしました。これを受けて市町村にこの情報を提供してハザードマップをつくってもらって、避難場所とか避難経路などを記載していただく運びにしたいと思っていますので、そうなると市町村の皆さんが作業しやすいように10mメッシュで浸水想定図を作成しているということでございます。
 想定した津波ですけれども、国では2つのレベルの津波の想定をしております。特に国では今、東日本大震災ということもありますのと、今後予定されています東海地震とか東南海、南海地震ということを考えますと、まずは太平洋側の海溝型地震ということが緊急だということで取り組んでいらっしゃいまして、この1の段落の1、2に、1つ目の○の下ですが、発生頻度が高く、津波高は低いものの大きな被害をもたらす津波というものと、これは概ね100年に一遍ぐらいの津波ですね。それから2の発生頻度は極めて低いものの、甚大な被害をもたらす最大クラスのもの、これが600年から1000年に一遍ぐらいのものをやっているわけです。
 ただ、1のところの2つ目の○を見ていただきますと、本県では、海溝型の地震というのはありませんので、(活)断層帯地震による津波が想定されているわけでありまして、そうなりますと、今ほど申し上げた中央政府で国がやっている1の100年に1度の発生頻度の高い津波というものは、文献調査でも確認されていない。理論上も考え難いと。それから2の文献調査で、東日本大震災のような600年から1000年ぐらいに1度といったような海溝型の地震も確認されていませんし、考え難いわけでございます。
 その下の3つ目の○を見ていただきますと、中央政府・国におきましては、今ほど申し上げました太平洋側の東海、東南海、南海地震といったような海溝型の地震など(による)今津波を想定されているんですが、日本海側では、国は北海道沖から新潟県沖にかけての日本海の東縁部で発生する地震による津波など、発生頻度が比較的高いと思われる津波を想定した調査をなさっているんですが、本県の近海においては、調査がなされておりません。これはどうも発生確率が極めて低いということでなさっていないということのようであります。
 ただ、本県では、4つ目の○を見ていただきますと、念のためあらゆる可能性を調査して、これは県の防災会議でもそういう方針であるということにしておりますが、県民の皆さんの一層の安心・安全のために、発生確率が極めて低いものでもやろうということで、3千年から5千年に1度の活断層、今申し上げた呉羽山断層帯による津波を想定することにいたしました。また、国の地震調査推進本部というのがございますが、ここにおいて断層の存在とか長さ等が明確には確認されていない断層、糸魚川沖や能登沖の断層による津波も念のため想定することにいたしました。
 さらに、学者の方々のご意見もありますので、参考までにこれまで連動が確認されていない断層が連動する場合、糸魚川沖の断層を想定しまして、かつ、最悪の事態を想定して、海岸保全施設が機能する場合と、破壊された場合を併せて想定するというふうにいたしました。
 なるべく想定外ということがないように、あらゆる事態を一応想定してみたということでございます。
 この1ページの下は、過去富山県に襲来した津波でございますが、一々はご説明しませんが、200年ほどさかのぼっても、マグニチュード7.7前後ですが、高さが数十cm、多い時でも1mか2mといったような記録があるわけでございます。
 1枚おめくりいただきますと、海溝型地震と断層型地震による津波には、大きな違いがございます。上の方に5行一般的な考え方とありますが、海溝型地震というのは、一般には地震によって隆起する地盤の高さ、広さも大きいものですから、広範に津波が発生して、しかも津波高が高い、継続時間も長いという傾向にございます。
 一方で、本県で想定される断層型地震は、一般的には地震によって隆起する地盤の高さ、広さが小さいので、津波の発生範囲も狭くなって、津波高も低くて、継続時間も短くなる傾向がございます。
 この表の中をご覧いただきますと、例えば東日本大震災でありますと、マグニチュードが9.0、間隔が6百年程度とありますけれども、すべり量ですね、地盤の滑り方が最大30m、広さも450km、幅50km。今回確認されたところでは、岩手県の大船渡市の綾里湾では40.1mの津波高だったということが確認されています。また継続時間も12時間以上続いた地域があると。
 それから、その他の特徴として、到達するまでに若干の時間があって、大船渡市の綾里湾では32分、最短で22分といったところもあったと。
 一方、今回想定しました呉羽山断層帯の場合を例にとりますと、その下をご覧いただきますと、マグニチュード7.4、活動間隔は、大体こういう地震が起こるのは3千年から5千年に1度ということで、地震による地盤のすべり量が2.9m、広さは、長さでは35km、幅22km、大体東日本大震災と比べますと1桁小さい。
 津波高は後でもっと詳しい表をご覧いただきますが、最大のもので滑川市が2.3mから7.1mということが今回調査結果として出ました。
 なお、継続時間、大きな津波は第1波だけでありまして、約3分間続くということになります。それからその他の特徴としては、到達時間が短いと。特に例えば滑川市では約2分、また1分で到達するという場合がございます。
 念のため、大きな津波は第1波だけと言いましたけれども、これが3分間程度続くわけで、東日本大震災のような12時間もずっと大きな津波が続いて流れ込んで何kmも遡上するということはないということはお分かりいただけると思います。
 なお、第2波というのはじゃあどうなんだということになりますが、この2ページの右下の方をご覧いただきますと、ここに、例えば滑川市の場合の最初に津波が起こってからの津波の波の高さを拡大したものが2ページの一番下の段のちょっと上に拡大した図がありますが、第2波になると、規模は大体第1波の4分の1程度だと言われております。そうすると、第1波が3分間来て、2.3m〜7.1mということなんですが、第2波はその後その4分の1程度。そうすると単純に考えると、50cmぐらいから2m弱、1.7〜1.8mぐらい、こういう規模になるということでございます。
 海溝型地震と断層型(地震)の違いは図解してありますので、ちょっと説明が長くなりますから、これをご覧いただきたいを思います。
 もう1枚おめくりいただきますと、3ページですが、今回の調査の前提条件をここに書いてございますけれども、この前提条件は、防災会議のメンバーになっていただいた川崎専門員、竹内専門員、いずれも地質の専門の学者でいらっしゃるわけですが、このお二人のご助言を踏まえまして設定しております。
 すべり量の設定ですが、まず実測値があるものはすべて実測値で行う。呉羽山断層帯は実測値がございます。また、断層調査が未実施ですべり量の実測値が確認されていない場合、今ほど申し上げた糸魚川沖地震、また能登半島沖地震がそれに当たりますが、これは文部科学省の地震調査研究推進本部で採用している標準算式による値でやっております。
 ご覧いただきますと、呉羽山断層帯については、マグニチュード7.4、すべり量2.9(m)、長さ35km、幅22kmというふうにしております。糸魚川沖、能登半島沖は、先ほど申し上げたように、国の方でもまだ実際に明確に確認されていないので、しかし、かといって、今回調査対象から外しますと、また、いろんな意味でかえってご懸念もあろうかと思って計算をしておるわけでございます。想定メッシュは10mメッシュということで予測をいたしております。

 もう1枚おめくりいただきますと、4ページですが、先ほど申しましたが、まず呉羽山断層帯の地震ですけれども、こうして見ていただきますと、一番大きいのが滑川市で2.3mから7.1m、最大の津波高の到達時間まで2分と、これが非常に短いというのが課題になってくると思います。
 なお参考として、糸魚川沖地震、能登半島沖地震も想定いたしましたが、呉羽山断層帯に比べるとかなり津波高については規模が少ない。例えば、糸魚川沖地震で朝日町で0.9〜2.7m、能登半島沖地震でも一番大きいのが朝日(町)ですが、0.6m〜1.9mとこんなことになっております。
 なおさらに、念には念を入れてといいますか、糸魚川沖地震が断層が連動する場合というのも、やや頭の体操になりますけれども、一応計算しておりますが、ご参考までに見ていただきたいと思います。
 なお、4ページの下に、全国の今まで起こった主な津波とその津波高、この過去1000年から1200年ぐらいを拾ってみますと、この調査の中で一番大きいのは、1896年の明治三陸津波で、岩手県で38.2mというのがあったと言われているわけですが、今回大船渡で40mということになりましたので、それを超える規模だったということになり、千年に一遍とよく言われるのは、そのとおりだと思います。
 なお、参考の2で、他県の津波調査の状況を見ていただきますと、ここ10年余りのものですが、直近で見直したものについて言及しますと、神奈川では最大津波14.4m、鳥取では昨年度末になさいましたが、6.92m、大体富山県と同規模、島根県は最大津波が10.46mとなっております。
 なお、石川県さんは今調査中で、いずれ発表されるんじゃないかと思いますが、今回調査以前の平成7年ですと、最大津波が11mというふうになっております。
 それから、右の方は今回の東日本大震災の最大津波で、岩手県の大船渡がさっき申し上げた40.1m、宮城県の女川の江ノ島が35.4m、福島の相馬の方で20.8m、こういったような結果になっております。
 もう1枚おめくりいただきまして、5ページでございますが、海岸の今言ったような津波高なんですけれども、そこでじゃ、浸水想定はどうなるんだということになりますが、これは大きく中央防災会議の被害想定の手法を活用させていただいております。海岸保全施設が機能する場合と、海岸保全施設が破壊された場合に分けております。
 海岸保全施設というのは、例えば富山県で言うと、かねて高波対策、寄り回り波対策、3年前に入善などでありましたが、ということで普通の県以上に高波対策は結構力を入れておりましたが、これがそのまま機能したとした場合どうなるかと。
 この1のところを見ていただきますと、浸水面積、これは単位がkm2ですけれども、例えば比較的大きいというと富山市で1.0(km2)、氷見市で1.0(km2)、射水市で0.9(km2)と、ただその中でも、浸水高が2m以上になるところに限りますと、0.1km2。富山市の1.0と書いてありますが、これはたとえ20cmでも浸水したら入っているということで、そのうち1m〜2mのものが0.2(km2)、2m以上の浸水になるところが0.1(km2)ということでございます。ですから20cmとか10cmというと床下浸水みたいな話になるわけですね。地盤がどうかにもよりますけれども。
 以下、糸魚川、能登半島も参考に挙げてありますが、いずれにしても面積はかなり小さいということになります。
 それから、海岸保全施設が破壊された場合で言いますと、呉羽山断層帯のところを見ていただきますと、比較的この場合大きいのは、射水市で3.2km2と。ただその射水市でも、実は1mを超すところが0.3km2しかない。氷見市では2.2km2ですが、それでも1m〜2mのところが0.3(km2)、2mを超すのが0.1(km2)と、こんなようなことになっているわけでございます。あと糸魚川、能登半島などは、参考にご覧いただきたいと思います。
 それから、その下に、東日本大震災での県別浸水面積とございますけれども、これは岩手、宮城、福島の3県で193km2という大変大きな面積でして、特にその中でも宮城県は112km2ということでありまして、そういうスケールからいっても、富山県の呉羽山活断層の場合、糸魚川沖や能登半島よりも大きいんですけれども、それでも東日本大震災に比べれば小規模だというのが分かっていただけると思います。
 なお、この5ページの下を見ていただきますと、浸水高が5m以上の区域、これは呉羽山断層帯の場合ですが、大体海岸からの浸水距離が概ね10m以内、それから浸水域面積が概ね0.01km2ですから、1ヘクタールということですね、100m×100m。これが滑川市で2カ所、富山市で1カ所ですから、3カ所合わせて1ヘクタール程度ということでございます。

 次に、6ページをご覧いただきたいと思います。
 そこで、これをいかに予測をして軽減していくかということになりますけれども、まず被害想定の予測の(3)の1をご覧いただきますと、海岸保全施設が機能する場合は、呉羽山活断層帯でいいますと、木造建物ですと全壊が187棟、半壊が392棟、死者は105人と。それから海岸保全施設が破壊されますと、もっと増えまして、木造建物が全壊395(棟)、半壊1,279(棟)、死者125(人)となっております。
 その下ですが、2というところをご覧いただきますと、人的被害の軽減効果の予測、これは避難をできるだけしてもらうように常日頃普及啓発をしますと、亡くなったりする方が減るんじゃないかということでありますが、ただ、この呉羽山断層帯でご覧いただきますと、避難率が68(%)とか77(%)とか98(%)と書いてありますが、現状ですと、過去の例からいうと、例えば日本海中部地震の場合ですと、避難率、実際津波が来た時に避難した人は68%だったというデータがございます。
 それから意識が高い場合というのが98となっていますが、これは1993年の北海道南西沖地震の場合、避難率が98%だったという数字がございます。そういうものを使ってやっているわけですが、意識が低い場合は海岸保全施設が機能しても105人の方が亡くなると。国の目標は避難率77%でその場合は99人ですが、意識が高い場合は70人まで減ると。なお、海岸保全施設が破壊される場合はそれぞれ125人、120人、87人となっています。
 ただ、1つご注意いただきたいのは、富山県は津波高はあまり高くないし、また高くなる場合でも第1波だけで、その持続時間が先ほど申し上げた滑川で2分ということでありますから、その点は大変東日本大震災と比べようもないぐらい規模が小さいんですけれども、1つやはり課題は、津波が来る時間が非常に速いということで、2〜3分とか、10分以内に到達してしまう、そういう問題がございます。
 そこで、かなり普及啓発をしても、2分ぐらいで来たんじゃなかなか避難が実際には間に合わないという問題があるので、ここを見ていただくと避難率が68(%)の場合も98(%)の場合もそれほど大きくは―もちろん亡くなる方は減りますけれども、そんなに大きくない。これはもっと時間があれば、到達までに30分とか50分とかかかると、避難という確率が上がれば上がるほど死者が減る度合いは大きくなるという問題はあります。
 次のページをご覧いただきますと、それじゃ、どういう対策をするかということですけれども、このシミュレーション結果を踏まえまして、まず大きく言えば2つ。1つは県民意識の向上ということでございまして、ちょうど県の広域消防防災センターもこの4月にオープンいたしますので、こういうセンターも大いに活用して県民の皆さんにこうした津波避難対策をアピールしたいと。
 それで、まず県民を対象とした特色ある教育研修ということで、子どもたちを含めて富山の四季ごとの特徴的な体験型施設を活用して、そこで津波災害などについての教育研修も行って、迅速な避難、災害弱者に対する対策といったようなことを常日頃心がけていただく。
 それから、オープニング特別展でも津波災害を取り上げたい。それからご専門の全国レベルの方にも来ていただいて、東日本大震災を教訓とした津波災害対策、防災教育等についての特別講演も予定しておりまして、これは関西学院の室崎先生とか関西大学の河田先生等々、全国レベルのご専門の方に来ていただこうと。それから、お子さん向けのイベントも考えております。
 2のところで、子どもの頃からの防災教育ということで、児童・生徒用の防災ハンドブックの活用促進。これは24年度にも予算を計上して、5万3,000部刷っておりますので、これで(広域)消防防災センターに来る小中学生などにも配布しますし、小中学校でも、小学校5・6年生、あるいは中学生全員に防災教育で使っていただく。
 それから、3は津波ハザードマップによる県民の皆さんの意識向上。24年度にも予算を既に3,800万ほど計上しておりまして、市町村による津波ハザードマップ作成に対する財政支援を行う。助言も行う。また、道路標識等に海抜表示を行う。また、出前県庁による防災意識の啓発を図る。
 また、相談窓口も、何と言っても個々の身近な相談はやはり市町村にお願いしなければいけませんが、県としても、広域的な窓口をつくってあげる。
 それから、もう1枚おめくりいただきますと、海岸保全施設の整備ということでありまして、これまでは高波等を対象に海岸保全施設の整備を行ってきたんですけれども、特に4年前、入善等の寄り回り波被害で設計の波高を高くするといったようなことをやってきましたが、さらに強化を図っていく。
 特に、高波と津波は、ここに書いてありますように、津波の場合は海水が巨大な水の塊となって押し寄せるので、波を押す力、いわゆる波力が大きいという特色がありますから、今の海岸保全施設そのままで大丈夫かどうか。これは県としても、今その調査に、まず地震が起こった場合の耐震点検等も行っておりますし、また、津波の波力に対する耐力点検の実施も、昨年の9月補正で必要な予算計上もしていますし、24年度も当初予算に必要な予算を組みまして、実施することにしております。
 また、海岸保全施設の対策工事として、こうした点検を受けて耐震対策あるいは津波の波力の耐振の強化、それから仮に堤防等を越流した場合でも、施設の破壊・倒壊までの時間を少しでも長くするために、粘り強い構造にするといったようなことを進めていきたい。
 なお、こうした点は技術面でも富山県だけで対応するというよりは、ぜひ中央政府にももっと真面目に取り組んでいただかなければいかんということで、国土交通省にもお願いをして、国レベルでも調査検討していただく。また、必要となる対策工事については、国の財政支援も求めていきたいと思っております。
 (3)のところは、地域防災力の強化でありまして、地震・津波避難訓練モデル調査(※事業)とか、また津波対策の資機材を整備するとか、防災士を養成するとか、あるいは災害時の要援護者(の)支援をするガイドラインをつくるとか、あるいは地域防災計画ですね。県としては今作っているわけですが、実際に地域防災計画が策定されますれば、その概要版をビジュアルに分かりやすいものにして、県民の皆さんに幅広く配布をしてPRをする。また、広域消防防災センターの防災機能を活用するというようにしたいと思います。

 1枚おめくりいただきますと、呉羽山断層帯の地震による津波浸水想定がございます。
 これを見ていただくと分かりますが、海岸保全堤防が機能する場合は青のところまで津波が浸水をすると。(津波高が)一番高いのが呉羽山断層帯の場合はさっき申し上げた滑川の2.3〜7.1mでありますが、ちょっとそういう、これでは細かくは分からないと思いますが。
 それから、堤防が破壊された場合は、青だけではなくて赤くなっているところまで浸水するということでございます。当然河川なんかはさかのぼったりいたしますので、たとえ20cm、10cmでも一応この中に表示してあるということでございます。
 それから、もう1枚おめくりいただきますと、特に滑川が一番浸水高が高いということで、滑川市について拡大してございますが、これだけ拡大しても5m以上になるところは随分少ないと言えば少ない。大体海岸から10m以内におさまっているということであります。
 それから、もう1枚おめくりいただきますと、射水市の場合が書いてございます。射水は5m以上になるところはほとんどないんですけれども、2mを超すところがこの紫色の部分ですね。それから、もともと射水市は少し地盤が低いものですから、50cm以下だとかなりの範囲に渡たるということになりますが、普通に考えますと、50cm以下だと―もちろん浸水しない方がいいに決まっていますけれども、通常は被害というのは、例えば洪水でいうと床下浸水みたいな感じになるということで、死者がたくさん出るとかそういうことではないと考えております。
 こちらの表ですけれども、今申し上げたようなことで、堤防が機能する場合、青のところまで、破壊されたら赤のところまで行きます。いずれにしても、今申し上げたように、10cm、20cmでも表示してございます。
 それから、これが一番ピークで2.3m〜7.1mでしたか、高くなる滑川市について拡大したものですが、5m以上の赤のところはほんの一部で海岸から大体10m以内におさまっているというのが分かります。
 それからこれが射水市でありまして、確かに浸水区域は広いんですけれども、ほとんどは50cm以下で、5m以上というのはないと。2m〜5mの紫色のがかなりあると。ここにちょっと赤いのが突端にあるけれども、これが5m以上で、これは多分ほんの1〜2mだと思いますが―のところがちょっとだけありますけれども、そういうことであります。
 これはさっき申し上げた海溝型地震と断層帯地震の違いですけれども、これはよくご存じの方も多いと思いますから、説明は省略させていただきます。
 それから、記者の方から広報課の方に、その後どうなったかという問い合わせが多いということですので併せて説明させていただきますと、原子力防災対策の主幹の方を今回採用することにいたしました。
 お手元の資料でご覧いただきますように、恒吉さんという方でありまして、年齢は60歳というふうに伺っております。公募で応じていただいたわけですが、今回、防災・危機管理課に配属になります。職名は原子力防災対策主幹ということでございます。
 担当業務は、原子力防災対策の技術的事項の総括に関することということで、とりあえず1年ということでございます。
 この方は、前職という欄をご覧いただきますと、財団法人原子力安全技術センターの原子力防災事業部で、防災技術部長をやっておられた方でありまして、最初にさかのぼりますと、文部科学省の原子力安全課にいらしたり、また、経済産業省の原子力安全・保安院で総括安全審査官をやられたりといったようなご経歴でありますので、大変この分野ではなかなか得がたい専門家が公募に応じていただいたということで、大変うれしく思っております。こうした方の知識、経験も生かして、原子力防災についてもしっかり取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
 以上です。

2 質疑応答

記者会見で記者と質疑応答する知事○記者
 改めてこの津波のシミュレーション調査結果を見て、知事ご自身がどういうような感想を持たれたかというところと、それと知事もお話の中で津波の到達時間が非常に速いというのが課題だという話をおっしゃっていましたが、それについてはどのような対策を今後とっていくつもりなのか、この2点お願いします。

●知事
 今度の津波シミュレーション調査については、まず、こうした調査を早くやれてよかったなと。最初は、もちろん太平洋側の海溝型の地震とは随分違って、規模が小さいとは思っていたんですけれども、こうしてご専門のところにお願いをし、またその前提条件とか、チェック等も地質や地震の専門家である2人の専門的なご助言もいただいてまとまったものですので、その結果を見ますと、もちろん津波対策に心を配らなければいけませんが、最大規模で呉羽山活断層、(地震による津波高が)滑川市のある地点で2.3mから7.1m、かつ最大津波の継続時間が2分ということでありますので、正直もっと大きなものが来た場合に、どういう対策をするかということをいろいろ頭の中では考えておったんですが、思ったよりは規模が小さいといいますか、東日本大震災等に比べると、比較にならないぐらいの規模におさまったということで、その点はある意味ではほっとしております。
 しかし、もちろんそれによっても住宅が破壊されたり、また死者が出るということは、当然先ほど申し上げたように想定されるわけで、特に今ご質問にありましたが、私もさっきご説明しましたように最大の問題は、規模は確かに小さいんだけど、到達時間がとにかく短いと、2〜3分で来てしまうところが結構多いということですね。
 そうなると、常日頃、よほど避難の訓練などをいたしておりましても、津波が来るということをいろんな形でその地域に情報連絡を敏速にやるとしましても、なかなかそう遠くまで逃げられないということになります。
 ただ幸い、先ほどのように、まず1つやらなければいかんのは、海岸保全施設をしっかり(整備しなければいけない。)今幸い富山県は高波被害対策ということではありますけれども、かなりの区域で高波対策の海岸保全施設が整備されていますので、これを昨年からこうしたこともあろうかということで、9月補正予算なんかにも所要経費を組んで点検をしておりますし、今度の当初予算でもいたしておりますが、そうしたものの強度を高めて、津波ともちろん高波では違うわけですけれども、津波の想定される圧力にも耐えられるようなものを、特にさっき申したように幾つかの地点では、かなり高い津波高が想定されますから、そういうところを中心に、なるべく海岸保全施設を強化するということをやらなければいかんと思っています。
 ただそれには、こうした面での強度の点検、補強対策というのは当然県としても努力して、一生懸命土木部(の)技術の方を中心に既に勉強を始めていただいているわけですが、やっぱり中央政府にもしっかりお願いして、どうしても中央政府の皆さんから言うと、次に大きな地震として想定されて確率も高いのは、東海地震とか首都直下型とか、東南海・南海地震ということですので、どうしてもそっちの方に意識が行くのはよく分かるんですけれども、こうした日本海側の津波についても、規模は小さいとはいえ、じゃ、どういう補強をしたらいいか。こういうことは国レベルでも取り上げてもらいたいということで、国土交通省にも強く要請をしていきたい。県としても努力しますがそうしたい。
 それにしても、そのハードが整備されるには時間もかかりますし、それからすべての地域を全部そうするというより、やっぱり重点的なところになると思いますから、そうしたハード面での整備と併せて、先ほど申し上げたように避難をなるべく速やかにしてもらう。ただその際も、20分とか、30分とか、40分とか時間があると大分やりやすいんですが、短い区(期)間で来ますから、木造でもかなり古い建物などの2階に上がったのでは、ちょっと危険性があるようにも思われますので、なるべく近くの鉄筋コンクリートの2階とか3階に上がってもらう。
 そうすると、間近にそういうものがあるかどうかとか、それからそもそも地盤の高さですね。かなり高いところにある住宅であれば、先ほど申し上げたようなことでありますので、そんなに心配しなくてもという場所もケースによってはあると思いますが、そういったところは早く今回こういうふうに精一杯急いで調査結果をまとめましたので、これを市町村に差し上げて、市町村の方でハザードマップをつくってもらって、避難する場合の避難ルートとか、避難する場所とか、あるいは比較的高い場所で、ある程度津波が来ても耐えられるような場所はどことどこだといったようなこともチェックしていただいたハザードマップをつくってもらう。そして常日頃、住民の皆さんにいざという時はこういうことでお願いしますよということかと思います。
 そのほか、場所によってはなるべく、住宅をこの機会に新築というのは難しいとしても、補強していただいて、2階なり屋根に上れば、相当ひどいところでも幸い第1波の間が2分とかそういう短い時間ですから、そこをいかにくり抜けるかということでもあります。もちろん場所によっていろいろ事情はありますから一概に言えませんが、今度の呉羽山断層帯、特に富山湾の津波の特色というのはかなりはっきり出ましたので、それにふさわしい避難方法等を、市町村やまたいろんな町内会、自治会、また専門家のご意見を聞きながら進めていきたい、こういうふうに思っております。

○記者
 今のお答えの中で、日本海側の津波について規模は小さいけれども、国レベルでもとらえてほしいということをおっしゃっていますけれども、これを国に対して、県が行っている海岸保全施設の強度を高めたりするとかという作業に財政支援を求めていくとか、それともほかに何か求めていくといった要望というのはありますか。

●知事
 1つは、今ある海岸保全施設を補強する際に、どういう補強の仕方が一番、こういう財政も国も地方も大変な時代ですから、コスト面でも合理的、リーズナブルで、かつ効果が高いかということは、もちろん安全の問題が最優先ですけれども、しっかり県でも、いろいろ技術屋さんもいらっしゃいますから勉強してもらい、また、いろんな方面にも調査に必要なら調査委託もしてやりますけど、やっぱり国が全国レベルでこうした日本海側の、特に富山湾みたいなところについて、ぜひ国にはまたそういう全国レベルでのいろんな専門家を持っていらっしゃると思いますので、お願いしたいと。
 それから併せて、いずれにしても財政難の時代に、しかし安全のことですから最優先にやらなきゃいけないので、かねて全国知事会からも、昨年、東日本大震災の被災地の復旧・復興が最優先だけれども、この機会に合わせて全国的に防災対策をやらなきゃいけないと、そのための財政対策も国にしてほしいといって、ある程度今度の予算でもそれを計上してもらっていますけれども、こういうふうに各論でいろんな問題がはっきりしてきましたので、こうした点はさらに国土交通省やいろんな関係方面に改めて働き掛けをしていきたい、こういうふうに思っています。

○記者
 知事の説明で非常によくよく理解できました。それで、県民に向けて特に津波到達時間が短いということを踏まえて、一言県民の皆さんにお願いしたいのですが。

●知事
 今回、呉羽山断層帯による(地震の)津波のシミュレーションができましたが、規模は東日本大震災に比べると随分小さいと言えるんですけれども、何といっても津波の到達時間が大変短いという特徴があります。ぜひ県民の皆さんには、これからこの情報は市町村を通じて、あるいは今日も県政記者クラブの皆さんがおられますが、マスコミの皆さんを通じて県民の皆さんになるべく速やかに到達するようにしますが、特に海岸べり、特に津波も小さいとはいえ、富山県としては結構大きいわけですので、そういった付近にお住まいの方々を中心に、ぜひ津波について関心を持っていただいて、いざという時の備えをぜひ準備していただきたい。もちろん県としても、自主防災組織とかいろんな地域ごとに対策を講じられることについては、もちろん市町村にもお願いしなきゃいけませんが、県としても支援をしていきたい、また必要な情報提供もしたい、こういうふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。

○記者
 昨年の5月に、呉羽山断層による地震の陸上部分の被害想定がありましたが、それと今回の被害家屋とか死者数というのは、単純に足せば、呉羽山の地震による県内の被害ということになるのかどうかという認識と、もう1つ、まちづくりの部分で、浸水が想定される区域に、例えば公共的な施設というのはこの後設けないというような、新たにつくらないとか、移転させるというようなお考えがあるかどうかお伺いしたいと思います。

●知事
 まず、前段の方ですが、前回の呉羽山活断層による被害の場合、例えば住宅が幾ら壊れるとか、亡くなる人が何人という時は、基本的には津波の部分は想定していませんので、基本的には単純に合計してもらってもと思いますが、ただ理論上は同じ住民の方ですから、ダブルで計算に載ってしまうという部分はありますね。例えば地震で住宅が倒壊して、この確率で何人か亡くなるだろうと。その同じ方が津波によって浸水して亡くなるという場合にも計算される可能性があるので、厳密に言うと少しダブる部分があると思います。そこは今の時点で定量的にどうかと言うと、ちょっとつらいんで、これは少し精査させていただきたいなと思います。
 それから、浸水区域について、今後まちづくりの観点からの公共施設は一切つくらないのかというご質問でしたが、これはまさに市町村との相談になると思います。幸い、5m以上とかあるいは3m、4mといったような浸水が予想される時は、かなり限定された地域ですので、そこに現在どのぐらい住宅があるかとか、しかも鉄筋の2階建て、3階建てだとかなり耐久性もありますからですが、木造でもかなり古いものはどのぐらいあるかとか、こういうものも調べて、1つはもちろん避難ということもありますし、それから海岸保全施設を強化するということもありますが、この機会にかなり老朽化していらっしゃるんであれば、移転されることを奨励するような仕組みをつくるとかいうこともあるでしょうし、あるいはそれはなかなか困難とした場合に、住宅密集地なんかこの機会にある意味では再開発をして、新しくリニューアルして、地盤も高くしてということもあり得ないわけじゃない。それは市町村ごとにいろいろ事情があると思いますから、それをお聞きしていく。
 それから同時に、例えば港とか海岸でもそういった津波がかなり来そうな、短時間でも高く来そうなところに、ケースによっては例えば港湾施設なり、漁港施設の一環として少し高い堅固な避難場所みたいなものをつくるということも理論上はあり得ますよね。
 これはまさにケース・バイ・ケースで、これから市町村ともご相談をして、また専門家のご意見も聞いて、もちろん住民の皆さんからのご要望もあると思います。これからそれを着実に進めていきたいなと思っております。
 ただ、皆さん、冒頭申し上げましたが、とにかく富山県の場合大変地震の発生確率が低くて、何しろ3000年から5000年に一遍の確率でありまして、東日本大震災でも1000年に一遍と言われていますが、海溝型は大体600年ぐらいに一遍だという議論のようです。それに比べても確率の低い話ですので、もちろん、だからといっておろそかにしないという姿勢でおるからこういう調査もしているわけですが、いろんな県政の課題が多いわけですから、その中でしかし安全の問題は非常に優先度の高い分野ですから、そういうことを念頭に置いて、バランスのとれた対策をなるべくスピード感を持って進めていきたい、こういうふうに思っています。

○記者
 恐らく大丈夫だろうと思うんですけれども、東北の津波の際には、役場とか市役所が被災して、復興・復旧の支障になったというケースがありましたけれども、今回の被害想定の中で、そういった拠点施設的なところで被害が出るというケースはあり得るんでしょうか。

●知事
 さっき申し上げたように、かなり確率がもともと低いわけですが、その何千年に一遍かの確率で5mを超すようなところは極めて限定的だということが分かりましたので、こういうところに例えば市町村の大事な拠点的な場所が置いてあったりするかどうか、これからチェックしてみなきゃいかんと思いますが、ケースとしては極めて少ないかと思いますけれども、仮にそういうところがあれば、当然市町村の方でもご検討になると思いますが、その後どう補強するか、あるいはその場所ではなくて、もう少し安全な場所に移すのかとか、いろんなことをこれから速やかに検討していく、そういうことだと思います。

注)( )内は、発言内容をわかりやすくするため補足した部分(※は訂正)などです。

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